2017年04月21日

異世界魔王と召喚少女の奴隷魔術(6)


著者:むらさきゆきや
出版社:講談社ラノベ文庫
異世界魔王と召喚少女の奴隷魔術(6)

腐敗した教会を正そうとするルマキーナに協力して、ディアヴロは王都へ乗り込みます。聖騎士との闘いが待ち受けることが想定されるが、宝物庫で揃えた装備があるので、楽観視していた。ところが、立ちふさがったのは、一般の信者たち。ルマキーナは戦いを望まず、教会堂に閉じ込められ、背徳の汚名を着せられてしまう。そんな理不尽な扱いすら受け入れる聖女であったがディアヴロは黙っていることができず…

さらにルマキーナの聖女感に磨きがかかっています。登場したときのアレはなんだったんでしょう。いままでディアヴロたちが圧倒的な力(演技力?)で倒してきたのは、武力を持って敵対してきた人(や魔物) しかし今回は、武力を持たない一般人が相手となります。直接的な攻撃はできない(しにくい)相手に対して、ディアヴロは口先で丸め込むことができるのか? が注目部分になります。

仲間からは、すでに「神様」のように崇拝(もしくは好意)されているので、少々のミスだと気がつかれない(アバタもエクボ状態)のですが、敵対する人からすれば、少しの違和感により、すべてが台無しになってしまいます。もともと交渉ごとが苦手なディアヴロ。魔王ロールプレイも、相手がコンピューターのキャラクタのように「想定される」行動をとる場合には、役にたっても「生身の人間」に通じるのか? おもしろいやりとりでしたね。
「敵も味方も判らぬ愚者どもめ、もはや生かしておく価値もない!」
とタンカを切ったディアヴロは、果たしてどのようにして場を収めることができたのか?その一点を楽しみましょう。

しかしディアヴロの貞操は、そろそろ破られそうですね。中の人は思春期まっただ中の高校生男子。いつまで我慢することができるのか? 時間の問題のような気がします。

前回聖杯に聖水を注いだ少女がおりましたが(ヲイ)、まさかそのネタを今回ひっぱるとは… 前回はボカされていましたが、今回ははっきりと…案外シリアスなシーンだったはずなんですが、ギャグになってしまいましたね。

★★★☆
posted by あにあむ at 09:44| Comment(0) | TrackBack(0) | 講談社ラノベ文庫

2017年04月18日

ぜったい転職したいんです!!


著者:山川進
出版社:GA文庫
ぜったい転職したいんです!! 〜バニーガールは賢者を目指す〜

勇者によって魔王が倒され、冒険者たちは暇になってしまった世界。その世界では職業(RPGでいうところのジョブやクラス)が決まっており、それぞれの職業に従った行動原則をとってしまう。原則職業は変わらないが「要件」を満たすと、転職することが可能な世界。ただそれには金・アイテム(クエストで入手)などが必要。そのため転職は困難なのですが、かつて様々な職業に転職し「あらゆる職業を極めしもの」と呼ばれた青年・アサヒが主人公となります。しかし、彼も職を失い放浪しており、餓死寸前。パン屋の呼び込みをしているのに、まったく客寄せできていないバニーガールの少女に、客寄せ方法を教える代わりにパンを恵んでもらうという交渉を成立させますが、今度はあまりにも客が押し寄せ、肝心のパンがなくなってしまう…その少女・マキナ(職業:遊び人)は、賢者への転職を目指しており、そのコーチを依頼されます。好条件にひかれて、依頼を受けることになりますが、メンバーは一筋縄ではいかないものばかり。
・賢者になりたいけど恥ずかしがり屋のバニーガール遊び人
・アンデッドになりたいくらいゾンビをアイする死霊術士の幼女
・土魔法が得意だけど炎魔法に憧れる、園芸が得意な魔道士
それぞれ、ある意味一流だけれど残念なヒロインたち。アサヒは彼女たちを転職させられるのか?

ファンタジー世界の転職を扱った作品。ヒロインたちが、その職業として、それなりの能力を持っていることがミソになっています。そんな彼女たちが、転職を希望する理由は様々ですが、やる気だけはあるようです。まあ一名転職ではない子が混じっていますが、そこは愛嬌ということで。

勇者になるための条件は、遊び人・金・アイテム・名家の血筋が必要で、マキナはアイテムとお金さえあれば、条件を満たすことが出来ます。アサヒのポリシーは「目的のためには手段を選ばず」というもののようで、自らの経験をフルに生かして、裏道を歩んでいます。とはいえ、人をだますといった手段はとらないようなので、読後感が悪くなるというものではありません。

職業:遊び人って、どんな職業だったんでしょうね? 冒険家として役にたつシチュエーションを思いつきませんでした。遊び人の正装は「バニーガール(って男はどうするんだろう?)」水着になっても、胸のリボンとしっぽとうさ耳はデフォルトのようです。でその能力は、ダイスの精が踊りながら、指し示した目の行動をすると、幸運がもたらされるというもの。その内容は「踊る」など比較的マシなものから、「胸を揉む」「キスをする」など、王様ゲームのようなものまで様々。しかもその命令に背くことができないようです。冒険に役立ちそうにないですよね。

この作品のメインヒロインは3名ですが、実はこのダイスの精が一番ヒロインなのかもしれない。満面の笑みで踊る彼女を見てみたいと思うのは、私だけじゃないはず。しかも挿絵に登場しないし…

すでにパターンができあがっています。なので、あまり長く続くとマンネリ化しそう。そこが不安ですね。

★★☆
posted by あにあむ at 11:54| Comment(0) | TrackBack(0) | GA文庫

2017年04月17日

魔導少女に転生した俺の双剣が有能すぎる(2)


著者:岩波零
出版社:MF文庫
魔導少女に転生した俺の双剣が有能すぎる(2)

突如道場に現れた謎の男に瞬殺されてしまい、異世界に転生した勇翔。愛刀(双剣)は、なぜか魔導少女に転生していました。自分を殺した相手と再び闘うため、魔法闘技大会の学校代表になった勇翔。一回戦の相手はモーリエ魔法女学校のライラという人魚に決定。ところが、陽奈と月華は「あたしたち錆びちゃうかも!」心配しだします。そこで、まずは二人に海を経験させるという自然な流れで「水着回」 二人とも海にすぐ慣れて、一安心。ところが今度は、対戦相手であるライラの姉・レイナから弟子入りをせがまれます。なぜか「私を奴隷のように扱ってかまいませんから、一緒にあのクソ兄貴を殺しましょう!」と、同棲まですることに。勇翔はモテているのか、それとも?

魔法闘技大会の本戦が始まっています。学校代表決定戦でもそうでしたが、正々堂々という言葉とは対極にある大会のようで、闘う前に陰謀を張り巡らせるのは当然のようです。純粋に魔法能力だけでは強さが決まらないところが、嫌らしいですね。普通の主人公だと、その陰謀に真正面からぶつかり、そして蹴散らす!という流れになりますが、この主人公も陰謀好き。なので絡め手で攻めるということになります。

シリアスな流れを維持することができない作品です。陽奈がひたすら前向きに明るいこともあって、主人公がピンチに陥っても、どこかギャグっぽい流れで危機を脱出します。そこにエロコメが挟まれてくるという流れ。そりゃシリアスも裸足で逃げ出しますよね。

少しだけ心配なのは「闘技大会」をネタにすると、敵能力のインフレが起こりやすいということ。そして主人公も異常に強くなり、まったく面白みのない話になってしまいがちです。そうならないことを期待しています。たぶん、この流れならそうはならないような気がします。

★★★☆
posted by あにあむ at 14:52| Comment(0) | TrackBack(0) | MF文庫