2018年05月22日

美少女作家と目指すミリオンセラアアアアアアアアッ!! (3)


著者:春日部タケル
出版社:スニーカー文庫
美少女作家と目指すミリオンセラアアアアアアアアッ!! (3)

前巻でメインになりそうで、メインじゃなかった天花。今回もメインじゃないと思わせて…メインでした。
天花が上梓したラブコメは、スマッシュヒットします。発売日前重版も決定し、久しぶりに素直な笑顔を見た清純は、作品をもっと多くの人に読んで欲しいと決意します。ひよこ&ソレイユペアの新作も、ネット放送でのひよこの天然さに妙なファン層がつき、重版が決定するなど、編集者としての清純も順風満帆かに見えたのですが。

今まではクリエイター同士の、争いといったシリアスシーンだったのですが、今回はやるせないシリアスシーンとなりました。きっかけは、一巻に出てきた天花の交通事故シーン。それを偶然見ていた人がとった一枚の写真。それを偶然見た人が、天花の美しさに芸能人と勘違い(ドラマ撮影シーン)し、ネットにUp。それが流出して、天花と清純が付き合っているという噂につながっていきます。天花が現役JK作家というのは、伏せられていましたが、本名をひねっただけのペンネームですし、制服や場所から人物を特定するのは簡単。さらに清純の特定も簡単だったこともあり、ネット上では清純を「担当美少女作家を食い物にする悪質編集者」と断罪。会社としても、天花が未成年であることから問題視されるのは当然で、清純は追い込まれていきます。彼が過去、筆を折ったのと同じような精神状態に追い詰められ出した結論は「自分が会社を去ること」 しかし、いつもは下ネタしか言わない副編集長に胸ぐらをつかまれ怒鳴られ、和先輩にも怒られ、自らの考えの浅さに気づく清純。でもだったらどうすればいいのか? 彼が出した答えは…

そうか、今回の主人公は清純なんですね。それを支える美少女たちという図式になっています。熱い展開で面白かったのですが、どうもネット(特に動画)が絡むと、嘘くさく見えてしまいます。全体を考えもせずに、けなしたり、褒めたりする人々。彼らが絡むと、すべてが薄っぺらくなってしまいます。

どうやら4巻までは続くようです。でも今巻で物語は完結しているような気がするので、(ヒロインたちの本心も暴露されたし)どんな展開になるのでしょうね? ここで読むの止めたほうがよかったということにならないことを期待して。

★★★
posted by あにあむ at 12:34| Comment(0) | TrackBack(0) | スニーカー文庫

2018年05月08日

誰でもなれる!ラノベ主人公


著者:真代屋秀晃
出版社:電撃文庫
誰でもなれる!ラノベ主人公 〜オマエそれ大阪でも同じこと言えんの?〜

やれやれ系ラノベ主人公に憧れ「異能バトルが起きたらなあ」と夢想する平凡な高校生・恭介が主人公。平たくいうと中二病ですね。
彼が大阪の高校に転校してきて、日本橋で出会ったのは、ダメ親の借金を返済して魔術結社からの足抜けを願う魔術師の少女。ポンバシのワルキューレの異名を持つデスコア系地下アイドル、異世界転生者を自称するポンコツ美女、家出中の病弱薄幸な幼女。さらには、ヤクザと本物の悪魔…まわりはまさしく「異能バトル」が展開されているのですが、恭介は実は超現実主義者…そのため、目にした超常現象ですら「なかった」と認識するほど。その能力は他者にも影響する。そんなよくわからない存在の恭介が、日本橋で入手したレア同人誌が原因で異能バトルが勃発することになります。

一言でいうと「読みづらい」作品です。各章で一人称目線が変わっているのですが、そのため非常に分かりづらい。たぶん、リアル異能バトルVs超現実主義・恭介という対比がしたかったのだと思うのですが、妙に気持ち悪いです。さらに、恭介が天才的なマジック能力を持っているという設定があるため、どこからがリアルで、どこからが恭介の夢想か分からなくなっています。それが狙いだったのかもしれませんが、結果的にはメインストーリーがブレブレになっています。魅力的な登場人物が多いので、もったいないなあというのが本音ですね。

舞台を日本橋にした目的も達成できていないようです。たぶん魔術結社があるのは、五階百貨店のあたりだと思いますが、怪しさが全然出ていないし、串カツは日本橋ではなく、新世界だし、いろいろと…

次はもういいかな。

★☆
posted by あにあむ at 11:40| Comment(0) | TrackBack(0) | 電撃文庫

2018年05月02日

フリーライフ 異世界何でも屋奮闘記(3)


著者:気がつけば毛玉
出版社:スニーカー文庫
フリーライフ 異世界何でも屋奮闘記(3)

週休二日制になった貴大。二日も休めるはずだったのに、なぜか休みの日もいろんな用ができてしまい、忙しい日々を過ごしています。以前と変わったのは、ユミエルが少し優しくなったこと。それでも何でも屋・フリーライフは忙しいのですが…

休日に訪れた屋台街では、偶然出会ったカオルのため、カオルの故郷ジパニア村の村おこしのための新作メニュー開発を手伝います。ジパニア村は、その名前から推察されるように日本に似ているようですし、貴大にとってはわかりやすい村なんでしょうね。正攻法なので、ストーリーの穴があまりありません。下手にひねると、いろいろ突っ込みどころができてしまうので、こういう正攻法もいいですね。

あとは、学園講師としてフランソワに学園迷宮攻略の秘策を教えたり、アルティと迷宮探索の仕事をこなしたりという「レベル250」からすれば、楽な仕事のはずなんですが、なぜか、どの仕事でもとんでもない目に遭うことになります。そして、少しずつ貴大が「実はレベル250」ということを知っている人が増えているようで、これから先、今までのような楽な生活は望めなくなってくるのかもしれません。もう日常系じゃなくなってきていますね。

もう一つのエピソードは、王立図書館のエルゥからお茶に誘われ、飲んだ直後から女の子たちが過剰なスキンシップに見舞われるというもの。いわゆる惚れ薬ですね。それもフェロモン系の…それまでも、貴大に好意を抱いていた女の子は複数いたのですが、その子たちが、いろんな方法でスキンシップを求めてきます。普通こういう騒動は数時間、長くても1日で終了するのですが、今回はもっと長い期間続いたようです。よく我慢できましたねえ。

今回も、舞台は大きく動いていないので、そういった意味では「日常系」と言えないこともないですが、かなり特殊な日常系になってきました。これから少しシリアス分が加味されてしまうのかな? この作品には「まったり」を期待しているんですけどねえ。

★★★
posted by あにあむ at 14:18| Comment(0) | TrackBack(0) | スニーカー文庫