2010年01月14日

ほうかご百物語(5)


著者:峰守ひろかず
出版社:電撃文庫
ほうかご百物語(5)

ぴゅあ可愛い、いたちさんを中心とした怪談ラブコメの5巻目。またまた登場人物が増加しております。特に最後のエピソードは、今までの登場人物が総登場するスペシャル版です。

新しく登場するのは、蛇女房こと鱗さん。真一が裏山で助けた(のか?)蛇が恩返しに押しかけ女房となる...同じ妖怪として、鱗さんの行動が理解出来ると同時に、真一の部屋に住み込む鱗さんに嫉妬を覚えるイタチさん。この鱗さん。全然恩返しらしきこともせず、一話だけのゲストキャラだと思ったんだけどなあ。別れのシーンと、次のシーンの格差がこのシリーズらしいところ。

多々良木家でのお茶会(野点)では、イタチさんを始め女性陣が着物を着用。真一だけでなく、その他男性陣も若干妄想が暴走気味。大きな展開もなく、一息つけるエピソードとなっています。
その後は今後の展開にも影響しそうな、敵との戦いが中心のエピソード。とはいえ、しっかりラブコメしているんですけどね。

4巻あたりから、イタチさんの真一に対する態度が変わってきました。それまで真一の一方的な想いを扱いかねていたイタチさんが、少しずつその想いに応えようとしだしたようで... 後は真一が、その想いを受け入れるだけの度量があるかどうかですね。この小説も折り返し点をすぎたようですね。

★★★★
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2009年12月22日

ほうかご百物語(4)


著者:峰守ひろかず
出版社:電撃文庫
ほうかご百物語(4)

ぴゅあ可愛いイタチさんと、美術部の面々による妖怪ラブコメ。4冊目に入り、イタチさんと真一の関係に変化が現れます。3巻で登場した雪女 八雲と慈悟朗の関係が、イタチさんの気持ちに影響を与えたようで...もっとも、真一とイタチさんで、悩みの方向性が違ったりしているところはご愛嬌です。
4巻では、新たに美術部の妖怪対処に敵対する兄妹が登場します。この兄のほう(というか、兄に指示している(?)カラス)は、この作品の中で一番嫌らしい性格かも。なにか裏があるようですが、好きになれません。初期にエピソードの主役になっていた妖怪が、端役になっていて、一エピソードあたりに登場する妖怪の数は、どんどん増えているような感じもします。

この巻は、かなりラブコメ度が高くなっています。前述の悩みもそうですし、バレンタインデーでのイタチさんの行動。イタチさんのお家訪問など、もうラブコメの要素爆発。さらに副会長新井さんも、気になる方が出来たようで、ふわふわしていて可愛い。4冊目となり、中だるみどころか、さらに面白くなってきました。

★★★★
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2009年12月12日

スイート☆ライン(2)オーディション準備編


著者:有沢まみず
出版社:電撃文庫
スイート☆ライン(2)オーディション準備編


メインヒロインである、永遠とその周りの友人たち。どんどん声優の世界に造詣を深めていく主人公、正午。正午をとりまく女性の数は多いのですが、スポ根ものに近い感じもあり、ハーレム展開はありません。
ストーリーのテンポがいいことと、随所に挟み込まれたユーモアで一気に読み終えてしまえる作品になっています。有沢さんの作品には欠かせない「変態さん」もしっかり出演していますし、ぱんつ描写も多々あります。それも永遠の性格を描写するためのシーンで、無理矢理感がないのがさすが。
今回のエピソードは、永遠たちがアニメ界のビッグプロジェクトのオーディション参加という大きな挑戦をしていくというもの。サブタイトルにもあるように、2巻ではまだオーディションまで到達しません。その前段階といったところ。小動物美少女永遠の動向が気になるのは当然として(ヒロインですから)、はるかの動向が気になるところです。最後のほうで、かなり気になる展開が待っています。ちょっとシリアス度合いが高くなりすぎているような気もしますが...現実の声優さんを取材されているようなので、あまりおちゃらけられないのかな? ちょっとラブコメ成分が落ちていますね。それが残念。次巻以降でラブコメも復活してくれたらいいな。

★★★☆
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2009年12月03日

らでぃかる☆ぷりんせす!


著者:周防ツカサ
出版社:電撃文庫
らでぃかる☆ぷりんせす!

平凡(?)な少年の前に、金髪美少女が現れ、しかも「遺伝子が優れている」から結婚を申し込まれてしまいます。その場の勢いで返事してしまったため、実は異星人だった少女・モニカに振り回される日常が始まるというストーリー。
モニカは泣き虫で、「絶望」を感じると、あらゆる厄災を引き起こす能力を持っているから大変。

・・・なんですが、どうもしっくりこないなあ。地球人と思考パターンが違うために、泣くポイントが分かりにくいという訳でもないのですが、どうも感情移入がしにくいのです。柳楽に渡される異星人を理解するためのナビゲーター「なっくん」も中途半端なキャラになってしまっていて「家族砲」のせっちゃんの劣化コピー版のような...
「お色気やや多め」ってことでしたが、まったくお色気はないような気がします。

個人的には、モニカよりも一ノ瀬さんのほうがツボだなあ。いろいろ巻き込まれてしまって、かわいそうな人ではあるのですが、その姿が余計に。彼女をヒロイン格にしたエピソードがあったら、読んでみたいなあ。☆は、一ノ瀬さんぶん。

★★★☆
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2009年11月18日

神様の言うとおりっ!


著者:西村悠
出版社:電撃文庫
神様の言うとおりっ!

なんか最近この手の小説をよく読んでいるなあ。今年のトレンドなんでしょうか?「生き返り」
複数読んだ同じようなテーマのラノベの中で、この作品が一番読みやすかったですね。主人公の恭一が死んだ(生き返った)原因が明確に説明されているし、そもそも生き返らせることは「自然の理」に反することであるという、当たり前の考えがベースになっているから。さらに脇を固めるヒロイン、その妹、神様たちが、しっかりした性格を持って、自ら考えで行動していることが読み取れるというのも、ポイントが高いです。ツンデレさんもいますが、極端なツンデレではなく、思春期独特の照れ隠しというのがよくわかる描写となっているので、嫌な気もしません。ストーリー展開も心地よいし、コノハ様のボケっぷりにクスッと笑うことも出来ます。

ゾンビ状態である、恭一が人間に戻るためには、神様のお手伝いをしてGP(God Point)を貯めなければならない。って、「ロボコン」のハートマークや、スティッチの設定みたいですが、GPを集めていく上で、恭一と幼なじみである沙希との関係が深いものになっていく過程もほんわかさせてくれます。

この作品続くのでしょうか? 大きなテーマとしては充分にまとまってしまっているので、中途半端な続編は不要という気もします。でも沙希と恭一、それに神様(コノハ)の関係も見届けたいような気もします。

巫女さん、神様、ゾンビ、生き返りといったキーワード作品の中で、久しぶりに気持ちよく読了することができました。

★★★☆
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2009年11月17日

ほうかご百物語(3)


著者:峰守ひろかず
出版社:電撃文庫
ほうかご百物語(3)

今回も、ぴゅあ可愛いいたちさんを楽しめます。
一話目では、学校をでて温泉旅館が舞台となります。当然のごとくお約束のシーンもありますが、ここでは新キャラである、八雲と慈悟朗がいろんなことを考えさせてくれます。歳を取らない妖怪と歳を取る人間という、有沢まみずさんの「いぬかみっ!」でも出てきたテーマが描かれます。まあかなり「お気楽」にですが。

今回はさらにもう一人、新しいキャラである、求道丸(木の葉天狗)も登場します。「強敵(と書いてトモと呼ぶ)」を探している格闘バカです。なんと真一にも戦いを挑みます。なんの力もない彼がどうやって、戦うのか?

今回もいろんな妖怪が出てきます。特に天の邪鬼は、イタチさんを連れ去るという非道なことをします。イタチさんに化けた天の邪鬼を一瞬で見破ったのは、真一。さすが「愛の力」といいたいところですが、普段の観察はちょっとひいてしまいます。
セーラー服も奪われていたイタチさんに、真一は学ランを貸すのですが、この時のイタチさんの一言がぴゅあ可愛さNo.1でした。
「真一の匂いが、したから」

ああ、もう転げ回って下さい。ラブコメの王道ではないですか。こんなこと女の子に言われた日にゃ、もう。

今回も、妖怪蘊蓄、ラブコメ、バトルのすべてを楽しむことが出来ました。いやあ、いい作品に出会いました。ところで、今回の口絵、イタチさんが浴衣姿なのはいいとして、なぜ頭にあひるのおもちゃが乗っているのでしょう? 可愛いというより、ちょっと間抜けな感じがするのですが。

★★★★
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2009年10月06日

神のまにまに!(2) 咲姫様の神芝居


著者:山口幸三郎
出版社:電撃文庫
神のまにまに!(2) 咲姫様の神芝居

「第15回電撃小説大賞・選考委員奨励賞受賞作第2弾」ということです。天照大神の分身である「へっぽこ」に気に入られ、取り付かれた青年「品部人永」とへっぽこが、雲隠れしてしまった神々を説得して回る話。今回は、咲姫(縁結びではなく「裂く」姫)が、説得の対象となります。
もともとは、縁結びの神様の説得だったはずなんですが、神様同士の恋模様に巻き込まれてしまい...

ネタバレになってしまうので、詳しくは書きませんが、途中でへっぽこと人永の関係が変化するイベントがあります。しかしながら、書き込み不足で「なぜ、そうなったのか」がはっきりしません。突然ご都合主義的に変化してしまっています。後半のバトルシーンも、前巻の焼き直し感が漂っています。いずれもキャラの書き込みが弱いことと、背景説明が中途半端なために発生しているのだと思います。

新人さんにありがちといえば、それまでですが、「人間としての力」と「神様としての力」を明確に分けている点や、神様の我が儘さ(による親近感)はよく出ているので、もったいないな、と。1巻の時より荒さが目立つようになってきているので、このままだと次作に期待出来なくなります。次巻があるのならば、今一度「地の文」を見直して、違和感を無くして欲しいものです。

★☆
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2009年09月30日

ロウきゅーぶ!(2)


ロウきゅーぶ!(2)
著者:蒼山サグ
出版社:電撃文庫

ロリコンでスポコンもの。略して「ロリコン」...
小学生女子バスケ部の臨時コーチを勤めることになった主人公と、女子バスケ部(といっても5人だけど)と同級生の少年の物語。設定は色々アレ(登場人物のうち5人が女子小学生。唯一の大人であるはずの主人公のおばさんも「童顔」と、限界に挑戦したかのような設定になっています。
が、内容はかなり真面目なスポ根もの。私はバスケに興味がないので、戦術的なことはまったく分からないのですが、結構真面目に書き込まれているようです。
この小説のすごいところは、登場人物それぞれのキャラがしっかりしているところ。「5人で一セット」という書き方ではなく、一人一人がしっかりとした個性を持って、動いています。

そこに、ラブコメ要素が混ぜ込まれ、さらにロリ向け要素まで含まれています。それらが、バラバラにならず、いいアクセントになっているので、案外万人受けする小説なのではないでしょうか?
まあお約束として、ぱんつにこだわった描写もありますが、なんの脈絡もなく描写されるのではなく、ストーリーの中で意味を持っています。

バスケがメインとなっていることで、これ以上戦術的な方向へ舵が切られてしまうと、この小説は終わってしまうのでしょうが、ギリギリのところでエンターテイメントとして成立しています。
1巻もいい出来でしたが、この2巻。かなり出来がいいです。今後に期待です。これだけキャラを動かせる筆力がある作者にも期待。表紙でひいてしまわずに、だまされたと思って、読んでみましょう。だまされること請け合いです。

★★★★
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2009年09月18日

司書とハサミと短い鉛筆(4)


著者:ゆうきりん
出版社:電撃文庫
司書とハサミと短い鉛筆(4)

前巻の感想で「バランス感覚が狂ってきているので、次巻で購入続けるかどうか判断する」ってなことを書いていましたが、この4巻。まったく盛り上がりがないまま「次巻へ続く」という想定外のものでした。今までは1冊でエピソードが完結していたのですが(シリーズ全体を繋ぐエピソードは別)4巻はエピソードの途中でプツンと切れています。盛り上がってきたところで「次回へ続く!」という展開ではなく、なんとなく終わっています。なので、4巻としての起承転結はなし。うーん、バランス以前の問題になってきてしまった。

ストーリーの盛り上がりに反比例してというか、露出は増えております。当初は「ぱんつを穿いていない」フィフが一生懸命スカートを押さえるなど、パンチラ一歩手前という描写が多かったのですが、4巻では下半身すっぽんぽんのシーンが何度も出てきます。それもスカートがめくれるというレベルを超え、ブリッジして足を広げてとか、写真にモロ撮してしまうとか、そんなシーンばかり。当初は、ぱんつを作り出せないということを強調するためのシーンだったと思うのですが、今回はストーリー的な意味が分からない。猫耳も含めて「とりあえず」感が否めなくなってきました。

また前巻でも感じましたが、フィフの「本」に対する思い込みが、正直うっとうしくなってきました。文人の本嫌いも極端で、うっとうしいだけ。「本」と「ネット」を対立させようとして矛盾が生じてきています。

さらにバランスが悪くなってきていますね。これは次巻はもうないな。

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2009年09月16日

ほうかご百物語(2)


著者:峰守ひろかず
出版社:電撃文庫
ほうかご百物語(2)

ピュア可愛いイタチさんを中心とする、妖怪変化の物語、第二弾。妖怪変化とはいえ、怪談のような陰湿さはなく、全体にからっとした雰囲気が漂っています。イタチさんを写生したいと申し入れた真一。それを受け入れたイタチさん。イタチさんは、その出自から真一との約束=絵のモデルになる=を果たすと、この世から消滅することになります。なので、真一は書きたい衝動を必死で抑えている状況。そういう不安定な状況はともすると、全体を暗くするのですが、でも「イタチさん好きだ!」「可愛い」という直球勝負な言葉は、相変わらずで、それをうけてわたわたしながらも、真一の気持ちを受け入れていくイタチさんの、ピュア可愛さが、全体を明るく彩ります。

ムダに豊富な経島御崎の妖怪に対する知識が、今回も生かされています。さらに、真一の「動物的感」がさらに磨かれ、イタチさんとの息もぴったり合っています。前巻でのイタチさんの攻撃方法は、炎か鎌鼬しかなかったのですが、今回真一の協力(思いつき)で、新たなパターンが構築されます。

犬神と犬神使いも登場し、さらに混沌とする美術部(とその周囲)。しかし、この学校の生徒って、おおらかというか、鈍いというか...怪異現象を冷静に受け入れているような気がします。

2巻では、犬神、おとろし、河童、猿神などが相手となります。それぞれ伝承に忠実な存在となっており、対応方法も伝承に則った形になっています。害をなさない妖怪、どう対応しても害がある妖怪、いろんな妖怪が出てきます。この小説現在5巻まで発行されており、来月には6巻も発売されるようですが、どこまで妖怪の数が増えていくのでしょうか? エピソードの中心となる妖怪以外にも、様々な妖怪が描かれているので、かなりの数になっていると思います。

イタチさんと真一のラブラブカップルぶりにも磨きがかかってきているので、ラブコメとしての楽しみも増えてきました。安心して読めるシリーズとなってきたような気がします。

★★★☆
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2009年08月13日

ほうかご百物語


著者:峰守ひろかず
出版社:電撃文庫
ほうかご百物語

第14回電撃小説大賞「大賞」受賞作品とのこと。ピュア可愛いイタチさんと、ちょっと変わった美術部のお話。
忘れ物を取りに戻った高校生である真一が、夜の学校で見たことのない少女に声をかけられます「いきなりで悪いけど、あなたの血、吸ってもいいかな」と... 偶然(どんな偶然だ)昼間に美術部の先輩から、イタチの話を聞いていた真一は、彼女の正体を「イタチ」と見抜いて、難を逃れます。ところが、このイタチ少女のピュア可愛さに一目惚れした彼は「絵を描かせて欲しい」と要求。そこからイタチさんとの不思議な学校生活が始まります。

タイトルからわかるように、いろんな妖怪が出てきます。人間に害をなす者、なさないもの、様々な妖怪を、美術部先輩である経島御崎の知識とイタチさん(途中から他の妖怪も仲間になりますが)の妖力で退治していくというお話。一番最初に出てくる妖怪は「のびあがり」対するイタチさんが使えるのは、基本的に火炎系の技のみ。なので、水系の妖術を使う妖怪には太刀打ちできない...
てなことより、この小説のキモはイタチさんの可愛さでしょう。百物語という暗い話を、イタチさんの純情さが救っています。そこへ真一の直球対応「イタチさんが好きだ!」と本人の前で叫ぶは、抱きつくは...それらが悪意や下心のない純粋な気持ちの表現だからタチが悪い。それにイタチさんは可愛くわたわたして...

それぞれのキャラがしっかりしているので、なかなかおもしろい小説になっています。すでに5巻まで発売されているようなので、じっくり読んでいかねば(って、なぜか手元に5巻だけあったりするんですが(^^;

★★★☆
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2009年08月03日

レンタル・フルムーン 第一訓 恋愛は読みものです


著者:瀬那和章
出版社:電撃文庫
レンタル・フルムーン 第一訓 恋愛は読みものです

「ちょっと“残念”なキャラクター達によるファンタジックラブコメディ」
キャッチコピーですが、なかなか的確に内容を表しています。ヒロインである、つくも。美少女のようですが、体力ない、頭悪い、どじっ娘、頭固いとあまりスペックがよくありません。一つでもいいほうに転んだら、普通のヒロインになれるのに。主人公の新太も、なんというか残念なキャラ。つくもに尽くすオコジョ少女 クルンもちょっと残念。普通ならもっと「可愛い」と思ってもらえるキャラのはずなのに...それ以外の登場人物も少しずつ「ズレて」います。
舞台は、貸本屋「満月堂」。普通の貸本屋と異なり、神様が世界を観察する場所でもあります。そこで店番をしているのがヒロインのつくもと神様から預けられているオコジョ少女 クルン。 そこを偶然知った新太は、貸本代の見返りとして、つくもの仕事を手伝うことになるのですが...
世界が複数あるという設定は、ファンタジーでは普通ですし、それを「観察」しているものがいるというのも、目新しい設定ではありません。観察された「異常」が本になっているというのも、これまた普通の設定。そうなんです。この小説、全体的に設定は王道というか、普遍的なものというか、ひねりはありません。でもキャラクター設定がしっかりしており、なぜ新太がツクモの仕事を手伝うことになるのか?についても、明確に記載されているので、ストーリーに集中しやすい作りになっています。
戦闘の最終兵器は、クルン本人が弾丸になってとんでいくものですが、その際新太がサッカボールのようにシュートしています。で、クルンにとって実は、このシュートはかなり痛いようで、おしりをさすっているシーンも描写されています。確かに普通蹴られたら痛いよな。なんか当たり前のことなんですが、この描写によって、なるほどと思わされました。

ラブコメ部分については、かなり軽め。ラブというより、同じ趣味をもった友人を見つけたくらいの感覚かな。これが2巻以降、もっと描かれるようになるのか、それともこの程度で終始するのか? 小説としての完成度が高いほうなので、今の比率で充分なような気がします。あまりラブコメを意識しないほうが、自由にエピソードが展開出来そうです。

★★★☆
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乃木坂春香の秘密(10)


著者:五十嵐雄策
出版社:電撃文庫
乃木坂春香の秘密 (10)

このシリーズもついに10巻に突入。初期には安定していなかった文章も落ち着いてきており、安心して楽しめるシリーズとなっております。発刊も6月前後と12月前後の年2回と非常に安定しており、そういった意味でも優良シリーズですね。
本来の趣旨とは異なるのですが、このシリーズ夏期休暇前に発刊されるので、旅先で読むことが多いです。なので、長崎や札幌といった街の風景とともにエピソードが記憶されていっております。今年も道東旅行中に読んでいたので、牧場の風景がバックに...

10巻のメインエピソードは、乃木坂家メイド隊序列3位の七城那波が中心となっています。京都の老舗旅館(イメージ的に炭屋や柊屋だと思っていたのですが、どうも京都というより、東北などの巨大旅館のイメージのようですね)の次期女将(普通は若女将として修行しているはずの立場)である、那波さん発案の京都旅行。いつものメンバー全員が参加する大旅行となっています。それには当然裏があるわけで...やんちゃなツインテール娘「美夏」の甘えん坊な本性だとか、那波さんの真意など、なかなか深いエピソードとなっています。
もう一つのエピソードは、裕人の家に泊まることになった椎菜が主役。いままで一歩引いていた彼女が、裕人に対して直接的な行動にでる決意をします。しかし、なんせ相手はあの裕人。しかもライバルはぽわわんお嬢様春香。前途多難ですねえ。
さらにもう一本。こちらは、美夏の友人たち(特にエリ)が主役。廃部寸前のラクロス部を立て直すスポーツもの。春香が、その天才ぶりを発揮して、名コーチとして頑張っています。その情報源が、アニメってのがなんというか...
すでに裕人に懐いていた光と美羽に加え、このエピソード内でエリも裕人に懐き(というか、年齢差考えたら、男性として意識しているんだよな)、美夏の友人すべてを落としたことになります。「天然すけこまし」の本領発揮ですね。モテモテのはずなのに、報われていない裕人。まわりが強烈すぎるからでしょうか?

次巻も楽しみです。

★★★★
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2009年07月11日

ラッキーチャンス!(5)


著者:有沢まみず
出版社:電撃文庫
ラッキーチャンス!(5)

ラッキーチャンスも5巻に突入。4巻の感想で「そろそろおもしろくなってきた」と書いておりましたが、その通りの展開になってきました。
冒頭で、ごえんつかいがいきなりピンチになっています。キチがいない。しかも、自らキチが遠くに離れることを推奨したと・・・ ストーリーが大きく展開するような雰囲気を醸し出しています。4巻まで少しずつ幸せになってきていた雅人だったのですが、5巻の冒頭で不幸にたたき落とされています。
いままでは3つのエピソードで1巻が構成されていましたが、今回は雅人の月に一回くる大凶運の日を含む一週間を曜日別に追った構成となっています。全体的に改行が多く、しかもページ数も少ないのですが、内容は詰まっております。

ラブコメ的要素としては、キチ、二之宮良子、天草沙代それにトトの雅人に対する好意がどんどん表に出てきます。天草沙代は、正式に雅人と仕事で手を組むことになり、余計雅人の身を直接的に案じるようになりました。二之宮さんも少しずつ、雅人への恋心が強くなってきている模様。でも二之宮さんのアプローチって、雅人じゃなかったら、一瞬で落ちてしまうよなあ。
今回もしっかりぱんつもあります。天草沙代のツンデレにも磨きがかかってきました。雅人の友人たちもいい感じ。残念なのはヘンタイ校長先生の出番が少ないことかな? 「いぬかみっ」もそうですが、有沢さんの小説は「へんたいさん」が雰囲気を作っていますからねえ。

この後、雅人は誰を選ぶのでしょう? そして、それは他の女性にとってどのような影響を与えるのでしょう? 先が楽しみになってきます。

★★★★
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2009年07月07日

神のまにまに!  〜カグツチ様の神芝居

神のまにまに!  〜カグツチ様の神芝居
著者:山口幸三郎
出版社:電撃文庫

神様が、突然現世に現れ(現界)、その数年後なぜか今度はお隠れになってしまった世界を描くラブコメ。

主人公は、高校生...ではなく24歳の公務員。なぜか数少ない現界したままの神様「へっぽこ」に懐かれ、いつも頭の上にへっぽこがついている不思議な青年、人永。民間企業にいたときの成績は、悪くなかった(というかいいほう)のですが、人永ではなくへっぽこのおかげと周りに思われていました。そんな彼は、政府機関にヘッドハンティングされ、神様を捜し出し現界してもらうという仕事につきます。人永は、この仕事が嫌なんですが、所長の小町さんの妖艶さと思わせぶりな態度に振り回され、ついつい頑張ってしまいます。ここは「GS美神」だとか、ルパンと不二子の関係みたいな感じですね。小説で遡れば小松左京氏の作品にも美人所長と、それに振り回される青年の組み合わせが出てきます(「時間エージェント」アダルティな描写もあります)

へっぽこが実は...とか、妙に最近の女性らしい気軽な神様も登場。山神様を捜し出して現界してもらうという依頼だったはずが、いろんな要素が絡み合い、河童と人間の共存というテーマまで出てきたりして...

あまたおられる神様を題材にしたラノベは、いままでもありましたが(ファンタジーでもよくある)神様が現界され、また隠れてしまうという設定は珍しいかな?

ストーリーはよく練られています。登場人物もそこそこ魅力あります。ただ、伏線のはり方が甘い、というか伏線なしでどんでん返しがあったり、描写に荒さが見えたりしますが、このあたりは今後修正されていくのではないかなあ。

まだなぜ、へっぽこが人永を気に入ったのか? という描写がないので、次巻以降に期待ですね。ちみっこいへっぽこ。かわいいです。

★★★☆
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2009年06月29日

スイート☆ライン


著者:有沢まみず
出版社:
スイート☆ライン

「いぬかみっ!」や「ラッキーチャンス」とは異なり、異能使いは今のところ出てきていません。声優さんの世界が舞台です。そう現実の世界のはずですが、変態はしっかり存在しています。
主人公は、熱血少年(でもちょっとバカ)花沢正午。ヒロインは、すごい才能があるのに、とあることが理由で極度の男性恐怖症かつ人間恐怖症になってしまった、新島永遠。永遠の男性恐怖症を治すため、正午が彼女の世話をすることに(照合の姉が強引に頼んだ)なるのですが、なぜか永遠はかなり早い段階で正午に心を許します。
他に人気声優の少女2人や、ヲタクな友人という、どこかで見たような登場人物が、永遠の才能を開花させるために、頑張っていくという青春ストーリー。そこに有沢まみずさん独特の「変態ワールド」が被さっています。有沢作品には、変態さんが必須なんでしょうか? 今後さらに変態ワールドが激しくなっていくのかなあ。

この作品も続刊があることが前提になっています。なので、伏線になりそうな出来事もいくつか残っています。なぜ二人の声優少女は、永遠を助けようとするのか? 単に友達だからで片付けてもいい話ではありますが、思わせぶりな台詞が散りばめられています。

「どこかで見た設定だ」とか、ストーリーも似ているって話もありますが(私もそう感じました)ある意味「ラノベのお約束」的設定の中で、しっかり有沢ワールドが展開されていると私は思っています。いろんな意味で甘美な世界ですから、火傷してしまう人もいるのかも知れませんね。

今後も「声優の世界をえぐる!」といった話ではなく、有沢さんらしいスイートな展開になっていきそうですね。続きも楽しみですね。

★★★★
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2009年06月25日

司書とハサミと短い鉛筆(3)

著者:ゆうきりん
出版社:電撃文庫
司書とハサミと短い鉛筆(3)

仕掛け絵本の仕掛けが実体化した女の子フィフと、そのマイスターとなってしまった文人を巡る物語の3巻目。
フィフは、書籍の世界を守る「戦闘司書」なんですが、身につけるものはマイスターの「仕掛け絵本」の仕掛け作成技術に左右されます。で、彼女は3巻でもぱんつはいていません。理由は、文人が女の子用のぱんつの仕掛けを造ることが出来ないから...一度ズボンをはいたことはあるのですが、ノーパンでズボンをはくと、かなりこすれるようで、それ以来フィフはスカートでノーパンという危うい格好のままです。

3巻では、また新たな敵との戦いが描かれています。その中でどんどんラスボスに近づいていっているというストーリー。戦闘シーンもありますが、今までに比べるとちょっと小振りかなあ。それよりもフィフの心境が、伏線として描かれているような気もします。

作者さんの趣味で、今回もぱんつに拘ったシーンが多々。さらにあの熊のぬいぐるみをかぶっているグリーズ・ビーは、すっぽんぽんで登場。胸や下腹部でなく顔を隠すあたりがビーですが、なんかビーの身体の描写はねちっこいです。「幼い少女」ってのを強調したかったのかなあ? ちょいと意味不明な描写になっております。

前巻の感想で「バランス感覚がいい」ってなことを書いておりますが、そのバランス感覚が危うくなってきているような気がします。このまま続くと、無理矢理感が強くなってしまうような気が...
あと、文人の本嫌いとネット依存がおかしな方向になっている。ネット好きと本嫌いは別に二律背反じゃないんだけどなあ。
ぱんつにこだわるコメディな部分と、時折文人が見せるひねくれた部分、それと戦闘シーン、それぞれが乖離してきてしまって、シーン間の親和性が低くなってきているように思えてなりません。2巻でいい方向にあったベクトルが3巻でおかしくなってしまったというか、シリアスな流れの中、無理矢理「ぱんつ」ネタや、ビーの裸を描写したりして、双方が浮いている状態。4巻でこの小説の方向性が決まってきそうですね。とりあえず次巻は読むでしょうが、今のままだとそこまでになってしまうかなあ...仕掛け絵本から実体化するって設定は面白いんだけどな。

★☆
タグ:異能 ★☆ 司書
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2009年06月05日

放課後限定勇者さま。


著者:七飯宏隆
出版社:電撃文庫
放課後限定勇者さま。

「タロット」の作者の作品ということで、期待して読んだのですが、私には大はずれでした(意見には個人差があります)

進路は「ニート」という格理終夜が、突然勇者として異世界に召還された。普通このような場合
1.突然能力に目覚める
2.元いた世界では当たり前のことが、異世界では非常に役に立つ
3.すけべ根性だけで生き抜く
などの対応になりますが、なぜか終夜は、そのどれでもなく、異世界においても「やる気なし」 その割にまったく慌てたところもないという...その理由となる「あること」が、中盤で明らかにされますが、その設定がどこにも生かされていないんです。他にも同級生の「叔母さん」とか、よくわからん「スクールカウンセラー」も放置されています。ヒロインとなるレウルーシカ姫の従者である10人の猫の中の一人、やたら饒舌なスヴァンは、竹本泉さんの「ねこめーわく」しか思い浮かばない(そーいや、あれも「異世界もの」だな)

全体的に「ひねくれた設定にしようとしたら、ねじ曲がって王道になってしまった」というような...各キャラが弱いんですね。だからなにしても、必然性がまったくでてこない。そもそも終夜が、レウルーシカに協力する理由が明確になっていない。終夜の性格が明確になっていないから、レウルーシカに協力する必然性が見えてこないんです。だから彼の発言がウザくなってくる。かといって「不条理」で突き通すストーリーでもないし...

これは...☆もなし
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2009年06月04日

とぅうぃっちせる!


著者:一色銀河
出版社:電撃文庫
とぅうぃっちせる!

表紙をみればわかるように、ほんわかしたお話。
主人公は、小林遼平。ごく普通の学生だったはずなのに、偶然見てしまった異世界の生物(スライム)との戦いに巻き込まれ、瀕死(っていうか普通死んでいる)の怪我を負い、気がついたら入学以来気になっていた黒瀬さくらになっていた...仮免魔法使いである、美鈴川エステルが遼平の生命を救うために、とりあえず急場しのぎをした結果だったりします。

エステルは、金髪の美少女で成績も優秀。でも本人は、その容姿(金髪、幼児体型)や、自分が魔法使いであることなどから、極端に人付き合いが苦手な性格(=コンプレックスの固まり)。そのエステルが唯一心を許しているのがさくら。

さくらとして生活することになった遼平は、エステルの自立を助けていくことになります。なぜエステルがコンプレックスの固まりになってしまったのか? といったところからエステルの心を開いていく遼平。一方的に助けるのではなく、ロープを投げて「このロープをつかむかどうか、自分で決めろ」というスタンスで、中々男らしい姿を見せます。

男だったら誰でも思うであろう「女の子の身体はどうなっているのか?」という興味を当然遼平も持ちますが、コネタ程度の扱いでスルーされております。

後半は、魔法少女活劇というシーンもあり、ラストに向けて感動的に盛り上がっていきます。このあたりの話の進め方うまいな。感動的なまま終了したら、この巻で終わりだったんでしょうが、そこは最近のラノベ。二段オチを持ってきて、ちゃんと続きが出版できる体制になっております。

魔法少女も出てきますし、ちみっこいのも出てきたり、いろいろと楽しいストーリーになっているので、続刊を楽しみに待ちましょう。

★★★☆
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2009年04月08日

ロウきゅーぶ!

著者:蒼山 サグ
出版社:電撃文庫
ロウきゅーぶ!

表紙と帯のあおり文字は結構危険な香りがするのですが、実は正統派スポ根ものです。高校進学と同時に、部長が引き起こした問題で、バスケ部が一年間休部処分。行き場を失ったバスケへの情熱。ひねくれてしまったバスケへの想い。それらを弱小小学校女子バスケ部の臨時コーチを行っていく過程で、バスケへの情熱を取り戻していくストーリーとなっています。

なぜ「ロリコン」とか「社会に挑戦!」なのか...まずバスケ部が休部になった理由が、部長の不祥事(というのか?) 顧問の娘(11歳)と付き合っていることがバレたこと。これってろりこんなのかい? 4〜7歳程度の年の差だろ? と思うのは年とった証拠でしょうか?

あとは、小学校の女子バスケ部ということで、メインが小学校の女の子になっているということ。でも高校生を主人公がコーチできるとしたら、小学生か中学生だろうし、短期間で成長させようとしたら、小学生がベスト。小学校レベルでライバルにするならば「男子チーム Vs 女子チーム」という図式が一番わかりやすい。そうしたら女子チームを育てるほうがわかりやすい。ということで、ある意味必然的な設定になっております。

女子チームの5名は、それぞれ性格も詳細に描写されており、心の成長、友情といった部分もしっかり描かれています。キャラに感情移入出来るレベルの文章となっています。私自身バスケ知らないので、若干分かりにくいところもありますが、それを除けば小説としてかなり完成度の高いものです。

それだけでは弱いと思ったのか、付加されたのが「ロリコン」要素なんでしょうね。入浴シーンもしっかりありますし、「ん?ぱんつなら心配ないよ、ほらっ」「おにーちゃんの背中が気に入りました」「あの、そ、そろそろご指導の方を―」といった思わせぶりな台詞がロリ心をくすぐる仕組みになっているのでしょう。いやくすぐられました...

これだけの描写力がある著者ですから、次回作が楽しみです。明るいコメディを期待しております。

★★★★☆
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2009年04月02日

とらドラ・スピンオフ!(2) 虎、肥ゆる秋

著者:竹宮 ゆゆ子
出版社:電撃文庫
とらドラ・スピンオフ!(2) 虎、肥ゆる秋

「とらドラ」の短編集。本編の流れを押さえた上での番外編らしいのですが、実は私、本編はまったく読んでおりません(爆)スピンオフの一巻を読んで、本編を読もうとしたのですが、どうも私に合いそうになかったもので、無視しておりました。そんな中、番外編の2巻だけを読むとどうなるかというと・・・ストーリーがよく分かりませんでした。本編とタッチが異なる短編集(「スレイヤーズ」のような感じ)のように、本編を読んでなくても楽しめるというものではなく、本編を読んでいないと楽しめないものでした。残念。って当たり前ですよね。「スピンオフ」っていうくらいですから。

で、話は欲望のままにご飯を食べてしまった大河(これでも女性の名前なんですね)が太ってしまったため、ダイエットしようという騒ぎ。夏休みの出来事、芋掘りの話(って思い切り誤解していますが)なっどからなっております。

本編読んでいないので、登場人物の人間関係がよくわからないのです。これ読むと、どう見ても大河と竜児は、付き合っている(というか、半同棲)としか思えないのですが、お互いの思い人は別(それぞれの友人)らしい。設定がよくわからんぞ。

設定はともかくとして、文章が私にはあいませんでした。なんかマンガを無理矢理文章にしてしまったような感があるんです。ということは、コミックで読むと面白いのかな? いずれにしても、さすがに次回は購入しそうにありません。ということで、このシリーズはこのまま触れずにおきましょう。人気作品だからといって、自分にあうとは限らない典型的な作品でした。

タグ: 地雷
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2009年02月27日

司書とハサミと短い鉛筆(2)


著者:ゆうきりん
出版社:電撃文庫
司書とハサミと短い鉛筆(2)

タイトルに並んだ3つの名詞。まったく関係がないというほど離れていないので、三題噺のお題にはなりませんね。それはさておき「戦闘司書」であるフィフと、時間を止めることが出来る「普通の人間」文人の物語。その2巻目となります。
フィフは「仕掛け絵本」の仕掛けが実体化した女の子。紙から出来ているという特性上、水や炎に弱いという弱点があったりします。彼女を構成している(?)のは、仕掛け絵本に書かれたもののみ。つまり、服が描かれていなければ、裸になってしまうわけで...1巻でもぱんつをはいてなかったのですが(文人が女の子用のぱんつを作れなかった)2巻冒頭でも、そのネタが引っ張られており、死ぬ思いで購入した女の子用ぱんつをベースに文人が作成したぱんつは「かぼちゃぱんつ」だったようで、フィフははくことを拒否したため、2巻を通してぱんつをはかないまま...まあ、そういったシーンが所々に散りばめられております。
2巻では、焚書鬼との戦いを中心にストーリーが進みますが、文人を巡る女性関係がいろいろとややこしくなってきているようで...見え見えの好意を示すフィフ(ツンデレというほどツンがない)、密かに(でもないけど)思いを寄せる同級生、さらにはよくわからないが関心をもっているのは確かな学校司書の夏宰。さらには新キャラが加わってラブコメの要素が増えております。

少しずつ工作の腕を上げて、精巧な仕掛けを作ることが出来るようになってきた文人。それに合わせてレベルアップしてきた敵。RPG的な楽しみ方も出来ますし、案外懐の深い小説となっています。正直文人の性格はうっとうしいのですが(ひねくれ者は嫌いだ)彼をとりまく人たちが明るいこともあり、全体として暗さが中和されています。あとは、ネットと活字のどちらが「偉いか」という、踏み込んで行けない命題にどうやってケリを付けるのかだけが心配。

これから先も、ラブコメと戦闘シーンのバランスをとった状態で続けていって欲しいシリーズですね。

★★☆
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2009年02月01日

乃木坂春香の秘密(9)


著者:五十嵐雄策
出版社:電撃文庫
乃木坂春香の秘密(9)

9巻まで到達した「乃木坂春香」シリーズ。「白銀の星屑(ニュイ・エトワーレ)」こと乃木坂春香を巡る青春群像ってな感じでしょうか? 基本的には主人公である、綾瀬裕人の一人称で話が進みます。ただ、こういったラブコメの王道として、裕人は鈍いところがあるため、地の文でフォローが入るという...

9巻は、8巻からの続き。芸能プロダクションに目をつけられた春香が、アイドルとしてデビューさせられる? といった騒動を描いています。芸能プロダクションに目をつけられる原因となった、裕人とのデートは、電撃文庫MAGAZINEの2008年7月号付録で短編として描かれており(その後、文庫にも収録)そこから、「普通の人だったら、おかしいって気づくだろう」という展開が続いております。なんというか、二人とも鈍すぎる...

春香が大変なことになっている(本人はそう思っていない)間に、椎菜が裕人に急接近。でも人の良さが災いして、攻めきれない。まあ相手が裕人だから、そう簡単には進まないでしょうが...
とはいえ、この9巻では裕人と春香の歩みに、少しだけ進展があります。ただ作者さんは簡単には進めるつもりはないようで、これから波乱がいっぱいあるようですが...

このシリーズはラブコメの王道っていうか、非常に安心して読み進めることができます。基本的に登場人物は善人ばかりで、根っからの悪人ってのは出てこない。「信じるものが馬鹿を見る」という展開もなく、コメディの部分をゆったり楽しむことができます。同じ作者の別シリーズ「はにかみトライアングル」は、ちょっとヒロインが中途半端だったり、裏設定が重かったりして辛いところがあるのですが、こちらはそういったところはなく、純粋に楽しめます。

★★★★
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2009年01月16日

タロットの御主人様。(6)


著者:七飯宏隆
出版社:電撃文庫
タロットの御主人様。(6)

正直に言いましょう。このシリーズは惰性で読んでおります。1巻は面白かった。でもそれ以降、あまりにもストーリー展開が遅い! 秋人が占現しようとする→いいところまでいく→失敗する→女の子のスカートがまくれる→ぱんつが見える秋人が殴られる これの繰り返しでストーリーが進みません。タロットを集めるという明確な命題があり、それぞれのタロットは女性(いまのところ)に憑依しているという設定があるのに、それが生かせていませんサブストーリーも展開が読めてしまう。まるでさざえさんのよう...たぶん、今回の空港でのシーンや、街でのシーンのように、どうでもよさそうな部分を描きすぎているから(それが伏線にならない)冗長なんでしょうね。さらに人称がころころ変わるのも冗長さを増しています。それぞれのキャラの心情説明のためなんでしょうが、あまり効果がないです。
あ、そうか。このシリーズって「マンガをそのまま文字にした」感じなんだ。マンガなら絵で表現出来る部分を文章で表し、セリフをそれぞれのキャラの一人称で語らせる。なるほど、そう考えるとわかりやすいかも。

この巻は少しストーリーが動きました。海外が舞台になっているし、ジブリール(ちみっこい人形というと、離珠が頭に浮かんでしまう)消失の本筋が語られるようになりましたから。それと新しいタロットがようやく登場。が、その圧倒的な力の割に解決策がよくわからん。ご都合主義的に話が進んでいるので。それでも結夏の存在理由についてだとか、四季の思惑といったものが語られているので、ストーリーが進んでおります。これからこのシリーズ読む人は、1巻とこの巻を読めば充分全体像がつかめてしまうかも...
ようやく進み出したかに見えるストーリーですが、次巻は文化祭での出来事ということで、また停滞しそう...

このまま惰性で読み続けるか、最終巻だけ拾い読みするか...ボチボチ決めようかなあ。せっかく色々な設定があるのに、それが生かされていないんでもったいないです。


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2009年01月13日

いぬかみっ! EX わんわん!!


著者:有沢まみず
出版社:電撃文庫
いぬかみっ! EX わんわん!!

「いぬかみっ!」の外伝的作品集の2冊目。かついぬかみっ!の最終刊になります。長期継続作品の常として、主人公である啓太は、単なる落ちこぼれから宗家の跡継ぎに指名されるほど、まわりの評価が高まっています。ただそこはいぬかみっ!。啓太の不幸体質(変態体質?)は治らないどころか、どんどんひどくなっている有様。それでバランスが取れているのかな?

一話目は、今までのいぬかみっ!にないシリアスなお話。死人が出るし、圧倒的な力を前にして愛する人を守らなければならない残酷さ。そういった今までのいぬかみっ!にないテイストで進みます。啓太とようこの扱いも、爽やかさと強さを際だたせるもの。この話が入っている意味はなんなんでしょう?なにか意図があるような気もします。

そこからは、宗家の跡取りを巡るいつもの大騒動。最終回にふさわしくオールスターキャストで、馬鹿騒ぎが続いていきます。その中で啓太の成長(本人は意識していませんが)が描かれており、相変わらずの変態さんたちとの絡みが超絶な味を出しています。

薫のいぬかみたちも細かく描写されており、それぞれの悩み・性癖が明らかになっていきます。いまりとさよかはよくわからんままのような気がしますが・・・ようことなでしこが天地開闢医局に通っていた理由も明らかにされ(かなり驚くべき理由です)、二人の主に対する想いが強く描かれています。いぬかみたちの悩みは「寿命が大きく違う種族を超えた愛」の葛藤。愛するものより遙かに長い間生きながらえることになるいぬかみたちの抱える悲しみ。不老長寿がいいことばかりとは言えないというのがテーマかな。
シリアスな悩みだけでなく、いぬかみのとんでもない好みも明らかに。たゆねは、それまでのボーイッシュな言動とは異なり実はxx体質だったとか...せんだんの思い人は・・・趣味が悪いんでないかい?

最終話としての出来は素晴らしいのではないでしょうか? 今までの世界観を壊さずに登場人物を深く描く。なかなかうまく行かないと思うのですが、この作品では成功していると思います。いぬかみっ!の世界観は、現作品「ラッキーチャンス」に引き継がれているということなので、そちらでまたいぬかみたちと出会えるかも知れませんね。

★★★★★
タグ:★★★★★
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2008年12月17日

ラッキーチャンス!(4)


著者:有沢まみず
出版社:電撃文庫
ラッキーチャンス!(4)

「いぬかみっ!」の有沢まみずさんの作品。「いぬかみっ」と雰囲気の似た作品となっています。主人公である「ごえん使い 雅人」と「半人前の福の神 キチ」を中心として、織りなされるドタバタラブコメ。「いぬかみっ」同様、主人公は「一見頼りないけど、実はすごく芯のしっかりした男の子」となっています。
4巻まで進んできて、キチと雅人の関係、さらに一般人を含めいろんな女性との関係が複雑になってきて、その分コミカルな部分もパワーアップしてきています。「いぬかみっ」で出てきたアイテムが使われるなど、サービス精神も旺盛です。「いぬかみっ」の時もそうでしたが、このあたりからおもしろさがピークにきそう。

#「いぬかみっ」より間違いなく多いのは「ぱんつ」ですね。毎回、誰かのぱんつが詳細に表現されています(^^;
4巻は「水着」「ぱんつ」「メイド服」がテーマになっています(違う)

#もう一人のヒロイン二之宮良子は別作者の「乃木坂春香」を彷彿させる存在ですね。

★★★★
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2008年12月09日

俺の妹がこんなに可愛いわけがない


著者:伏見つかさ
出版社:電撃文庫
俺の妹がこんなに可愛いわけがない

主人公である、高坂京介(高2)の一人称で話は進んでいきます。主人公は長所も短所もなく「平凡な男子高校生」ということですが、さほど「平凡」とは思えないのは、すでに私がおじさんだからでしょうか? 厳格な父親と、徹底的に兄を嫌っていると(少なくとも本人はそう思っている)妹 桐乃(中2)、さらに平凡な母親という家族構成ですが、桐乃はかなり売れているファッションモデル。父親の厳格さは異常。どうみても平凡とは思えません。

ストーリーは、一方的に嫌われているハズの妹が「秘密の趣味」である「ヲタク」を主人公に見られたことから進展します。ということは「乃木坂春香の秘密」と似ていますね。こちらは妹がツンツンしておりますが...

ごめんなさい。私には妹のかわいらしさが理解できませんでした。人を人と思わない発言。いくらフォローされても受け入れられない。作者は「本当はね...」ということを言いたいのでしょうが(伏線というより、明記されているところもあります)ダメ。妹がなぜ「妹属性」の「18禁ゲーム」に興味を持ったのか? という描写が薄く感情移入ができないんです。人間の感情ってもっと複雑なものだと思うので...続刊に期待ですね。

★★★☆(期待を込めて)
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