2017年03月24日

縛りプレイ英雄記 奇跡の起きない聖女様


著者:語部マサユキ
出版社:スニーカー文庫
縛りプレイ英雄記 奇跡の起きない聖女様

主人公は、凶暴すぎる見た目以外は普通の高校生・仁王院陣。その見た目で苦労する日々を送っていましたが、ある日不幸な事故で死んでしまいます。気がつくと、そこは異世界。ひとまず小鬼に襲われていた美少女を助けたところ、それはシスターだったらしく、彼女はお礼に傷の治療をすると申し出ます。魔法の登場とファンタジー世界に感動する陣でしたが、彼女がとった行動は、傷を自らの下でなめようと…「いや、舐めるってのは医療行為として間違ってるから!」といいながらも、彼女の必死さにすべてを委ねる陣。さすがに、ズボン脱ぐのは拒絶したようですが… 彼女の名前はマリーベル。強力な光魔法(回復魔法)が使えた聖女。それが、あるときから突然治療魔法がまったく使えなくなり(彼女だけでなく、世界から治療魔法が消えた)、その原因を探るために巡礼中でした。

治療魔法に頼り切っていたこの世界では、医療技術は完全に廃れており、今までは助かった生命も簡単に消えてしまう状況。そのため、光魔法の修道士は、逆恨みされており…

最初は、陣の現代医学知識によって無双する物語になるのかと思っていたのですが、そうでもなく(まあ、彼は普通の高校生だし、知識としてもたかがしれていますしね)、回復魔法を使わず(使えない)聖女とともに冒険をしていくというお話でした。陣も、魔法(召還)が最初から使え、バールなどを召喚しております。この召喚術。そのときに便利な道具を召喚できるようなんですが、同時に前世でのトラウマも連れてくるようで、召喚のたびに陣はへこむことになります。

マリーベルが聖女らしくまっすぐで、陣の見た目に惑わされることもなく、彼の優しさを気に入るなど、前世では異性と普通に話をすることなど夢物語だった陣が、異世界で青春をしています。ただ、二人ともまじめすぎるので、二人だけだとなにも進展しそうにありませんが、サキュバスのユメ(陣の召喚獣1号)が、いい風に二人を導きそうです。サキュバスだけあって、人間の好意や快感が好物のようですし、この若い二人だったら、これからいろいろ経験していきそうですしね。

作品としては、このユメの存在が物語を広げています。当初は耳年増なロリッ娘として、登場しますが、後半は頼れるお姉さんに。ラブコメとして楽しめる作品ですね

★★★
posted by あにあむ at 16:46| Comment(0) | TrackBack(0) | スニーカー文庫

2017年03月21日

トラックに轢かれたのに異世界転生できないと言われたから、美少女と働くことにした。


著者:日富美信吾
出版社:講談社ラノベ文庫
トラックに轢かれたのに異世界転生できないと言われたから、美少女と働くことにした。

ラノベが大好きで、前世の記憶を保持しつつ、チート能力持ちの俺TUEEEな無双人生、魔王な人生、ハーレムな人生へと、己が望むような「異世界転生」ができたらなあ…と夢想する、高校生志郎は、本当に死んでしまった。しかもトラックに轢かれるというフラグを立てて…さらに気がつくとエルフのような美少女フィリアと面談。「もうこれは転生」と期待が高まります。ところが、フィリアは「あなたは転生できないの」と告げます…え?ということで志郎の転生(できない)ライフが始まります。

転生ものに見えて、実は主人公が転生できないとか、ハーレムものに見えて、実はハーレムじゃないとか、エルフ美少女がヒロインに見えて、実はヒロインはスライム(人型になれない)だとか、少し外してきていますね。

フィリアがいたのは、神様が運営する「転生を受け付ける窓口」。そこの責任者であるフィリアは、転生者の要望を徹底的に訊き、望みの世界に望みの形で転生させることをモットーとしています。ところが、その転生には「転生ポイント」が必要で、そのポイントは前世でどれだけ頑張ったかで決定するという仕組みがあります。志郎が持っていたポイントでは、世界を選択することなどできず、じゃあどうすればという時にフィリアから「ここで働いてもポイントが貯まりますよ?」と薦められ、仕事をすることに。

シローは生前ラノベで培った知識を屈指して、転生希望者に新しい人生のライフプランを構築していきます。そこには、今までにない視点があり、どんどん人気の担当者となっていきます。相談に来るのは、人間だけでなく、異世界人やロボットなども含まれており、多様性を絵で描いたような世界になっています。シローが最初に担当したのは、スライムで彼女は、シローの話すプランがたいそう気に入り、なぜか転生せずシローと一緒に暮らすことに。「彼女」というからには女の子であり、フィリアたちは男女が一緒の部屋で暮らすなんて…と止めるのですが、シローは特に気にせず、スライムは絶対一緒がいいということで、同棲することに。って、確かに人間としての感性だと、スライムの性別ってあまり関係ないですよね。それ以来、スライムの居場所はシローの頭の上。シローが落ち込むと慰めてくれます。

ストーリーとしては、フィリアの考えに反発する2課の課長との闘いということになります。そういう目的がある分、日常系にはなっていないのですが、別に日常系でもよかったかも。

最終的にいくつか伏線の回収ができていないように思います。続きが出て、そちらで回収予定なのか、単純に忘れ去られているのか…話の流れ的に後者のような気もしますが、中には次につながりそうな伏線もあるし、状況(評判)次第でということなんでしょうね。
★★★
posted by あにあむ at 10:01| Comment(0) | TrackBack(0) | 講談社ラノベ文庫

2017年03月17日

異世界魔王と召喚少女の奴隷魔術(5)


講談社 / 2016年6月2日発売
Amazon.co.jp / 本
著者:むらさきゆきや
出版社:講談社ラノベ文庫
異世界魔王と召喚少女の奴隷魔術(5)

聖女ルマキーナが呪詛を受けてしまった。彼女は自らを癒やす魔術を受け付けないため、解呪するためには、ディアブロがゲーム内で入手したアイテムを使うしかありません。数多の冒険者たちが攻略に失敗しているダンジョンの最奥にそのアイテムは、置かれているのですが、ディアブロにとっては余裕。なぜならそのダンジョンを設計したのは、ディアブロ自身だから…

今回は、ダンジョン攻略が主体となっています。それもディアブロが元の世界で構築(ゲーム内で)したものなので、一部無駄に軽いノリになっている箇所もあります。ゲームバランスという意味では、崩壊しているんですけどね。それよりも前回「聖女というより性女」といったほうがよかったルマキーナが、まじめに聖女になっていますね。前巻はなんだったんでしょう?

より完璧になってきたロールプレイのせいもあり、最強魔王(でも優しい)としての立場をどんどん強固なものにしてきています。今回のダンジョン攻略においても、最強種であるはずのドラゴンを「フッ、たかがレベル140で神気取りか? 笑わせるではないか、雑魚め」とあっさり攻略しています。どこまで強くなっていくのでしょう。? この世界には、魔王(魔族)はたくさんいるようで、幼女魔王クルムに続き、今回もジルコンタワーに魔王の覚醒を告げる(というか襲う)魔族が登場します。確かにゲーム内世界だとしたら、いろんな魔王がいてもおかしくないんですね。

前巻に比べると、エロが少し減っています。その分、ラブコメ要素が増えており、なかなかいい感じです。とはいえ、RPGの永遠の謎…というか触れてはいけないことに触れています。それは「トイレ」問題。野外や街中の場合、なんとかなりそうですが、ダンジョン内にトイレがあることは、普通ない。ということは? しかもたいてい男女混合パーティですし…今回は、とあるキャラ(女性)が、我慢できなくなり「聖杯」をなにかに使ったようです。まさに聖水…いやお下品はやめておきましょう。

しばらく忘れていたシリーズですが(気がついたら7巻まで出ていた)、久しぶりに読むと面白いですね。

★★★
posted by あにあむ at 17:17| Comment(0) | TrackBack(0) | 講談社ラノベ文庫