2017年07月10日

女神の勇者を倒すゲスな方法


著者:笹木さくま
出版社:ファミ通文庫
女神の勇者を倒すゲスな方法 「おお勇者よ! 死なないとは鬱陶しい」

いきなり剣と魔法の世界に召喚された外山真一に召喚主である「蒼の魔王」は、「勇者共をどうにかしてくれ!」と土下座した。偶然手に入れた人間界のパンの味が忘れられない娘(美少女)のために、人間界に来ただけで、人類に危害を加える気は一切なかったのに、人類は魔王を倒そうと勇者を派遣します。魔王のほうがはるかに力があり、勇者など一瞬で撃退できるのですが、この勇者、殺しても蘇るというやっかいな輩。しかもデスペナルティもないようで、毎日のように襲ってきます。この魔王(やその側近たち)は、「力こそ正義」という魔族の価値観は持っているものの、勇者が復活できるよう(例えば灰にしてしまうと、蘇生できないらしい)な殺し方をしているし(娘が「かわいそう」と懇願するから)、ある意味人間以上に人間らしいのですが、さすがに毎日攻めてこられると面倒なようで…勇者側の魂胆は「毎回魔術を使えば、一日では回復しきらないだろう。そうすれば、少しずつ弱っていって、いつか(数十日)で魔力が切れるはず…だから毎日攻撃する…ってどれだけゲスな方法やねん! この世界では人類のほうが、魔族よりもゲスなようです。

魔王から頼まれた真一は、チートな能力があるわけではなく、人より少し度胸がある程度(過去の経験でそうなった)。そんな彼がとったのは、力ではなく知恵で撃退するという、ゲスな方法。ということなんですが、実際はさほどゲスではないような…まず勇者たちは、殺してしまうと蘇ってしまうので、殺さず捕獲。その上で口撃により、相手の精神を弱らせていき、心を折ってしまおうという作戦。勇者のうちの一人に下剤成分が含まれたものを食べさせ、その状態で拘束。我慢できなくなり大惨事となったところで「お前の恥ずかしい映像をバラ撒くぞ」と脅す…「茶色い英雄」作戦(そんな名前は出てきません)…ゲスか。仲間の勇者(フィアンセ)から「人間は生まれた時と、老いた時には、誰もがシモの世話をしてもらうことになる。だからたいしたことじゃない」と優しい言葉をかけてもらい、立ち直りかけますが「リア充滅びろ」の思いと共に、結局彼らの心は折れ…

変わりに派遣されることになったのは、美少女勇者。しかもボクッ娘。真一にとってどストライクな美少女だったようで、こちらには別の対応をします。んで、ほぼ落としてしまうのですが、魔王のメイド(美少女)に嫉妬され、最後の一線は越えられませんでしたとさ。このメイドさんが可愛い。ほぼツンツンなんですが、たまにデレるときがあり、それがなんとも。

物語を通して、人類側のほうがゲスな人間が多いです。人間の暗いところがすべて出ているといったほうがいい人物ばかり、登場してきています。ヒロインズが可愛いこともあり、楽しい作品になっています。

★★★★
posted by あにあむ at 15:59| Comment(0) | TrackBack(0) | 電撃文庫

異世界支配のスキルテイカー(6)


著者:柑橘ゆすら
出版社:講談社ラノベ文庫
異世界支配のスキルテイカー(6)

最凶の刺客・近衛愛菜との戦いが終わり、ほっと息をついたのものつかの間、悠斗たちを待ち受けていたのは「彗星世代」と呼ばれる、腕利き冒険者たちの手洗い洗礼でした。いままでのイチャイチャ時々冒険という生活ではなく、シルバーランクの冒険を行うには、絶対的に己の力不足を痛感することになります。さらに、信頼に値する仲間の不足も問題。そこで、エルフの里でハードな修行の日々を送ることになるのですが…

「原点回帰」ということで、改めて「100人のハーレム」というキーワードが出てきております。スピカたちに囲まれ、すでにハーレム構築完了という感じだったのですが、ここにきて、再度初心に立ち返ることに。すでに、悠斗のテクニックは、かなりのレベルに達しているようで、たいていの女の子は落とせるようになっているのですが、単純に身体の関係を構築するのがハーレムではないということで。

エルフの里での修行は、普通かなりかかるもののようですが、そこは悠斗。「3日で終わらせる」と宣言して旅立ちます。なんでしょうね。とりあえず、この作者はすべてをエロに置き換えないと気が済まないのでしょうか? 武術の修行のはずなのに、全身にローションを塗る(一応秘薬のようですが)って、いったい… さらにその秘薬効果のある温泉では、ふたりの美少女を手業だけで、どうこうしてしまうし、武術の修行をしているのか、エロ修行をしているのかよくわからない状況になっています。すでにケットシーの村長さんとは、最後まで行っているハズなので(村長さんが処女じゃなくなったんだから、そういうことだよな)他メンバーにも手をつけてもおかしくないのに、最後の一線だけは越えていないようです、たぶん。もうなにがなんだか。

ヤンデレ妹が登場しないので、かなり読みやすくなりました。少々強引な「原点回帰」ですが、もう一度仕切り直しで、爽快なコメディに戻りつつあります。

★★★
posted by あにあむ at 15:32| Comment(0) | TrackBack(0) | 講談社ラノベ文庫

2017年07月07日

進め! たかめ少女 高雄ソライロデイズ。


著者:三木なずな
出版社:GA文庫
進め! たかめ少女 高雄ソライロデイズ。

高雄といっても京都の話ではありません。台湾第二の街・高雄を走る地下鉄・高雄メトロが舞台の小説です。「たかめ少女」は、てっきり「高雄を高める」少女という意味だと思っていたのですが「高雄メトロ」の「たかめ」だそう…いろいろと難しいですね。

主人公は、シャオチョン。ニコニコと笑顔がまぶしい駅員さん。高雄が大好きで、おいしいものはもっと大好きな少女。「〜なんだよ!」という語尾が特徴的な元気少女。彼女が高雄をもっと盛り上げたいと考え出したとき、偶然運転士のエミリア、エンジニアのジェアー、カスタマーサービス員のナナたちと出会います。彼女たちは「たかめ少女」として、活躍できるのでしょうか?

台湾で実際に高雄メトロのイメージキャラクターとして、活躍している彼女たち。当然日本の萌えを取り入れた訳ですが、このキャラが台湾で大人気になった(そうです。実際のところはまったく知りませんが) そんな彼女たちが逆輸入される形でノベライズされたのがこの作品になります。

高雄メトロのために頑張ろうとする4人の姿を読むのは楽しいですし、シャオチョンの元気さが、明るいコメディになっています。さらに、若干の百合要素もあり…と楽しい作品になっているのですが、今のところ、あまり台湾(高雄)らしさがないですねえ。確かに舞台は高雄メトロですし、地元のスイーツなども登場しています。でも「なぜ台湾を舞台にするのか?」が弱いかな。まあ、そんなこと抜きにして楽しんでしまったほうが、いい作品なんでしょう。でもこれから続くのであれば、もう少し台湾(高雄)を描いてもらいたいですね。そうしないと、他作品に埋もれてしまいそうで、もったいないです。

★★★☆
posted by あにあむ at 13:13| Comment(0) | TrackBack(0) | GA文庫