2013年07月25日

生徒会の祝日 碧陽学園生徒会黙示録(8)


著者:葵せきな
出版社:富士見ファンタジア文庫
生徒会の祝日 碧陽学園生徒会黙示録(8)

生徒会の一存シリーズ。ついに完結。生徒会〜新生徒会と続いたシリーズがついに完結です。最後は、短編集でした。雑誌収録短編+書き下ろし2編という構成。

・会長がもの申す!
 短い! 

・広める生徒会
 ある意味今回一番生徒会らしい話の進み方

・魔法少女くりむ☆ほいっぷ
 魔法少女になったくりむ。まったく違和感がないねえ。

・彼女達のキャンパスライフ
 くりむと知弦さんのキャンパスライフ...碧陽に負けず劣らず変な大学。
 講義テーマが変すぎる...なんにでも「イースト菌の働き」をつければいいって訳じゃないだろ。
 ま、二人とも楽しそうだからいいか。

・転校後の彼女たち
 椎名姉妹のお話。鬼神派・女神派という二つの派閥ができてしまい、その中心に祭り上げられた深夏と真冬が、仲良くするようがんばる話。この学校って、「マテリアルゴースト」の学校だよね?

・続生徒会の一存
 元生徒会役員によるオンライン会議。たとえ回線がおかしくなっても、普通なら「声が聞こえない」で済むはずなんだけど、そこは生徒会。知弦がCIAにハッキングをしかけた結果、特殊部隊が現れることになって... 知弦は単独で撃破するし、鍵の家に向かった特殊部隊は、麻に深夏が投げたスーパーボールによって壊滅するし...

・三年B組の十代
 巡のお話。杉崎との初々しいデート。暴走しそうになった巡をキスで黙らせる...
 お好きにどうぞ。

・邂逅する生徒会
 新旧生徒会がそろい踏みするお話。当然、一筋縄ではいかず、カオスという言葉が生やさしく感じるくらいの混乱が発生。鍵のことを好きな女の子があれだけ集まれば、そりゃね。
杉崎のとある言葉で、女の子たちは全員沈没...そのまま終われば、杉崎ハーレム完成!だったんですが、そこは杉崎。写真を撮るために現れためいくと、いい雰囲気に...それをみて「強敵は、役員じゃないんだ」とヒロイン勢から認定されたようです。


日常系といわれながら、どんどん非日常な世界へとひん曲がったシリーズでしたが(特に新生徒会) それなりに丸く収まったようです。

★★★☆
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2013年07月16日

冠絶の姫王と召喚騎士(3)


著者:宮沢周
出版社:富士見ファンタジア文庫
冠絶の姫王と召喚騎士(3)

前回後半で出てきた「嫌な奴」が本格参戦です。冠姫聖戦に、新たな姫・魔術王家のアヴィス・マギアが参戦してきます。彼女は2巻でも少し出てきていますが、召還戦士を立てず、自らが戦うスタイル。それはまあいいのですが「ルール? なにそれ?」といった感じで、さらに「きゃは。」という台詞をしゃべる、生理的に受け付けないタイプ。

良護のクラスに「転校生」として現れたアヴィスは、なぜかいきなり「きゃは。本当にいたんだ。わたしの白馬の王子様」と良護にへばりつきます。当然オリカは嫉妬に狂う訳ですが、普通のラブコメ展開にならないのがこの作品。アヴィスと一緒に新しい担任として現れたのは「わたしの名前は盾町諒子だ。今日から君たちの担任だ」...四年前に死んだはずの、姉・諒子。しかも彼女は、アヴィスの協力者として、良護の前に敵として立ちはだかることになります。彼女は四年前(諒子が死んだと思われた事件)で、アヴィスが幽閉されていた塔に流れ着き、そこで過ごしていたとのこと。アヴィスの母は、長期間幽閉されていることもあり、心が壊れ気味だったようで、さらにひどい状況だったアヴィスの教育も諒子がしていた模様。その中で、良護の話もしており、アヴィスの中で「白馬の王子様」という評価になったようです。

アヴィスのやり口は「勝てばすべてが正義」というもので、その話し方も含めて、好きになれないもの。そのため、バトルシーンではイライラさせられることが多かったです。このあたりは、「きゃは。」というキャラクターを受け入れられるかどうかで、大きく印象が異なるのかもしれません。実際、オリカとのラブコメエピソードでは、方向性はともかくとして、可愛いところも見せていますしね。

ラストバトルは、今までの中では一番盛り上がりがあります。良護とオリカの信頼関係や、とある事情から発生した新しい関係への移行。諒子の良護への想いなど、読み応えのある内容になっています。2巻まであった、バトル前のえろえろな部分がなくなっており、エロコメというジャンルから外れてきました。とはいえ、一部の方は平常運転のままであるのもこの作品の特徴なのかな。

★★
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2013年07月05日

冠絶の姫王と召喚騎士(2)


著者:宮沢周
出版社:富士見ファンタジア文庫
冠絶の姫王と召喚騎士(2)

最近よくある「召還してみたら、主従逆で契約してしまいました」なファンタジーベースのラブコメ。前巻では、本来主人になるべき、マルカイン家の姫・オリカと、本来騎士になるべき高校生・良護のエロコメといった感じでした。というのも、騎士の契約には「代償」が必要。それが「愛」と規定されていたため、良護を欲情させることが代償になると思い込み、ドタバタが発生していたのですが...少し無理がありましたね。

今回はエロ部分が少なくなり、ある意味真っ当なラブコメ+異能バトルになっております。相手は、オリカの幼なじみで同じく「冠姫聖戦」に参加しているお姫様。こちらは代償を「お金」としており、金があればなんでもできるという考え。この考えが怖いことは、古今東西のお約束です。このお話でもきっちりそういう展開になっています。

ラブコメとして、少しおもしろくなっているというのが今回の評価。ただラストで、かなりイラつくキャラが出てきたので、次巻以降にどうなるのか不安が残ります。いい人だけでは物語が盛り上がらないのも事実ですが、生理的に受け付けないほどの悪人はやめてほしいな。

さてどちらに転がっていくのでしょう?

★★
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2013年06月10日

英知学園のアンダーハート(2)ミスとデートと大暴走


著者:根岸和哉
出版社:富士見ファンタジア文庫
英知学園のアンダーハート(2)ミスとデートと大暴走

超常現象=女の子のあんなとこやこんなところが見えそうになると、KEEP OUTテープが出てきて、見えなくしてしまう=が日常的に発生する英知学園。そこの生徒である工鳴翔が主人公。彼は、唯一の肉親である病弱な妹・深彩を溺愛している。そんな深彩を救ったのが前巻。基本的にはエロコメですな。
今回は、翔に干渉してきいる能力者を突き止めようと、夢依に協力を仰ぐことに。そんな翔の前に、学園NO1の美少女が「あたしと付き合いなさい!もちろん性的な意味でよ!」と迫ってくる...

新キャラ登場で、パワーアップするかと思ったら、エロ、コメディ、ラブコメ、異能バトルすべての面でパワーダウンしています。劣化の度合いが激しい...翔が能力者を救う(力を抜き取る)方法が、能力者に現れる「印」にキスをして、性的に感じさせること...というエロコメ用設定になっているのですが、そこも中途半端にとまっていますし、幼なじみを交えたラブコメも中途半端。うーん、この手のパワーダウンどっかでもみたなあ...一般向け小説で、この手の設定を生かすのは、かなり高度な技が必要なんじゃないかな? 同じことの繰り返しで飽きられてしまうから、エスカレートさせるしかないんだけど、規制があるから無理。だからキャラ増やして、ごまかすしかなくなってくる。
悪いほうに出てしまったかなあ。

★☆
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2013年05月31日

だから僕は、Hができない。(2) 死神と選抜試験


著者:橘ぱん
出版社:富士見ファンタジア文庫
だから僕は、Hができない。(2) 死神と選抜試験

長い間「積ん読」していたのですが、なんとなく読んでみました。死神と契約することが、生命保険を契約するのと同じような意味になっている世界が舞台。主人公は、エロ介と呼ばれる、加賀良介。異様なほどの性欲を持っている高校生。とある出来事から、「Hな魂」を代償に、一級死神・リサラ(貧乳美少女)と契約し、同棲中。1巻で二人を陥れようとした、キュールも一緒に住むことになり、いろいろ「えっちなイベント」が増量中です。

今回は、死神界で主席の座を争い「バストサイズ」で勝利したイリアが、グラビアアイドルとして、二人の前に現れます。特異者を探すリサラの命運は? というのがメインエピソード。

良介のエロへのこだわりがすごいことになっています。で、Hな魂を燃やしては、リサラに吸収される...なんか「ダーリンのばかー!」と吹っ飛ばされる人を思い出しますね。しかもエロには興味があるが、実際に「いい雰囲気」になるとヘタレになる... ま、少年漫画の主人公ですね。

良介の身体にある「魔剣グラム」 良介のHな魂が極限まで高まると、覚醒し良介を乗っ取ってしまうようですが、その状態でも新しいえっちイベントがあれば、良介が制御を取り戻してしまうと...どれだけ、えっちイベントへの興味があるんだ?

とはいえ「積ん読」にしていたのは正解だったのかも...1巻の感想でも書きましたが、えっちシーンを入れるために、ストーリーの本筋がぶち切れになっています。死神を保険外交員になぞらえた設定も、どっか行ってしまった...ここまでですね。

★☆
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2013年04月27日

新生徒会の一存 碧陽学園新生徒会議事録 下


著者:葵せきな
出版社:富士見ファンタジア文庫
新生徒会の一存 碧陽学園新生徒会議事録 下

誰も来ない生徒会。上巻で、生徒会長の西園寺つくしと副会長の水無瀬流南を攻略。二人が抱えていた問題を解決し、ついでに強固なフラグをたてた、杉崎。下巻では残る二人を攻略します。
一人目は、日守東子。非常に残念な美人さん。前会長は見た目も発言もおこちゃまだったんですが、この人は美人。でも頭脳は残念な娘。微妙にどころか壮絶に意味を取り違えた四文字熟語連発。社会ダメ、理科ダメ、英語ダメ・・どうして高校入学できたんだろう?
それはともかく、彼女の悩みは「美人過ぎること」 その美貌が原因で「悲しみがとまらない」状態を作り出したり、親友の兄がストーカーと化してしまい、家族から絶縁されてしまったりとか・・・そんな彼女の悩みを解決するために杉崎が取った方法とは?
ま、例によって強烈なフラグが立つことになり、ツンデレさん一人参加〜。

で、最後の一人。火神北斗・・・お願いします。やめてください。あまりにも重いというか、もうサイコホラーだよ。この作者さんの前作後半を思い出すような・・・登場人物が抱えている悩みは、それぞれ重いものでした。でもあまり重い描写はなかったし、基本的に本人が自ら立ち直っていく姿が描かれていました。ところが、この北斗はもう「壊れている」んですよ。見た目は、明るい後輩ですが、その胸のうちはドス黒いものがいっぱい。心が折れた状態なんで、自分が傷ついてでも、相手を傷つけようとする。最初は、心理戦で・・・それがうまくいかず、さらに壊れた彼女は、物理的な方法で杉崎に対する・・・

最終的には、ヤンデレさん一人参加〜、になったのですが、ある意味これから先も一番大変なヒロインになりそうですね。

ラスト掌編には、前会長さんが登場します。女子大生になっても、アレなお方ですが、そこは先輩。杉崎を暖かく包みこんでいます。そんなくりむさんの一言

「世の中が面白いんじゃないの。 貴方が、面白い人間になれたのよ」

にゃるほど〜

★★★
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2013年03月06日

英知学園のアンダーハート(1) キスとバトルと下心


著者:根岸和哉
出版社:富士見ファンタジア文庫
英知学園のアンダーハート(1) キスとバトルと下心

正体不明の超常現象が日常的に起こる「英知学園」 その学園に通う工鳴翔・シスコンが主人公。両親はすでになく、病弱な妹・深彩が唯一の肉親。その深彩の病状が悪化した原因は、「能力の種」の暴走...それを救うためには、能力者(女の子限定)を見つけ出し、エネルギーを吸い出すしかない。その方法は、能力者にキスをして「感じさせる」こと... まあ、中二病かつエロコメな設定の作品です。

主人公が、エロ方面に関して達観しているというか、興味がないというのがコメディを生み出している作品ですね。設定の粗さやストーリーの進め方に問題はありますが、全体として勢いがあるため、最後までスムーズに読むことができました。

ちなみに超常現象とは、女の子のぱんつやもっと危ない場所が見えそうになると、そこに「謎の光」が現れ、守られるというもの。ラッキーすけべを許さないというわけですが、この学園には「アンダーハート」というとんでもない集団がいて...超常現象が起こる前は、パンチラや18禁な写真を撮って鑑賞・販売していたのですが、謎の光によってそれができなくなってしまった...なので威信をかけて戦うという...バカバカしい理由になっています。

おばかエロコメとして面白かった一巻。今後は、ラブコメとしても楽しめる展開を期待しております。

★★★☆
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2013年03月05日

フロムエース(2)


著者:尼野ゆたか
出版社:富士見ファンタジア文庫
フロムエース(2) 可憐すぎる幼馴染みとホテルに行くんだけど、何か質問ある?

どうでもいいんですが、amazonでは「角川ファンタジア文庫」になってますねえ。公式サイトは「富士見」ですが...

てなことはさておき、タイトルがアレな小説。1巻で美少女・沙希と学校内で衝突・押し倒してしまい・胸を揉んでしまったため、「とらのまき」で無理やりバイトさせられるようになった武詞が主人公。1巻では、フィギュアを作り上げ、店の売り上げに貢献した武詞ですが、今回は近くにできた競合店との戦いに挑みます。

競合店は、書店とは思えない手法で売り上げを伸ばしてきている店。とはいえ、普通に考えたらこういう異端店は、エスカレートさせていくしかないから、行き詰るの目に見えているんだよなあ。一時的な起爆剤にはいいんだろうけど。武詞がとった対抗策も、さほど目新しいものではないです。そもそもラノベ販売にこの手法が合うのか? という疑問もあります(月に発売される書籍が膨大で、かつ一部を除くと数か月で店頭から消えていく)。それでも武詞の頑張りは、面白いのですが...

「とらのまき」でのアルバイトパートと、ラブコメパート。大きくこの二つで構成されている作品ですが、パート間のつながりが弱いのが欠点ですね。前回に比べると、まだつながりが出てきましたが(タイトルエピソード)まだまだかなあ。

幼馴染が虐げられているのも、いつもの通り。

★★☆
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2013年02月22日

勇者リンの伝説 Lv.1


著者:琴平稜
出版社:富士見ファンタジア文庫
勇者リンの伝説 Lv.1 この夏休みの宿題が終わったら、俺も、勇者になるんだ。

主人公は、勇者になりたかったのに、伝記士に認定されてしまったカイ。幼馴染のリンが、勇者と認定され...
ここだけ見ると、ファンタジー系小説と思いそうですが、実際は統一された世界観がない、日常妄想系ですね。もしくはドラクエ系というか...
ドラクエのせいで、RPGが誤解されたままの日本。そのまんまの世界観が反映されており、お手軽に職業(勇者も職業)が決まり、勇者が壺やタンスを漁る。民家のタンスには、勇者用引出がある...

ストーリー展開のテンポはいいんですよね。会話も面白い。日常系として読んだら、それなりのレベル。でも設定がドラクエ世界をさらに崩壊させたもの。それもこれも「どこかで見たぞ」というものばかり。ついでにメタな発言を入れてくるところも既視感が...

新鮮味がないんですよね。王道ファンタジーから「外れた」ところを狙っているんでしょうが、類似作品があまりに多くて、外れた感がほとんどありません。現代社会に存在するもの「ケイトラ」「カリスマ美容師」なんかを登場させていますが、そもそもの世界観がしっかり描けていないので、Oパーツとしての存在感がない。

取り柄が見つからなかったのか、BL要素やら、性別不詳(?)のツンデレ風、百合などなどを散りばめていますが、盛り上がりの役にたっていない。

文章はしっかりしているので、設定さえしっかりしていれば、面白い作品になったんでしょうけどねえ。次巻発売も決定しているようですが、これで終わりかな。

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2013年02月04日

新生徒会の一存 碧陽学園新生徒会議事録 上


著者:葵せきな
出版社:富士見ファンタジア文庫
新生徒会の一存 碧陽学園新生徒会議事録 上

「生徒会の一存」の新シリーズということで、いいんでしょうか? 今回はあまり長くならないようですね。旧生徒会メンバーが卒業・転校して、杉崎だけ残された碧陽学園生徒会。新年度は、杉崎が生徒会長になるのかというと、そこはひねくれた生徒が集まっている学園。一筋縄ではいきません。しかも新メンバーは、さらにひねくれものが集まっており...

今年も、杉崎以外は全員美少女という点は外していません。旧生徒会メンバーは、最初から杉崎に好意を持っていましたし、ある意味全員攻略済。いまだにWebカメラを用いて会話したりする仲。ところが新生徒会は、そうではない...落ち込み杉崎を救ったのは、深夏の「お前が一番幸せを感じる時間の事じゃねーか」という一言。それを聞いて、新メンバーの攻略に向かうのですが...

新生徒会長・西園寺つくしは、笑いの神に愛された少女。なにかをしようとしても、笑いの神により邪魔されてしまう。ハタから見ていると「コント製造機」なんですが、本人にとっては、これほどつらいことはない...はたして杉崎は、どのように攻略するのか?

副会長・水無瀬流南は、番外編に登場していた「杉崎に毒舌を吐きまくる美少女」まあね、嫌いの反対は?ってやつで、彼女がある意味一番攻略簡単だ。もっとも、彼女のお父さんが...

今回は、この2人の攻略となります。ついでにめいくが、完全攻略されていますが...
残るは、日守東子と火神北斗の二人。北斗は、最初から杉崎にスキンシップを図ってきており、すでに攻略済のように見えていたのですが、実は... 東子にいたっては、とりあえずまだ出てこない...

前生徒会シリーズのキレがなくなっているのが、残念ですね。企業編のような重い部分が中心になって一冊が構成されており、会話の妙がなくなっている。著者さんも意識されているようで、次巻はいつものノリに近くなると書かれていますが、はたしてどうなるんでしょう? でもいつものノリだと、杉崎ハーレムは、さらにすごいことになりそうですね。

★★
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2012年12月07日

冠絶の姫王と召喚騎士


著者:宮沢周
出版社:富士見ファンタジア文庫
冠絶の姫王と召喚騎士

現代社会を舞台としたファンタジーだけど、エロコメ?
十年に一度、世界を統べる力のある十三王家から、真の姫である「冠絶の姫王」を決める戦いである「冠姫聖戦」。平凡な日常を強く求める高校生盾町良護が、人違いからマルカイン家の姫であるオリカに騎士の契約を結ばされてしまう。ところが、なぜか騎士として武装召されたのは、オリカのほうで...

召喚騎士が強くなるためには、代償が必要。それはオリカに愛を注ぐこと。それを、オリカに「欲情」することと勘違いしたため、強くなるために、なんとか良護を欲情させようとドタバタが始まります。見た目は、少し幼いものの美少女であるオリカに迫られて動揺する良護。さらにオリカ専属メイドのアゲハは、それはアウトだろうという行動で、良護を欲情させようとします。

当初は、完全にすれ違っていた二人ですが、一緒に生活しているうちに、少しずつ心が通うようになってきます。さらに、幼なじみが別の候補から、道具のように使われてしまったことなどから、どんどん主人公らしくなっていく良護。それに伴い、良護に惹かれる女性も増えていくようで...

続編があるとすると、ラブコメになっていくんでしょうかね。

★★★
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2012年12月03日

フロムエース(1)


著者:尼野ゆたか
出版社:富士見ファンタジア文庫
フロムエース(1)
可愛すぎるクラスメイトとバイトするんだけど、何か質問ある?

またもや、タイトルの長い作品です。両親がトレジャーハンターで、自らもハンティングに同行したこともある高校生・庫川武詞が主人公。今回も両親がハンティングに突然出かけてしまい、当座生活費としておいていった「キャッシュカード」が、なぜか量販店ポイントカードだったため、いきなり生活費に困窮することになります。
バイトを探していた時に、同級生(美少女)天賀佐希に弱みを握られ「アニメショップでバイトしなさい」と強制的にバイト先を決められてしまう。そこは、撮好きロリっ娘、激烈アニソンマニア、妄想腐女子といった店員がいる不思議な世界だった...

ラブコメの範疇に入る作品だと思います。同級生美少女(ツンデレ)と、甲斐甲斐しくお世話してくれる幼なじみ、さらにはバイト先の美少女たちと、ラブコメの要素はばっちり。会話のテンポもよく、すんなり読むことが出来ます。もう少し各キャラが独り立ちしてくるとさらに面白くなりそうですね。幼なじみももう少し頑張って欲しい。

個人的なひっかかりが二つほど。一つは「可愛すぎる」という表現。最近よく目にしますが、しっくりこないですね。可愛い・美人というのは、主観的なものなので「xx過ぎる」というなにかと「比較」する言い方とは相容れないと思っています。でもう一つは、さらにどうでもいいんですが、とらのあな・メロンコミックなどって「アニメショップ」なんだろうか? どっちかつーと、コミックショップのような気がするんですけど、今はアニメショップという位置づけなのかな?

★★★
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2012年09月24日

うぽって!! らいふる・らいふ


著者:夏希のたね
出版社:富士見ファンタジア文庫
うぽって!! らいふる・らいふ

作者買いをしたのですが、私にはまったく理解不能な「モノ」でした。銃器に興味がないので、まったく理解出来ないということもあります。また原作あるの知りませんでした。でも、それ以上に擬人化の仕方が理解できなかった。無機物のイメージから、擬人化するという手法は、コミックやラノベでよく見かける(SFでもあったな)のですが、どうも「銃器が擬人化された少女が、銃器を扱う」という状況が理解出来ないのです。作中でも「そういうものだと思え」という趣旨の文章がありますが、思えなかったんです。
銃底(だっけ?)は重要な部品で、それが壊れることはぱんつが破れるのと同じといった描写もあり、実際登場人物のぱんつが破れるのですが、このあたりもよーわからん。もう少しやりようがあったんじゃないのかなあ。

「あやかしマニアックス」のような、良質ラブコメを期待して手に取ると、残念な結果になります。文章そのものは、非常に読みやすいので、銃器の知識があり、かつ擬人化された少女が銃器を扱うという設定が「そんなものだ」と飲み込める方には、面白いのかも。
★☆
タグ:★☆
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2012年09月21日

生徒会の土産 碧陽学園生徒会黙示録(7)


著者:葵せきな
出版社:富士見ファンタジア文庫
生徒会の土産 碧陽学園生徒会黙示録(7)

生徒会シリーズの短編集であり、本編終了後の番外編的存在となっています。

「アレを継ぐもの」
杉崎と定期的にラブコメをすることになってしまった風見めいく視点なんですが、たぶん今回が初登場ですよね、この人。番外編で新キャラ登場ということですか。なかなかイタい人のようなんで、もっと早くでてきてもよかったのに。

「1年C組の告白」
最凶のストーカー軍団、1年C組メンバーが、自らの行為を反省(?)して、真冬に接するようになるお話。まあなんだか、その中でカップルが一つ生まれたりしていますが、それはおいておくとして、あれだけまとわりつかれたら真冬じゃなくても「ムキーッ」となるでしょうね。1−Cの「ちょうどいい」という言葉はないのでしょうか?

「続かない生徒会」
「生徒会の一存終了後の富士見書房を考える」という楽屋オチ。こちらは、もうどうにでもしてくれ! というくらい内輪ネタのオンパレード。「貴女の傍で、貴女だけのために働き続けます」という杉崎の言葉は、普通プロポーズだよね。

「碧陽学園大二次会!」
『みんな集まれ!碧陽学園大合同二次会―ポロリは無いよ!』
ということで、今までの登場人物がほぼ全員出演しております。なんと企業の方達まで登場。今回初登場のめいくも再度登場しています。
今回場を荒らすために来たとしか思えないのが、飛鳥。さらに因縁のある林檎との再会...と思いきや...えーっ! 女は怖いということで... 飛鳥は、生徒会メンバーに「鍵の本妻&イマカノ」と自己紹介。しかも深夏には「仲良しのクラスメイトは幼なじみの下位互換」、真冬の「Aはした」という本人は爆弾発言と思いきった発言に対し「温泉でBまでした」、くりむには「メインヒロインぽかったのに、人気が急下降」、知弦の「鍵のはじめてを予約した」という言葉を「キモイ」と切り捨て...えー、とりあえずなにがしたいんだ?
まあそれでも揺るがないのが「生徒会」の絆ということなんでしょうが...

ぐでぐでの会話劇としては、いい終わり方だったんではないでしょうか?
あ、そうそう残響死滅さんも少しだけ登場しています。

★★★☆
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2012年07月04日

噛みつけ!アンノちゃん。(1) あなたのハートいただきます


著者:小林がる
出版社:富士見ファンタジア文庫
噛みつけ!アンノちゃん。(1) あなたのハートいただきます

基本イロモノ路線です。が、一応「いいお話」の方向にストーリーは進んでいきますので、おバカ小説ではありません。

他人と関わるのをめんどくさいと考える高校生 滝立米人が主人公。この主人公「他人と関わるのが嫌」というより、単に成長出来ていない「ガキ」ですね。他人と関わることの意味が理解出来ていないだけ。
そんな嫌なヤツなのに、案外友達が多いのは、幼なじみの存在が大きいようです。

そんな米人がある日、下校中に自分を見つめる少女に突然迫られるところから物語がスタート。で、いきなり囓られる! 夢ではなく、現実でなぜか囓った女の子 アンノと一緒に生活することに... なぜアンノが米人を食べたのか? 高次元の存在であるアンノが、現次元(普通の世界)で存在するためには、「意志のあるもの」つまり人間を食べないとダメという設定。まあ食べるといっても、そこの肉がなくなる訳ではないようですが...

ラブコメ的な要素も含みつつ、人の欲望に寄生して宿主の欲求が満足されると、内側から皮を破って成体になるという「七次元体」との戦いという、異能バトルもあります。

全体としての感想は、ちょっと詰め込みすぎかな? というもの。アンノを狩る存在(クゥ)も唐突な登場で、消化しきれていないし、同級生の檸檬の存在も中途半端。そもそも米人の行動原則がわかりにくい。風呂敷を広げすぎて、収集がつかなくなっているようですね。そのため、各キャラクターへの思い入れが薄くなってしまいます。

もう少し、米人の心情の変化(=成長)を描きつつ、アンノや周囲の人たちとの交流が描けていれば、もっと面白くなりそうです。でも、続刊を購入するかは微妙...

★☆
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2012年06月19日

期間限定いもうと。(1)


著者:長岡マキ子
出版社:富士見ファンタジア文庫
期間限定いもうと。(1)

地雷。以上。


という訳にはいきませんね。見た目が原因で周囲から不良と恐れられる三堂想太が主人公。作家になることを夢見ているようです。そんな彼が、木の上から落ちてきた少女を受け止めようとした際、衝撃でキスしてしまう。そんな彼女は、母親の会社の取引先の令嬢だった。で、なぜか彼女を期間限定の妹として預かることになって...

各キャラに現実味がないため、ストーリーにふくらみがありません。妹として預かることになる経緯もいい加減だし、それ以外の設定もいい加減。

タグ: 地雷
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2012年05月18日

変態先輩と俺と彼女(1)


著者:山田有
出版社:富士見ファンタジア文庫
変態先輩と俺と彼女(1)

主人公 柊一と彼の幼なじみであるせしる、さらに詩緒里(ツンデレ?)というメンバーによる、ラブコメです。さらに別の女の子が引っかき回してという、テンプレートなラブコメ。...なんですが、タイトルと設定がダメダメ。最近のラノベタイトルは、どうしようもないものが多いのですが(編集者のレベルダウン?)、これは酷い。

せしる(変態)と、柊一の関係は、幼なじみ。せしるが一歳上という設定。にも関わらず、柊一はせしるを「先輩」と呼んでいます。まあいろいろ理由はあるのでしょうが、違和感がありますね。特にラブコメに振ろうとすると、先輩と幼なじみという設定が反発しあって、逆効果になっています。どっちかでいいんじゃない?

せしるの「変態」も、とってつけたようなもので、必然性もなく、いっそ振り切れてしまった感のある変態でもなく、中途半端。詩緒里も「完璧系美少女」と紹介した割には、弱い部分が多すぎる。完璧に見えるけど、弱いところを持っているというのではなく、単に穴だらけの人にしか見えない。

一番引っかかるのはせしるの才能。科学系の「天才」を描く時は、マッドな方向に振り切ってしまうか、比喩表現で奇才さを表すかにしておかないと、設定が死にます。この作品はまさにその典型例。

うーむ。タイトルに引きずられずに、ラブコメにシフトしたら面白い作品になりそうなんだけどなあ。

★☆
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2012年04月26日

本日の騎士ミロク(10)


著者:田口仙年堂
出版社:富士見ファンタジア文庫
本日の騎士ミロク(10)

ついに最終巻となりました。オウガンの王子として、オウガンの鎧に身を包み、赤い陣羽織を羽織った騎士ミロク。第八国に挑んでいきます。ジルザニアの騎士は止めても、ジュジュとのつながりは、以前よりも強固なものになったようです。

オウガンやジルザニアと仲がよかった国、自らの国に第八国の被害がこないよう参戦した国、いろんな国が協力して、第八国に立ち向かいます。

その第八国が取った戦法は「魔法を無効化」するというもの。そのため、魔法で強化することにより、重い鎧をまとっていたジルザニアや、治癒魔法のペドは、混乱に陥ります。しかし、魔法に頼らず、本来人間が持っていた力を思い出し、それぞれのやり方で、第八王国を圧倒していくことになります。

ミロクがバカだとか、ジュジュが困った性格だとか、赤目隊がああだとかで、忘れてしまいますが、ベースにあるのは、王子とお姫様のラブロマンス。王道をいくファンタジーです。最後まで楽しむことが出来たのは事実ですが、王道であるが故、ラストはもう少し大がかりなエピソードがあっても、面白かったかな? という思いも残っております。

★★★☆
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2012年04月03日

生徒会の十代 碧陽学園生徒会議事録(10)


著者:葵せきな
出版社:富士見ファンタジア文庫
生徒会の十代 碧陽学園生徒会議事録(10)

ついに生徒会の一存も終了です(厳密には、番外編や短編集がまだあるようですが)
会話を楽しむ小説として、ラノベに一ジャンルを築いたシリーズでした。基本的に生徒会室を出ずに、特定の登場人物による「日常会話」を延々と描き続ける。普通に考えたら、すぐに飽きてしまいそうなものなのに、10巻まで読み続けました。単発モノとしてはともかく、シリーズを続けることが難しいのは、類似シリーズが失速することでわかるかと思います。

今回は、卒業式描写がメインとなります。その間に、最後の生徒会が描かれるという(あ、逆か)構成になっています。生徒会ヒロインたちと、杉崎の人間関係が明確に示され、別れという現実を突きつけられます。特に杉崎は、本来在校生として先輩を送り出す立場であるはずが、気がつけば現生徒会メンバーで唯一学園に「残される」立場であることに気づいてしまいます。

杉崎の「ハーレム構想」は、どのような結末を迎えるのか、シリーズラストにふさわしいエピソードでした。

今後、短編集が一冊と、杉崎中心の後日談が番外編として数冊(最低2冊?)発刊されるそうですが、中だるみしていた頃と同じような、倦怠感漂う出来にならないことを祈っています。

★★★★
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2012年03月22日

正しいアクのすくい方(2)


著者:柊晴空
出版社:富士見ファンタジア文庫
正しいアクのすくい方(2)

前巻冒頭で、『パンツを見せながら、『お兄ちゃん大好き、わたしのこと好きにしていいよ』って言えたらついて行こう』と宣った変態(ロリ)の俊輔が主人公の異能バトルラブコメ第二弾。なんせ、上記のような始まりでしたし、今回も。『お兄ちゃん、ユズ、一人で寝るの怖い…だから、一緒に寝て欲しいな』なんて台詞が散りばめられているように、基本的には、エロコメだと思うのですが、今回は異能バトル部分が多くなっているのが特徴。敵として、楽しそうに「アク」を消滅させる双子の兄妹・アイとココロが登場。この二人が単純な敵という訳ではなく、かなり深い関わりが発生します。さらにこの二人を巡って、ユズとスピーが仲違いするなど、シリアスな展開が続いています。
前巻の感想でも「コメディ部分とシリアス部分のバランスが危うい」といった趣旨のことを書きましたが、2巻に入ってさらにバランスが悪くなってきています。シリアスな話と、エロコメ部分が乖離してしまい、まったく別の作品を読んでいるような感じになります。バトル部分をもう少しデフォルメするか、逆にエロコメをもっと減らすかしないと、空中分解しそう。
今回、ラストは「ひき」で終わっています。さらにシリアス度が高くなりそうなので、コメディ部分はなくなってしまうのかな? そうなると、面白い小説と言えなくなってしまうんだけどなあ。

★★☆
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2012年03月09日

俺の彼女は飼主(マリア)様、妹はご主人様


著者:マナベスグル
出版社:富士見ファンタジア文庫
俺の彼女は飼主(マリア)様、妹はご主人様

「ノンストップアクション青春群像劇」ということですが、まあまとまりのないこと。一見関係ないような、複数の出来事をバラバラに描いて、最後で「一つにまとめる」という構成になっているのでしょうが、あまりにもそれぞれがバラバラ過ぎて、まるでTVをZappingしているような、まとまりのない「モノ」が出来あがっています。

主人公は、調律屋(まあ何でも屋?)をしている高校生・颯太。そこに友人の蒼斗、幼なじみの琴音たちが絡んでいく形なんでしょうが、あまりにも出来事が錯綜しており、まったく落ち着きがありません。登場人物が皆、常識の斜め上を行く人ばかりなので、せめてストーリーは一本落ち着いたものがないと、一つの作品として成り立たないのでは? 全員が狂言回しになってしまっており「結局なにが言いたいの?」という仕上がりになっています。

もともと続くことが想定されているようですが、少なくともこの巻を読む限り、続きが楽しみになるというレベルではありませんでした。

タイトルと内容が合っていないのは、最近のラノベの特徴みたいなものですが、「飼い主」をマリアと読ませている理由だとか「妹はご主人様」の意味がさっぱりわかりません。
地雷でした。

タグ: 地雷
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2012年03月02日

いもうとコンプレックス!


著者:稲葉洋樹
出版社:富士見ファンタジア文庫
いもうとコンプレックス!

超シスコン高校生・早川大吾が主人公なラブコメ。なによりも妹が大切な変態さんです。この妹・佳奈美が「まわりを不幸にする」という能力(?)を持っているため、友達がなく、孤独な中学時代を過ごしてきました。そのため、高校では「友達をつくれる」よう、大吾ががんばる訳ですが...

佳奈美もお兄ちゃんを非常に大切にしており、本当は寂しいにも関わらず天真爛漫に振る舞う優しさを持っています。大吾も、やり方を間違えなければ、妹想いのいいお兄さんなんですが、意図的ではないにしても、変態的なやり方になってしまうところが問題。というか、こんな兄がいたら、余計に友達が出来なくなってしまうような気がします。

空回りする兄はともかく、佳奈美は大切な友人を見つけていくわけですが、どうもおもしろくない。全体的にひねりが足りないというか、大吾の空回りも中途半端で、そこに無理矢理スケベシーンをいれようとして、失敗している。妹の不幸体質にしても、正直「その程度で友達が一人もいなくなるかい?」といったもの。描写される妹の言動からすると、みんなの中心で輝いていてもいいはず。その姿と「孤独」が相容れないため、リアルさが欠落してしまっています(不幸体質ってのは、おいておくとしても) いっそ、妹LOVEな兄の視点からのみ描かれたほうが、盛り上がったかも。

★★
タグ:★★
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2012年01月27日

本日の騎士ミロク(9)


著者:田口仙年堂
出版社:富士見ファンタジア文庫
本日の騎士ミロク(9)

今回の展開は、まさに王道ファンタジー。
前巻でジュジュを第八国にさらわれた赤目隊。ボロボロになりながら、ジルサニア軍に戻ってきます。ジュジュがいないことで、すべてを悟ったアーセージ王子は、それでも騎士としてミロクに状況を話させます。報告内容を聞いた王子は「情報を持ち帰った」ことを誉め、ジュジュの件についてはお咎めなし。非常に冷静な判断を行っています。

これ以上書くとネタバレになるので、詳細は省きますが、この後、次世代を担うであろう王子・王女たちの冷静かつ的確な指示によって、歴史が動いていくことになります。それぞれが、自らの民の平和を望み、また国を超えて協力することも出来るようになってきている。これから先は、第8国が共通の敵になっていくのでしょうね。

前巻で、ミロクに対する自らの気持ちを吐露したジュジュ。それにミロクがどう答えを出していくのか? 初期の頃から、ミロクが気になっていたアーニィはどのような対応をするのか? ラブコメ要素もしっかり残っています。

直球ストーリーなので、ふくらみがないと考える方もおられると思いますが、読み終わった時に爽快感が残る小説も必要。この作品は、まさにそういった作品です。次巻以降も楽しみですね。

★★★★
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2012年01月25日

生徒会の木陰 碧陽学園生徒会黙示録(5)


著者:葵せきな
出版社:富士見ファンタジア文庫
生徒会の木陰 碧陽学園生徒会黙示録(5)

生徒会の一存、短編集の5冊目になります。先に6冊目を読んでしまったので、最後のエピソードについては、妙な感じ。それ以外は別にどんな順で読んでも、さほど問題はありませんでした。
本編では、あまり日があたらない守がメイン(もしくは、重要なサブ)となる話が多いというのが、今回の特徴ですかね。まあ、相変わらず超能力は微妙なわけですが...

真冬の日常が描かれているのも短編ならでは。それも会長との組み合わせという非常にレアな形で。くりむは本当に、真冬のことを考えて行動していたのかなあ? なんせ会長だしなあ。でもこの作品の登場人物って、言動が軽い割には、人を思いやるというか、妙に優しいところがある人ばかりですしねえ。
もう一話。一年C組がメインのお話は、なんというか...世間に迷惑をかけていないというか、かけっぱなしというか。ムダな能力が高い人の集まりですね。親衛隊というか、もう完全にストーカー集団なわけですが、不思議と真冬に気がつかれていないのは謎...と思っていたのですが、ラストの真冬の台詞を見ると「おや?」

最終のエピソードは、次巻につながります。本編や他エピソードに比べると、シリアスなお話で、しかも暗い...この作者さんの別作品のように、出だしは明るいけど、最後は鬱展開といった話になっています。守は泥沼方向にまっしぐらだとか、コメディタッチな部分もあるのですが、それ以上に人間の暗部をさらけ出すような展開が辛い...
生徒会にこの展開必要なのかなあ?

★★☆
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2011年12月16日

生徒会の金蘭 碧陽学園生徒会黙示録(6)


著者:葵せきな
出版社:富士見ファンタジア文庫
生徒会の金蘭 碧陽学園生徒会黙示録(6)

生徒会の一存 番外編の6冊目。今回のメインエピソードは「2年B組」シリーズの完結編なんですが...なんかよくわからん! ストーリーが追いかけられない。というか、読者が知っていて当然という感じで説明が飛んでいる? ・・・当然でした。一冊前の「生徒会の木陰」読んでなかった... そりゃいろいろわからんエピソードがあるはずだ。
てな話はどうでもよく、中目黒くんが重大な決意をしています。このシリーズの登場人物は皆、辛い過去を持っているんですよね。なんかそれぞれ背負っているものが、重すぎるようなんですが...まあ作者さんの好みなんでしょうね。
かなり真摯に過去に向き合う話になっているので、比較的シリアスな場面が多いのですが、真冬ちゃんのブレない(主にBLに)言動などで全体としては、コミカルな印象が残ります。

本編も最終回に向けて、急展開していますが、番外編も最終回が続きます。次巻では1年C組シリーズの最終話となるようです。ラブコメとしての展開も動き出しています。一番最初に告白した真冬ちゃん。その後デレた深夏。さらによくわからない知弦さん。どうやらという会長さん。それに加えて今まで「周りにだけバレていた」巡も参戦。杉崎は、どういう風に彼女たちを支えていくのでしょう? 卒業などで生徒会メンバーはいなくなってしまうため、巡が有利なのかな? あまり切ない終わりかたは生徒会らしくないから勘弁してくださいね。
★★★☆
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2011年12月13日

ヘルカム! 地獄って、ステキだと思いませんか?


著者:八奈川景晶
出版社:富士見ファンタジア文庫
ヘルカム! 地獄って、ステキだと思いませんか?

第22回ファンタジア大賞・読者賞受賞作品...ってことなんですが、私には?でした。
「あの・・・地獄って、ステキだと思いませんか?」
突然出会った美少女那由多からそう言われたことで物語がスタート。「普通でない」ことをモットーとする主人公が、「なんか・・・面白そうだな」とつぶやいてしまったために、美少女に頭を悩ませる地獄の日々が始まったと...

この「普通でない」主人公ですが、どうもやっていることを見ていると、普通でないことが好きなのではなく、単に天の邪鬼(もしくは協調性がない)だけではないでしょうか?そのため、感情移入が出来ず、主人公の言動にイライラ。

本来地獄は自由で平和なところで、天国は管理社会という設定も、あまり生きていないような気がします。特に冒頭で出てきた、地獄の偉いサンの会議(?)が、最後までイカされないままだったし、逆に天国の対応も中途半端。天国と地獄の既成観念を覆す設定にしておきながら、那由多がなんでもお金で解決しようとするところ(地獄の沙汰も金次第)は、既成観念そのもの。

もしかしたら2巻以降を読むことで、違和感がとれていくのかな? でも現状2巻を読む気力はなし。うーむ。

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2011年12月02日

カナクのキセキ(1)


著者:上総朋大
出版社:富士見ファンタジア文庫
カナクのキセキ(1)

第22回ファンタジア大賞 金賞受賞作。最近「軽い」という意味のライトノベルばかり読んでいたので、久しぶりにファンタジーを読んだというのが、読了感。

千年前にいた、マールと呼ばれる深紅の髪の魔女。紅の魔女と恐れられながら、当時まだ確立していなかった魔法を伝え、後世に暁の賢者と呼ばれるようになり、神として崇められるようになります。

そんな彼女が遺した石碑を巡る旅に出るカナクに、なぜか「ついていく」という、天才魔法少女ユーリエ。魔法学園の同期生とはいえ、二人の間には接点がなく(ユーリエの美貌と才女ぶりで、カナクは一方的にあこがれていましたが)なぜ、ユーリエが石碑巡りについてくるのかも謎。最初は拒絶するカナクでしたが、ユーリエの強引さで同行することに。石碑を巡るうちに、ユーリエの本心を知り、心が通じ合うようになっていく二人。でもカナクには、ユーリエに言えない、隠し事があり...

とはいえ、4つある石碑のうち、3つめを訪ねるまでは、基本カナクとユーリエの微笑ましい関係が描かれ、ほのぼのとしたストーリーとなっています。でも3つめの石碑にたどり着いたあたりから、悲しみが表面に出るようになり...これ以上はネタバレになるので、表現出来ませんが、単純なハッピーエンドでないことは明記出来ます。

どうしようもない運命の残酷さ。人を想う心の強さ。それらを感じさせる小説になっています。惜しむらくは、石碑巡りの旅が急ぎすぎという点。もっと二人の心を深く掘り下げて、巡り会った人たちとの交流を描けば、ラストへ向けてもっともっと感動的になれたのではないでしょうか? 急ぎすぎるあまり、なぜそうなった?がわかりにくいところがあるのと、こちらは致命的ですが、前半部分で結末が読めてしまう部分が出来てしまっています。それをのぞけば、いいファンタジーです。

この話、これで十分完結しているのですが、もともと5部作の第二作を投稿用に書き直したものらしく、続いております。読みたいような、感動が壊されてしまいそうで、読むのが怖いような、不思議な感覚です。

★★★★
タグ:★★★★
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2011年11月11日

本日の騎士ミロク(8)


著者:田口仙年堂
出版社:富士見ファンタジア文庫
本日の騎士ミロク(8)

今回の舞台は、ミロクの故郷である、オウガン。...って、ミロクはそのオウガンから亡命してきたんじゃなかったっけ? しかもオウガンの王族だし。それだけでも大概だと思うのですが、今回オウガンを訪問する目的は、なぜツッキーニが同盟国のホラキアに戦争を仕掛けたのか? を確認するため。
ミロクだけでなく、ジュジュも同行する今回のオウガン行き。普通に考えたら、護るべき対象である姫様を敵国に連れて行くことはナンセンスなんですが「ジュジュがいることで、ミロクの安全が確保される=一国の姫様を、理由もなく拘束・危害を加えたら、国際問題になる」「ミロクがいることで、ジュジュの安全が確保される=亡命したとはいえ、オウガンの王族に危害を...」ということで、赤目隊のメンバーで訪問することに。

オウガンでは、ミロクの兄であるゴウトが、今まで描かれていたような、単純に「悪役」という訳ではないことが判明します。さらに第8国と共闘する理由も...

そういった政治的な状況とは別に、ジュジュにとっては、好きな相手の実家訪問をするようなもの。ミロクの母親の前では、まともに話すことが出来ない状況。しかも後半では、自分の気持ちをはっきりと言葉にするようになって...

しかしジュジュはよく囚われの身になりますねえ。それがお姫様の仕事なんでしょうか(笑)

★★★
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2011年09月27日

ヘヴンズダイアリー002


著者:直江ヒロト
出版社:富士見ファンタジア文庫
ヘヴンズダイアリー002

先にいいます。この作品最後まで読んでおりません。途中で嫌になって、読むのをあきらめました。設定・ストーリーすべてが破綻しているように思え、我慢することが出来ませんでした。1巻の時は、もう少しマシだったんだけどなあ。『夏海紗音と不思議な世界』はおもしろかったので、期待していたのですが、これはもうダメですね。

「愛の真理」を探求する天使たちというのが、ストーリー根幹になっているようですが、それが生かし切れてないないし、登場人物に魅力が感じられないのが致命的ですね。

タグ:
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正しいアクのすくい方(1)


著者:柊晴空
出版社:富士見ファンタジア文庫
正しいアクのすくい方(1)

少し(かなり?)おバカなユズがヒロインのラブコメ異能バトルです。ユズはおバカ高校生。それ以外にロリ担当の中学生や、巨乳大学生と3名の美少女たちと、剣豪、変態という男性によって、展開していきます。
新人さんとのことですが、ストーリーの進め方や、ラブコメ部分の出来がなかなかよく、読みやすいストーリーでした。一部「これはゾンビですか」と比較されているようですが、個人的には「勝負にならない」くらい、こちらのほうがおもしろいです。

主人公である修輔は、導入部で『パンツを見せながら、『お兄ちゃん大好き、わたしのこと好きにしていいよ』って言えたらついて行こう』というほど「変態」という設定。で、これに答えてしまうのがヒロインのユズなんですね。ぱんつに釣られて、「アク」と戦う集団「シューティングスター」のメンバーになってしまったことで、物語が動き出します。このシューティングスターのリーダーも大概な人物でして、基本ロリという設定になっています。

このままだと、単なる「エロコメ」になってしまうのですが、主人公を含め、登場人物それぞれの生い立ちが描かれることによって、物語が引き締まっています。「アク」との戦いも、おバカなようで案外燃える展開になっています。

若干バランスの悪いところもありますが、続刊が楽しみな作品です。主人公があまり強くならないようバランスをとりながら、コメディ部分もしっかり描いて欲しいですね。

★★★☆
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2011年07月08日

本日の騎士ミロク(7)


著者:田口仙年堂
出版社:富士見ファンタジア文庫
本日の騎士ミロク(7)

今回は、赤目隊はあまり出番ありません。冒頭でいきなり戦闘になり、ジュジュとミロクだけが、赤目隊から離れてツッキーニを逃避行することになります。というか、この逃避行のシーンから始まるので、一瞬数冊読み飛ばしてしまったのかと思ってしまいました。まあ、映画なんかでよくある手法ですが、連作物の途中でやられると、混乱してしまいます。

それはともかく、今回は
『「いいよ。俺のバカみたいな勇気でよければ全部やるよ。だから――」
聞こえてはいないだろう。それでも良かった。「お前の優しい勇気も、俺にくれよ」

というミロクの台詞にすべてが現れています。いつもフォローしてくれる仲間もおらず、「姫」としての権威も力も通じない敵国内で、実は「何もできない」と落ち込んでしまうジュジュ。いつもは強気なジュジュの繊細な一面を垣間見ることができます。
さらにミロクに対する想い...部下としてのミロクではなく、仲間(もしかしたら恋人?)としてのミロクに対する想い−離れたくないーも言葉にしてしまうジュジュ。

ジュジュを守れなかったと悔やむアーニィ。生命に代えてでもジュジュを守ると改めて誓ったミロク。それぞれの想いが、少しずつ形をかえて、赤目隊の日常にも変化が出てくるのかもしれません。

★★★
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2011年03月23日

本日の騎士ミロク(6)


著者:田口仙年堂
出版社:富士見ファンタジア文庫
本日の騎士ミロク(6)

本日の騎士ミロクの6巻目なんですが、短編集ですね。妙に薄い本だと思いました。この頃は、別巻扱いしないのが流行りなんでしょうか?
ミロクが通う学園での出来事を中心にストーリーが展開されます。最初この設定がいまいちわからず「番外編=ミロク学園生活編」なのかと思ったのですが、そうではなく、この世界の騎士は年齢に合わせて学園に通うものらしいです。

学園が舞台になるということで、小さなエピソードが中心となっています。戦争や陰謀はないものの、ミロクのシスコンぶりが爆発していたり、年齢相応のジュジュをみることができたりと、全体的にほんわかした息抜きエピソードです。ありがちなエピソードの中、それぞれのキャラの性格がしっかり描かれているのはさすが。

ただ、こういう番外編的なエピソードは、本編とは別のナンバリングをして欲しいものですね。

★★★
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2011年03月18日

生徒会の九重 碧陽学園生徒会議事録(9)


著者:葵せきな
出版社:富士見ファンタジア文庫
生徒会の九重 碧陽学園生徒会議事録(9)

結末が近づいてきたシリーズ。番外編を別にすると、生徒会室の中で物語が進んでいたのですが、さすがにネタが尽きてきたのか、生徒会室以外での描写が増えてきました。それと同時に増えているのが、シリアスなシーン。当初から、序章・終章がシリアスなストーリーになっていたのですが、今回は各話の間にシリアスな話が挟み込まれています。生徒会長くりむの重い過去なんですが...この作者さん、重い話が好きなんでしょうか?「マテリアルゴースト」も、出だしの軽いノリから、最後はかなり重い話になっていました。いや、重いっていうより「サイコ」という言葉のほうが合うのかな?心理的なダメージが大きいエピソードが増えてきています。
ところが、本編ともいうべき部分は、いままでの生徒会シリーズの軽いノリ。そのギャップが大きすぎて、どちらも中途半端に感じてしまいます。さらに「どうせ生徒会だし、オチがあるんだろ」と思ってしまうという欠点もあり...とはいえこのままだと、後味の悪い終わり方しそうで怖いですね。

今回は、リリシアを主人公とした回が面白いです。鍵(生徒会)に振り回されるリリシアのあわてぶり。さらにそんな彼女の心のウチを見透かしているエリス。可愛いというか、末恐ろしいというか...

バレンタインをテーマとした「渡す生徒会」も面白い。知弦のあわてぶり(乙女心)や、真冬の姿。今まであまり本心を表さなかった生徒会メンバーの素顔が見られるようになってきました。

最終巻に向け、頼むからラブコメのままでいて下さい。

★★★
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2011年01月18日

だから僕は、Hができない。 死神と人生保障


著者:橘ぱん
出版社:富士見ファンタジア文庫
だから僕は、Hができない。 死神と人生保障

死神との契約が、まるで生命保険契約のように当たり前になっている世界が舞台となります。死神間の競争が激化し、死後の魂の権利を保障してもらう代償として、生きている間のサポートをしてくれるという...魂の青田刈りですね。

主人公は、異常なほどの性欲を持ち「エロ介」と呼ばれる加賀良介。彼が学校からの帰り道に雨に打たれている少女に傘を差しだしたことから、ストーリーが動き始めます。その後、お約束的展開で、その少女(死神リセラ)は、エロ介と同居することになり、リセラが人間界で生きていくために、良介から霊力を無理矢理吸い取り、その結果として良介はエロ魂を失ってしまいます。リセラの裸を見ても、なにも感じなくなってしまった良介は、唯一のアイデンテイティがなくなり、呆然。でも良介のエロへの執着心は常識を越えたものだったため、ドタバタコメディが展開されていきます。

全体として、お約束のエロを入れることに力点を入れすぎ、ストーリーがぶち切れになっていること、主人公の幼なじみの存在価値がなくなってしまっていること、など問題点が多い出来となっています。死神を保険外交員になぞらえたのは、面白いのですが、せっかくの設定が生かされていないのが残念。あと一ひねりでもっと面白くなると思われるのですが、途中で止まってしまっているような印象ですね。

★☆
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2010年12月27日

夏海紗音と不思議な世界(2)


著者:直江ヒロト
出版社:富士見ファンタジア文庫
夏海紗音と不思議な世界(2)

不思議な能力「夏海引力」を持った少女により、彼女が住む世界(いわゆる平行世界)に連れて行かれ、彼女の船で冒険を行うことになった前巻。元の世界に戻り、日常を取り戻していた悠馬。しかし紗音のことが忘れられないという日々。そんな中、クラスメイトから紗音の名前が出て...そんなある日、起きると紗音がベッドのそばに...
そんな感じで始まる2巻。前巻の最後に、紗音との邂逅を示唆する伏線がありましたので、当然の続編かと。

ネット上での評判は、二分しているようです。どちらかというと若い世代に評価が低いのかな?「ハルヒの劣化コピー」だとか「盛り上がりがない」とか「エロ度が低い」とか...前巻感想でも書いたように、私は「ハルヒ」を読んでおりませんので、ハルヒとの対比は出来ません。で、残り二つについては、「そんなことない」ってのが私の意見。

確かに、最近のラノベにありがちな、狙ったような「萌え」要素やエロはありません。でも、海洋冒険活劇として十分に盛り上がっているし、紗音と悠馬の淡い恋心は、自分の世代における中高生恋愛の姿(じゃなかった輩もいますが、もっと古いけど、もっと真心のない肉体愛を賛美していたのに非実在青少年を持ち出した、某知事とか)ですし、エピソードの流れも十分。冒険活劇には、非日常を期待するのだから、ヒロインやヒーローが、活躍するのは当然。登場人物の数も適正なので、感情移入もしやすい作品となっています。

今回は、紗音の心の機微がうまく描かれています。クライマックスの彼女の言動が、彼女の本心を隠さず表現しています。

前巻のラストでは、悠馬は自分の世界に戻っています。紗音との邂逅シーンがあったとはいえ、場合によってはそのまま完了しても問題ない作りになっていました。今回は、エピソードが完結していません。エンディングではなくインターミッションで終わっています。続きを読みたいシリーズですね。

★★★★
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2010年12月14日

本日の騎士ミロク(5)


著者:田口仙年堂
出版社:富士見ファンタジア文庫
本日の騎士ミロク(5)
前巻から続いて、ベト編。ゾンビ Vs 赤目隊+αという戦闘シーンが中心となっています。その中で「人の生命を守る」ということの意味や、「恐怖」に打ち勝つことの意味が語られることになります。すべての生命を救うことは出来ない。一時的に撤退することも、大切な生命を救うことに繋がる重要な戦略である。この当たり前だけれども、いざという時に中々出来ない判断の連続となっています。そんな中で、赤目隊それぞれのメンバーの常人を外れた対応力が描かれます。

今回は、大半が戦闘シーンです。しかも尋常なない数のゾンビが相手となっているので、たぶん現実はもっと阿鼻叫喚なはず。それを感じさせないのは、作者の能力なんでしょうね。これ以上表現を少なくすると、危機感が伝わらない凡戦になってしまうでしょうし、逆に表現を多くすると、気持ち悪さが先にたってしまうことになります。そのちょうどいい点を見極めた結果が、このバランスなんでしょうね。しかし、アニメ化は避けて欲しいな。このシーン映像化されてしまうと、非常に困っていたでしょうね。

★★★☆
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2010年11月24日

ソード・ワールド2.0 剣をつぐもの(4)


著者:北沢慶
出版社:富士見ファンタジア文庫
ソード・ワールド2.0 剣をつぐもの(4)

2巻と3巻の間を開けすぎたため、ストーリーが曖昧なったので、今回は比較的続けて読んでみました。この4巻が最終巻になるということで、ストーリーはすごい勢いで展開していきます。ジュブナイル冒険譚としては、これくらいのスピードで進むほうがいいのかも。
ヴラドの過去が明かされ、なぜ3巻で彼があのような態度をとっていたのかが、明らかにされます。このヴラドの過去は、さらなる伏線にもなっており、物語をより深いものにしています。ダリウスが抱えていた心の闇。「人を赦すこと」の難しさを通して、ダリウス自身の成長も描かれ、アレクの存在と行動が、まわりにもいい影響を与えています。

ネタばれになってしまうので、詳しく書けませんが、なぜアレクとリリアンナが重要だったのか、ということについても明確に回答が用意されています。少し詰め込みすぎで、リリアンナが危機に陥ってからラストまでの、彼女を巡る心の機微の描写が薄くなってしまっているようなのが、少しだけ残念です。

なぜ? どうして? という疑問が残らないという意味で、非常に読後感がよい作品でした。まだまだサブストーリーが出てきそうな世界です。それらが出てくることを期待し、とりあえずは脳内でいろいろ考えて楽しめそうです。

★★★☆
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2010年11月09日

ソード・ワールド2.0 剣をつぐもの(3)


著者:北沢慶
出版社:富士見ファンタジア文庫
ソード・ワールド2.0 剣をつぐもの(3)

正当派の冒険譚なんですが、主人公が若く(少年少女)まだまだ荒削り。それを周りの大人たちが、成長させていくという「さわやか」なものとなっています。

もともと実力不足(経験不足)の主人公たちに比べて、ダリウスの実力・経験が突出しており、戦闘シーンだけでなく、様々な面で主人公の未熟さが強調されていたのですが、3巻に入り、アレクとリリアンナもそれなりに経験を積んできて、前巻から登場したユーリカの実力もあり、バランスがとれてきました。
アレクの持つ魔剣を巡る陰謀も大きくなってきており、いままでアレクのおまけ的存在(覗きに青春をかけている)ヴラドにも怪しい行動が見られるようになり...

アレクが関わるエピソードが国家レベルになってきたので、これから先主人公チームが埋もれずに活躍出来るか、少し不安もありますが、今のバランスのまま続いていけば、かなり楽しめるシリーズになりそうです。

2巻を読んでから、長くおいておきすぎたため、ストーリーを忘れかけていたため、4巻は出来るだけ続けて読むようにします。
★★★☆
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2010年11月05日

生徒会の八方 碧陽学園生徒会議事録(8)


著者:葵せきな
出版社:富士見ファンタジア文庫
生徒会の八方 碧陽学園生徒会議事録(8)

停滞しきったストーリーが「明確」に進み出しています。7巻あたりから「本編は生徒会室でのぐてーっとした会話」「前後に、ストーリーに関係のあるシリアスなシーン」というパターンが崩れてきました。8巻は本編であるにも関わらず、舞台が生徒会室じゃなかったり「意味のない」会話ではなく、ストーリーに影響しそうな会話がなされたりしています。まあ全体を通して流れる雰囲気は、あくまでも「生徒会」なんですが、この作者さん。それまでの「ほんわか」をたった一行でひっくり返しそうで怖いんだよなあ。

紅葉に二者択一を迫られた杉崎の出した答えは、まあ彼だったらそういうんだろうなというもの。でも現実には一番厳しい選択でしょうね。普通に考えたら不可能かもしれない。でも杉崎ならやり通すんだろうな。

今回はとある方が「完全凋落」しております。ゲーム的にいうならば、完全にフラグがたっている状況。頭を空っぽにしようとしても、本音がダダもれになってしまう彼女。いままでの言動とのギャップがすごいですね。深夏も、かなり本音を見せるようになってきましたし、アカちゃんもそう。エンディングに向かっているのが、わかりやすい展開ではあります。

明るい話だけでなく、今回もシリアスの影が忍び寄ってきています。「卒業」という明確な別れのイベントが現実味を帯びてきていることもあり、天真爛漫に好き勝手言っていたアカちゃんも、「わざと明るく振る舞っている」のが見え隠れしだして...

彼らは、新しいステップに踏み出すことが出来るのでしょうか? それとも暗く終わってしまうのでしょうか?

★★★☆
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2010年09月22日

アリアンロッド・サガ(3) ロンサム・ヒーロー


著者:矢野俊策/F.E.A.R.
出版社:富士見ファンタジア文庫
アリアンロッド・サガ(3) ロンサム・ヒーロー

アリアンロッド・サガの小説版3巻。これが小説版の最終巻となるようです。各リプレイシリーズもクロスオーバーしていますから、これ以上隙間はないのかな?
もともと読みやすいシリーズだったのですが、今回はさらに力が入ります。主人公はアル。それにナーシア、サイラス、さらにはテオドールが絡み、敵役としてファラフナーズがメインで登場します。ピアニィ、ベネットも端役で登場。ただし、彼女たちの存在価値は非常に大きなものとなっています。
全体を通してのテーマは「仲間がいる強さ」かな? いかに超人であれ、一人で事をなすのは、無理があるというところでしょうか。

今回のエピソードは、アルとファラフナーズの対立を中心に進みます。その中で、なぜテオがアルを斬ったのか? が明らかになっていきます。斬られてなお、テオを信じたいアルの葛藤。ファラフナーズの絶対的な強さ。それに立ち向かっていかなければならないアルの苦悩。守るべきものたち、帰るべき場所がある強み。そういったエピソードが綴られていきます。

リプレイでは実現出来ない、アルとテオの一騎打ち(というか、リプレイでこれやったら、プレイヤーがおいてけぼりです) 流れるような展開が読み進むスピードにも影響しています。重たい展開を緩和するのが、ピアニィとベネットたちの掛け合い。ウェハスのように上下に挟み込むことで、全体的なイメージを明るくしています。

本編としての小説は、これ以上難しいかもしれませんが、ピアニィたちの日常を描いた番外編ならまだまだ隙間がありそう。番外編が刊行されることを期待しております。

★★★☆
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2010年09月01日

ヘヴンズ・ダイアリー001


著者:直江ヒロト
出版社:富士見ファンタジア文庫
ヘヴンズ・ダイアリー001


世界(宇宙)から消えてしまった「愛の真理」を追い求める、堕天使、天使と「真理」を導くとされた少女の物語です。『夏海紗音と不思議な世界』の作者の作品なので、期待していたのですが......方向性を見失って、糸の切れたタコ状態です。

天使や堕天使を用いて万物創世記を描いているのですが、すべてが中途半端。まず主人公の天翔の行動基準が理解出来ない。まあストーリー的な問題があったのでしょうが、これほど理解出来ない主人公だと、感情移入が出来ず、途中で嫌になってきます。

設定的には、会話でおもしろさをふくらませることが出来そうなんですが、会話部分がダメダメで、すぐに戦闘シーンになってしまう。堕天使と天使の立場の違いや、真理を探し求めることへの執着度合いが描かれていないので、戦闘シーンが唐突に感じます。明らかにコメディ路線の作品なんだし「会話」で笑いをとるほうがいいのでは?

天翔の「ほえっ」という台詞も邪魔。少し前に流行った台詞で、萌え路線に行こうとしているのでしょうが、小説でこれやられても、うっとうしいだけ。会話劇になっていれば、まだマシなんでしょうが、上述のように会話が成り立っていないし...

タイトルの「001」を見ると、壮大な長編小説に仕立てる気なんでしょうか(^^; ま、なんでもありの世界観だから、続けることは出来るでしょうね。でも何も残らない。

期待が大きかっただけに、マイナス面しか出てきませんでした。

タグ: 地雷
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2010年08月15日

夏海紗音と不思議な世界(1)


著者:直江 ヒロト
出版社:富士見ファンタジア文庫
夏海紗音と不思議な世界(1)

作者のデビュー作なのかな? タイトルや表紙から受ける印象よりも、しっかりとしたプロットにのっかった良作です。ネット上の評価では「ハルヒの二番煎じ」と書かれていたりしますが、私は「ハルヒ」を一切読んでいないので新鮮に読むことができました。

平行世界ではなく、重複世界(ほぼ現実世界に重なった世界)の少女、夏海紗音が持つ特殊能力により、彼女の存在する世界に引き込まれ、紗音の願いを叶えることで、元の世界に戻るべく、彼女たちの帆船「マリンブレード号」で冒険の旅に出かけることになります。

帆船に関する記述もありますが、全体的にラブコメがベースとなっています。紗音の明るさもあり、非常に明るく力強い小説です。一気に世界に引き込んでいく力を持っているのではないでしょうか?ラブコメとしても、冒険譚としても楽しめる小説でした。あやうく積ん読しておくところでした。

★★★★☆
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2010年08月12日

生徒会の火種 碧陽学園生徒会黙示録(3)


著者:葵せきな
出版社:富士見ファンタジア文庫
生徒会の火種 碧陽学園生徒会黙示録(3)
生徒会の一存シリーズ、番外編です。本編との違いがどれほどあるか? というと「あまりない」ってのが本当なんですが、中目黒くんを初めとした、生徒会役員以外が登場することと、舞台が生徒会室じゃないってことが違いでしょうか? 基本ノリは同じです。

今回は修学旅行、過去の学生が残した日記、真冬のスク水の三つがエピソードとなります。
修学旅行は、いきなり「電車3段寝台」というマニアックな交通手段で移動。どうせこんなマニアックな車両を出してくるならば、「パンタ下の中段(上段がないため、他より天井が高い)」の取り合いなんてネタがあっても面白かったのではないかな。カーテン越しの会話。ノリのいい2−Bメンバーと相まって、非常に面白いシーンの連続でした。深夏のターンだけ、よく理解できなかったんですけど...
その後の京都観光は、巡の暴走もあり、もう無茶苦茶。ネタに終始しています。

日記エピソードは、現在の生徒会の成り立ちがわかります。日記の内容よりも、知弦さんと鍵の掛け合い(日記への突っ込み)が面白い。シリーズの中でも、おもしろエピソードの上位にくるのではないでしょうか?

真冬のスク水。全校巻き込み型のエピソード。でもプールから上がって、身体も拭かず、濡れたスク水着たままで、体調を崩すことはなかったんだろうか?水に濡れたままの水着って、案外体力奪うものなんですけどねえ。なんかラストはちょっと強引かな? あの状況で、あの雰囲気作れるってのは、ある意味バカップルです。

次の番外編は水○でしょうね。3本目のエピソード使ってなかったら「生徒会の水着」ってのもアリだったのに(って本当か? そんなタイトル大丈夫か?) まあ無難なところで「生徒会の水難」くらいでしょうか?

★★★★
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2010年07月10日

本日の騎士ミロク(4)


著者:田口仙年堂
出版社:富士見ファンタジア文庫
本日の騎士ミロク(4)

なぜかウサギが隊長の、赤目隊に所属する騎士ミロクが主人公のファンタジー。今回は、前回のエピソードで瀕死の重傷を負った仲間を助けるために、医療魔術の進んでいる国へ助けをもとめるというもの。もちろん、それだけでは終わらず、とんでもない事件に巻き込まれることになるのですが。

エピソードを重ねるごとに、ミロクや赤目隊メンバーのキャラが明確になってきています。それぞれが、複雑な過去を持つ、赤目隊。表向きの姿だけではなく、王女直属部隊として、裏で活躍していく姿。それぞれの過去を受け入れることで、すばらしい結束力が生まれているのでしょうか?もっとも、隊長のビスマルクが「なぜウサギなのか?」については、まだ明らかにされていません。なんかいろいろ謎な人物のようです。

「人の生命には貴賤がある」という言葉が出てきます。医療魔術が発達していても、使える人、体力(魔力)には限界がある。複数の重傷者(重病者)が出た時に、誰を助けるのか? まあ優先順位ですね。「貴賤」といってしまうと厳しいのですが、事実ではあります。大災害が発生した時や戦場では? 悲しいけど事実なんですよね。そんな中、彼らはどのような判断をしていくことになるのか?

実は、今回のエピソード完了していません。途中で終わっています。ということで、早く続きを読まなくてはなんですが、積ん読本がたくさんありすぎて...忘れないうちに続きを読もう。

★★★☆
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2010年06月16日

神さまのいない日曜日


著者:入江君人
出版社:富士見ファンタジア文庫
神さまのいない日曜日

第21回ファンタジア大賞作品とのことですが...なんというか、いろいろダメでした。
神様に捨てられた世界。そこでは、人は生まれずゾンビがわらわら(「死者は死なない」って表現だったのだが、よくわからんので) そのような世界で「安らぎを与えることが出来る唯一の存在」が「墓守」 この墓守であるアイが主人公。子供が生まれなくなってから、誕生したアイ(12歳)と、死者を狩る、人食い玩具と名乗る少年(?)の物語となっています。人が安らかに眠るためには、神の祝福が必要だという世界観がベースにあるのですが、アイの言動がそれをぶち壊してしまいます。
言葉足らず・説明不足は、ある程度前後関係から補完出来るのですが、アイの言動は、あまりにも突拍子もなく、まるで落丁でエピソードが飛んでしまったかのよう。

アンが、なぜ人食い玩具を憎み、そしてその彼を許し、彼についていったのか?本来であれば、一番注目されるべき部分が、すっとんでいるんです。一晩眠ったらいきなり考えが変わっている。人と人との関わりが希薄なんです。まるで、ゲームの世界にいるかのような、ご都合主義。かなり重いテーマである「人の死」の意味に正面から向き合うかと思うと、突然テーマが吹っ飛んでしまっており...

コミカルなところ...あまりわかりませんでした。一つ一つをとれば、コミカルなんでしょうが(なぜかパンツを握りしめて、力説するシーンなど)、必然性がないので、面白くない。モンティパイソンみたいなシュールギャグでもないし...

テーマが見えてこないのが致命的なのかな。それが見えてくると、もう少し楽しめるようになるのかもしれません。

タグ:
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2010年05月13日

中の下! ランク1.中の下と言われたオレ


著者:長岡 マキ子
出版社:富士見ファンタジア文庫
中の下! ランク1.中の下と言われたオレ

ファンタジア文庫からの上梓ですが、ファンタジーではありません。いや、「非現実」をファンタジーと定義すれば、これもファンタジーといえるのかな?
主人公である、瀬木成道の祖父が理事長をやっている、聖☆ジューゾー学園を舞台とした、ラブコメです。学園の名前からして理解できますが、この学校はかなり「変態学園」となっています。校則でも、ミニスカートを奨励したり、まあ変な学校です。そんなだから、世間の評判は無茶苦茶悪い...にも関わらず、学力が高い生徒や、容姿端麗な生徒が通っている...評判が周辺地域に留まっているため、優秀な学生が集められ、それ故就職率・進学率が高くなるからという設定。

この変態学園では、いろいろなイベントを通じて、丸一年かけてカップルになる「試験」が課せられることがあります。で、この「カップル試験」がエピソードの中心。この巻では、まだ春から初夏までしか描かれていないので、続刊確実という作りになっています。
主人公は、自己中心のナルシスト...だったのですが、評価が「中の下」と宣言され、少しずつ客観的評価が出来るようになっていくというサクセスストーリー。なんですが、どれも中途半端なんですよねえ。設定の無茶苦茶さも、生かしきれていないし、「ラブ」部分も中途半端。「コメ」部分は、スベリすぎ。ヒロインの行動基準も不明瞭なため、全体的にもどかしいものになっています。

「変態」を描く時は、突き抜けてしまわないと、妙な空気が残ってしまいます。みんなを「いい人」にしたいのかな?

極端な文章の崩壊や、ストーリーの欠如がないので、気楽に読める本ではあります。この手の話は、難しいこと考えずに一気読みすべきなのかもしれませんね。

★★
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2010年04月23日

ダブルクロス01 ファースト ぺイン


著者:矢野 俊策
出版社:富士見ファンタジア文庫
ダブルクロス01 ファースト ぺイン

ダブルクロスの小説版です。オーヴァードになってしまった若者が、その超人的能力と日常の狭間で揺れる様を描いています。
主人公は高校生の玖郎。玖郎が通っている高校の教師をしている、姉との二人暮らしです。玖郎は、以前とある事件によって「自分の身を捨てて、困っている他人を助ける」という強迫観念に取り付かれています。その強迫観念により、襲われている少女を助けようとして、瀕死の状態に。その際レネゲイドウィルスが活性化してオーヴァードになってしまいます。力の制御方法を知らないため、暴走してジャーム化しかけたところを、UGNに助けられるというのが導入部。
...なんですが、あまりにも玖郎のトラウマが厳しく、かなり辛い導入になっています。オーヴァードになってしまったことを、告げられた時の対応も、かなり辛い。いや個人的に好きになれない対応なんです。「トラウマ」の一言で片付けてしまいたくないなあという気持ちが強い訳ですが。

全体的に、暗い設定となっており、そこに異常なほどのブラコンの姉だとか、微妙な笑いを入れているため、バランスがあまりよくない。シリアス中心なら、最後までシリアスだけで突っ走ってもらいたかった。FEARの作品にしては、あまりのめり込めないものでした。続編はありそうですが、バランス調整されてくるのかなあ。

★★
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2010年04月20日

ソード・ワールド2.0 剣をつぐもの(2)


著者:北沢 慶
出版社:富士見ファンタジア文庫
ソード・ワールド2.0 剣をつぐもの(2)

ソード・ワールド2.0ベースの小説2巻目。
時間とともに劣化する、蛮族の侵入を防ぐ「剣」の封印を強化する儀式を行う神官リリアンナと、その儀式に協力したため、蛮王の剣に呪われたアレクの冒険譚となっています。2巻では、バーレスという街に移動するところからスタートします。聖地=儀式を行うところが、200年ほど前から故意に変えられていたことに気がついた、リリアンナ一行は、「鬼神」が住まう聖地に向かうことになります。
その途中で、鬼神に遭遇し、アレクは蛮王の剣の囁きに負け、剣を抜いてしまうことに。そのため、パーティは散り散りになってしまいます。一人になってしまったアレクのもとに、彼の生命を狙っていたルーンフォークの少女が現れます。主を失い、絶体絶命だった時「好きなように生きればいい」とアルクに言われ、少しずつ感情が芽生えていくルーンフォーク。アレクにユーリカという名前ももらい、彼らのパーティの一員となっていきます。

今回のテーマは「誘惑に打ち勝てるか」というもの。自らを超越した存在から「力を与える」と言われた時、その誘惑に打ち勝つことが出来るかどうか、それが自らの人生を切り開いていけるかどうかに関わってきます。

良質な冒険譚が続いています。無駄に派手な装飾もなく、少年・少女の成長が描かれており、そこにラブコメ要素が入っています。これはいいですね。

★★★☆
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2010年04月12日

生徒会の七光 碧陽学園生徒会議事録(7)


著者:葵 せきな
出版社:富士見ファンタジア文庫
生徒会の七光 碧陽学園生徒会議事録(7)

生徒会室で繰り広げられる、ゆるい会話で構成される「生徒会」シリーズの本編7巻目。今回から「卒業編」に突入ということになっています。

基本本編は、いつものぐてぐて会話なんですが、会長と杉崎の関係が微妙に変化していたり(思ったより、会長も女性だったんだなあと)、知弦さんの意外な側面がわかったりと少しずつ変化してきています。なによりも、時間の流れを感じなかった「生徒会」も「卒業」というフェーズに向かって、流れていたことが強調されるエピソードが、多くなっています。メディアミックスで、アニメ化されている=各キャラの声優さんがいる=ことを前提としたネタがあるのも特徴かな。
後半には、ついに杉崎の義妹である林檎が登場。純真無垢というより「どっか壊れている?」彼女に翻弄される生徒会メンバー。特に真冬ちゃんの壊れ具合が見所となっています。少し極端なんじゃないかなあ。

6巻まで同様、本編前後にシリアスなエピソード(本編と直接関係があるような、ないような)が、描かれています。こちらは「時間の流れ」が明確で現実的なものとなっているのですが、その分重いテーマが含まれています。今回は飛鳥と杉崎の温泉旅行。一見すると、お楽しみシーン用のエピソードみたいですが、本編で「あえて」避けているテーマに直球で向かい合うものとなっています。特にエピローグでの飛鳥の言葉、重いです。現実世界では当たり前のことなんですが、時空を超越した生徒会の世界では、重すぎる。

収束に向かっているのでしょうが、このシリーズって収束させる必要がそもそもあるのでしょうか? あまり現実的な重いテーマに縛られると、今までの生徒会を全否定してしまうことになりそうで不安です。

★★★
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2010年03月01日

RPG W(・∀・)RLD3 ―ろーぷれ・わーるど(3)


著者:吉村夜
出版社:富士見ファンタジア文庫
RPG W(・∀・)RLD3 ―ろーぷれ・わーるど(3)

やり込んでいたRPGの世界に、自らのキャラレベルのまま、放り込まれてしまった2人組が主人公の小説、第三巻です。元々の世界(現代日本)で持っていた知識・性格はそのまま、剣と魔法の能力だけ、キャラレベルとなり(取り込まれた世界では、超英雄クラス)ゲーム世界の悪を倒す旅に出ているユーゴとショウ。
元々、英雄肌のユーゴと軽いノリのショウ。2巻まで(特に2巻)では、なぜ二人が現実世界で友人だったのか、分からないくらい合っていなかったのですが、今回のエピソードでは、ショウが「女の子にもてる」以外のことはなにも考えていない「お気楽」な人ではないことが分かります。というか、2巻までの扱いだと、ショウの存在価値がなかった。ユーゴが勝手に悩み、勝手に解決し、また悩むという繰り返しで、ショウは蚊帳の外。本当、このままほっておくと、ショウが敵側についてもおかしくない状況でした。
ようやく3巻になって、二人が友人でいる理由(実はユーゴもショウを頼っている)を見いだすことが出来るようになりました。

今回も日本人が出てきます。キャラネームはリサポン...登場の仕方が、いままでの日本人と一緒だったので、彼女も敵かと思ったのですが、そうではなさそうです。彼女の知識もあって、少しずつエターナルのことが明らかになってきます。それと同時に、かなり大きな陰謀が裏にあることも...

最初は、剣と魔法の国に飛ばされた現代人が、英雄になっていくストーリーかと思いましたが、どうもそうではないようですね。でも「エターナル」は、仮想世界でそこで生活している人たちも「かりそめ」の姿を与えられただけ、というのでは哀しすぎますね。どのように収束させていくのでしょうか? 楽しみです。

★★★
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