2017年03月13日

ヴァルハラの晩ご飯(4)


著者:三鏡一敏
出版社:電撃文庫
ヴァルハラの晩ご飯(4) 〜イノシシとイノシシモドキの包み焼き〜

いきなりセイとロキの対決シーンからスタートします。他の作者さんであった「その巻のクライマックスシーンを巻頭で示してから、本編に入る」という手法かと思いましたが、そうではありませんでした。フェンリルを縛る強力な紐・グレイプニルを外すために「竜の心臓」が必要であり、セイが竜に変身して、闘ったということです。完璧な変身ができること+生き返ることができるというセイならではの解決方法ですね。でも倒された竜には、心臓がなく…セイは、ヒントを求めて黒き剣聖ヴィズガと話をしますが、手がかりなし。邪竜ファフニールを倒した竜殺しのシグルズを訪ねて、死者の国へ。死者の国の女王はロキの娘。どうやら中二病のようで…なんとかシグルズにヘルの館まで来てもらいますが、彼は残念な頭の人で聞き出すのが大変。なんとか聞き出したのは魔剣・リジルを使ったということ。ロキは魔剣を探しにいき、セイは一人でミッドガルドへ。しかしながら、虹の橋・ビフレストの門番・ヘイムダルに通せんぼをされているところに、4女ヴァウルトラウテが現れ、二人で下界に降りることに。夕方には、ヴァルキューレ姉妹とも合流できますが、瘴気がセイを蝕み…

と一読すると、まじめなストーリーのようですが、そこはヴァルハラ。ヴァルトライテから「ブラジャーに変身して欲しい」と頼み込まれたセイ。ブラジャーを詳しく知らないため、まずはヴァルキューレ姉妹の誰かにブラジャーを見せてもらうことに…誰もが恥ずかしがって断るのですが(当然だ)、なぜか「戦乙女ブラジャー当て大会」という流れに…箱に自分のブラジャーを入れ、それをセイがひいて、誰のものか当てるという…最初の趣旨はどこにいってしまったの? という展開になっています。で、ブリュンヒルデが自爆して…まあいつものノリです。

とはいえ、今回ラストではかなり大きな出来事が発生します。今までのお気楽な生活がすべて夢・幻となってしまうような事実。それでも彼らは彼らしく前を向いて頑張っていくようです。このまま方向性を変えないで欲しいですね。

★★★☆
posted by あにあむ at 15:59| Comment(0) | TrackBack(0) | 電撃文庫

2017年03月07日

妹=絶滅したのです(2)


著者:八奈川景晶
出版社:ファンタジア文庫
妹=絶滅したのです(2)

世界で唯一の「妹のいるお兄ちゃん」勇巳が主人公。前巻では、剣術家・財閥総帥・第一王女の3人の美少女が「お兄ちゃんに甘えたい」と押しかけ妹になります。って基本同年代なので、妹というよりお姉ちゃん的な存在でもあるのですが…そんなある日、剣術家である久遠は、勇巳に異性を意識するようになります。そのため、甘えたくても甘えられないという恋の病にかかってしまうのですが、それに気づく人が一人もいない…いや実妹の伊織だけが、その事実に気づき愕然とします。同じ年頃の男女。そういう気持ちが芽生えてもおかしくない。そうなると実妹である自分が一番不利と慌てる妹・8歳。まあね、一番独占欲強いお年頃だもんね。

いろいろ考えることが多くなってきた伊織ですが、ある日自分をつけてくる足音と視線を感じるようになります。昔、自分たちが唯一の兄妹であることが判明した際に経験した、マスコミやおばさんたちの視線。それに似た視線を感じた伊織は、不安になり勇巳に相談します。「愛しいお兄ちゃんの妹は、自分の妹!」と財閥総帥・瀬里は財力、テレサは軍事力を使い、伊織の警護にあたることに。さらにそれでも不安と、伊織を勇巳の高校に強制入学させてしまいます。結果、体育も美術もお兄ちゃんとずっと一緒となった伊織の破格の妹力に感化され、瀬里・テレサの甘えも過激になっていきます。果たしてどうなる。
今回も、瀬里たちの非常識な力が爆裂しています。そんな中、久遠だけは自分でもわからないまま、恋の病に冒され。それに気づかない周りも大概ですけどね。この作品の中では、伊織が一番常識人のようです。8歳とはいえ、すでに大人の恋の機微もわかるようですし、料理も得意。でも8歳らしい気持ちも忘れていない。いやいい妹じゃないですか。

この手の小説として仕方がないのかもしれませんが、財力や軍事力が強大になりすぎです。お金で解決できそうにないこと(テクノロジーが追いつかないはず)まで、お金で解決しようとして、現実味がどんどん薄れてきています。その割に、犯人一人捕まえられないとか、矛盾も多い。一度精算して、もう少しまともな世界にしたほうが、兄妹の仲を楽しむことができそうです。

★★
posted by あにあむ at 17:08| Comment(0) | TrackBack(0) | ファンタジア文庫

2017年03月06日

今日から俺はロリのヒモ!(2)


著者:暁雪
出版社:MF文庫
今日から俺はロリのヒモ!(2)

クズな主人公・ハルとロリたちの爛れた生活…第二弾。そろそろついて行けなくなってきたなあ。
超お金持ち美少女小学生・二条藤花のヒモになった、主人公。今日も気ままに惰眠をむさぼり、藤花のお金で自堕落な日々を送っています。季節は巡り夏休みですが、ハルにとっては毎日が夏休みなもので、関係ない。藤花・千鶴・紗奈は学校がお休みの分、仕事が忙しいようだけど…って小学生と逆じゃないかい。当然というか、本職(なのか?)の漫画はまったく書けず、前巻で仕上げた漫画もあっさりボツ。でも3人の少女が優しいので、特に困ったことはない…

ということで、夏休み回なんですが、さらに自堕落さが増加しています。ロリたちにキャバクラのまねごとさせせたり、ベッドの上でくすぐりの刑…プールでは、なかよくウォータースライダー。さらにロリ寿司などなど…

…なんですが、前巻から感じていた違和感がどんどん大きくなってきました。いや、小学生がお金持ちでビジネス最前線にいることとか、3人が全員美少女だとか、なぜかハルに懐いているといった些細なことは、どうでもいいんです。そこを否定してしまうと、小説が成り立たないから…唯一の違和感は、ロリたちの精神年齢…なんかどんどん退化していっているような気がします。小学5年ってことですが、普段のノリは3年生くらいまでのノリ。下手したら幼稚園児かも? というノリになっています。千鶴だけは、年相応の羞恥心や常識を持っているようですが、それ以外は? 特に企業トップの実力を持っているという設定からすると、幼すぎるのです。そもそも5年生って、もう幼女じゃないですよね。気になり出すと、いろんなところでアラが見つかるようになってきて… たまにあるドストレートな変態でもなく、ハルがリアルな変態に見えてきて、どん引きしかなくなってきました。まだ前巻では「将来有望な職人気質な漫画家。ただしすけべ」くらいだったのに、どんどん廃人になってきています。ここまでくると、正直楽しめないですねえ。
今回ラストで、妙なヒキがありました。それが次巻でどうでるのか? うまく作用したら、もう少しハルが真人間に思えるようになるかも。今のままだと、ハルが少女たちをだまして、いいようにもてあそんでいるだけになっています。前巻のように、もう少しGive & Takeな関係に戻して欲しいですね。

★☆
posted by あにあむ at 09:52| Comment(0) | TrackBack(0) | MF文庫