2017年05月22日

異世界取材記


著者:田口仙年堂
出版社:ファンタジア文庫
異世界取材記 〜ライトノベルができるまで〜

主人公は中堅ラノベ作家。編集からのオーダーである「無双とハーレム」を体験するため、KADOKAWAが用意したルートで異世界取材へと赴く。ってなんのこっちゃ? 作品世界では、ラノベ作家は「実体験」をもとに作品を仕上げることが多いようで、異世界にも取材旅行に出かけるようです。さらに編集と闘うため、格闘技的にも強いようで… 若干(かなり)内輪受け要素の強い作品です。カクヨムに掲載されたものということで、従来作品とはテイストが異なります。

異世界取材は、ガイドも準備されており、獣人のアミューさんが案内してくれることになります。さらに異世界にきてすぐ、奴隷として売られそうになっていた、ラノベ作家志望のJKを助け、3人で取材を続けることになります。って、このJK最後のほうまで、名前が出てこないんですよね。どうやら童顔スレンダー(胸が)な少女のようですが、まわりからもJKとしか呼ばれておらず…

この異世界は、不思議なところで、なぜかスマホが普通に使えます。でも安全かというとそうではなく、モンスターに殺されたら現実世界でも死亡ですし、中には取材に行ったまま戻ってこない作家もいるようです。でも現実世界とのつながりが強いからか、孤高無双の勇者は中二病こじらせた少年だったり、ハーレム三昧の魔王の正体あ、後輩の売れっ子ラノベ作家だったりと、ファンタジーの世界なのか、現実世界での集団中二病なのか、よくわからない状況になっています。さらに実在の作家ネタも紛れ込んでいるようで、どこまでネタなのかよくわからないところも。一番弄りやすい編集は、もう完全にヤのつく自由業。編集部でなく事務所。社員じゃなく、構成員といった感じになっています。

この作品のいいところは、ヒロインが可愛いところ。アミューさんもかわいいですが、JKがいいですねえ。ラノベを熱く語れるJK。取材旅行の相方として、すごく重要な存在になっています。さらにラノベ作家が万能だけど、俺TUEEEな描かれ方していないのもいいですね。ラノベ作家だったら、誰でも「無双」「ハーレム王」だと読む方も疲れますが、そうじゃないところが面白いです。

異世界での食事は、想像するとダメですが「美しい」「おいしい」ってのは、確かに育った環境によって大きく変化する部分と、人間である以上変わらない部分の両方があるのでしょうね。

★★★☆
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2017年04月11日

編集さんとJK作家の正しいつきあい方


著者:あさのハジメ
出版社:ファンタジア文庫
編集さんとJK作家の正しいつきあい方

ファンタジア文庫だけど、MF文庫っぽい。
主人公は、高校生ラノベ編集者・冴原吹雪。青春よりもバイト優先の社畜予備軍というか、すでに社畜そのもの。彼の下宿先「なつめ荘」は変人作家の巣窟で、禁断の兄妹愛に憧れるブラコン(兼ストーカー)の百合鴎凜、関西系ドイツ人のミッシェル・メッサーシュミットが住んでいました。そこへ冴原吹雪は私のご主人様です。いっぱいご奉仕します」と作中ヒロインになりきってデレまくりの執筆スタイルをとる竜園寺美沙が仲間入りします。もっとも、吹雪の「編集脳」はさらにイカれており、「きみの水着エプロン姿は可愛い。だけど担当としてはこのシーンを修正したい。猫耳を付けてもう1回だ」…同棲ラブコメ…なのかな?

吹雪はバイトながら、女子高生新人作家・竜園寺美沙の担当につきました。彼女は、ラノベを読んだこともない状態で「初めて」書いた原稿で新人賞をとった異才の持ち主。ただその執筆スタイルは、ヒロインになりきりデレまくること。ちなみにミッシェルは、ストレスをためて、それを爆発させながら虎キチとなって書き殴ること。凜のスタイルは、従兄である吹雪の膝の上で、ブラコンエロコメを。ってまともな人はいないのか? そーいや、最近裸で執筆するJS作家って作品もあったなあ。(って同じ作者さんじゃないか)
まあそういう意味では、よくあるお話になっています。業界ものではなく、ラブコメに軸足を置いているので、読むのが楽しいですね。業界モノは、どうしてもアラが出てきてしまうからなあ。本作の特徴は、吹雪が「鈍感」というよりも、社畜に振り切っていること。恥ずかしさよりも「作品のおもしろさ」を優先して、結果としてヒロインの想いに気がつけないという点。

前半は、軽いノリのラブコメ。中盤で少々シリアスになるのですが、結局はラブコメに戻ってきています。というかシリアスシーン必要だったのだろうか? 吹雪が「なぜ自らの感情を出さないようになったのか?」について明かされないまま、コメディに戻ってしまったのが、もどかしいですね。2巻以降への伏線になっているのかな?

ヒロインは、同級生・幼馴染み・妹(従妹)とそろっているのに、今のところ「かわいらしさ」不足で、盛り上がっていません。「ドイツ語が話せないドイツ人」を関西弁にしたのが失敗のような…関西人からすると「あんな奴いねえって」というレベルなもので…従妹も中途半端ですね。なぜ吹雪が好きなのかが見えてこないし、中途半端。さらに編集者も中途半端だし…全員、振り切れていないので盛り上がりにかけるんですね。次巻以降ヒロインがかわいくなれば、おもしろいのですが。

★★
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2017年03月28日

俺が好きなのは妹だけど妹じゃない(2)


著者:恵比須清司
出版社:ファンタジア文庫
俺が好きなのは妹だけど妹じゃない(2)

何度もラノベ新人賞に応募しているものの、一次選考で落ちてばかりの氷見祐。ツンデレ妹が書いた「お兄ちゃん大好き!」なラノベが大ヒット。ただラノベ作家になることは、両親から許されるわけがないという理由で、祐が作者ということに。ラノベ作家を目指す兄が妹に負けた瞬間です…

前巻では、妹・涼花が「兄に厳しい妹」を演じているだけで、実は「お兄ちゃん大好き!」で、小説はそんな涼花がお兄ちゃんにして欲しいことを妄想して書いたものだったことが明かされています。今回は、祐の同級生でもあるラノベ作家の氷室舞から「本当に祐が永遠野誓なのか?」疑われてしまうことから物語が始まります。原因は祐が自分が書いた作品を推敲するため、学校に持っていったのを、舞が見つけた(鞄から勝手に取り出した)こと。当然涼花は「お兄ちゃんはどこまで迂闊なんですか…っ!」と怒るのですが、彼女の中でいろいろシミュレーションされたらしく「逆にチャンスなのでは…?」とうれしそうになり、「お兄ちゃんは、私とイチャイチャしてください!」と結論を出してくる。果たして?

今回は、舞にばれそうになったことを逆手にとって、涼花が祐とイチャイチャしようとするストーリーです。ショッピングモールでのお買い物では、お約束として下着選び。さらに海でもイチャイチャ。まあ王道な進め方になっています。ただ涼花の「お兄ちゃん大好き!」がどんどん病的になってきており、正直引いてしまうレベルです。ていうか、もうツンをどっかに忘れていますよ。この娘。もうデレしかないじゃないですか。これでなぜ祐は気がつかない? まあ祐にとって涼花は「妹」そんな気持ちを持ったらダメな相手というのが、染みついているからということなんでしょうが、それにしてもねえ。まあ前巻でもパンチラの考証ということで、祐にパンチラを見せていた涼花ですし、そのあたりは、平常運転の変態なのかもしれませんが…どうやら祐はテクニシャンなようで、舞にサンオイル塗ったら、舞は事後のような状態(Wピース先生談)に…涼花も似たような状態で…

それはさておき、今回永遠野誓の作品がアニメ化されるという話がでており、その妹(ヒロイン)候補の声優が登場したのですが、登場シーン以降まったく無視。なんだったんでしょうね? 次巻以降の伏線(涼花・舞の闘いに参戦)なのか、忘れ去られたのか…

★★
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2017年03月07日

妹=絶滅したのです(2)


著者:八奈川景晶
出版社:ファンタジア文庫
妹=絶滅したのです(2)

世界で唯一の「妹のいるお兄ちゃん」勇巳が主人公。前巻では、剣術家・財閥総帥・第一王女の3人の美少女が「お兄ちゃんに甘えたい」と押しかけ妹になります。って基本同年代なので、妹というよりお姉ちゃん的な存在でもあるのですが…そんなある日、剣術家である久遠は、勇巳に異性を意識するようになります。そのため、甘えたくても甘えられないという恋の病にかかってしまうのですが、それに気づく人が一人もいない…いや実妹の伊織だけが、その事実に気づき愕然とします。同じ年頃の男女。そういう気持ちが芽生えてもおかしくない。そうなると実妹である自分が一番不利と慌てる妹・8歳。まあね、一番独占欲強いお年頃だもんね。

いろいろ考えることが多くなってきた伊織ですが、ある日自分をつけてくる足音と視線を感じるようになります。昔、自分たちが唯一の兄妹であることが判明した際に経験した、マスコミやおばさんたちの視線。それに似た視線を感じた伊織は、不安になり勇巳に相談します。「愛しいお兄ちゃんの妹は、自分の妹!」と財閥総帥・瀬里は財力、テレサは軍事力を使い、伊織の警護にあたることに。さらにそれでも不安と、伊織を勇巳の高校に強制入学させてしまいます。結果、体育も美術もお兄ちゃんとずっと一緒となった伊織の破格の妹力に感化され、瀬里・テレサの甘えも過激になっていきます。果たしてどうなる。
今回も、瀬里たちの非常識な力が爆裂しています。そんな中、久遠だけは自分でもわからないまま、恋の病に冒され。それに気づかない周りも大概ですけどね。この作品の中では、伊織が一番常識人のようです。8歳とはいえ、すでに大人の恋の機微もわかるようですし、料理も得意。でも8歳らしい気持ちも忘れていない。いやいい妹じゃないですか。

この手の小説として仕方がないのかもしれませんが、財力や軍事力が強大になりすぎです。お金で解決できそうにないこと(テクノロジーが追いつかないはず)まで、お金で解決しようとして、現実味がどんどん薄れてきています。その割に、犯人一人捕まえられないとか、矛盾も多い。一度精算して、もう少しまともな世界にしたほうが、兄妹の仲を楽しむことができそうです。

★★
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2017年02月01日

俺が好きなのは妹だけど妹じゃない


著者:恵比須清司
出版社:ファンタジア文庫
俺が好きなのは妹だけど妹じゃない

主人公は、ラノベ作家を目指す高校生・氷見祐。何度も新人賞に応募しているけど、一次選考すら通ったことがないというレベル。成績優秀で生徒会長も務める完璧優等生な中三の妹・涼花との仲もよいとは言えず、いつも文句を言われてばかりという状況。ところがその妹がライトノベル大賞を受賞します。しかも『兄を溺愛する妹のイチャイチャラブコメ』で…当然信じられない祐。出版前の原稿を見せられても、信じることができない。
両親からラノベ作家になることを許されるわけもなく、涼花から頼まれ祐がラノベ作家としてデビューすることに。さらに、その小説は空前の大ヒット作となり…

ツンデレ妹が書いた「お兄ちゃん大好き!」なラノベが大ヒットするというお話です。ラノベ作家が主人公となりますが、業界モノという訳ではありません。素直になれない妹が本心をぶつけることができたのが、ラノベだったというお話です。そもそも涼花はラノベを読んだことがないので、ラノベがどのようなものかすらわからない状況。そのため、次作(受賞作の2巻)を書くために、ラノベや萌えについて、祐に教えを請うという理由で、デートをしたり、もう甘々な涼花の「お兄ちゃん大好き」に萌え死ぬための作品ですね。ツンデレ設定のはずなんですが、ツンな部分が見つからない。なんかもう理想的にデレているようにしか見えない涼花。そのため、祐の鈍感さが際だっています。ってまあリアル妹がいたら、こんな感じなのかもしれませんね。ラブコメ感を強くするためか、祐と同級生の売れっ子ラノベ作家、挿絵師(エロ)、担当さん(巨乳)などヒロインを投入していますが、いらないような気がします。もう妹一人で十分なんじゃないでしょうか?たぶん読者はアヘ顔Wピース先生の猛攻は、期待していないと思います。まあ、エロゲーの実況中継を妹にやらせるという鬼畜は笑いますけど、何回もはいらないネタだし。

この作者さんデビュー作も、似たような設定(ラノベは出てこなかったけど)のラブコメでした。そのときも、どこかで見たことあるような作品でしたが、今回も同様ですね。ただ前作と異なり、妹が可愛いことがこの作品のいいところ。それを壊さないようにお願いします。

★★★
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2017年01月25日

異世界横断鉄道ルート66


著者:豊田巧
出版社:ファンタジア文庫
異世界横断鉄道ルート66

主人公は、すべての願いが叶う魔法の街ブレーメンにあこがれる少年・ケント。彼は、田舎町で「舞踏家」の跡継ぎとして育ちますが、厳しすぎる父親に反発して、ナガサキへと家出してきました。しかしながら、父親たちに追いかけられ、結果的に大陸横断鉄道の一列車に無賃乗車することに。その列車の中(正確には貨車の綿花の中)で、クレアと名乗る美少女と出会います。ところが、クレアは史上最高額の賞金首で、世界一の鉄道会社の跡取り娘。賞金稼ぎのラウラに襲われながらも「どんなに危険でも私はブレーメンへ行かねばならないのです!」という彼女の使命を訊き、ケントは「君を守る」と誓います。そして始まる冒険。

この世界では、列車のオーナーが自分の列車を軌道に走らせているようです。そのため、列車によって、運賃も内装も異なります。ある意味競争の原理に則った方式といえないこともありませんが、現在のように、気軽に移動手段として用いることは難しいようです。さらに、決まった時刻表があるわけではなく、客が集まり列車主の思惑とあった時に出発するのが普通のようです。

舞踏家の跡取りということで、ケントの芸能でお金を稼ぎながら旅をするのだと思っていたのですが、実際にはクエストを受注する形で、お金を貯めていきます。持っている笛も予想外の利用方法であり、楽器として利用するシーンも出てきますが、ほとんど効果なし。このあたり新しいですね。

作者は、鉄道小説を書いてきた人。なので、今回も鉄道が主役となっています。ただ今まで私が読んだのは、現代世界を舞台にしたものでした。そのため、鉄道がうまく物語の一ピースとしてはまっていたのですが、舞台が現実世界ではない今回は、少し浮いてしまっているような気がしました。仮想世界の物語で、大陸横断鉄道も銀河鉄道999に似た雰囲気があるのに、駅名は実在するもの。そのため、現実の都市が頭に浮かんでしまい、世界観に入り込めません。現実地名でも、もう少しわかりにくい街にして欲しかったですね。鉄道とファンタジーは相性がよくないのかもしれません。

★★☆
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2017年01月14日

デスゲームから始めるMMOスローライフ


著者:草薙アキ
出版社:ファンタジア文庫
デスゲームから始めるMMOスローライフ 敵はいるけど、まず家作り

ログアウト不可、ゲームの死は現実の死という『デスゲーム』と化したMMORPG「サバイバルアーツ・オンライン」。その世界に取り残されたミナトが主人公。彼は、もともとゲームをまったりと楽しみたいということで、DIYというパッシブを選択していました。いろんなものを作り出せるけど、売り物になるほどではないという役に立つのかわかりにくいスキルで、もちろんデスゲームにはまったく不向きです。そのため攻略組からは「足手まといにしかならない」と拒絶され…普通ならボッチになりそうなのに、なぜか自称嫁・ココ、元最強の猫娘や死にたがりの妖精などが集まってきて、プチハーレム状態。彼らは、このデスゲームを乗り切ることができるのか?

ネット上の書評には、辛辣な意見がならんでいますね。一番多いのが「SAO」の二番煎じという意見かな? 私は元ネタ本を知らないので、その部分での違和感はまったくありませんでした。ただどうもこのVRMMORPGという考え方がなじまなくて、そちらの違和感のほうが強いですねえ。ゲームとはいえ、痛みや血臭が漂い、人や獣を切った感触が残る世界。現実世界の記憶や感性を残したまま、楽しむことなんて所詮無理なように思えます。少なくとも私には無理。

まあ、それはさておいて、作品のほうですが、ヒロインズが可愛いので、仮想世界ということを抜きにすれば(まあいわゆるファンタジーですね)、楽しむことができました。それだと設定の意味が皆無になってしまいますが…

ただ「白目をむく」という言葉が多用されているのは、気持ち悪いです。もともと「目を剥く」という慣用句から派生した言葉だと思うですが、どうもその使い方が。この作者が「白目をむく」でどういう心境を表したいのかが、わからない。最初は「白い目で見る」といった感じなのかな? と思っていたのですが、どうもそうではないらしい。ヒロインに抱きつかれて「白目をむ」いたら、それって気絶しているし… あまりにも多用されているので、なにか別の意味(MMRPG的な)があるのかと思ってしまいました。このあたりは、編集者さんが違和感感じないのかなあ。

それ以外は、続きが出たら読んでみようかなというものだったのですが、ラストで読む気が失せてしまいました。いや、最初から想定できましたよ。それ以外選択肢がないくらい。でも、1巻の終わりで明記することないのでは? 残念です。

★☆
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2017年01月12日

いま、n回目のカノジョ


著者:小林がる
出版社:ファンタジア文庫
いま、n回目のカノジョ

主人公は、毎原和人。可愛い幼馴染みの詩音と楽しい高校生活を送っている普通の高校生…だけど、なぜか詩音のまわりでは、時間のループがよく発生する。それは五分から数週間といったもの。本来異常事態であるはずなんだけど、体感時間で二年分も経験すれば「ループに遭遇してもじたばたせずに、やり過ごせばいい」とい心境に達するものらしい。可愛い詩音も一緒だし…でも、転校生の神崎さんは全力でじたばたする人で…

ループがテーマの小説はよくあります。たいてい「悲劇」を未然に防ぐことが目的とされ、その結果は失敗(運命は変えられない)、もしくは成功しても代償を支払わされるという悲しいお話です。でもこの小説は、かなりゆるい日常系となっています。そのあたりが目新しく楽しいですね。

この世界でループを認識できているのは、和人と神崎の二人のみ。和人は、過去の経験からジタバタしても得るものはない。詩音に危険が及ばなければそれでいいという境地に達しています。なぜなら、ループ中に発生した出来事は、ループしてしまえば「なかったこと」になってしまうから。そう、その間に努力しても得られるものが少ない。さらに「やまない雨がない」ように、ほっておいてもループは終了する。しかも詩音と一緒にいられる。でも神崎は、その独特なコミュニケーション力のため、ぼっちのまま、むなしい時間を過ごすことになる。それが嫌でジタバタして、結局和人も巻き込んだ騒動に発展していきます。

前半は、盛り上がりもなく、詩音の敬語を使った話し方も相まって、キャラ同士が余所余所しく感じられます。神崎が引っかき回すようになり、二つ目のエピソードくらいから、うまい具合にストーリーが動き出し、どんどん面白くなり、詩音がどんどん可愛くなっていきます。スロースターターな作品ですね。導入部だけ読むと、駄作と決めつけていたかもしれません。

またラストの処理もいいですね。それまでの雰囲気を壊さず、なにも断定しないままのエンディング。それゆえ、全体がほわっとした暖かさに包まれています。後書きでは「2巻も出したい」と書かれていますが、この作品はここで終わるほうが、完成度が高いような気がします。続編がでたら、作品の完成度が下がってしまいそう。このまま、同じことを繰り返せるほど「日常系」ではないですし、かといって「ループ」の根源を突き詰めていってしまったら、最大の持ち味がなくなってしまいそう。
おもしろい作品なので、続きを読んでみたい気持ちも強いのですが、腹八分目のほうがよさそうです。

★★★☆
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2016年11月17日

妹=絶滅したのです


著者:八奈川景晶
出版社:ファンタジア文庫
妹=絶滅したのです

いつの間にか妹が生まれなくなった世界。つまり男が生まれると、次に女が生まれない世界。その事実に気がついた時、世界は…特に騒動にならなかった。なぜなら女の子がまったく生まれない訳ではなく、男の子の次に女の子が生まれないだけで、男女比は変わらなかったから…なるほど…って、これおかしいですよね? 絶滅したのは「お兄ちゃん」であって「妹」ではない。だって、女の子の次に女の子は普通に生まれる訳だから姉妹は存在する訳ですよね。まあんなことどうでもいい作品なんですが。

主人公は、そんな時代になぜか兄妹として生まれた勇巳と伊織。世界で唯一の「実妹」である伊織と、至って平穏な日々を過ごしていた。ところがある日突然「お兄ちゃんというものに甘えてみたいのだ。だから抱きしめて」「…お願い、早くなでなでして!」「さぁ、新しい妹とお風呂に入りましょう?」と妹が増えてしまいます。それは桐原一刀総帥・桐原久遠、須賀沢財閥総帥・須賀沢瀬理、トリヤード王国第一王女・テレサトライヤードという超高スペックな美少女たち。お兄ちゃんにあこがれる彼女たちは、お兄ちゃんに甘えるため、勇巳を狙います。それが普通の甘え方なら、ある意味ハーレムなんですが、久遠は刀で脅す。瀬理はお金にものをいわせ、テレサは軍事力と政治力を利用と超わがままなお嬢様方ばかり。またややこしいのは、勇巳はお姉さんにあこがれており、伊織はそれに気づいており、兄に気に入られたいため「お姉さん」になろうとする。さらに3人は、全員お姉さん好きにはストライクな容姿。兄妹の生活はどうなるのか?

いろいろ設定をややこしくしていますが、基本はテンプレなラブコメです。特になにか大きな陰謀があるわけでもなく、兄妹を復活させるために行動する訳でもなく、突然ハーレム状態になった兄と「実妹は自分だけ」と嫉妬する妹を巻き込んだラブコメです。話が流れるように進むので、読み疲れはしませんが、なにか残る部分がある作品かというとそうではありません。肩の力を抜いて、妹を楽しむべきですね。せいいっぱい背伸びしている伊織を愛でるというのが一番ではないでしょうか? しかし彼女の兄コントロール術はすごいですねえ。一緒にお風呂に入るのは恥ずかしくないのに、裸を見られるのは恥ずかしい。このあたりも難しいですな。

★★
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2016年08月20日

オタサーの姫と恋ができるわけがない。

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著者:佐倉唄
出版社:ファンタジア文庫
オタサーの姫と恋ができるわけがない。

主人公は、神園心路。高校入学を機に「バカにされようともオタ充になる」という目標を掲げていた。っていうか、オタであろうとなかろうと、充実していればリア充なんではなかろうか?
そんな心路は、入学早々に「あのね、ヒメ、心路くんの彼女にしてほしいの」と美少女から告白される。しかし相手は「オタサーの姫」として学内で有名な、花咲百合姫で…しかも彼女は幼なじみで、小学校の時に「二次元以外あり得ない」と振った相手… その時点では、普通の(少し痛い)女の子だったのに、心路に気に入られたい一心でなぜかオタク修行をして、現役ラノベ作家にまで上り詰めてしまった。さらに「うみゅう」「ぷんっ」と、無茶苦茶痛いオタサーの姫になっていて…彼女が所属するサークル「ニジケン」の復興を手助けすることになるのだが、そこにはオタクな美少女たちが次々入部してきて…

ということで、オタクとオタサーの姫のラブコメ開幕です。

とりあえずヒロインが気持ち悪いですね。いろんなオタサーの姫像を、無理矢理ぶちこんでいるので、言動が気持ち悪すぎます。正直周りにいたら、絶対近づかないレベル(それが、たとえ幼なじみであっても)ラノベ作家というのも不要な要素かな。まったくストーリーに影響していないですし。ヒロインが多すぎて、しかもメインヒロインが濃すぎるために、サブヒロインも妙なのが揃ってしまっていますね。唯一まともだったのは、継未くらいかな。

ニジケン存続問題(本来のメインテーマのはず)も、中途半端に終わっているし、登場人物がバラバラに動いているし、どうもうまくまとまっていない感が強いです。

もう少し百合姫がマシな性格だったら、もう少し楽しめたのかな? 

前シリーズの「オレのラブコメヒロインは、パンツがはけない。」は面白かったのにな。続編はもういいや。

★☆
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2016年08月09日

非オタの彼女が俺の持ってるエロゲに興味津々なんだが……(2)

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著者:滝沢慧
出版社:ファンタジア文庫
非オタの彼女が俺の持ってるエロゲに興味津々なんだが……(2)

エロゲが趣味な主人公に初めて出来た彼女は、品行方正で成績優秀な優等生美少女・水崎萌香。ところが、優等生なはずの萌香はどこか残念で「私もこのヒロインみたいに、は、裸にエプロンで朝起こした方がいい?」とエロゲの影響を受け、まともや大暴走。そんな二人をみて「あ、あたしが『健全な』付き合い方、教えてあげてもいいよ?」と幼なじみの瑠璃が部室に乱入。ということで、今回は幼なじみが前面に出てきています。

瑠璃は、まともな女の子。見た目はビッチぽいけど、純情な普通の子。(少々エロに耐性なさ過ぎるけど)しかも幼なじみということもあって、主人公との会話にテンポがあります。あらぬ方向に会話が進むこともなく、萌香のようにあっちの世界に行くこともないので、ストーリーにテンポが出てきました。これは改善ですね。かなり読みやすくなっています。

ただまだまだエロゲを神聖化しすぎているところがあり、エロゲやらない層には訴求力がないですね。というか、萌香の行動が突飛すぎて、まったく感情移入出来ないんです。好きな人が興味あるものを知りたいという気持ちは理解できますが、まったく違うベクトルに進んでいるので、痛いというか見ていられないというか…いくら「恋は盲目」といえ、これは酷すぎる。で、それに好意を持つ主人公の思考回路も理解出来ない。そもそも萌香を「非オタ」というのは無理がありすぎるような…

クロスメディア展開されるようなので、人気はある作品なんでしょうね。でも私はもういいや。次巻が出ても(ストーリー的に完結しているので、ないような気もするのですが)購入はしないでしょう。

★☆
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2016年08月01日

魔導書姫は教えてくれない(2)

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著者:橘ぱん
出版社:ファンタジア文庫
魔導書姫は教えてくれない(2) カラダがみちびく魔導秘儀

エロコメ第二弾。
前巻で、魔災七皇の一人を倒した報酬を受け取りに皇立金融院を訪れる。そこで、魔導士にして名門伯爵家の美少女シュゼットと出会います。ところが、ひょんなことからジローは彼女のイケナイ部分の秘密を見てしまい…「この秘密を知った者を−配偶者とする家訓なのですわ」といきない迫られ、さらに「ジロー様の初めてを奪いますわ」と大人の階段を登りそうになります。一方セレスも、カラダの仕組みを解析させるよう金融院に命じられ、ふたり揃って貞操の危機が迫ります。

前巻では、サロメが、魔災七皇の一人から後ろの貞操の危機を迎えたのですが、今回はジローたちの貞操に危機が…ってジローは別にいいんじゃね? とふと思ってしまいました。どうやらジローは先祖代々女で身を滅ぼす家系だったようで、ジローもそうなるのか?
前回、おさわりする場所で値段が異なり、値段が高ければ強い魔導が使えるという設定がありましたが、今回もその設定は継続しています。ただ借金まみれのジローにとって、強い魔導=借金ということで、なかなか使えずにいます。それがセレスには気に入らないようで、ってことはジローに触って欲しいってことなんですね。まあ最初に、あんな姿見られているんですからねえ。そんな中、強引にジローに迫るシュゼットとうまくいくわけもなく、立場的なものだけでなく、ジローを巡るバトルも激しくなります。

まあシュゼットの迫り方は、常軌を逸しているので、ジローでなくても逃げたくなるか。最後のほうでは、ほぼ貞操がなくなりかけていますが、どうやらセーフということになったようです。その間にサロメが、またもや後ろの穴の貞操が危機になっていたのは、お約束ということで…どうやらサロメはそっち要員のようです。

前回懸念していた強さのインフレですが、今回「本番」というある意味最終形態が現れます。しかもバカ高い…セレスは「お高い女」だったようです。でジローの借金はどうなったのか? それが分かれば、ジローとセレスの関係に進展があったかが分かるという、ある意味嫌なシステムですね。

しかし魔災七皇は、こんなんばっかりなのでしょうか?別の意味で不安になってきます。
★★★
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2016年07月05日

非オタの彼女が俺の持ってるエロゲに興味津々なんだが……


著者:滝沢慧
出版社:ファンタジア文庫
非オタの彼女が俺の持ってるエロゲに興味津々なんだが……

第28回ファンタジア大賞「金賞」受賞作品。
主人公は、隠れオタでエロゲ趣味の高校1年生・一真。ヒロインは、あまりにも品行方正かつ完璧な美少女すぎて、誰かと会話する姿さえほとんど見ることが出来ないという水崎萌香。
夏休み明けのある放課後、一真は萌香に痴漢モノのエロゲを持っている姿を見られます。現実世界であれば「人生おわた」瞬間になるのですが、ラノベ世界であるが故、なぜか萌香から「私をあなたの―カノジョ(奴隷)にしてほしいの」と告白されることに……うーん、まったく流れが読めない! というか変でしょ。普通なら躊躇しそうな展開ですが、一真は喜んでおつきあいを始めることに。うーむ、よくわからない流れだ。まあ一真はヲタとはいえ、美少女な幼なじみがいたり、ロリ美少女な部長(ヲタ)と仲良かったりと、大概リア充な生活を無意識に送っていたから、女性慣れしているのかな? 

それはさておき、萌香は一真の理想のヒロインを知るため、一緒にエロゲをしたり、スカート短くしたり、「私も首輪してみた…にゃー」とないたり、紐ぱん穿いたり、それを見せようとしたり……どんどんエロゲの影響を受けていきます。というか、なぜそこまで一真に尽くすんだ? その一番大きいであろう疑問を置いてきぼりにしてストーリーは展開していきます。

最初は謎の存在だった萌香も、一緒にいる時間が長くなるにつれ「素の姿」を見せるようになり、そのユルさがよけい魅力になり、どんどん惹かれていく一真。幼なじみの涙ぐましい努力は、どこかへ置いてけぼりにして、そのままと思いきや、突然のように「女の子が一方的に尽くし続けるだけの関係でいいのか?」と悩み出す一真。なんだろう、この突然さは……

萌香を「可愛い」と思えるかどうかで、この作品が楽しめるか別れるでしょうね。少しずつ素の姿を見せるようになってきた後半は、可愛いと思えないこともないのですが、前半の姿はダメでした。たとえ成績がよくても、また美少女であっても、人を寄せ付けないクールビューティには魅力を感じないんですよね。さらに一真へのアプローチの仕方が気持ち悪すぎて……後半おもしろかっただけに残念。

★★
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2016年07月01日

魔導書姫は教えてくれない(1)


著者:橘ぱん
出版社:ファンタジア文庫
魔導書姫は教えてくれない(1) カラダでつながる魔導契約

エロコメです。
主人公は冒険者・ジロ−。本来は歴史ある城主の息子なんですが、冒険者をやっているという変わり種です。そんなジローの父親が大借金をし、城ごと借金のカタに取られてしまいます。国から送り込まれた借金取り(国家の金融庁関連者)である美女・クローデットに言われるまま、自分の城(元)に眠る魔導書の封印を融くことに…

この魔導書は、美少女型(というより美少女そのもの)で、封印されている容器の中には、生まれたままの美少女が…よくあるシーンですが、ジローがとった行動は、裸をガン見すること…できれいな乳房に感動している間、妹・サロメ(12歳)は下のほうを観察しており「勝った!」と…なにがと問えば「ツルツルのスリット」っておい! このあたりからあほらしいほどエロになだれ込んでいきます。封印をとかれた美少女・セレスは、混乱からジローの下半身にへたり込みます。そこには、おっきしたジローのアレが…なぜか欲情したセレスは腰をふるふる…ズボンの上からであるにもかかわらず、ジローが濡れているのを確認できるほど…もう少しで妹に見られながら、賢者タイムを迎えるところだったジロー。なんとかこらえますが、それがどうも主従契約だったようで。

えー、忘れておりましたが、ジローは莫大な借金を返済するため、魔災七皇を倒すことを目的としております。その魔災七皇を倒すための能力をセレスが持っているという設定です。ただ、セレス自らの意思ではその能力=魔導を発動することが出来ず、契約主であるジローによって、身体に浮かぶ魔導陣をなぞってもらう必要があるという設定。で、当然その魔導陣はエッチなところに浮かび、それをなぞることでセレスは性的快感を得るという流れ。

これだけなら、あほなエロコメ(というかポルノ)になるのですが、この作品の面白いところは、魔導を利用するには「お金」がかかるということ。普通の魔導は、さほどお金がかからず、税金でまかなえるけど、魔災七皇を倒すような魔導は、高額の費用がかかるという設定になっています。さらに、セレスに浮かぶ魔導陣は同時に複数箇所に発生し、その場所によって値段が異なるという…なのでジローは、耳たぶおさわり(1000イェン)、二の腕おさわり(5000イェン)で悩むことに…なんというかもうばか…

この作品がさらに面白くなっているのはサロメの存在でしょう。彼女の能力によりおさわりの価格がわかることになります。当然物語が進むにつれ、触るところがきわどくなっていくのですが、なんか感度が良すぎるセレスともう青少年の思いをぶつけるジローの姿態を、冷静に実況するなど、もうね。なんだろう、この耳年増な妹は…もちろん、妹にも危機が訪れます。ここもひねりがあり、狙われるのは前ではなく後ろの穴…まあね、そんな妹の危機(ローションプレーにも見える)を呆然と眺めてもっこりさせている兄や、ぱんつを替えなければならないほど(本人否定)ジュンな状況になっている女騎士…どうなのよ?

少しイラストが下品過ぎるかな? ってまあそういう下品な話なんですが。この手のストーリーは、どんどん過激になっていくのが常です。敵が強くなれば、当然きわどいところを触るようになり、そのたびセレスは果てるというのが続くわけですが、限界がありますよね。そうならないための伏線も張られています。エロコメなんで、万人受けするとは思えませんが、そういうのに抵抗がない方でしたら、楽しめるかと。

※30年前の高校生なら、このレベルでもかなり刺激の強いエロ小説だったろうな。

★★★
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2016年05月02日

オレと彼女の萌えよペン 増刊号


著者:村上凛
出版社:ファンタジア文庫
オレと彼女の萌えよペン 増刊号

すでに完結したシリーズの後日譚を含む短編集。5編が本編時間軸上に存在するショートストーリーで、1編が後日譚となっています。時間軸に沿った構成になっているので、わかりやすい短編集ですね。個別に感想を書くことはしませんが、一番最初の「凸凹漫画家コンビ、始動!」がお気に入りになりました。泉がエミリと出会うのがメインエピソードとなる短編ですが、最終巻でのエミリを見てからだと、よく分かるお話になっています。「かっこいい男の子だったらどうしよう」という乙女心と「どうせヲタにかっこいい人なんていない」というあきらめの心境。実際に泉を見たときに、彼女はどう感じたのか?
この短編読むと、泉って最初からモテる要素持っていたんですね。まあ残念な幼なじみも美少女でしたし、十分リア充な生活だったということで。

他の短編も、それぞれ主役が異なっており、バラエティにとんだものになっていますが、別作品とのコラボとなる「そう、コスプレは垣根を越えるもの。」は、少々難ありですね。コラボ作品なので、対象作を読んでいないと、わかりにくくなるのは仕方ないのですが、コラボ上で伏線を混ぜ込むのはどうかと。オタリアは読んでいなかったので、分からないだけかと思いましたが、泉たちが相手キャラと出会った学祭の話は、そもそもどこにも描かれていないようですね。なんのためのコラボなんだか残念です。

後日譚は、二人が大学2年になった時間軸です。共同執筆は続けており、バカ売れするという訳ではないけど、堅実に部数を伸ばしているという二人。「先生」−「茉莉ちゃん」−「茉莉」と呼び方が変わっていった二人のゆるやかな繋がりが描かれています。なので、あのラストシーンはいらなかったような気が。この二人ならば、もっと時間をかけて近づいていくほうが「らしい」なと。マンガ家としての収入があるとはいえ、まだ大学2年。それほど慌てる必要はなかったような。本編で「告白」シーンがあったから、次の段階に進めるしかなかったのかも知れませんが、もったいないなあ。恋人として、こういうイベントを経験していく過程で、人生について考えていくというほうが、二人らしいのに。
少し消化不良だったかな。

★★★
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2016年04月25日

姫騎士はオークにつかまりました。


著者:霧山よん
出版社:ファンタジア文庫
姫騎士はオークにつかまりました。

ほぼ地雷作品でした。
主人公は、不景気なモリタニア王国で就職活動に失敗して派遣として働くオークの里中・オーク・弥太郎。倉庫襲撃業務(?)の途中、ゆとり教育の権化である魔法使い・佐々木、エルフの遥香と一緒に特別ボーナス目当てで、姫騎士・杏樹を捕縛します。「くっ…殺せ!」とテンプレ台詞を吐く杏樹ですが、弥太郎は「興味ないんで、黙っててもらえますか」と姫騎士らしい扱いをしません、杏樹は行き遅れを気にしており(15歳が適齢期。早ければ13歳で嫁ぐ世界)、オークですら(いや、オークは性欲に忠実で、女とみれば襲うという設定があるから)見向きもされない状況に不満を募らせます。ぐでぐでながら、誘拐犯と被害者の関係。ストックホルム症候群により、杏樹は弥太郎に惚れてしまい…

ということで、ブラック企業で派遣として働く青年が「内定」を得るために、誘拐をしてしまうお話。弥太郎は「オーク」としては力が弱く役に立たず、人間ではないため、なかなか就職出来ないという状況で、自分に自信が持てず、いじいじとしています。そのため、イライラする言動が多く、読んでいる人間のエナジーも吸い取っていきます。その割に弥太郎の「いいところ」を中途半端に強調しようとして失敗していたり、他登場人物も、その性格設定が中途半端だったりと、全体としてまとまりがない作品です。一番、中途半端なのは、本来ラブコメ上のライバルにならなければならない、遥香の性格ですね。引っ込み思案なのか、直情型なのか、おしゃべりなのか無口なのか…すべてにおいて一貫性がありません。

ということで「地雷」認定でもよかったのですが、佐々木が弥太郎に言った台詞が、自分を見直すのにもよかったので、☆半分追加しました。「ダ行で始まる話、辞めて下さい」ってヤツ。「どうせ」「だって」などネガティブな話になりやすいですよね。気をつけよう。

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2016年04月08日

オレと彼女の萌えよペン(5)


著者:村上凛
出版社:富士見ファンタジア文庫
オレと彼女の萌えよペン(5)

最終巻。いいシリーズだったぜい…ってあるぇ? 感想かく段になって、3巻と4巻飛ばしていることに気がつきました。これでいいシリーズだったと言えるのだろうか…
ということで、全5巻のうち2巻、つまり4割のエピソードをすっ飛ばしたのですが、正直違和感がありませんでした。なので、読んでいる最中はまったく気がつかなかったのですが、これってラノベ王道だったから、脳内補完していたのかなあ。シリーズが多くなってきて、その大半が3巻で終了。しかも似たような表紙だったりするので、最近時々途中巻が出ているのに気がつかず飛ばしてしまうのですが(単に歳とっただけだろ)違和感があり、ブログを見直すのですが、今回はそれがなかったのです。

前半は、茉莉とエミリがサンタコスで仕事をしたりとか「萌え」な展開が続いています。初詣イベントもこなし、ドラマCDが作られたりと連載も順調。順風満帆と思われたのですが、なんと連載誌に超人気作家が「バトアイ」と完全にかぶる連載を開始。その煽りを受け、人気が低迷していき、発売されたコミック2巻も1巻の半分ほどの売上。そのため「3巻打ち切り」が告げられ…漫画家として折れそうになった君島泉を支えたのは、相方である茉莉。さらに担当編集も頑張ってくれ、本誌での連載権を賭けた漫画グランプリに参加出来ることになります。二人で最高の物語を考えていく過程で泉は、茉莉が漫画の相方としてだけでなく、すべての面で「理想の女の子」であることに気づきます。告白して玉砕したら、漫画のパートナーですらなくなってしまうと悩む泉。そんな時に限って、二人だけで取材旅行をする羽目になり、お約束でホテルではダブルベッドに寝ることになり…

後半は、漫画グランプリを目指す泉たちの熱い闘いが描かれます。さらに泉に想いを寄せる女の子達との関係も面白いことになっていきます。まさしく「萌え」と「燃え」が同居したすばらしい展開。うん、飛ばした2巻なくてもいいや。この展開を楽しめれば十分です。脳内補填したエピソードについては、短編集で補完出来るでしょう。

★★★★
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2016年01月13日

ゲーマーズ!(3) 星ノ守千秋と初恋ニューゲーム


著者:葵せきな
出版社:富士見ファンタジア文庫
ゲーマーズ!(3) 星ノ守千秋と初恋ニューゲーム

えーと、あらすじまとめられません…2巻で「もうやめようかな?」と書いておりますが、やめておけばよかったです。雨野はますますわからなくなってきたし、まわりもおかしな人ばかり… なんでもゲームに結びつけようとしてるのですが、すでに理解できるレベルを超えています。前巻までは、まだラブコメパートは理解できました。が、今回はそれも理解できないところまで来ています。

もうあきらめます。

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2015年12月24日

オレのラブコメヒロインは、パンツがはけない。(3)


著者:佐倉唄
出版社:富士見ファンタジア文庫
オレのラブコメヒロインは、パンツがはけない。(3)

最終巻になります。
今回の「屈折のデザイア」被害者は、留学生のハンナ・エイムズ。彼女は、他者と感覚共有が出来る代償として「全身を性感帯化」してしまうという症状。今までの少女たちと異なり、発症を自分でコントロール出来るのに、自ら進んでその能力を使っています。といって、18禁な作品のような理由ではなく、別の理由があったのですが……

主人公弥代がどんどん成長しています。1巻では「女性嫌い」という名の、偏屈野郎だったのですが、屈折のデザイアを通して、奈々・千編や幼なじみと仲良くなり、どんどん人間としての感覚を取り戻していきます。というか、十分リア充です。クリスマスイブには、奈々とデートの約束するし、茜とはキス(ホッペにだけど)するし…千編は、べったりひっついてくるし…奈々の秘密の花園をスマホで盗撮するし…って犯罪が一つ混じり込んでいますね。

ハンナは、周りの人に嫌われたくないという理由から、他者の心を感覚共有で読み取り、一番いい言葉を探すという「八方美人」な対応をしています。そのたびに屈折のデザイアの代償として、性的快感を受けているのですが、これって今まで誰にも気がつかれなかったんだろうか? そんなハンナの行動に危うさを覚える弥代。なんとか、彼女に考え方を変えさせようとするのですが、それは自分の考えを押しつけることになってしまい、うまく行きません。その過程で、奈々ともうまく行かなくなってしまい……

自分にとって「正しい」ことが、他人にとっても「正しい」ことかどうかはわからないということですね。それでも「人」として正しくないことは、はっきりとあるはず。そういった青春ドラマになっています。

今回は、恋愛ドラマになっています。弥代が「恋愛」という言葉の意味を理解するようになり、ふと気づけば周りには茜をはじめとして魅力的な女性陣が…いきなり誰を選ぶのかという難題にぶち当たっています。ってなにそのリア充な悩み……

女の子達が一生懸命だった、いいシリーズでした。
★★★☆
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2015年12月03日

コンプリート・ノービス(5) 魂の革新


田尾典丈
著者:田尾典丈
出版社:富士見ファンタジア文庫
コンプリート・ノービス(5) 魂の革新

最終巻です。前巻でクライマックスへ向かう流れだったので、違和感はないですね。
デジタルイミグラント法案成立のための実験施設にされてしまったアストラル・イノベーター。イチノたちは、八咫烏にどのように立ち向かっていくのか?

今回は、前回からソウルインしたまま話が進んでいきます。さらに全員がソウルアウト出来なくなるというイベントもあるので、日常パートはほぼなし。そのため、日常ラブコメは皆無に等しい状況です。当初は、比較的明るい日常パートがメインで、重い部分は味付けといったバランスだったのが、最後は重い部分がメインになってしまい、少々胃もたれ気味。田尾さんの作品全体の特徴なのかも知れませんね。

今回、なんとかして「ラブコメ」の明るい部分を見せようとした形跡はいくつもあります。しかし、メインストーリーの重さに完全に押しつぶされてしまっています。もう少し冊数を伸ばして、薄くしたらサイドストーリーも生きてきたのかな? ヒロインたちとの関係性も最後まで描き切れていなくて消化不良です。

ただしバトルシーンは、今まで一番面白かったですね。イチノがレベル1のままでいられる理由もようやく分かりましたし。もっともその分、なぜチュートリアルダンジョンに高レベルの人が入れたのか? など新たな疑問も発生しましたが…

ラストシーンは、まあ納得かな。

★★★
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2015年11月24日

放浪勇者は金貨と踊る(2)


著者:むらさきゆきや
出版社:富士見ファンタジア文庫
放浪勇者は金貨と踊る(2)

詐欺をテーマにしたファンタジーの第二巻になります。
魔王を倒した勇者・アレン。素性を隠して商業都市ファルトラに流れ着き、ヨルと名乗って生活しています。前巻で、亜人の少女・ユニスと、国家騎士・レイチェルと知り合い、彼女たちを助け、さらには国家レベルの詐欺も暴き、莫大な報酬を得たはずだったのですが、相変わらず日々の食事代に汲々としていました。

そんな時、豹人族のパルが詐欺にあったとヨルに泣きついてきます。彼女はお人好しで、そこをつかれた訳ですが、こんな簡単な手にひっかるかねえというものでした。前巻は、もう少し凝った詐欺になっていましたが、今回は詐欺というより「契約書の基本」をおろそかにしたから発生した事案ですね。まあ詐欺(お金にまつわる)を描こうとすると、作者側にかなり知識量が必要となるので、仕方がないのかな。

後半は、前半とまったく違う話になっており、魔王討伐パーティでの仲間・シャノアールが中心となります。仲間だったシャノアールと敵対することになり、ヨルはどうするのか? こちらはお金はまったく関係ありません(まあ詐欺ではあるのかもしれないけど)ネタ尽きたのかなあ……

遺伝子レベルで、人助けがすり込まれている元勇者・ヨルと、彼をとりまくヒロインたち(基本お人好し)で構成された、楽しくなりそうなファンタジーだったのですが、本巻で終了とのことです。元々予定されていた終了というよりは、打ち切りなのかな? いろいろ伏線が回収されないままになっています。なんだか似たような作品を連発して、それぞれが薄まってしまった感じです。もう一度ラブコメをメインにした作品が読みたいですね。

★★★
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2015年09月26日

ゲーマーズ!(2) 天道花憐と不意打ちハッピーエンド


著者:葵せきな
出版社:富士見ファンタジア文庫
ゲーマーズ!(2) 天道花憐と不意打ちハッピーエンド

美少女からのゲーム部勧誘を拒否し、相性抜群(のはず)のゲーマー少女(こちらも美少女)と大げんかをかます−ぼっち高校生・雨野景太。そんな雨野と学園のアイドル・天道花憐をくっつけるため、ゲーム同好会を発足させたリア充・上原。ところが自分の彼女から浮気を疑われ…天道は雨野のことが気になりすぎて「原因不明」の胸の痛みを発症中。というのが2巻の状況です。主人公雨野の鈍感さがイライラする作品です。完全に自己中心ならいいのですが、中途半端に人の気持ちを読むため、余計ややこしいことになっており「友達になりたくない」度合いがさらに高まっています。

前巻、景太がナンパした(?)少女は、今回あまり活躍しておりません。時々「ワカメ頭」として登場する程度。今回は、景太と花憐の恋物語が中心となっています。もっとも、本人同士というよりは、まわりがくっつけようとしているだけという感じではありますが…リア充というか、コミュニケーション能力に長けている人材がいないため(上原も実はコミュニケーション能力弱いなあ)、打つ手が余計な混乱を招いています。

そのため、三角関係より複雑な多角形ができあがってしまい、実はどうしようもない状況に追い込まれているような気もします。このまま進むと「バッドエンド」しか思い浮かばないですね。

ラブコメパートは、まだいいんです。この作品のよく分からないところは、唐突に挟み込まれる中二病なパート。今回も「世界ゲーム大会」というよくわからない大会のエピソードが挟み込まれているのですが、すでに人智を越えた戦いというか、そこだけ別作品になっています。恋物語部分には、異能は関係ないのだから、このパート必要だったのでしょうか?

まだ作品は続くようですが、どうしようかなあ? ここで読むのやめたほうが身のためかなあ…

★☆
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2015年06月29日

放浪勇者は金貨と踊る


著者:むらさきゆきや
出版社:富士見ファンタジア文庫
放浪勇者は金貨と踊る

剣と魔法の世界ですね。ファンタジーです。
主人公は、勇者・アレン(仮名:ヨル)。素性を隠して、放浪し、商業都市ファルトラの片隅の酒場でお金がなくて困っていた……そこで、詐欺にあった亜人の少女・ユニスとその相談に乗っている女騎士・レイチェルと出会います。とりあえずエール代を踏み倒さずに済むように、二人を助けることに。最初は信用していなかったレイチェルですが、元々素直な性格ということもあり、彼に頼ることに。
「…法も剣も無力だってんなら…騙した悪党を騙し返せばいいだろ」
魔王を倒した勇者が相手にするのは「金がすべて」となった世界での詐欺師たち。ファンタジーの世界で繰り広げられるコンゲーム。勇者がまさかの「詐欺返し」うーむ。アレンにとって、詐欺師は「モンスター」。だからモンスターは勇者が倒さなければならない。という流れのようですね。曲がりなりにも法治国家と変遷している世界で「仕事人」のような裏稼業は難しいでしょうし。

アレンは、人助けがが遺伝子レベルですり込まれているようで、自分のことより困っている人を助けるほうが大切という考え方。ただ勇者といえど、万人を等しく救うことは出来ない(少なくとも悪人は救っていないんですからね)それ故、昔の仲間である召喚師・シャノアールを救えないというジレンマが裏のテーマになっているようです。

欺されるほうがダメダメな人ではなく「欺すより欺されたほうが楽しい」というスタンスの人ばかりなので、読んでいて辛くないんですね。

すでに「小学生=むらさきゆきや先生」という等式は、成り立たなくなったのかな?(あ、亜人はろりなケモノ娘という話もあるか) でも面白い作品なので、いいです。このほうが、知らない人に勧められますからね。

★★★☆
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2015年06月10日

オレのラブコメヒロインは、パンツがはけない。(2)


著者:佐倉唄
出版社:富士見ファンタジア文庫
オレのラブコメヒロインは、パンツがはけない。(2)

主人公・及川弥代の評判は、文化祭でのぱんつ事件により地に落ちた…っていうか、もともと地に落ちていたので、それ以上どうしろと? という状態ではあります。しかし、星宮奈々(学校一の美少女)からの評価はうなぎのぼり。さらに幼なじみも、好意がさらに上がったようで、ある意味「リア充爆発しろ!」な状態ですが、まあ爆発しているので、なんとも…

前回事件の代償として、一週間の謹慎と一週間のボランティア活動が言い渡されるのですが、ボランティア活動は「図書準備室の清掃」 仕方なしに図書準備室に向かったところ、いきなり幾枚かの紙が舞い上がった! どうみてもエロマンガ。それも3枚目はドッキングしているという本格的なもの。しかもそのヒロインにそっくりな美少女・日高千編が目の前に……彼女もまた「屈折のデザイア」に悩んでいたんです。彼女の場合、一日3枚エロマンガを描かないと(自分の欲望を表現した)ラッキースケベにみまわれてしまうという体質…なんかどう困るのかよくわからなかった。前回の出来事で「女嫌いを治す」ことにした弥代は、彼女の屈折のデザイアを解決しようと協力を申し出ます。あの、弥代があっさりと女の子と友達になってしまうという驚きの事実。さらに、現象を確かめるためにデートすることに! 奈々や茜が黙っているはずもなく。全員ついてきてハーレムデートに。待ち合わせ場所に現れた千編は、なぜか裸ワイシャツ。そう屈折のデザイアの影響で、なぜかそうなったんです…って、もうなにがなんだか?

奈々に続き、千編も弥代に陥落しています。もうどこまでハーレム広げれば、落ち着くのでしょう。奈々は弥代に秘密の花園見られていますし、千編は18禁コミックを所有しており、それであんなことをしていることがバレており…なんだか、弥代のらっきーすけべが強烈になってきています。

前巻に比べると、弥代の言葉がマシになってきたので読みやすくなりました。ヒロインも追加されましたし、もう少し楽しむことが出来そうです。

★★★
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2015年05月16日

ゲーマーズ! 雨野景太と青春コンティニュー


著者:葵せきな
出版社:富士見ファンタジア文庫
ゲーマーズ! 雨野景太と青春コンティニュー

主人公は、雨野景太。特に目立った特徴はなく、平凡な日常を愛しているわけでもなく、純粋にゲームが好きというだけ。そんなぼっちキャラな景太が、学園一の美少女・天道花憐に「…私に付き合って、ゲーム部に、入ってみない?」と誘われます。二つ返事で見学に同行するのですが、そこでみたゲーム部のスタンスに違和感を感じ、入部を断ってしまいます。

まさか自分が断られると思っていなかった花憐は、なぜか景太を異性として意識するようになってきて…それを応援(というかからかう?)しようとする同級生の企みで、まずは景太が女性に慣れられるよう、似たようなヲタ女子をナンパするよう指示。景太は、それを真に受け、その子のところに行ったところ…趣味が一致。好きなゲームも同じと、運命を感じるような出会いになり、わずかの間に相手を名前で呼ぶようになります。ところが、たった一つの価値観の違いにより、世紀の大げんかまで発展。ある意味超スピードな、二人にまわりは唖然とするのですが…

コミュニケーションが苦手な少年が、周りの影響によって、少しずつ打ち解けていくストーリーになっています。その道具が「ゲーム」となっており、基本ゲーム好きが主役な作品です。

景太の性格がちょっとうざいですね。中途半端に人の心を読むため、ややこしくなっています。正直友達になりたくないタイプ。でもなぜか女性からは人気があるようで、そのため、ややこしい状況になってきています。この作者さんの場合、ダークサイドに落ちることがあるので、それだけが心配。頼むから、ヒロインをヤンデレ化しないでね。

★★★
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2015年03月19日

グランクレスト・リプレイ ライブ・ファンタジア (2) 始まりの聖女と決意の姫君


著者:矢野俊策
出版社:富士見ドラゴンブック
グランクレスト・リプレイ ライブ・ファンタジア (2) 始まりの聖女と決意の姫君

ああ、何が何だかわからない……このシリーズ、よくわかりません。どうも1巻読んでいないようで、もうストーリーがまったく……矢野GMですが、ノリがソードワールドっぽいので、余計わかりにくい。うん、いまさらこのシリーズおっかけるのは素直にやめよう。
あらすじとしては、ブランシュが聖印の存在しない世界を作り出し、世界が二分されてしまう。聖印のない世界に抗うカタリナたちの目の前に処刑されたはずの聖女セレリアが現れ…ブランシュの世界を食い止めるため奔走するカタリナたち。ヌルが仕掛けた魔法塔には、ブランシュの手先が群がり、ニーナのいないメディニア国は怪しい君主に乗っ取られていて。

こちらがファンラジア文庫クリエイター陣がプレイヤ−。でもう一つMF文庫クリエイター陣がプレイヤーのシリーズがあって…

ごめんなさい。もう別の作品かと思うくらい違う世界観で、まったくクロスオーバーらしさを感じられない状況です。というか、楽屋落ちが多すぎて、ついていけない。これは、商業作品というより、同人系作品とみたほうがよさそうです。

シリーズを最初から押さえていなかったことが要因ですね。もうあきらめます。

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2015年02月24日

オレのラブコメヒロインは、パンツがはけない。


著者:佐倉唄
出版社:富士見ファンタジア文庫
オレのラブコメヒロインは、パンツがはけない。

主人公は、大の女嫌い・及川弥代。中学時代に女子にされた仕打ちが原因で、未だにトラウマから逃れられない。どこかで性格が曲がってしまったようで、嫌いというより、ヘイトスピーチなみに、持論を展開する面倒くさいやつ。
そんな弥代に、階段から少女が落ちてくる。その少女はノーパンだった。というのが、冒頭。ノーパン少女・星宮奈々は、学校一の美少女。彼女がノーパンだった理由は、彼女に特別な性癖があるというわけではなく、ある時間が過ぎると、パンツがはじけ飛んでしまうという、やっかいな体質(?)のため。美少女の秘密の花園を目撃するという、普通ならラッキーな体験も、彼にとってはうっとうしだけ。でもなぜか、彼女の秘密を守ってあげることに…

まあありがちなラブコメです。ヒロインが特異体質なのも、ぱんつ穿いていないのも、最近よくあります。ヒロインの話し方も、よくあるもの。女嫌いなのに、美少女幼なじみがいるというのも、友人に男の娘がいるのも、すべてありがち。

でも、会話のテンポがいいため、案外楽しめるというのも事実です。弥代と奈々の関係が変化していくのも、ラブコメらしい展開になっています。ただ残念なのは、文章が少々「くどい」という点。弥代が「女嫌い」ということを強調するためか、やたらと女性に対する批判が続く。台詞の後に、心情描写が続くなどなど。もう少しサラッと流したほうが、テンポが崩れないだろうなと思いながら読んでおりました。

その割に設定が弱い部分も。例えば、奈々が弥代に、特異体質であることを見せるシーン。ほぼ初めて話をした弥代に対して、大切なところを見られるかも知れないということを、考えなかったのか?(たとえ、変態でないことを証明したい一心だったとしても) このシーンでは、ぱんつがはじけ飛ぶ前に、あえいだり、顔が紅潮したり、「イキそう」といったり、そっち方面を連想させる描写が続きます。ところが、その後「ほえ?」と間抜けな感嘆詞だけではじけとんでいたり、そのプロセスが定まっていません。サービスシーンとして使ったんだろうけど、あざといという感想になりますね。

全体としては、面白い作品なので、もう少しブラッシュアップされると楽しくなりそうです。

★★★
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2015年02月16日

俺の妹を世界一の魔砲神姫にする方法


著者:進藤尚典
出版社:富士見ファンタジア文庫
俺の妹を世界一の魔砲神姫にする方法

第27回ファンタジア大賞「銀賞」受賞作とのこと。
魔法が「魔砲」として、銃に封印され、その力が各国で暗躍する世界が舞台。主人公は、国家最強の魔砲使い・麗美武洋。最愛の妹・奈緒美を想いながら、犯罪者と戦う日々。

武洋は、最強の魔砲使いといいながら、重度のシスコン。奈緒美のためという理由で、魔砲を監視用に利用するわ、奈緒美が仲良くなった同級生の男の子の家に乱入するなどやりたい放題。武洋がシスコンになった理由は、両親がいないから(子供の頃に亡くなったから)というよくあるパターンなんですが…… 一生守り続けたいという武洋と、寵愛されるだけでなく「兄に勝るもの」が欲しいと願う妹。わかり合うようで、わかり合えない二人の関係が、世界を巻き込んだ騒動になっていきます。

奈緒美から魔砲使いになりたいとねだられ、ダメ元だけど形だけでもとレクチャーしたら(武洋は、兄として妹に「お兄ちゃんはスゴイ」と思われたかっただけ)なぜか、一般人には使えないはずの魔砲を習得してしまう。その理由は中二病をこじらせたクラスメイトの入れ知恵が原因だった…自分のおかげでないことに強く嫉妬した武洋は、さらに暴走していきます。

まあ、非常にうっとしい主人公ですね。妹を溺愛するのはいいんですが、それは「自らの所有物」と捉えてのもの。ここまで束縛された状態で、素直に育った妹はすごいです。すべてを受け入れて、さらに兄を慕うという純真さ。

そうそう幼なじみがいるのですが、例によって不遇な扱いになっています。もしかしてこの作品に出てくる女性は、みな「魔法少女」に憧れているのでしょうか?

武洋と奈緒美の関係性の変化を楽しむという点では、面白い作品になっています。束縛することを「愛」と思っていた武洋が、本当の意味での「家族愛」というものを理解していく過程は面白い。ただ残念なのは、敵の存在ですね。どうやら過去に奈緒美と因縁があったようで、それが今回の騒動の要因の一つになっているようですが、動機として弱すぎるんですよね。さらに武洋が「世界一の魔砲使い」という設定だったわりに(実際、前半は圧倒的な強さを見せていた)後半あっさり負けてしまったことや、武洋たちも気がつかなかった奈緒美の魔砲使いとしての才能を、なぜ敵が知っていたのか? といった点など、気になるところが散見されます。そのため「続きが読みたい」という気持ちが湧かないのも事実です。

★★☆
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2015年02月03日

オレと彼女の萌えよペン


著者:村上凛
出版社:富士見ファンタジア文庫
オレと彼女の萌えよペン

主人公は、高校生・君島泉。熱血バトル漫画家としてプロデビューを目指している。何度か持ち込みをするものの、モノにならない。担当編集者から、技術を磨くためプロ漫画家である生駒アギトのアシスタントをすることを薦められる…。ペンネームから男と思い込んで、仕事部屋を訪ねたところ、なんと女子高生(美少女)。しかもまったく興味のない萌え漫画がメイン。さらに、極度の美少女&巨乳フェチ。泉のことも編集者から聞かされた際、名前から「女の子」と思って、喜んでいたという始末。無駄に男に厳しい彼女に言われるままに「萌え」の勉強として、エロゲーをやらされたり、下着姿を見せられたり(本人に自覚なし)その割に羞恥心は人並み以上にあって…なにがなんだか?ところが、合作で漫画連載を目指すことになり…

漫画家デビューまでの道のりと、ラブコメが混ざった作品になっています。主人公とメインヒロインのキャラがしっかりしているので、かなり読みやすく楽しい作品になっています。二人とも、とんでもない能力を隠し持っている訳ではなく、プロデビュー、そして連載獲得までに超えなければならない、障壁も描かれております。サブヒロインとして、小悪魔(というか、悪魔?)な中学生エミリを持ってきたことも、ラブコメパートを面白くしています。童貞野郎と罵られる泉がオタオタする姿も面白い。ラノベ業界を目指すという作品は飽和状態だけど、漫画家は数が少ないから(ないわけではない)まだ新鮮に映るというのもメリットですね。

今回残念だったのは、泉の幼なじみの扱い。小学校時代に仲良かったのが、漫画が原因で疎遠になってしまう。それが高校で再会して…せっかくおいしい状況が作られているのに、後半ではまったく登場シーンがありません。もう少し絡んできてもおもしろかっただろうな。今のままだと、当て馬・幼なじみ枠のままおわりそうです。

★★★
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2014年11月12日

コンプリート・ノービス (4) 覚醒せし妖精


著者:田尾典丈
出版社:富士見ファンタジア文庫
コンプリート・ノービス (4) 覚醒せし妖精

あれ? 3巻飛ばしてしまったようだ。でも特に違和感なく読めてしまった…これはいいことなのか、悪いことなのか?

それはともかく、ギルド・八咫烏からの誘いを受け、五大都市を彷徨うイチノ。そんな中、リアル生活のほうでは、クラスに転校生が。しかもイチノのことを知っている模様。いきなり、イチノを巡る三角関係が勃発。クラス内で話題の中心に。

謎の転校生の導きもあり、ようやく八咫烏と接触できたイチノに彼らが依頼してきたのは、武術大会への参加。そこで優勝出来れば、妹のメモリーフラグメントを渡すという条件を出されては、断るすべがありません。マニュアル操作を極める獅子聖エリゼや、リザルターナインたちにどう立ち向かうのか?

ということで、バトルシーンがほぼすべてとなっています。そこにサクラの成長がエッセンスとして加えられるという展開ですね。現実世界とゲーム世界が曖昧になってきているのが、不安ではありますが、どちらの世界でもラブコメ展開があるのはグッド。

ただ、イチノがレベル1のままでいられる理由が、どんどんわからなくなってきました。レベル1である必要性は、理解出来るのですが、なぜあれだけの敵に勝ってレベルが上がらないんだ? 最初は、昔のPCゲームのように教会などに戻らないとレベルが上がらない仕様なのかな? と思っていたのですが、今回の武術大会では、戦闘途中に勝手にレベルが上るという描写があります。なぜイチノだけ、レベルがあがらないのか? 戦闘を徹底的に避けてという訳でもないし…… 根本的なところの疑問が大きくなってきてしまって、ストーリー上の謎がどうでもよくなってきてしまった… 

いろいろな陰謀が明らかになってきました。そろそろクライマックスのようですね。

★★
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2014年08月19日

女の子に夢を見てはいけません!


著者:恵比須清司
出版社:富士見ファンタジア文庫
女の子に夢を見てはいけません!

主人公は、高校生の九条咲也。美人で清楚でお淑やかな姉と、明るく可愛い妹がいます。で、本人はどうやら女顔らしい。この姉妹が外面と内面がまったく異なり、家では「やーん萌える!でも大丈夫。さくやちゃんは可愛いから」「姉が弟と一緒にお風呂に入りたがるとか意味不明。妹が兄と入るのが当然じゃん!」というセクハラ発言を繰り返す問題児。そんなある日、なぜか女物の下着などを買いに行かされることになり、その場面を同級生の淡路美月に見られてしまった。そのときはまったく気がついていない咲也ですが、あとでとんでもないことに。

後日、同じような封筒を持っていた咲也と美月が廊下でぶつかり、封筒が入れ替わってしまいます。その封筒の中身を姉妹が開けたところ、中には先輩(女性)に向けたラブレターが...姉妹に糾弾され、なんとか誤解を解き、翌日美月に返しにいったところ、なぜか告白する手伝いをしろと脅迫され...

タイトルは、姉妹にセクハラされ続けた主人公がたどり着いた「女の子に夢を見たらいけない」というところから来ているようですが、ストーリーは逆に「夢見る女の子」が描かれていますね。気を許した人の前では、本質を見せ、威勢のいいことを言う割には、あこがれの人の前では内気になってしまう。なんだか、いにしえから受け継がれてきた少女漫画のヒロインそのもののようです。そういう意味では、王道なラブコメに仕上がっていますね。

悪くはないけど、目新しいところがない。それがこの作品の総評になります。主人公が弱いため、ヒロインたちが目立たない。せっかく兄(弟)Loveな怪しい姉妹を出しているのに、ストーリーへの影響力が少ない。というか、いなくても成り立ってしまう。

デビュー作ということなので、これから先いろいろ修正されてくれば面白くなるのかな?会話文が流れるようになれば、楽しくなるのかも。ただ「ファンタジア文庫ラブコメの看板作品」というには、荷が重すぎますね。

★★☆
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2014年08月07日

ご覧の勇者の提供でお送りします(2)


著者:田口仙年堂
出版社:富士見ファンタジア文庫
ご覧の勇者の提供でお送りします(2)

作者の意図とは別に2巻で終了...要するに打ち切りですね。2巻を読む限り、打ち切りになっても仕方がないなあというのが、正直な感想。なんだろ、作者のやる気のなさが端々に現れてしまっているんです。少しでもいいものを、というより「どうせ打ち切りシリーズだし」ってのが見えるような。もちろん作者が、そのように思って書いたわけではないと信じたいですが。

今回は、お抱えTVではないマスコミがテーマ。自らに利することしか報道されない、お抱えTVや新聞社ではなく、ゴシップも含めて自由に書く雑誌社。そこにあることないことを書かれ、怒りまくるフウト。一方相棒のフィオーレは、その雑誌社を逆に利用しようとします。フィオーレの考えが理解出来ないフウト。そんな中、雑誌では報道されているのに、新聞やTVでは報道されていない事件があることがわかります。疑心暗鬼になるフウトですが、実際に自分がその事件に巻き込まれ、雑誌のよさもわかるようになり...

ということで、1巻で出てきた「年間ポイント制」は、どうでもよくなっております。フウトとフィオーレの価値観の違いは、埋めることが出来ていません。さらに2巻で発生した新たな脅威もほったらかし(勇者という仕組みの存続に関わる出来事だったのに)。伏線がまったく回収されないままになっています。

これだったら、1巻だけにしたほうがよかった感じですね。少なくとも1巻は、きれいにまとまっていました。ストーリーの破綻はないのが残念です。

#最近、あとがきで「打ち切られた」もしくはそれに相当することを書かれる作者が増えているように思います。商業作品なのだから、売上その他の理由で打ち切りになるのは、仕方がない話。でも、それは出版社と作者の問題。読者には関係ありません。打ち切りになった作品でも「読みたい」と思ったから手に取り購入したんです。それを「打ち切り」を前面に押し出されても... 商業作品として世に出す以上、楽屋事情は隠して欲しいものです。

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2014年05月15日

剣帝の女難創世記(3)


著者:稲葉洋樹
出版社:富士見ファンタジア文庫
剣帝の女難創世記(3)

異世界召喚型ハーレムラブコメ、第三弾。主人公は中山戒。「英雄と契ることで、強くなれる」という伝承がある異世界に英雄として召喚されたため、女の子にえっちを迫られることになりますが、必要以上の貞操観念の強さのため、ややこしくなっていたのですが、今回は、少し柔らかくなっているのかな? その分、読みやすくなりました。

今回は学園祭がメインエピソード。その準備中に、イリーナ先生の手伝いで部屋をかたづけていた戒たち二十四班のメンバーは、偶然男性用の装飾具を見つけます。男性が少ない世界ということもあり、珍しさから戒に装着を迫り、戒もなんとなくつけてしまいます。ところが、それは呪いの装飾具だったため、いろいろややこしいことに。呪いの種類は、エロコメらしく「一番近くにいる女の子を強制的に引き寄せる」というもの。つまり、だれかが近くにいれば発生しないタイプの呪い。戒に勧めた手前、アリサたちがお世話することになるのですが、そこはエロコメ。お約束がいろいろ発生します。まずはベッド。これはまだ難易度低めのはずなんですが、ジゼルの積極性によりいろいろ危ないことに。
次は、お風呂。こちらは目隠しして入るのですが、お約束でその目隠しが外れ、戒のタオルも外れ...あとから「水着」着て入ればよかったと気づくのもお約束。
最後はトイレ。「誰か女の子が近くにいれば発生しない」という呪いの特性から、大丈夫と思われていましたが、一緒にいる二人が同時に尿意を催し、大騒ぎ。お互い我慢が出来ないということで、戒に「見るな、聞くな」と言い聞かせトイレへ。そこに一般女子生徒が入ってきて、戒は大慌て。そりゃ「女子トイレにいるヘンタイ」ですからね。呪いを忘れて、生徒を追いかけようとしたため、呪いが発生。二人は個室から強制的に移動させられます。トイレに入った格好のまま...で、絡まってしまい、あんなとこやこんなとこを触ってしまい、漏らしそうになる二人。そこへイリーナ先生がやってきて...

こういったエロコメに異能バトルがうまく挟み込まれており、バランスのとれた作品に仕上がっています。戒を召喚した人物と理由も明かされ、これから面白くなりそうだったんですが、今回が最終巻とのこと。次回作は少し時間がかかるということですが、やっぱり打ちきりかなあ。

後書きで「5年はがんばるつもりだった」「いま折り返し」と書かれていますが、これはダメでしょ。それくらいの決意で作家になったということなのかもしれませんが、この台詞は、辞めてから振り返るときに使う言葉。なんか「もう飽きた」と言われているようで、おもしろくありません。まあ作品本筋には関係ありませんが、同じ本に印刷されている以上、後書きも作品の一部です。

いろいろ残念です。

★★
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2014年05月10日

ご覧の勇者の提供でお送りします


著者:田口仙年堂
出版社:富士見ファンタジア文庫
ご覧の勇者の提供でお送りします

このタイトル逆じゃないかい? 勇者はコンテンツのほうで、提供は別にいるんだから。
舞台はゼルニア王国。そこに突如として出現するモンスターと戦う勇者たちの活躍を放送する人気TV「勇者テレビ」 騎士団、魔術結社、職人、教会などの代表が「勇者」として街を護っています。その戦いをTV放送することで、組織の宣伝と人気を獲得することも狙い。そのため「年間ポイント制」で勇者トップを決めるルールがあったりして。

戦争が「見世物」になっている世界というのは他にもあります(例「宇宙戦艦ヤマモトヨーコ」) この世界では、見世物であるにも関わらず、一般人がモンスターに攻撃されると、本当に怪我や場合によっては死んでしまうこともあるという点が珍しいのかな。

主人公は、そんな勇者の仲間入りをした学生・フウトと、彼と組むことになった同じく学生・フィオーレ。フウトは「伝説の勇者」の息子で、フィオーレは、学園長の孫娘。しかも生徒会長で美少女という人気者。フウトは自らと組む相手として申し分ないと思ったのですが、実は彼女の私生活はかなり怠惰で... 羞恥心はあるようなんですが、なぜかぱんつをさらすことが多いようです。フウトとの出会いシーンでも、ぱんつ晒していたし、勇者デビュー戦では、ぱんつ丸出しで頭からめり込んでいるという...どうなんだろ?

勇者とはかくあるべしという思い込みが激しいフウトと、まったく違う価値観を持ったフィオーレ。相反する二人は、それが故反目しあうのですが、勇者仲間たちと触れあううちに、お互いを認め合っていくようになり、フウトの秘められた力が開花していくという、成長物語になっています。この作者さんの定番ですね。

偶発的に起こると思われていたモンスター出現ですが、どうも黒幕がいるようで、勇者システムもその黒幕が噛んでいる模様。純粋にみんなを護ろうとする勇者たちは、どのように成長していくのでしょうか?

★★★
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2014年05月07日

オタク荘の腐ってやがるお嬢様たち


著者:長岡マキ子
出版社:富士見ファンタジア文庫
オタク荘の腐ってやがるお嬢様たち

主人公は一昨年まで女子高だった清聖学園に通う霧島英君。母親がその学園の学生寮の寮母だったこともあり、元女子高に通うことになりました。学生寮は「オーガスタ・クリスタル荘」、通称「オタク荘」。その名に反するように寮生は、小説家・陸上部のエース・天才発明家・アイドル(自称ではなく)といった美少女ばかり。ところが、それは表の顔で実際は...ってもうタイトルでわかりますよね。メインヒロインは学園内でトップの人気を誇る生徒会長・御車響子。彼女もBLが趣味という秘密を持っています。

ついでにいうと、英君も中学時代までは生粋のオタクだったようで、高校に入るときに「友達がたくさんできるよう」「目立たないよう」オタクな趣味を封印しています。って別にいいじゃん。オタクでも。

そんなある日、響子の秘密を偶然知ってしまい、それがきっかけでとあるイベントに一緒に行くことに。この導入って、なんか他でも見たことあるなあ。響子は同人誌を読むだけでなく、自らも同人出版をしたいと考えている漫画家志望。それも本人には自覚がないものの、pixivでランカーになる実力者。あれ? この設定もどこかで見たような?

まあBLという要素を除けば、ありがちなラブコメです。それにBLという要素を足したことで、そこそこありがちなラブコメになったといった感じですね。基本響子が素直ないい子なので、安心して読むことができるラブコメになっています。無駄にツンデレやらヤンデレになっておらず、一直線ですからねえ。その方向が問題なだけで...

クライマックスは、非現実的なことばかりで盛り上がりにかけているのは大問題。ハプニングの一つ一つが「それはないだろ」という感じなのが残念ですね。

一応続くようです。そのためにヒキがあります。が次巻は、腹黒ヒロインに振り回されることになってしまうのかな? そうすると読みづらい作品になりそうですね。

★★☆
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コンプリート・ノービス(2) 憂鬱なソーサラー


著者:田尾典丈
出版社:富士見ファンタジア文庫
コンプリート・ノービス(2) 憂鬱なソーサラー

主人公は1レベルのまま、MMORPG「アストラル・イノベーター」でチートとも思える能力を誇るイチノ。何者かによりゲーム内で人格データを分割されてしまった妹を助けるべく、日々ゲームを続けている。ゲーム世界に人格データをダイブインさせるタイプのゲームがテーマなんですね。これってSFでもありましたが、ノイズが発生した時どうなるんだろう?

それはさておき、今回は全長350メートルの超巨大モンスター・ケローネーがアップデートにより出現し、妹の人格データの一つが眠るバルバレッド洞窟を破壊。その後、イチノたちのベースキャンプがあるファルセリアに向かってきます。HP:50000000というモンスターから街を護るべく5大ギルドが集結することに。しかしながら、それぞれのギルドが優先権を主張し始め...イチノは、経験値よりも妹の人格データのほうが大切。しかもそれを他人に言うわけにはいかず、そのことが協力者・ユリ(昔のギルド仲間)の嫉妬心に火をつけることになってしまいます。

なんだかねえ、もうイチノがレベル1である必然性ないんじゃないかい? 一応妹の人格データが「レベル1」しか入れない洞窟(年に1回しか開かない)にあるからということになっていますが、なんか後付け設定のようになってしまっています。そもそも経験点はどうなっているんだ?

ラブコメの王道として、イチノはかなり鈍いです。まあ彼の唯一・最大の目的は、妹の人格データ(フラグメント)を回収することなので、仕方がないのかも知れませんが、軽い修羅場が展開されていたりします。ゲーム内とはいえ、下着姿を「イチノにだったら見られてもいい」だなんて、そりゃね。

今回の出来事により、イチノはさらに有名になっていきます。さらに当然というか種々の事件には黒幕がいるようで、そろそろ黒幕が表舞台に出てきそうです。それに伴い、自己中心な嫌な奴も跋扈しそうで、話が重くなっていきそうで不安ですね。イチノが少しずつ心を取り戻してきているのが、救いかな。

★★
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2014年04月09日

ソード・ワールド2.0リプレイ 新米女神の勇者たちリターンズ(2)


著者:秋田みやび/グループSNE
出版社:富士見ファンタジア文庫
ソード・ワールド2.0リプレイ 新米女神の勇者たちリターンズ(2)

ぞんざいずのアンコールリプレイ第二弾。前回から少し時間が空いております。GMの腕なのか、それともPCたちのプレイスタイルがいいのか、最近のSNEリプレイとしては珍しく(失礼ですが)楽しめる作品になっています。古きよき時代のSNEテイストが残っているとでも言えばいいんでしょうか?

2話構成となっていますが、2話目は未完で「次回に続く」という形になっています。あまり文庫にすることを想定せずに進んだセッションなのかな?
1話目は皇帝暗殺未遂事件の事後処理シナリオとなっています。すでに英雄レベルになってきたパーティですから、このような大事に対応するのも違和感がありません。当然、敵のレベルも高くなっているのですが、ぞんざいずはGMの予想を裏切る形で事件を解決します。お互いチートなことをしたわけでもなく、それぞれのキャラに沿ってプレイした結果なので、これはこれで「アリ」な結末と言えます。

もっともGM的には、あまりも悔しかったということで、2話目に続くのですが、こちらは打って変わって騎士学校の修学旅行が舞台。騎士学校の学生という身分ながら、すでに英雄レベルのパーティであるため、修学旅行で準備されたトラップなど朝飯前なはず...でもそれにひっかかるのが、彼らのいいところです。

プレイヤーとGMの掛け合いが楽しいシリーズです。

★★★
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2014年03月28日

最近、妹のようすがちょっとおかしいんだが。


著者:みかづき紅月
出版社:富士見ファンタジア文庫
最近、妹のようすがちょっとおかしいんだが。

最近いろいろ話題(悪い方で)になった「妹ちょ。」のノベライズ版。原作漫画読んでいないのでこちらが初見。

人気作品ノベライズということで、設定はすべて理解していることを前提にストーリーが進んでいきます。なので、原作知らないと、主人公・有哉とヒロイン・美月の関係すらよくわからないままスタートしております。さらに幽霊少女・日和に至ってはもうなんのことやら...メディアミックス作品は、読者を選びますね。まあ漫画やアニメがヒットしているようですから、母数は多いし問題ないのかな?

ストーリーはあってないようなもの。兄と妹がイチャイチャするシーンが寸止めでグデグデと描かれております。特に前半はもう退屈そのもの。この作者さん確かジュブナイルポルノも書かれていると思いますが、この作品はそっちでノベライズしたほうがよかったんじゃないかなあ? 一応そういうシーンだけではなく、ラブコメ要素もあるとのことですが、それは見えてきませんでした。

また原作は、美月視線で描かれており、それを小説版では夕哉視線を基本にしたため、視点の移動が激しいとのことですが、確かにせわしないフレームワークですね。このブレが、登場人物の心情描写を妨げているのではないでしょうか?

原作を知らない人には、お薦めできません。いや知っている人にも辛いのかな?(原作もこんなノリなんだったらお薦めできるのかも)

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2014年02月03日

コンプリート・ノービス レベル1の最強剣士


著者:田尾典丈
出版社:富士見ファンタジア文庫
コンプリート・ノービス レベル1の最強剣士

アストラル・イノベーターというMMORPGが舞台。近未来ということで、ネットワークにダイブインするタイプのMMORPGとなっています。ゲーム内での感覚は、かなり正確に現実世界に反映されています。ただ意図的に「少しだけ違う」という設定もなされています。理由は、現実世界の商品が売れなくなるから(お酒に酔えるのであれば、現実世界でアルコールを購入する理由がなくなる)というもの。このあたり「?」ではあるんですけどね。
ま、それはさておき主人公は、そんなゲームでレベル1であるにも関わらず、高Lvの敵を倒して、ミッションをクリアするコンプリート・ノービスことイチノ(ゲーム内での名前) 高レベルの敵であれば、かすっただけでも一撃死してしまうレベル1に固執する理由は、本編内で明かされています。
#ただし、なぜ彼がレベル1に留まれているのかは謎。普通、ミッションクリアしたり、敵倒せばExpが上昇し、自動的にレベルが上るのでは? あれか、昔あったゲームのように、特定の場所(神殿など)に行って、特定の行為(祈るなど)しないとダメなシステムなのか? まあ本題とは関係ないけど。
彼が、レベル1でも敵を倒せるのは、敵の行動パターンを1フレーム単位で認識し、反応しているから(ゲームシステムは240FPSだそう)まあ、チートな能力ですね。実際、イチノと戦って負けたヒロイン・サクラは「チート」だと彼をつけ回すことになります。

彼がレベル1に固執するのは、何者かによってゲームをクラッキングされ、妹・レナのゲームデータが8つに分解され、ゲームアイテムに押し込まれてしまい、現実世界に戻ってこれなくなったから...そのアイテムのうち一つがレベル1でないと入れないダンジョンにあることがわかっているので、レベルアップできない。さらにそのボスに負けないと、入手できない=負けたら終わりなので、最後でないと入れないという設定。ということは、逆に高レベルでないと入れないダンジョンにアイテムがあったら、レベルアップするしかないんだ...下手したら二律背反になるぞ、この設定。

ゲーム世界の話ではありますが、現実世界のしがらみがそのまま持ち込まれています。そんな中、イチノが「好きという思い入れ」だけで物事はどうにかなるといったことをほざいています。これには納得できないな。確かに、思い入れがないとどうにもならないのは事実ですが、その人が持っている「才能」により、大きく左右されることは事実。思い入れだけで、なんとかなるんだったらどれだけ楽か...妹を人質に取られた状態で、失敗の許されない環境にいるイチノに余裕がないのは仕方がないのかな? サクラと触れあうことで、後半は少しずつ余裕が出てきているのは好印象。人間一人では煮詰まるという好例ですね。

★★☆
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2014年01月31日

剣帝の女難創世記(2)


著者:稲葉洋樹
出版社:富士見ファンタジア文庫
剣帝の女難創世記(2)

異世界召喚型のハーレムラブコメ。不必要に貞操観念の強い中山戒が主人公。英雄と契ることで、強くなるという伝承がある異世界に「英雄」として召喚されたため、女の子たちにえっちを迫られることになり、そのうち落ちこぼれ班である24班のメンバーとして、学園2位の班に勝ち、ますます狙われるようになった戒。今回はトーナメント戦のために、強化合宿を行うことになって...

本来は、能力の強化がメインのはずなんですが、なぜか班のメンバーからは「い、いっらしゃいませ、ご主人様・・・にゃん」と迫らることに。しかも今まで男嫌いで、一歩引いていたはずのミラからも「わたくしを、抱いてくださらない・・・?」と、はだかで迫られることに...合宿の練習相手である1班のリーダーからも迫られる戒。彼の貞操は守られるのか?

今回のメインヒロインはミラ。実家から、学校を退学して結婚するように言われて、悩んでいるところ。なぜ彼女が、この学園に固執するのか? についても明かされています。前巻「薄っぺらい」と感想を書きましたが、今回はミラのエピソードを軸に、ヒロインがようやく動き出してくれたという感じですね。まだ戒の行動の基になるものが明確にされていないので、絵空事感が拭いきれていませんが、ヒロインズに血が通うようになってきたので、おもしろくはなってきました。少しずつ面白くなるタイプの小説なのかも知れません。

★★☆
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2013年10月09日

剣帝の女難創世記


著者:稲葉洋樹
出版社:富士見ファンタジア文庫
剣帝の女難創世記

主人公・中山戒が目覚めると、そこは異世界の女風呂の中だった...しかも入浴中の女の子がいる...彼女たちは戒を「異世界から召喚された英雄」と認識したとたん、恥ずかしがりつつもエッチなことをねだってきて...

異世界召喚型のハーレムラブコメですね。お約束として、戒は貞操観念が強く、置かれた状況を快く思っていません。そこですれ違いが発生するというパターンです。

召喚された場所は、ニブルヘイム王国王立士官学校。魔力を持つものが、班単位に分かれ、対抗戦を行い実力を高めていくという学校。戒が飛び込んだ女風呂にいたのは、次に負けると退学になってしまうという、全員落ちこぼれの班。「英雄とエッチをすると、最初の人だけ魔力が大きく強化される」と聞かされており、戒にあの手この手で迫ることになります。

それだけだと違う分野の小説になるので、対抗戦を軸とした学園生活も描かれるのですが、どうも薄っぺらいんですよね。ヒロインズに魅力がないからか、戒が現実を受け止めるまでの葛藤が描かれていないからか、すべてが絵空事・他人事のように進んでいます。異世界から召喚された英雄が主人公という小説は多々ありますし、「お世継ぎ」が目的で召喚されるという小説もあります。つまり「ありがち」な設定が重なってしまっているんですね。そうなると、キャラの個性で魅力を生み出す必要があるんでしょうが、それができていない。戒の異世界でのモチベーションが不明確なので、感情移入できないんですね。次巻以降、もう少しそのあたりが明確になれば、おもしろくなるかも。

★☆
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2013年09月13日

H+P(2)


著者:風見周
出版社:富士見ファンタジア文庫
H+P(2) ひめぱら

次世代につなぐお世継ぎを作るため「王仕さま」として異世界に召喚された神来恭太郎。お相手は、5人のお姫様たち。ツンデレ、巨乳、ロリなどいろんな属性の美少女たちと「公認」でお世継ぎを作ることができる...でも恭太郎はカタブツ。どんなに誘惑されても手を出さない。っていうか、手をだせないんじゃないかな? これは...

今回は、業を煮やした第三王女が、指南役ピコルに相談を持ちかけ、リゾート地のバカンスに出かけることになります。

海辺のリゾート。お約束のオイル塗り。なぜかエッチになるアトラクション。最後は、無人島で二人きり。お約束のオンパレードでラッキースケベなハプニングだらけ。というのはいいんですが、触手に絡まれるというのはいいんでしょうか? あまつさえ、あんなところや、こんなところにも入り込んでいるようなんですが。

お世継ぎ云々は別にして、恭太郎に惹かれていくお姫様たちが可愛いシリーズではあります。でも2巻まで読んだ感じでは、特に残るエピソードがなかったのが、残念。もう少しそういったエピソードがあるといいんですけどね。

★★
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2013年09月05日

H+P(1)


著者:風見周
出版社:富士見ファンタジア文庫
H+P(1) ひめぱら

エロコメです。それ以上でもそれ以下でもありません。頭をからっぽにして読むべき本です。ストーリーがどうしたこうしたを考えてはいけません。感じましょう。

主人公は高校生・神来恭太郎。突然、異世界・トレクワーズ王国に召喚されてしまいます。そこは、魔法の力で諸外国の脅威から守られていたのですが、女王が病に倒れてしまい、未曾有の危機を迎えています。この危機を乗り切るためには、5人の娘のいずれかが、女王の位を継ぎ、強い魔力を持つ「お世継ぎ」を持つことが必要。そのため恭太郎が召喚されたということ(まあ要するに種馬ですな) お姫様たちは長女・ツンデレ、次女・おっとりだけどエロ、三女・タカピー、四女・ドジッ娘+自虐、末っ子・積極派幼女と様々な種類が取りそろえられ、みんな美少女と据え膳状態なんですが、恭太郎はカタブツ。そのためなかなか進まないため、いろいろな手法で...

ヒロインにいろんなタイプをそろえ、全方面対応という形になっていますが、それ故特徴がなくなっているもの事実。すでに完結しているシリーズでもあるし、続きどうしようかなあ?

★★
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2013年07月25日

生徒会の祝日 碧陽学園生徒会黙示録(8)


著者:葵せきな
出版社:富士見ファンタジア文庫
生徒会の祝日 碧陽学園生徒会黙示録(8)

生徒会の一存シリーズ。ついに完結。生徒会〜新生徒会と続いたシリーズがついに完結です。最後は、短編集でした。雑誌収録短編+書き下ろし2編という構成。

・会長がもの申す!
 短い! 

・広める生徒会
 ある意味今回一番生徒会らしい話の進み方

・魔法少女くりむ☆ほいっぷ
 魔法少女になったくりむ。まったく違和感がないねえ。

・彼女達のキャンパスライフ
 くりむと知弦さんのキャンパスライフ...碧陽に負けず劣らず変な大学。
 講義テーマが変すぎる...なんにでも「イースト菌の働き」をつければいいって訳じゃないだろ。
 ま、二人とも楽しそうだからいいか。

・転校後の彼女たち
 椎名姉妹のお話。鬼神派・女神派という二つの派閥ができてしまい、その中心に祭り上げられた深夏と真冬が、仲良くするようがんばる話。この学校って、「マテリアルゴースト」の学校だよね?

・続生徒会の一存
 元生徒会役員によるオンライン会議。たとえ回線がおかしくなっても、普通なら「声が聞こえない」で済むはずなんだけど、そこは生徒会。知弦がCIAにハッキングをしかけた結果、特殊部隊が現れることになって... 知弦は単独で撃破するし、鍵の家に向かった特殊部隊は、麻に深夏が投げたスーパーボールによって壊滅するし...

・三年B組の十代
 巡のお話。杉崎との初々しいデート。暴走しそうになった巡をキスで黙らせる...
 お好きにどうぞ。

・邂逅する生徒会
 新旧生徒会がそろい踏みするお話。当然、一筋縄ではいかず、カオスという言葉が生やさしく感じるくらいの混乱が発生。鍵のことを好きな女の子があれだけ集まれば、そりゃね。
杉崎のとある言葉で、女の子たちは全員沈没...そのまま終われば、杉崎ハーレム完成!だったんですが、そこは杉崎。写真を撮るために現れためいくと、いい雰囲気に...それをみて「強敵は、役員じゃないんだ」とヒロイン勢から認定されたようです。


日常系といわれながら、どんどん非日常な世界へとひん曲がったシリーズでしたが(特に新生徒会) それなりに丸く収まったようです。

★★★☆
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2013年07月16日

冠絶の姫王と召喚騎士(3)


著者:宮沢周
出版社:富士見ファンタジア文庫
冠絶の姫王と召喚騎士(3)

前回後半で出てきた「嫌な奴」が本格参戦です。冠姫聖戦に、新たな姫・魔術王家のアヴィス・マギアが参戦してきます。彼女は2巻でも少し出てきていますが、召還戦士を立てず、自らが戦うスタイル。それはまあいいのですが「ルール? なにそれ?」といった感じで、さらに「きゃは。」という台詞をしゃべる、生理的に受け付けないタイプ。

良護のクラスに「転校生」として現れたアヴィスは、なぜかいきなり「きゃは。本当にいたんだ。わたしの白馬の王子様」と良護にへばりつきます。当然オリカは嫉妬に狂う訳ですが、普通のラブコメ展開にならないのがこの作品。アヴィスと一緒に新しい担任として現れたのは「わたしの名前は盾町諒子だ。今日から君たちの担任だ」...四年前に死んだはずの、姉・諒子。しかも彼女は、アヴィスの協力者として、良護の前に敵として立ちはだかることになります。彼女は四年前(諒子が死んだと思われた事件)で、アヴィスが幽閉されていた塔に流れ着き、そこで過ごしていたとのこと。アヴィスの母は、長期間幽閉されていることもあり、心が壊れ気味だったようで、さらにひどい状況だったアヴィスの教育も諒子がしていた模様。その中で、良護の話もしており、アヴィスの中で「白馬の王子様」という評価になったようです。

アヴィスのやり口は「勝てばすべてが正義」というもので、その話し方も含めて、好きになれないもの。そのため、バトルシーンではイライラさせられることが多かったです。このあたりは、「きゃは。」というキャラクターを受け入れられるかどうかで、大きく印象が異なるのかもしれません。実際、オリカとのラブコメエピソードでは、方向性はともかくとして、可愛いところも見せていますしね。

ラストバトルは、今までの中では一番盛り上がりがあります。良護とオリカの信頼関係や、とある事情から発生した新しい関係への移行。諒子の良護への想いなど、読み応えのある内容になっています。2巻まであった、バトル前のえろえろな部分がなくなっており、エロコメというジャンルから外れてきました。とはいえ、一部の方は平常運転のままであるのもこの作品の特徴なのかな。

★★
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2013年07月05日

冠絶の姫王と召喚騎士(2)


著者:宮沢周
出版社:富士見ファンタジア文庫
冠絶の姫王と召喚騎士(2)

最近よくある「召還してみたら、主従逆で契約してしまいました」なファンタジーベースのラブコメ。前巻では、本来主人になるべき、マルカイン家の姫・オリカと、本来騎士になるべき高校生・良護のエロコメといった感じでした。というのも、騎士の契約には「代償」が必要。それが「愛」と規定されていたため、良護を欲情させることが代償になると思い込み、ドタバタが発生していたのですが...少し無理がありましたね。

今回はエロ部分が少なくなり、ある意味真っ当なラブコメ+異能バトルになっております。相手は、オリカの幼なじみで同じく「冠姫聖戦」に参加しているお姫様。こちらは代償を「お金」としており、金があればなんでもできるという考え。この考えが怖いことは、古今東西のお約束です。このお話でもきっちりそういう展開になっています。

ラブコメとして、少しおもしろくなっているというのが今回の評価。ただラストで、かなりイラつくキャラが出てきたので、次巻以降にどうなるのか不安が残ります。いい人だけでは物語が盛り上がらないのも事実ですが、生理的に受け付けないほどの悪人はやめてほしいな。

さてどちらに転がっていくのでしょう?

★★
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2013年06月10日

英知学園のアンダーハート(2)ミスとデートと大暴走


著者:根岸和哉
出版社:富士見ファンタジア文庫
英知学園のアンダーハート(2)ミスとデートと大暴走

超常現象=女の子のあんなとこやこんなところが見えそうになると、KEEP OUTテープが出てきて、見えなくしてしまう=が日常的に発生する英知学園。そこの生徒である工鳴翔が主人公。彼は、唯一の肉親である病弱な妹・深彩を溺愛している。そんな深彩を救ったのが前巻。基本的にはエロコメですな。
今回は、翔に干渉してきいる能力者を突き止めようと、夢依に協力を仰ぐことに。そんな翔の前に、学園NO1の美少女が「あたしと付き合いなさい!もちろん性的な意味でよ!」と迫ってくる...

新キャラ登場で、パワーアップするかと思ったら、エロ、コメディ、ラブコメ、異能バトルすべての面でパワーダウンしています。劣化の度合いが激しい...翔が能力者を救う(力を抜き取る)方法が、能力者に現れる「印」にキスをして、性的に感じさせること...というエロコメ用設定になっているのですが、そこも中途半端にとまっていますし、幼なじみを交えたラブコメも中途半端。うーん、この手のパワーダウンどっかでもみたなあ...一般向け小説で、この手の設定を生かすのは、かなり高度な技が必要なんじゃないかな? 同じことの繰り返しで飽きられてしまうから、エスカレートさせるしかないんだけど、規制があるから無理。だからキャラ増やして、ごまかすしかなくなってくる。
悪いほうに出てしまったかなあ。

★☆
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2013年05月31日

だから僕は、Hができない。(2) 死神と選抜試験


著者:橘ぱん
出版社:富士見ファンタジア文庫
だから僕は、Hができない。(2) 死神と選抜試験

長い間「積ん読」していたのですが、なんとなく読んでみました。死神と契約することが、生命保険を契約するのと同じような意味になっている世界が舞台。主人公は、エロ介と呼ばれる、加賀良介。異様なほどの性欲を持っている高校生。とある出来事から、「Hな魂」を代償に、一級死神・リサラ(貧乳美少女)と契約し、同棲中。1巻で二人を陥れようとした、キュールも一緒に住むことになり、いろいろ「えっちなイベント」が増量中です。

今回は、死神界で主席の座を争い「バストサイズ」で勝利したイリアが、グラビアアイドルとして、二人の前に現れます。特異者を探すリサラの命運は? というのがメインエピソード。

良介のエロへのこだわりがすごいことになっています。で、Hな魂を燃やしては、リサラに吸収される...なんか「ダーリンのばかー!」と吹っ飛ばされる人を思い出しますね。しかもエロには興味があるが、実際に「いい雰囲気」になるとヘタレになる... ま、少年漫画の主人公ですね。

良介の身体にある「魔剣グラム」 良介のHな魂が極限まで高まると、覚醒し良介を乗っ取ってしまうようですが、その状態でも新しいえっちイベントがあれば、良介が制御を取り戻してしまうと...どれだけ、えっちイベントへの興味があるんだ?

とはいえ「積ん読」にしていたのは正解だったのかも...1巻の感想でも書きましたが、えっちシーンを入れるために、ストーリーの本筋がぶち切れになっています。死神を保険外交員になぞらえた設定も、どっか行ってしまった...ここまでですね。

★☆
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2013年04月27日

新生徒会の一存 碧陽学園新生徒会議事録 下


著者:葵せきな
出版社:富士見ファンタジア文庫
新生徒会の一存 碧陽学園新生徒会議事録 下

誰も来ない生徒会。上巻で、生徒会長の西園寺つくしと副会長の水無瀬流南を攻略。二人が抱えていた問題を解決し、ついでに強固なフラグをたてた、杉崎。下巻では残る二人を攻略します。
一人目は、日守東子。非常に残念な美人さん。前会長は見た目も発言もおこちゃまだったんですが、この人は美人。でも頭脳は残念な娘。微妙にどころか壮絶に意味を取り違えた四文字熟語連発。社会ダメ、理科ダメ、英語ダメ・・どうして高校入学できたんだろう?
それはともかく、彼女の悩みは「美人過ぎること」 その美貌が原因で「悲しみがとまらない」状態を作り出したり、親友の兄がストーカーと化してしまい、家族から絶縁されてしまったりとか・・・そんな彼女の悩みを解決するために杉崎が取った方法とは?
ま、例によって強烈なフラグが立つことになり、ツンデレさん一人参加〜。

で、最後の一人。火神北斗・・・お願いします。やめてください。あまりにも重いというか、もうサイコホラーだよ。この作者さんの前作後半を思い出すような・・・登場人物が抱えている悩みは、それぞれ重いものでした。でもあまり重い描写はなかったし、基本的に本人が自ら立ち直っていく姿が描かれていました。ところが、この北斗はもう「壊れている」んですよ。見た目は、明るい後輩ですが、その胸のうちはドス黒いものがいっぱい。心が折れた状態なんで、自分が傷ついてでも、相手を傷つけようとする。最初は、心理戦で・・・それがうまくいかず、さらに壊れた彼女は、物理的な方法で杉崎に対する・・・

最終的には、ヤンデレさん一人参加〜、になったのですが、ある意味これから先も一番大変なヒロインになりそうですね。

ラスト掌編には、前会長さんが登場します。女子大生になっても、アレなお方ですが、そこは先輩。杉崎を暖かく包みこんでいます。そんなくりむさんの一言

「世の中が面白いんじゃないの。 貴方が、面白い人間になれたのよ」

にゃるほど〜

★★★
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2013年03月06日

英知学園のアンダーハート(1) キスとバトルと下心


著者:根岸和哉
出版社:富士見ファンタジア文庫
英知学園のアンダーハート(1) キスとバトルと下心

正体不明の超常現象が日常的に起こる「英知学園」 その学園に通う工鳴翔・シスコンが主人公。両親はすでになく、病弱な妹・深彩が唯一の肉親。その深彩の病状が悪化した原因は、「能力の種」の暴走...それを救うためには、能力者(女の子限定)を見つけ出し、エネルギーを吸い出すしかない。その方法は、能力者にキスをして「感じさせる」こと... まあ、中二病かつエロコメな設定の作品です。

主人公が、エロ方面に関して達観しているというか、興味がないというのがコメディを生み出している作品ですね。設定の粗さやストーリーの進め方に問題はありますが、全体として勢いがあるため、最後までスムーズに読むことができました。

ちなみに超常現象とは、女の子のぱんつやもっと危ない場所が見えそうになると、そこに「謎の光」が現れ、守られるというもの。ラッキーすけべを許さないというわけですが、この学園には「アンダーハート」というとんでもない集団がいて...超常現象が起こる前は、パンチラや18禁な写真を撮って鑑賞・販売していたのですが、謎の光によってそれができなくなってしまった...なので威信をかけて戦うという...バカバカしい理由になっています。

おばかエロコメとして面白かった一巻。今後は、ラブコメとしても楽しめる展開を期待しております。

★★★☆
posted by あにあむ at 14:40| Comment(0) | TrackBack(0) | ファンタジア文庫