2017年02月01日

グリモア〜私立グリモワール魔法学園〜


著者:くしまちみなと
出版社:電撃ゲーム文庫
グリモア〜私立グリモワール魔法学園〜

ソシャゲーのノベライズだったんですね。まったく気がつかずに購入していました。そーいやレーベルも電撃文庫じゃなく電撃ゲーム文庫ですね。なので以下はノベライズではなく、小説としての感想になります。

約300年前に突如として現れ、人類を無差別に駆除し始めた謎の怪物「霧の魔物」 この魔物への最も有効な対抗手段は、覚醒した人間のみが使用できる「魔法」の力という世界が舞台になっています。
主人公は、笠置佑也。子供の頃に、霧の魔物に襲われた時、魔法使いが自らの生命と引き替えに救ってくれたという経験を持ちます。それ以来、佑也は「覚醒して、少しでも多くの生命を守りたい」と強く願うようになっていました。ある日覚醒した佑也は、魔法を学ぶために「私立グリモワール魔法学園」に入学することになります。そこは男女比が2:8の美少女だらけの学園で、佑也はいろんな意味で注目を浴びることになります。彼は、思い描いた魔法使いになることができるのか?

日常描写がほとんどないまま、覚醒したので、てっきり両親は霧の魔物に殺されているという過去があるのだと思ったのですが、そうでもないみたいですね。両親の想いはどのようなものだったんでしょう。いや同級生からは別れの挨拶もまったくないという「魔法使い」という異質なものへの畏怖が描かれていたもので…

学園に入学する際、駅前から学園までのバスでいきなり魔物に襲われています。その際、偶然乗り合わせていた魔法少女・智花によって魔物を倒すことに成功するのですが、智花の能力であれば、本来そのような強力な魔物を倒すことはできなかった。なぜなのか? まあ読者には丸わかりなんですけどね。

学園の生徒たちは、魔物と闘うことが宿命づけられています。つまりいつ生命を落としておかしくないということ。そのため生徒たちは、青春を謳歌しようとしています。ただでさえ男子の少ない学園。そこに「天才」と思われる少年が転校してきたら…当然のように少女たちは、彼を狙うことになり…最初はハーレムを作れると、鼻の下を伸ばしていた佑也ですが、自分に魔力が無尽蔵という以外の能力がないことにうちのめされていきます。それを智花に救われ…佑也の成長と、少女たちとのラブコメがうまく融合して楽しい作品になっています。

★★★☆
posted by あにあむ at 11:54| Comment(0) | TrackBack(0) | その他

俺が好きなのは妹だけど妹じゃない


著者:恵比須清司
出版社:ファンタジア文庫
俺が好きなのは妹だけど妹じゃない

主人公は、ラノベ作家を目指す高校生・氷見祐。何度も新人賞に応募しているけど、一次選考すら通ったことがないというレベル。成績優秀で生徒会長も務める完璧優等生な中三の妹・涼花との仲もよいとは言えず、いつも文句を言われてばかりという状況。ところがその妹がライトノベル大賞を受賞します。しかも『兄を溺愛する妹のイチャイチャラブコメ』で…当然信じられない祐。出版前の原稿を見せられても、信じることができない。
両親からラノベ作家になることを許されるわけもなく、涼花から頼まれ祐がラノベ作家としてデビューすることに。さらに、その小説は空前の大ヒット作となり…

ツンデレ妹が書いた「お兄ちゃん大好き!」なラノベが大ヒットするというお話です。ラノベ作家が主人公となりますが、業界モノという訳ではありません。素直になれない妹が本心をぶつけることができたのが、ラノベだったというお話です。そもそも涼花はラノベを読んだことがないので、ラノベがどのようなものかすらわからない状況。そのため、次作(受賞作の2巻)を書くために、ラノベや萌えについて、祐に教えを請うという理由で、デートをしたり、もう甘々な涼花の「お兄ちゃん大好き」に萌え死ぬための作品ですね。ツンデレ設定のはずなんですが、ツンな部分が見つからない。なんかもう理想的にデレているようにしか見えない涼花。そのため、祐の鈍感さが際だっています。ってまあリアル妹がいたら、こんな感じなのかもしれませんね。ラブコメ感を強くするためか、祐と同級生の売れっ子ラノベ作家、挿絵師(エロ)、担当さん(巨乳)などヒロインを投入していますが、いらないような気がします。もう妹一人で十分なんじゃないでしょうか?たぶん読者はアヘ顔Wピース先生の猛攻は、期待していないと思います。まあ、エロゲーの実況中継を妹にやらせるという鬼畜は笑いますけど、何回もはいらないネタだし。

この作者さんデビュー作も、似たような設定(ラノベは出てこなかったけど)のラブコメでした。そのときも、どこかで見たことあるような作品でしたが、今回も同様ですね。ただ前作と異なり、妹が可愛いことがこの作品のいいところ。それを壊さないようにお願いします。

★★★
posted by あにあむ at 10:56| Comment(0) | TrackBack(0) | ファンタジア文庫

2017年01月26日

妹さえいればいい。(6)


著者:平坂読
出版社:ガガガ文庫
妹さえいればいい。(6)

もうこのシリーズも6巻なんですね。今回ストーリーに一つの区切りが付いています。すべてが完了したわけではなく、いろんな懸案の一つが動き出したという感じですけどね。
京から告白された伊月。そしてその京に告白した春斗。伊月の周りに集まる男女に、いきなり動きが出た前巻。今回は、その続きとなっています。さらに、伊月の作品のアニメ化という大きな波。いろいろな波に揉まれて、彼らはどのようになっていくのでしょうか?さらに千尋という爆弾はいつ爆発するのか?

いろいろややこしい告白関係になってしまった4人ですが、第三者的立場で言わせてもらうと、伊月−那由多、春斗−京とひっつけば、いいだけじゃないですか。このリア充メンバーたちめ。まあ、そうは言っても京が一番辛いのかもしれませんね。伊月を好きになる前だったら、普通に春斗の告白を受けて入れてそうですし、伊月と那由多が決定的にひっついてしまったら、それはそれであきらめがついたのかもしれないけど…人を好きになるのには、パワーが必要ですが、それを忘れるのには好きになった以上のパワーが必要なのかもしれません。

この突然の告白は、那由多にも影響します。それまでは、一見して余裕のある態度をとっていた彼女が、京のまっすぐさに憧れ、そしてそれを脅威と感じるようになり、いままで感性だけで小説を書いていたのに、メディアミックスにも進出して「頑張って、伊月を超える作家」になろうとします。一方伊月は、那由多のような作品が書けず「いつか横に並びたい」と思っているのですが…

今回は久しぶりにぷりけつが登場しています。で、春斗も巻き込んで箱根へ旅行に行っています。まあその章のタイトルは、とんでもないものになっているのですが、それはほっておきましょう。誰も特しない情報です。この旅行で、ピカソの作品に触れたぷりけつは、そのすごさに驚愕し、キュビズムに一気に目覚めます。パブロ・プリケツとして、画家の道を歩み出すぷりけつ。まあイラストレーターとしては「けつ好き」なのは、変わらないようですが。このピカソとの出会いは、ぷりけつにとって、もう一つの願い「最高のけつ」に再び巡り会うことを実現させるきっかけとなります。そう今回も千尋はズボンとぱんつを引きずり下ろされています。うーん、困ったものだ。

この作品を読んで思うのは、伊月たちは大人だなあということ。「好きなもの」と「求められるもの」の違いを飲み込んでおり、表だってディスられても、キレることなく、相手の可能性を認めることができるなど。すごいですね。

落ち着くかに見えたラブコメは、今回新たなヒロインが投入されたことにより、もう少し波乱がありそうです。京がんばれ!

★★★☆
posted by あにあむ at 07:46| Comment(1) | TrackBack(0) | ガガガ文庫