2017年02月22日

くずクマさんとハチミツJK


著者:烏川さいか
出版社:MF文庫
くずクマさんとハチミツJK

主人公の阿部久真は、クマ(妖怪)と人間のハーフ。そのため、興奮するとクマになってしまう体質を持つ。子供の頃は苦労していたが、少しずつ制御することにも慣れてきていたのに、ある日ぼっちのクラスメイト美少女・天海桜から漂う甘い匂いにひかれ、彼女が「ハチミツの汗をかく」という秘密を知ってしまいます。で、欲望に負けて桜を押し倒し、ハチミツをなめまくり、その極上の味に惚れ込んでしまい、「何が何でも(桜のハチミツと)離れたくないんだよ!」と迫ります。当然同様した桜からは「「そ、そんな手にはにょり…乗りませんよっ!」と拒絶されるのですが… さらに、学校内ではクマ(=久真)出没騒動が勃発し、クラス委員長・美少女・鈴木(猟銃持ち)が率いるクマ討伐対の襲撃で生命も危機も。はたして、久真は桜のハチミツを手に入れることができるのか?

って、なんだかわからないあらすじになってしまいましたね。久真は興奮するとクマになってしまう体質。桜は汗がハチミツになってしまう体質。さらにそのハチミツ(汗)には、無条件に人に気に入られるほれ薬のような成分もあり…と秘密にしなければいけないものを持った者同士が、最初は私利私欲から、そのうちお互いが気になるようになり…というほんわかラブコメになっています。

まあ冷静に考えれば、久真はアウトですよね。冒頭で桜を押し倒し、なめ回す…通報されたら一発退場です。でもそこは小説。なぜか桜はなめまわされたこと自体は、あまり糾弾していないんですよね(変態ベアさんと呼ばれるが)途中からは、ある意味自らなめてもらおうとするし、気持ちよかったのかな? ゲフンゲフン

久真も、クマになってしまうことと、ハチミツに目がないことを除けば、すごくまじめな好青年。それがよかったんでしょうね。タイトルは「クズくま」となっていますが、特にクズなところは見つからなかった。確かに、前半は私利私欲から桜のハチミツを欲しがりますが、それほどクズでも…いや、女の子の「汗をなめさせろ」って迫っているんだから、十分クズか…

2巻出るのかな? もし続きがあるのならば、読んでみたいけれど、ハーレム展開にだけはして欲しくないですね。今回、桜が「桜のハチミツ」、妹の楓が「メープルシロップ」の汗をかくということでしたが、これが増えるようなことがあれば、単なるドタバタになってしまいそう。今のメンバーだけで、イチャラブして欲しいものです。やはりラブコメは甘いに限ります。

★★★★
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2017年02月20日

魔力ゼロの俺には、魔法剣姫最強の学園を支配できない……と思った?(2)


著者:刈野ミカタ
出版社:MF文庫J
魔力ゼロの俺には、魔法剣姫最強の学園を支配できない……と思った?(2)

「神霊魔剣」を操る貴族の乙女のみが可読むグランディスレイン魔法学園。そこに強引に入学した魔力ゼロにして唯一の男・ユーベルは、元序列一位の最強魔法剣姫で現使用人のティリ、妹のリリアと同棲し、敵対していたツンデレ魔法剣姫・アディリシアまで落とし、順調にハーレムを形成していた。次のターゲットを探していた彼の前に現れたのは、学園最大姫閥「桜花夜会:の主にして絶対秘密主義のアンリエット。どのように落とすのか?

「愛は偉大、超便利、マジ効率いい」が座右の銘であるユーベルは、次々に魔法剣姫を落としていきます。それも魔法や剣なしで…先を読む能力と、たぐいまれなる観察眼で、相手の懐に簡単に入り込み、一瞬にして虜にしてしまう。彼の目的は「この学園・この国のすべてを俺のハーレムにしたら世界超平和、俺超幸せ!」というもの。普通に考えたら、たとえハーレムを構築できても、その中を平和にするのは難しいんですけどね。ユーベルは、魔力がないだけで、それ以外の能力はチート級になっています。この手の小説の常として、俺TUEEEE度はどんどん高くなってきています。病的ブラコン・リリアの病気度も上がってきています。その二人が組んで、剣姫を落としていくのですが、そりゃどうしようもないですね。

今回アンリエットをおびき出すために、アディリシアをうまく利用します。わざと人通りの多い場所で「あーん」してもらうことで、アディリシアが「落ちた」ことを周知。っていうか、アディリシアって、かなりチョロインですよね。このシーンでも、最初は拒んでいるのですが、ティリやリリアにあっさり流され…もう見事なまでのテンプレツンデレになっています。

今回、いままであまり自分の意思を表に出さなかったティリが、自己主張をするようになってきています。ハーレムが幸せになりきれない理由である「独占欲」が出てきているんですね。今のところ、かわいらしいものですが、これから先どのように折り合いをつけていくのでしょうか?

今回、かなりひきのラストになっています。この流れだと、今までのゆるーいストーリーじゃなくなってしまうのかな? もしそうだとしたら残念ですねえ。この作品はゆるーいまま、進んで欲しいです。

★★★
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2017年01月19日

魔導少女に転生した俺の双剣が有能すぎる


著者:岩波零
出版社:MF文庫
魔導少女に転生した俺の双剣が有能すぎる

一流の剣士を目指す勇翔は、突如道場に現れた謎の男に瞬殺されます。しかし死んだはずの勇翔が目を覚ますと、そこは異世界で、二本の愛刀も陽奈と月華という美少女として転生していた。しかも、図書館に! なぜ図書館かというと、転生した世界がどのようなところかを、主人公たちが理解する理由付けなんでしょうね。なぜ異世界の文字が理解できるのか、といった点や、そもそも刀が美少女に転生したことをなぜ勇翔は受け入れられるのか?といった部分はすべて闇に葬り去られています。さらに、異世界での目的「自分を殺した人間が、同じ世界にいるので探し出して、仕返しをする」ということも、この図書館の中であっさり決まります。陽奈と月華は、魔法(この世界では、本来杖(と魔石)がないと魔法が使えないのに、彼女たちは発動体がなくとも魔法が使えるので、魔導と勝手に名乗る)が使えるのに、勇翔はまったく使えない… まずは魔法を勉強しようと、この世界の学校に入学をはかることに…って、どこの誰かわからないのに入学を許可する学校があるのか? という当然の疑問もスルー。勇翔は、失われた魔法により陽奈と月華という人造人間を生み出した。その二人を維持するのに、巨大な魔法が必要なため、現在魔法が使えないという無理矢理な設定で、なぜか入学が認められます。もうここまで、適当な設定にするんだったら、いっそ入学後から物語がスタートしたほうが、わかりやすいかも。

入学後も、お約束のように物語は進みます。陽奈と月華は、元愛刀ということもあり、勇翔にべた惚れ。いつでもウェルカム状態だし、登場するヒロインたちも、ことごとくチョロイン。この世界では、服も魔力により作り出されており、相手の魔力を封じるフィールドを展開することにより、自らも全裸になるだか、なにその設定。

最近、人間がモノに転生する話が増えているので、モノが人間に転生するってのが、少し新鮮ではありますね。ラブコメ部分は面白いので「なぜ」というのを笑い飛ばせる人であれば、楽しめる作品です。「なぜそうなる」と少しでも考えてしまうと、そこから先がまったく面白くなくなりますね。そういやこの作者さん「ゴミ箱から失礼します」の方ですよね。不条理ギャグがお好きなんですね。

★★★☆
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2017年01月05日

14歳とイラストレーター


著者:むらさきゆきや
出版社:MF文庫
14歳とイラストレーター

むらさきゆきやさんの新シリーズ。今度はラノベの絵師が主人公。ラノベ作家が主人公という作品はいろいろありますが、絵師さんを中心に添えた作品は珍しいのではないでしょうか? むらさきゆきやさんといえば小学生という時代は、過去に去ってしまいヒロイン年齢が上がってきていたのですが、今回は思い切り年齢決め打ちですね。主人公の絵師さんが14歳という訳ではなく、青年というのもラノベでは珍しいのかも。いや、ラノベ界では、売れっ子作家が10歳とかザラにあるもので…

主人公・京橋悠斗はおへそに生命をかけるフェチイラストレーター。「ラノベの挿絵は1冊30万。税金も家賃もPC代もここから支払う」と妙にリアルな数値も出ております。大昔、セミプロイラストレーターな友人がいましたが、彼の場合「イラストの発注を受けると、資料代や画材で100%赤字」と言ってましたね。まあセミプロとプロ=それも売れているかどうかで大きく違う世界でしょうが。

それはさておき、ヒロインは14歳のコスプレイヤー乃木乃ノ香(愛称・ののの)。イベントで売り子をしてもらったのは覚えているが、その翌日悠斗が目を覚ますと、コスプレ(おなかが大きく出ている)のまま、部屋にいて…彼女から事情を聞くと、酔いつぶれた悠斗を部屋まで送ってくれたそうで、コスプレなのは酔っ払った悠斗に玄関先でぶっかけられたから…リバースを… そこまでされても、ニコニコと世話をしてくれる乃ノ香。彼女は、悠斗の大ファンということで、部屋の掃除や料理の世話として、これからも手伝いに来てくれることに…って、品行方正な美少女を連れ込んでなにやってんだ?

悠斗の周りには、巨乳と酒が大好きな倉山錦など、類友な世間からズレている作家ちが集まっています。そんな彼(彼女)たちの癒やしのマドンナとなった乃ノ香。その無邪気な言動で汚れた大人達を癒やしていきます。

とはいえ乃ノ香も類友な気がしないでもありません。普段着はセーラー服という彼女。家ではジャージということで、おしゃれと縁遠い生活。かといって不潔女子ではなく、ちゃんと清楚。羞恥心も普通にあります。でもコスプレすると「見て喜んでもらえる」ことに歓心がいくようで、へそだしルックも平気。このあたり普通じゃないですよね。

悠斗たちイラストレーターは、一般からすると「変」な人ばかりですが、作品にかける情熱は本物。間違いなくプロ集団です。乃ノ香にモデルをしてもらい、かなりきわどいポーズをとらせ、最初はテレていた悠斗も、途中からはそういった雑念より、モデルをどのように表現するかに集中していたようですしね。基本いい人のようです。

他にも、いつも笑顔でほがらか美人イラストレータで、ストーカーほいほいこと、佐伯愛澄も登場。少しばかりラブコメの匂いも漂っております。これから楽しくなっていきそうですね。

★★★★
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魔力ゼロの俺には、魔法剣姫最強の学園を支配できない……と思った?


著者:刈野ミカタ
出版社:MF文庫J
魔力ゼロの俺には、魔法剣姫最強の学園を支配できない……と思った?

亡国の元王子・ユーベルが主人公。乙女にしか扱えない神霊魔法の高位術式「神霊魔剣」を操り、かつて大陸統一と王国打倒の原動力になった魔法剣姫・一三血姫の次世代育成機関であるグランディスレイン魔法学園に現れます。彼は無謀との周囲の声を無視し、入学し試験で序列一位の最強魔法剣姫・ティリに勝利してしまいます。学園唯一の男となり「愛は偉大、超便利、マジ効率いい」という口癖のもと「この学園・この国のすべてを俺のハーレムにしたら世界超平和、俺超幸せ!」という野望を叶えるべく行動を開始します。
魔力はゼロだし、魔剣は使えないけど周到な準備によって、成り上がっていく元王子の物語。まあいわゆる俺TUEEEEなお話です。ユーベルは、効率を重視していますが、目的のために努力を惜しまないタイプのようで、想定できる展開を複数検討し、どのような状況にも対応できるようにしています。「魔法」という、この世界最大の能力がないことを、マイナスとして捉えるのではなく、その事実を強みにしているというスタンスですね。

ハーレムを目指して、自らの部屋(寮の一室=元は自分たちが住んでいた城の一室)で、ヒロインたちと生活をするという「爆発しろ」な状況をすでに作り出していますが、ラノベ主人公(ハーレム)の王道として、押しに弱いような気がします。肉食系女子がきてしまうと、あっさり逃げ出してしまいそうな雰囲気です。まあそれ故、よけいハーレム構築ができてしまうんでしょうけどね。

ストーリー自体はかなりテンプレなものとなっています。主人公もヒロインも典型的なもので、正直展開が読めてしまうところもあります。また一部強引な誘導(見え見えの伏線)もあり、自由度が少ない作品です。でも、テンプレとはいえ、ヒロインたちがしっかり動いており、ストーリーにも破綻はありません。王道ハーレムラブコメとしておすすめの一冊です。

★★★
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2016年12月21日

僕は彼女を攻略できない。


著者:三門鉄狼
出版社:MF文庫
僕は彼女を攻略できない。 まちがいだらけの主人公ライフ

主人公は鶴見アユム。彼が住む世界では、ある日突然自分の役割が宣告される「役振り」が発生しています。役振りをされた人は、同時に宣告される条件をクリアしないとペナルティが与えられるということになっています。また役振りをされた人は、その役によって身の回りに影響を与えることができる(本人の意図と関係ない場合もあり)ようになります。例えば、ゾンビ映画の役であれば、ショッピングセンターをゾンビで埋めるとか、ゾンビハンターであれば、そのゾンビを倒せるなど。基本ストーリーの中での出来事として処理されるため、巻き込まれた人たちも、心理的な面を除けば無害(影響が終息したらもとに戻る)なのですが…この現象は、数十年前から発生しており、すでに慣れていたのですが、最近はその回数が異常に増えており…

アユムが役振りされたのは「ハーレムエロゲの主人公」卒業までにヒロインとHをして特定ルートエンドを迎えないと、ペナルティとしてBLの「受け」にされるという…早速現れた一人目のヒロイン・白藤都は、容姿端麗・頭脳明晰・性格もよい完璧ヒロイン。ついに非モテ卒業、楽しいハーレム学園生活が待っていると喜ぶアユムでしたが…なんと白藤が役振りされたのは「ラノベヒロイン」 そうラノベなのでエロいことはNG。いったいどうすれば?

どこかで見たことがあるような設定ですね。次にこうなるという予想ができてしまう王道なストーリーです。もっとも安心して読むことができるのも事実です。メインヒロインに加えて、幼馴染み・ブラコン妹と押さえるべきヒロインもそろっており、ついでにBLの時の候補として悪友もしっかり存在。ついでにロリばばぁも配置されているので、いろいろ便利に進みそうです。

本来であれば、エロゲの主人公とラノベヒロインという矛盾する役振りは発生しないはずなので、世界が「まちがいだらけ」のクソゲーになっています。アユムたちは、どうやってこの矛盾に立ち向かっていくのでしょうか?

いろんな「役振り」が出てきますが、その粒度がバラバラなのが残念ですね。ラノベヒロインという曖昧なものがあるかと思えば、触手エロゲーヒロインといった範囲の狭いものもあり、いろいろ難しそう。本文中にも出ていますが、最近のラノベって、ヒロインがHするの当たり前になりつつありますからねえ。昔はキスですら少なかったのが、いつの間にか寸止め当たり前。それが本番普通になり、最近では「ヤっていること」前提の話も増えてきて。その中で、白藤に割り当てられたのは、かなり古風なヒロインのようですが、こんなのどうやって判断するんだ?

あまり他の役振りを出さずに、主人公たちの中だけで話を進めた方が面白くなりそうですね。

★★★
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2016年12月19日

姫さま、世界滅ぶからごはん食べ行きますよ!(2)


著者:おかざき登
出版社:MF文庫
姫さま、世界滅ぶからごはん食べ行きますよ!(2)

ロフィーナとヴヴ、そして津留美とローズも押しかけてきて、一気に賑やかになった飛露騎の日常。世界の滅亡はさておき、おいしいごはんを食べることに精を出す彼ら。それでも一巻の時は、ロフィーナの落ち込みで世界的異変が起こり、それを鎮める(=ロフィーナの気分転換)ためという流れがありましたが、今回は「特に気分落ち込んでいないけど、おいしいものを食べよう」というグルメ小説のようになっています。「世界の危機」はどこ行った?今回の季節は冬。ということでクリスマス、年越し、お正月とイベントが目白押し。さらにこの季節は恋の季節でもあり、飛露騎とロフィーナ・紅緒の関係にも変化が?

相変わらず料理うんちくが多いですね。もう少し減らしてくれたほうが、本筋のラブコメを楽しむことができるんだけどなあ。料理は地方色が強く(というより、家庭ごとに違う)あまりうんちくを語られると「それは違うだろ」というアラ探しに走ってしまいます。たとえば、すき焼き。割り下使うかどうかは地方(お店・家庭)によって違いますし、白菜ではなくキャベツを入れるところも多い(白菜は水が出てしまうので、すき焼きに合わない)これこそ家庭によって違うんだろうけど、関西ではすき焼きは比較的よく出る鍋料理では?(高級肉ではなく、お手頃価格の牛肉が普通に販売されているから)「安定供給を捨て、品質を確保」というのもどうかな?個人経営のお店では、そうだろうけど、チェーンや共同購買で品質を確保したまま、安定供給できているお店もありますよ。

まあそんなことはどうでもよく、今回はロフィーナとヴヴの関係にも変化が訪れています。お姫様とその従者という関係ではなく、もっと対等な関係へとゆっくりと変わっていく二人。なんだか微笑ましいですね。

さらにロフィーナに対する飛露騎の言動に揺れ動く紅緒がかわいい。本来ならば、十分すぎるアドバンテージがあるはずなのに、なぜか押され気味。そこがまあ幼馴染みの特徴なんでしょうが…でも後半の紅緒は本当にかわいい。飛露騎はなぜそのかわいさに気がつかないんだ! ってあまりこちらがうまく行き過ぎると、本当に最後の晩餐になってしまうんですね。うーむ、酷な設定だ。

★★★☆
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2016年12月16日

異世界とわたし、どっちが好きなの?(2)


著者:暁雪
出版社:MF文庫
異世界とわたし、どっちが好きなの?(2)

前巻でストーリーは完結していたので、そのアフターストーリー的な作品。当然甘さはかなり増量されています。

異世界が存在することを知った・市宮翼。夢だった異世界へ転移するチャンスがあったのに、それを捨てて現実世界で鮎森結月と一緒にいることを選びました。恋人となった結月とラブラブなバカップルと化し、ある意味異世界に行ってしまった翼。ファミレスで「あーん」したり、もうどこへ出しても恥ずかしい(あれ?)バカップル。もっとも若い二人には壁も立ちはだかっており…と思ったけど、途中から結構いい加減な扱いになっていましたね。

もう異世界へ行く手段はないと思っていた二人ですが、そこはラブコメ。またもや女神様に呼び出されることに。部屋の中でイノシシにひかれかけるというシュールな方法で…「暴れ馬だ!」というギャグが見たことがあるけど、イノシシかい。いつもの場所に呼び出された翼に、隠すべきところを隠していないロリ女神さま(なんかいけてるファッションらしいです。そういや、昔そういったマンガあったなあ。あ、なんでもないです)からは「バカップル選手権」に出場しないかと持ちかけられます。あらゆる世界(異世界)からバカップルが集い、そのトップを競うという謎イベントへのお誘いでした。その優勝賞品が「異世界移住権」だったため、当然のように参加する二人。そんな翼の前に憧れの美少女エルフも現れます。

ルールは簡単。女神さまから出された課題(xxでいちゃちゃする)を運営(女神さまたち)が判定し、バカップルと認定されると合格という仕組み。唯一失格条項があり、それはヤッてしまった場合。つまり集まっているバカップルはみな、まだ未経験な訳ですな。ちなみにホテルも運営もちで、カップルで一室となっております。もう想像できてしまいますが、初日の夜に大半のカップルが失格してしまい…そりゃ、日中盛り上がってしまったらなあ。 エルフカップル・リエル&カルルと二人が最後まで勝ち残り…まあどちらもバカップルぶりでは甲乙つけがたい存在となっています。リエル&カルルは若干女王様と僕感がありますけど…

もうニヤニヤするしかない、この作品。是非是非これからもこういった作品を生み出してください。

★★★★☆
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クソゲー・オンライン(仮) 2


著者:つちせ八十八
出版社:MF文庫
クソゲー・オンライン(仮) 2「バグで妊娠したけどなんの問題もないわ!」

バグにより「結婚」してしまったアズラエルとの円満離婚の方法を探るササラキ。それと同時に第二層「果てなき大海原の果て」の実装を行う必要もある。そもそもサービス停止までもう時間がない。それまでに、条件を達成しないと…といろいろ時間に追われている状況。そういった時は、さらなる試練が待ち構えているのが常道で、今回も当然のごとく、いろんなことが。主にラブコメ方向で…

結婚により強制的に装備させられてしまった指輪。これを外さないと離婚とは認められない状況に、アズラエルはいろいろ方策を探しますが、普通じゃないゲーム世界。簡単に見つかるわけもなく。ようやく見つけた方法が「何でも切れる」という「ざ・ファースト・ケーキカット」すでにもう無茶苦茶な訳ですが、それを使うためには「ときめきポイント」というどこぞのショッピングモールのようなポイントを貯めなければならず、それには二人でイチャイチャするしかなく…離婚するためにいちゃいちゃする? 目的と手段がよくわからないことになっていますが、アズラエルは嫌がりながらも、クエストをこなすことに。簡単にポイントを貯めるには、粘膜接触を行うこと。でもこの世界はバグっていてキスをすると、妊娠する。でもエッチしても妊娠しない…だからといって後者を選択するようならば、レーベルが変わってしまう。ドタバタの末「互いの感覚を共有する」不思議なあめ玉をなめることで、キス(恋人同士の特別なキス)をしたのと同等に。で、ポイントがたまり、めでたしめでたしとはなりません。指輪は切れず、なぜか第二層の底(=第一層の空)が切れてしまい、第一層が水没。この世界では、アイテムがないと水中で生きられないので、プレイヤーは死ぬしかない。さらなるクソゲー化。そんなひどい世界を救うことはできるのでしょうか?

もう無茶苦茶な状況になっております。事態を収拾することはできるのでしょうか? ササラキとアズラエルの離婚は、正直どうでもいい。というか、ササラキは無自覚ジゴロなんで、そのままイチャイチャしていなさい。いや普通「キスがだめなら」ということで、粘膜接触として耳をなめるなんて思いつかないでしょう。かなり高度なプレイだよ、それ。アズニウム摂取。いい言い訳ですね。

まだまだ謎は多いのですが、そんなことはどーでもよくなる力の抜けたラブコメとなっています。そうか、これは高度に発達した中二病小説なんだ…

★★★☆
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2016年12月02日

俺たちは空気が読めない


著者:鏡銀鉢
出版社:MF文庫
俺たちは空気が読めない 孤独<ボッチ>な彼女の助け方

主人公は、私立銀鉢高校二年生・小日向刀彦。刀彦は空気が読めず、常にマイペース。場を無視した言動は、もはや災害レベル。そのため当然友人などいない。見かねた生徒会長の命令で、空気が読めない残念美少女、聖良(冷血巨乳クイーン)、シェリー(かまってちゃん)、里緒式(アルビノ博士少女)の3人とボランティア部(別名KY部)を結成することに。そこには、小里州(ロリ)が生徒会からお目付役として送り込まれるのだが、この小里州も…KY矯正のはずだったのになぜか「えへへー スキンシップスキンシップー」「これは刀彦さんへのセクシーアピールですが、何か?」と距離感ゼロの美少女たちに懐かれてしまい、ハーレムのような状態に。ボッチ達の学園ラブコメ。

KYなために、本音を言ってしまい、場を破壊してしまう四天王による学園破壊コメディなのですが、どうなんだろ?KYの対極に描かれているリア充・キョロ充たちが、あまりにも極端なため、妙なことになってしまっています。本来空気を読むというのは、その場の雰囲気に流されることではないはず。それとも今の学生って、こんな感じなんだろうか? うーむ。

刀彦たちの言動のほうが、正常に思えてしまうんですよね。まあ「その言い方はないだろう」というところはありますが、別におかしなことを言っている訳ではない。どちらかというと、周りがそれに過剰反応しているだけのような。本当に協調性がないのであれば、KY部4人で毎週末遊びに行くなんてできないよ。自分の意思があるから、長続きするグループになるんだよな。

ストーリーのほうは、かなり無茶なものになっています。中二病引きこもりを学校に連れてくる時の騒動や、手術を怖がっている少年をとんでもない帝王学で洗脳してみたり。へりくつJKを論破したあたりは、面白いですね。
こういった無茶が嫌いな方は、刀彦のハーレム物語として読むと面白いかも。KY3ヒロインだけでなく、小里州もどうやら落ちたようですし、そもそも生徒会長がアレですし。KYだけど、健全な青少年の欲望は持っているらしい刀彦。美少女たちのスキンシップに焦るシーンもあります。でも女の子の裸には慣れてしまっているようで、中二病少女が、事故からスカートどころかぱんつまで脱げてしまったときにも平然としています(少女のほうが「男子に大事なところを見られてしまった」と落ち込んでいますが… そんな余裕のある姿も、案外ハーレム主人公としての適正なのかもしれません。

全体に小里州がかわいいので、なんか全部いいかなあと。

★★★
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2016年12月01日

俺の転移した異世界がクソゲー年間大賞


著者:小山タケル
出版社:MF文庫J
俺の転移した異世界がクソゲー年間大賞 〜マジックアイテムでも物理で殴ればいい〜

ないわぁ…すべてを主人公が、ぶちこわしているほぼほぼ地雷な作品。
主人公は、元ゲーオタの嘉凪爽太。不慮の事故に巻き込まれて異世界転移を果たす。そこは種族の入り交じるファンタジーな世界−なのに、そこで魔法が使われていたのはゲーム機という異世界。
「うちのお店の店長になって倒産の危機を救ってください!」と頼まれたのは、クソゲー製造所なマジックショップの立て直し。報酬は美少女エルフな嫁(ただしポンコツ)。店員も美少女が二人というお話。

なんというかまったく楽しめなかったですね。主人公はとある事件が原因で2次元アレルギーという設定、なので、このハーレムのような状況を受け入れらず。ということなのですが、とりあえず言動がブレブレ。単にわがまま言っているだだっ子状態で、イラつかせるだけの存在です。死ぬ前(転生する前)の実妹との会話も投げっぱなしだし、神様の存在も中途半端。すべてを投げ打ってドタバタギャグに徹しているかというと、そうでもない。異世界の住人であるヒロインたちが、なぜか現代のしょうもないネタを知っている。それを本筋とまったく関係なく垂れ流すから、面白さが半減しています。楽屋落ちの身内ネタをそのまま本にしてしまったような。

後半は、少しだけ面白くなりかけていたので非常に残念な作品です。適当に作った本を、購入してしまったという感じですね。

★☆
タグ:★☆
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2016年11月04日

異世界とわたし、どっちが好きなの?


著者:暁雪
出版社:MF文庫
異世界とわたし、どっちが好きなの?

主人公は、異世界ハーレムを夢見る高校生・市宮翼。ガチな異世界厨で、クラスでも友人がいないというボッチな高校生。幼馴染みはいるんだけど、イケメンの男と少々残念。でも妹もいるし、挿絵見る限りそこそこの好青年なんだし、うまくやればリア充なはずなんだけどなあ。
クラス一の美少女・鮎森結月は、その見かけ(ブロンドの髪と爆乳と整った顔)から当然男子に人気があるのだが、他人を寄せ付けず、教室で一人本を読んでいる少女。そんな結月と翼は、本屋のラノベコーナーで遭遇する。その日発売の緑表紙の本(よかったね、MF文庫で。そうじゃなかったら、表紙色指定できないものな)を買いに来たと。「市宮くんは異世界に行ったらなにがしたい?」「ハーレムを作りたい」「バカじゃないの?」と方向性は違うものの、彼女も異世界厨。その帰り道、翼はトラックにはねられかけ、気がつくと女神さま(大事なところが隠れていない服をまとったロリ神さま)から「希望の異世界は?」と転生を持ちかけられる。ところが、ポイントが足りず、現世に一度もどりポイント集め(神様の試練クリア)を行うことに…なんと結月もまったく同じ経験(女神様は美人)しており、二人は同盟を組んで試練に立ち向かうことに。

ってことで、実は異世界あんまし関係ない学園ラブコメでした。いやあもうなんていうか、こんな恋したかったなあと思わせるいいお話ですね。他人とふれあうことがあまりなかった二人だけに、はじめはぎこちない距離。それが少しずつ縮まっていき、自分の中に「あの人が好き」という気持ちが芽生えていく過程が、丁寧に描かれています。最初は単なる同盟だったのに、相手が好きという感情が芽生えることによって「今の関係を壊したくない」と動く翼。ところがそれが結月にとっては…このあたりは、男女の恋愛に対する受け止め方の違いが出ていて、本当にキュンとします。まあ神様のミッションも「異性のことを名前で呼ぶ」「握手する」「ハグする」「キスする」など、どう考えても「誰かとひっつく」ことを前提としているものばかりなので、必然の恋なんですけどね。

暁雪先生って「ひとりで生きるもん!」もそうでしたが、ツンデレの描き方が素晴らしい。最近のとってつけたようなツンデレというものではなく、本当に可愛いツンデレなヒロインだし、主人公も「それはおかしいだろ」というほど鈍感ではなく、「ああ、そこね。確かに難しいなあ」というところでひっかかります。つまり、現実味があるんですよね。
いいラブコメでした。今年一番だな。

★★★★★
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2016年10月17日

復活したらLv1だったので、生き延びるために英雄少女を口説くことにしました。


著者:ひびき遊
出版社:MF文庫
復活したらLv1だったので、生き延びるために英雄少女を口説くことにしました。

主人公は、人類最強の存在である英雄王に負け、長き眠りについていた魔帝ロキ。彼は666年を費やすことで、人を超越した「完璧」な存在として蘇るはずでした。ところが、完全体となる前に何者かにたたき起こされ、不完全な状態で復活してしまいます。どこぞの腐った巨神兵みたいですな。
たたき起こしたのは、美少女4人組。彼女たちは英雄の子孫ということなのですが、それをさておき、ロキは「誰にも邪魔されない、自分だけのハーレムを築きたい」と考えていたので大喜び。なんせ魔帝城に入れるのは、乙女だけ。つまりこの4人も乙女であることは確定している。しかしロキの喜びは長続きしなかった。なぜなら彼はLV1になっており、彼女たちに太刀打ちできない存在だったから…ロキは急遽方針を変更。生き延びるために、彼女たちを口説き落とすことにします。不完全体で復活した魔帝が、英雄少女を口説き落とすことで生き延びようとする物語。というか、開始早々一度ぶち殺されてしまうのですが…

ロキが女の子好きでかつお調子者という設定になっているので、明るいラブコメになっています。女好きだけど、無理強いするのは嫌だという紳士なところも持っているんですね。なので嫌みなところがない。それはいいのですが、残念なのは、英雄少女にキャラ付けするため、各少女を変な口調にしてしまったこと。「おバカ」はまだ許容範囲だけど(それでも違和感ある)、なんにでも「ファッキン」入れる少女は、何を考えているのやら?せっかくLv1になってしまったロキを取り合うという面白い本筋があるのに、この口調のせいで逆にキャラが死んでいます。残念。

★☆
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2016年10月12日

クソゲー・オンライン(仮)


著者:つちせ八十八
出版社:MF文庫
クソゲー・オンライン(仮) 「運営は全員逃げたけどなんの問題もないわ!」

舞台は、全255層のフロア攻略型VRMMO「ソード&マジック・オンライン」。すぐにラグが発生する。そのため、自らの武器が自らに刺さり死んでしまう。剣と魔法の世界が舞台なのに、魔法が実装されていない。他にもバグがいっぱい。未実装もいっぱい。そんなクソゲーをプレイしているササラキが主人公。こんな世界でも、ゲームを楽しんでいる人はいる。そんな人の想いをつなぐため、世界崩壊(サービス終了)を防ぐために、運営にジョブチェンジして頑張る物語。

まあざるそば(かわいい)な作者さんの作品ですから、まともなはずはありません。かなり進んだVRの世界にも関わらず、いろいろな「仕様」が存在する世界。開発費が途中で尽きて、βテストをしていないし、開発陣はみんな逃げてしまった。そんな世紀末な世界で、ササラキは、謎の美少女・アリスに誘われ、運営を始めることになります。パーティメンバーには、内緒で始めたGM業ですが、あっさりばれてしまい、彼女たちも運営に参加することになります。「GMになってしまったら、世界を楽しめない」と考えていたササラキですが、世界を創るという新しい楽しみに目覚めていきます。まずは、「実は2層目からは未実装」だったラストダンジョンをどうするか? PGを組むこともできない3人はどのようにして危機を乗り越えていくのか?

うーん、なんというのでしょう。前回はざるそば(かわいい)がヒロイン。で麺inBlackなど謎集団が登場しました。今回は、崩壊した運営を一人で支える美少女が登場しています。外見年齢は12歳(基本アバターは、本人を投影したものらしいので、現実世界でも12歳なのかな?)。運営会社社長は入院中。どうやってこの少女は運営を続けているのか? いろいろ謎はありますが、はっきりいって考えるだけ無駄ですね。この作者さんの場合。

前作に比べると、読みやすい作品ではあります。世界観もまだ理解できます。物語は完結していないので、続編を待ってみましょう。

★★☆
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2016年09月28日

今日から俺はロリのヒモ!


著者:暁雪
出版社:MF文庫
今日から俺はロリのヒモ!

主人公は、なんとなく漫画家を目指している天堂ハル。絵はうまいけど、ストーリーが独りよがりで、なかなかデビューできない。それでも担当編集者がついているという不思議。投資で自ら稼ぐ超金持ち美少女小学生・二条藤花がパトロンになってくれることに。なんでも彼女は、ハルの大ファンだそうで…って一冊も出版していない漫画家の大ファンとはこれいかに? ま、そこはネットなんですけどね。

設定にはいろいろ突っ込みどころ満載です。でも、それをしてしまうと、この危険なタイトルの作品を手に取った意味がなくなってしまいます。まあタイトルがすべてを語るタイプの作品なんですが。

ハルに出会った藤花は、おなかにサインをねだります。この時点でいろいろアウトになりそうな図柄ですね。そして自分の家に住まないかと提案。これにあっさり乗るあたり、ハルのクズ人間さがわかります。で、実際ハルはかなりクズでして、藤花の家に転がりこみ、藤花の財力に頼り切った自堕落な生活。まさにダメヒモの典型。
さらに、藤花の友人(当然小学生)である、ツインテ少女・千鶴(ツンデレ)、天然系ロリっ子・紗奈(中二病)も交えて、肩寄せ合ってゲーム三昧。アニメ鑑賞時は、誰かが膝の上。さらには漫画資料だといって、コスプレ合戦。それも暴走気味に女豹のポーズだとか、やり放題(挿絵では、ぱんつはいてないように見えるけど、いいのかな?) ハルは基本巨乳お姉さん大好きでろりではないため、このような状況で止まっています。もしロリだったら、もう出版できない作品になっていたでしょうね。なんせ藤花はハルを神格化していますから、ハルの言うがままになるでしょうし。

ハルはクズですが、まわりの少女たちは純粋に彼を応援しています。小五のヒモってのは、道義上どうなの? っていうのはありますが、まあ本人たちが楽しそうだからいいのかな。しかし、前半(というかほぼ全体)の主人公のクズぶりはひどいです。あまりにもひどくて途中で読むのやめようかと思ったくらい。ラストのほうでほんの少しだけ、いいところ見せていますが、遅いよ。やっぱクズだわ。

この作者さんって、こんな吹っ飛んだ話も書くんですね。最初に出会った作品がピュアなラブコメだったので、そのノリなのかと思っていた。ってタイトル見たら、そんな訳ないですよね。これでピュアなラブコメだったら、そのほうがびっくりだ。(あと、絵師さんもね)

★★★
タグ:★★★
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2016年09月09日

押し入れの中のダンジョンクラフト


著者:からて
出版社:MF文庫
押し入れの中のダンジョンクラフト ‐幸福で不幸で幸福な兄妹‐

タイトルと表紙を見て購入しました。MF文庫お得意のラブコメだと思って…

主人公は、高校生の椎名透。幼い頃事故で妹と死に別れ、なぜか死体が消失したこともあり、その死を受け入れることができないまま生活していました。ところが、ある日寮の自室の押し入れを開けたところ、そこにはまるでゲームのような広大なダンジョンが広がっていました。導かれるまま、その中心にある大きな樹の下にたどり着くと、そこには死んだはずの妹・あーちゃんが眠っています。普通なら夢と思うシチュエーションですが、妹の死を受け入れられず心が死んでいる透にとっては、この世界こそが現実。その日から、あーちゃんとともに、ダンジョンの成長を見守ることになります。「あーちゃん、ただいま」「おかえり、おにいちゃん」 死んだはずの妹との切ない物語です。

ダンジョンにいるモンスターは、基本あーちゃんが想像したもの。そうダンジョン内の生活はふわふわした暖かいものでした。「あーちゃんがいる」それだけですべてが幸せに思える透。でも現実世界から見れば、それは単なる逃避にしか思えず…ずっと透のことを気にかけている幼なじみも、透が元気になったことは素直にうれしいものの、その裏にある言動に危うさを感じます。そんな生活が続く中、ダンジョンに本当の敵が攻め込んできて…二人は世界を守ることができるのか?

読者には、あーちゃんが「死んでいる」ことが最初から明かされています。それは透とあーちゃんが、いつか再び別れなければならない、もしくは透と幼なじみが別れなければならないことを暗示しています。これがつらいですね。切なくなってきます。さらにあーちゃんが創造するモンスターの武器は、お菓子の味がするというのも切ない。彼らが幼い頃両親がいなくなり、廃棄弁当を二人で分け合いながら生活していた時期があることが明かされているので切なさが…

最後まで切なさがあり、でももっと暖かいものが流れている良作です。

★★★★☆
タグ:★★★★☆
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2016年08月22日

姫さま、世界滅ぶからごはん食べ行きますよ!

商品価格に関しましては、リンクが作成された時点と現時点で情報が変更されている場合がございます。お買い物される際には、必ず商品ページの情報を確認いただきますようお願いいたします。また商品ページが削除された場合は、「最新の情報が表示できませんでした」と表示されます。
著者:おかざき登
出版社:MF文庫
姫さま、世界滅ぶからごはん食べ行きますよ!

主人公である高校生・飛露騎の元に、美少女が降ってきます。その美少女は、異世界からやってきた姫・ロフィーナ。「気分が沈むと世界を滅ぼしてしまう」という力を持つせいで、いろんな世界から追放され、異世界を転々としながら生きてきたと告白します。しかしこの世界には、人を異世界に追放する技術はない…つまりロフィーナが落ち込むと世界が滅亡する…この危機的状況に飛露騎たちは世界はもうダメね!だから美味しいものを食べに行くわよ!」と晩ご飯を優先…毎日が最後の晩餐な物語。

空から美少女が降ってきたら、それは異世界の王女さまだった。しかも「気分が沈む」と世界を滅ぼす力を持っている…にわかに信じることなど、出来そうにない設定を、飛露騎や飛露騎の幼なじみ姉妹はあっさり信じてしまいます。まあ、ロフィーナが現れた直後に、戦車が軍隊が家を占拠するという非現実が続けば、美少女なぶんロフィーナを信じる気持ちも分からないではありませんが。飛露騎は主人公力が強いようで、ほぼ通い妻状態な紅緒の好意をスルーするし、いきなり空から降ってきた少女の危機に銃器の前に立つし、もうラノベ主人公としては最強属性です。

基本「気分が沈んだら、世界が滅亡するんだったら、おいしいもの食べればいいじゃない」という話の繰り返しになっています。おしながきは、鶏の唐揚げ・白子の天ぷら・欧風チーズカレー・金目鯛の煮付け・有頭エビフライ・白菜と豚バラ肉のミルフィーユ鍋・手作り弁当。短絡的ですが、ある意味最強なのかも。でも異世界の姫さまに「白子の天ぷら」食べさせる勇気は私にはありません。というか、日本人でも「嫌」って人多いと思うよ。金目の煮付けもそう。関西系の人は、あまり好きじゃないと思う。まあ、作者さんの出身地によって、好みは変わるでしょうし、別に問題ではないんですけどね。

幼なじみの紅緒が、壊滅的に料理出来ないという設定は,どこかで見たことがありますね。独創的なアレンジをして、結果とんでもないものができあがるという…もう一ひねりあったら、紅緒が生きてきただろうな。今のままじゃ「かわいそうな幼なじみ枠を超えられそうにない」からね。ロフィーナが、飛露騎に対して好意を持っているのは、見え見えなのに、ロフィーナ自身がそれに気がついていない(友情だと思っている)のが救いか。

おいしいもの食べれば幸せな気分になる。それは間違いない事実だと思います。でも、難しいのは「おいしいもの」は人によって違うということ。飛露騎たちのように、幼い頃から家族同然に過ごしてきていれば、好みも似てくるかもしれないけど、別の家庭、ましてや異世界だと味覚が違って当然。逆効果になる料理もありそう。

しかし、それからさざえが降ってくるというのは、危険すぎます。それだけで世界滅亡します。あまり触れられていないけど、瓦も全滅だろうし、直撃したら痛いじゃすまないような…あと磯臭そう。

これって続刊あるのかなあ? ラブコメというより、グルメ小説になっているような機がする。あまりそちらに進みすぎると、万人が「それはおいしそう」という流れから離れてしまうしなあ。

★★☆
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2016年08月01日

前略、英雄候補は強くなるためにセンセイと××します。

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著者:葉村哲
出版社:MF文庫
前略、英雄候補は強くなるためにセンセイと××します。

70年に一度、一人の英雄と六の霊魔が世界の命運を賭して逃走する霊魔大戦。ところが12度目の霊魔大戦からたった7年で霊魔が復活。しかし英雄側には力を持たない不完全な候補のみ。そんな世界を救うために7年前の英雄・グレイブが立ち上がる…

グレイブに与えられた任務は、二人のポンコツ英雄候補を鍛えること。一人は剣士・アリス。自らの強さを探究するあまり、心を凍らせてしまった少女。もう一人は自称「世界で二番目の美少女」エミリア。見た目は明るい少女ですが、こちらも、どこか壊れています。アリスは「私は剣士です。××の相手など誰でも構いません。強さのために魂でも売りましょう」とグレイブに教えを請います。常人には思いつかない方法で、強さを求めるアリス。それに対し、グレイブがとった行動は……単なるセクハラ! 自然な流れでスカートをめくり「ぱんつを…おがめませんでした…」と吹っ飛ばされる毎日。これで本当に英雄に育つことが出来るのか?

大いなる疑問をもったまま物語は続いていきますが、昼行灯というより、単なるスケベ親父に見えるグレイブは、もっと深いところで、物事の本質を捉えようとしていたようです。まず世界を救うことよりも「大切」なものはあるという信念。力ゆえバケモノ扱いされてきた彼女達に、自分たちは「女の子」であることを気づかせるようセクハラを続け(本当か?)、霊魔大戦の理にも関与しているようです。

表向きは、ラブコメで明るい世界を描き、裏では世界の破滅に向かう狂気を描く。二面性を持たせた作品になっています。でもそれが故、どちらも薄くなってしまっているのは事実。せっかくヒロインが二人いるにも関わらず、実質アリスのみの活躍になってしまっているなど、少し残念です。次巻で立場が変わるのかも知れませんが…

続刊に手をだすか、悩ましい作品ですね。

★★
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2016年03月31日

ざるそば(かわいい)


著者:つちせ八十八
出版社:MF文庫
ざるそば(かわいい)

主人公は、高校野球好きの笹岡光太郎。ある夏の日、ざるそばの出前を注文したところ、ざるそばではなく、魔法少女で麺類なヒロイン・ざるそば(かわいい)が現れます。ざるそば(かわいい)は、ざるそば(動詞)を披露したり、麺類スポンサー契約を解除されてしまう。ざるそば(かわいい)の超人類的可愛さに正気を奪われた光太郎は、スポンサー探しに身を投じるのですが、待ち受けるのは、謎のMIB(麺 in ブラック)。謎の秘密結社(ABOS)、さらに謎の醤油ラーメン(美味しい)、謎の夏の甲子園(魔物)さらには、謎の魔法少女(月見そば)……私はなにを言おうとしているのでしょう? 「ざるそば(かわいい)がざるそばをざるそば(動詞)する」 カオスだ…… とりあえず「全部麺類にすれば、許されると思うなよ!」と言っておきます。でもざるそば(かわいい)の可愛らしさに抗うことは、男である以上出来ない相談だな…とこちらも壊されています。

ざるそば(かわいい)は、実は本名。で、父親にざるそばに改造されたという設定になっております。でざるそば(動詞)は、胸元から割り箸を取り出し、自らの髪の毛を一本巻きます。それをリボンのように操ると、ソバが現れ、息をふうふうすると、そばつゆがつき、リボンをちぎってパラパラするとノリになるという…っていうか、もう設定なんてどうでもいいですね。目の前でかわいい女の子がふうふうしてくれて「はい、あーん」ですよ。男のロマンですよ。ぜいぜい……

一応ストーリーとしては、麺類x人類の闘いということになっているのでしょうが、そんなものはどうでもいいですね。この作品の楽しみ方は、ざるそば(かわいい)を愛でることに尽きるでしょう。なぜかキスを拒むざるそば(かわいい)の理由にも萌えますよ。ついでに魔法少女(月見そば)も愛でるとか。

いや、冷静に考えると、どうしようもないおバカ小説ですよ。麺類を擬人化するというレベルを超えていますからね。ざるそば(かわいい)を普通の女の子にするための道具が、ロンギヌスの槍(フォーク)とか、それで月をついたら(どうやって?)醤油ラーメン(おいしい)になったとか、ざるそば(かわいい)は、580円で光太郎のものになったとか(食べ放題、580円って安くないか?)「昨日初めて食べられました。美味しいといってくれたので」って、それはざるそば(えろい)だろ。

おバカ小説の良作です。ふっきれたざるそば(かわいい)への愛が、すべてを許容しています。光太郎の幼なじみも、ああいうふっきれたキャラにしたことが、最後まで読み通せるおバカさに繋がっています。中途半端に良識を持ち込まれると、そこで我に返ってしまいますからね。

でも、しばらくざるそば見ると、笑ってしまいそうで怖い…

★★★★
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2016年03月16日

ピリオドからはじまる魔導機書


著者:水月紗鳥
出版社:MF文庫
ピリオドからはじまる魔導機書

主人公・真夜は「未完の魔導機書」と呼ばれる、猫耳しっぽを持つ魔法生物な美少女・音々子と出会い、一目惚れ。即座に結婚を申込みます。「愛」を探し求めていた音々子は、真夜の示す愛を受入、恋人同士となります。そして物語にピリオドが打たれます。というのが冒頭。この冒頭で、大きな出来事が描かれ、そのあと物語に入っていくというのは、よくあるパターンになってきましたね。この作品の場合、出来事が将来の選択に影響しているという点でも重要な冒頭になっています。

基本物語は音々子と真夜がいちゃいちゃすることで、展開されていきます。そこに妹がかんでくるというラブコメです。音々子が可愛い。少々真夜の行動に「本当はこんなこと考えているんだよ」という裏が見え隠れするのは面倒ですが、後半登場する魔法使い・冷香と兎耳少女・ロコが、ラブコメ的にいっかきまわしてくれます。

しかし、この妹も大概ですねえ。目の前でいちゃいちゃされても耐えきりますし、兄のベッドで、こんなことやあんなことをしていたようですし。これで甘さは薄めだそうです。ということは、作者が本気を出したらどのような状況になるのでしょう?

作品としては、この巻だけでも成立しています。ただ、回収されていない伏線も残っているので、続きが出るのでしょうね。いちゃらぶぶりが、しばらく楽しめそうです。

★★★★
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2015年12月07日

99番目の吸血鬼 〜最後の吸血鬼〜


著者:サイトウケンジ
出版社:MF文庫
99番目の吸血鬼 〜最後の吸血鬼〜

主人公は、高校生の少年・九十九仁。舞台は都市伝説が実体化した「ロア」が存在する街。仁は、そんなロアの一人である吸血鬼の少女・シルヴィアの封印を解いてしまいます。しかしその少女と恋仲となり、彼女とともに、人間の脅威となるロアを退治していくことに…

もう見事にサイトウケンジさんの作品ですね。この方の作品は、タイトルは変わっても、世界観は見事に同じです。「ロア」という存在や、ふわふわと可愛いヒロインたち、さらにはなんと読むのかわかりにくい主人公の名前……他にもいろいろ共通する小道具も。そういった意味では、ワンパターン化してもおかしくないのですが、十分楽しめるのが不思議ですね。

今回は、ヒロインロアは2名。一人はロリ美少女な吸血鬼・シルビィ。もう一人が口裂女のロアである、無表情な美少女・綾瀬。二人とも仁にベタ惚れというのがなんとも。シルビィは見た目が可愛いのですが、綾瀬は無表情ながら「脈ありですね」と小さくガッツポーズするところがなんとも…

「一人かくれんぼ」「誘拐モール」といった都市伝説が下敷きになっています。いずれも、悲しいお話。さらに最後の「吸血鬼」に関するお話も悲しい。いずれも悲しい話なんですが、シルヴィアと仁のいちゃいちゃや、綾瀬の可愛らしさが物語を暗いものになるのを防いでいます。そのバランスが絶妙ですね。これどっちかに比重がかかると、面白くなくなっていますよ、絶対。

仁の欲望には忠実で、でもしっかり理性ももっているところが好感を持てます。年相応な綾瀬の胸に惹かれ、でもシルヴィアのロリにも惹かれるという…どちらもその気なれば、すぐに手に入れられる状況。仁の本命はシルヴィアで、彼女が妙齢の女性の容姿になる(あるいは変身できる)ようになるまでは「手を出さない」と誓っているようですが、しっかり今の容姿のシルヴィアと一つになるところを想像してしまうあたりは…

1巻で完結しているようにも見える物語ですが、仁の戦いはまったく、完結していません。今後どのように展開していくのでしょうか? そして他作品との邂逅はあるのでしょうか?

★★★☆
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2015年11月25日

ちゅーぱらだいす


著者:相原あきら
出版社:MF文庫
ちゅーぱらだいす

主人公は、女の子に間違えられることが多く「男らしくなりたい」と思っていた棚畠在人。ある日、少し変わった主人がいる古本屋でどたばたの末「望みを叶える魔法の本」を
手に入れます。疑いつつも、その本に願いを伝えると、妖精のような女の子が現れ「キスの神様」と告げられます。行き違いから「女の子5人にキスをしなければ、女の子にされてしまう」呪いをかけられます。で、彼のまわりにはちょうど5人の女の子がいて…

ありきたりな、お話ですね。主人公が女装のほうが似合いそうな可愛い子というのも、最近掃いて捨てるほどありますし、幼なじみがいて、女の子のほうが相手を「異性」として全然見ていないというのもよくある話。「キスをしないとxxになる」ってのもよくある話。なので、なにか特徴が欲しいのですが、残念ながらそれもなし。うーむ。

出てくる女の子が、ほぼ同じようで見分けがつかないというのが敗因ですね。5人という数字を出してきたのが「女の子にはいろんなタイプがあるから、最低5人は経験しないと」というものだったのですが、全員ほぼ同じパターンだし、あまり意味がなかったような… 
兄妹同然の幼馴染・新月まひる、まひるの親友・加瀬緋奈美、密かな想い人・水生メル、僕をペットのように扱う先輩・来栖夕陽、街で出会ったいたずら少女・金谷五十鈴。

というふうに描きわけられるはずだったのでしょうが、実際は全員同じなんですよね。

呪いの実効性が示されていないのも、緊迫感をなくす要因です。唯一笑ったのは、主人公にキスされて、盛り上がり服を脱いでしまった夕陽。その裸の重要パーツを見せないようにするキス神の動きでした。

★☆
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2015年09月07日

放課後のゲームフレンド、君のいた季節


著者:むらさきゆきや
出版社:MF文庫
放課後のゲームフレンド、君のいた季節

主人公は、えーと、最後まで本名わからなかったような… MMORPGクロスレヴェリで、豹人族の拳士リオーグを操り、卓越した反射神経で「上位喰い」の異名を持つ少年です。
ある日、体育用具室でなにかが倒れる音を聞いたリオは、様子を確認に行きます。するとそこには、棒の下敷きになった少女が…しかもその下には赤い水たまりが…慌てて助けにいくと、その少女はスマホでMMORPGをしている…そんな妙な出会い方をした観月夢亜は、妖精のように可憐な容姿の美少女ですが、廃ゲーマーで性格にも難があるという残念なボッチ少女でした。なぜか彼女に気に入られたリオは、夢亜が引き起こすトラブルに巻き込まれながらもどんどん仲良くなっていき、そんな日々がずっと続くと思い出した頃に…

この作品、続刊ないそうです。でも、でも、でもどう考えて完結していません! 一番重要な部分を読者にぶん投げています。いったいどうしろと…そこでの主人公の選択によって、悲劇になるのかHappyEndが待っているのかが、別れてしまう作品です。いや、基本切ないお話なんですけどね。

夢亜は、明るく振る舞っていますが、難病に冒されており、クリスマス頃には死んでしまう可能性が高い。手術をすれば治る可能性があるけど(50%)、失敗したらそのまま…それが怖くて、夢亜は手術を拒んでいます。そんな切ない設定があります。こちらは、メインストーリーでも描かれるエピソードになっているのですが、この作品にはもう一つ裏設定があります。それはリオの姉が、ある日失踪しているということ。それも普通の失踪ではなく、まるで神隠しにあったような…残されたのはゲームだけで、まるでゲームの世界に旅立ってしまったような感じ… このエピソードが冒頭にあり、夢亜が「わたし、死んだら異世界に行くんです。」なんて言うから、完全に異世界召喚の前振りだと思っていたのに。夢亜の病気も、転生のためのステップだと思っていたのに…

夢亜は、久しぶりにむらさきゆきやさんらしいヒロインでした。「はふぅ」も健在ですし。少々羞恥心にかけるところがあったり、思い切りがいいようで、実は寂しがり屋というところも…そんなヒロインだったのに、あの最後は…

ネットでも賛否両論別れていますね。どちらかというと否定的意見のほうが多いのかな。確かにベテラン作家さんで、打ち切りにあった訳でもないのに、あのラストはなあってのはあります。「主人公とヒロインの未来は想像にお任せします」というのは、よくあるパターンですが、シリーズものの「イントロ」だけ描いて、「後はご自由に」というパターンはあまり聞かないですからね。少なくとも人に勧めにくい作品であることは確かですね。

★★☆
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2015年09月04日

Classroom☆Crisis あなざーくらいしす(1)


著者:あさのハジメ
出版社:MF文庫
Classroom☆Crisis あなざーくらいしす(1)

まったく知らなかったのですが、原作アニメがあるようですね。

主人公は、超一流企業・霧科コーポレーションの先行技術開発部長かつ高校生の霧羽ナギサ。というか、この世界では、普通に高校生が技術者と兼任しているようですね。先行技術開発部教育開発室、通称A-TECは、変人クラスと呼ばれるクラスに集まっています。ナギサは、金食い虫のA-TECを解散させるために派遣された管理職という設定。

まずはA-TECメンバーの弱みを握るため、部下のアンジェリーナが準備した猫型ロボット(デフォルメされた猫ではなく、本当の猫です)を使い、潜入調査をすることに。

ってことなんですが、なにが面白いのかまったくわかりませんでした。原作を知らないというのもあるんでしょうが、それだけではないな。設定の面白さがまったくわからず、sらには、各キャラも中途半端。天才学生たちが集まった学校というのもよくあるパターンですし、変人というには、みなおとなしいです。もっと振り切った変人がいないと、マッドサイエンティストらしさは出てこないですね。

久しぶりに「地雷」という言葉を使おうと思います。

タグ: 地雷
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2015年08月05日

さて、異世界を攻略しようか。(3)


著者:おかざき登
出版社:MF文庫
さて、異世界を攻略しようか。(3)

100年解かれていなかったクエストが義弥たちによって攻略され、その後2つ続けてクエストが攻略されたため「クエスト攻略禁止令」が出されます。表向きの理由は、新しく増えた土地の開拓や整備が間に合わないから…なんですが、どうも裏ではいろいろあるようで…

そんな訳で、今回はクエスト攻略が主体ではなく、温泉+ラーメン回となっています。知り合ったレッドドラゴン・ダリル。本来であれば、ドラゴン形態になれる年齢であるにも関わらず、空を飛ぶことさえ出来ない「落ちこぼれ」そのため、クエスト攻略にも積極的になれない状況。さらに、ダリルの母親は料理屋を経営しているのですが、こちらも芳しくない状態。なんとか助けたいヨシュアは、仲間に協力をもとめ、いろいろなプランを練ります。

まずは、料理屋のほう。こちらは杏奈がゲームガルドにある食材から創り上げた「ラーメン」をウリにしようということに決定。ただそれだけでは、いま一つ足りないと考えていた時に、偶然温泉を発見します。そこで「救世主プロデュースの温泉+ラーメン」という形で、売り込むことに。果たしてうまくいくのか?

またもやヒロインが増加しています。幼女枠(?)も埋まりました。義弥ハーレムはどれだけ大きくなっていくのでしょう? そんな中、メインヒロインの杏奈は着実に攻略されつつありますね。今回も、父親の形見であるメモリカード保管用のケースをプレゼントするなど、無意識とはいえ、着実にポイントを重ねていきます。このままゴールインするのかな?

★★★
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2015年08月03日

東京聖塔(3)


著者:雨野智晴
出版社:MF文庫
東京聖塔(3)

最終巻です。どうやら打ち切りかな? 急転直下にストーリーが進んでおります。公開されているあらすじで、葉桜の死と一衣の病気の急激な悪化が明かされており、それだけでもクライマックスが近いことがわかります。

葉桜の死……ですが、プロローグでいきなり描写されています。まあ映画などでもよくある手法ではありますね。で、本編に入ると、最初は穏やかな雰囲気が流れています。31Fのボスを倒し、淡雪を救い出し、次の戦いに向けて、淡雪たちとレベル上げることを優先していた一護。ラブコメ的には、淡雪の策略で、性的な気分を高める催淫能力のあるモンスターと対峙し、あっさり催淫にかかる一護(淡雪は、最初からその気なので、当然そうなって、妖しい姿をさらしています)。一護も、催淫の影響で、そういうことをしなければいけないという気持ちになり、もう少しで…というところで、葉桜が助けに入って、未遂に終わります。葉桜は、二人が気になるので、ずっと観察していたという……

ところが、ある日一衣の病状が急激に悪化し、下半身がほぼ動かなくなってしまいます。気丈に耐える一衣ですが、一護はひたすら焦るようになり、3人の間がぎくしゃくし出します。そのような状況でうまく攻略が進むはずもなく、一護の高速剣・真名解放でも歯が立たないボスに、葉桜が殺されてしまいます。普通であれば、一護たちも殺されていたはずですが、とある存在により、淡雪と一護は生命だけは助けられます。淡雪は、葉桜を失った精神的ダメージから立ち上がることが出来ず……

こういった「非現実世界での死」の場合、現実世界では「存在自体がなかった」ことになる場合が多いと思うのですが(ロストですね)、この世界ではまるで行方不明のような感じでとらえられるようです。辛いですねえ。

今までの2巻分以上に相当する、イベントを一気に消化しようとするあまり、かなり駆け足になっています。

ラストは、またこの作品らしく、おバカテイストになっており、読後感はいいですね。ただ残念なのは、駆け足になったあまり、聖塔新聞のネタが立ち消えになっていること。後日譚が弱くなってしまったことですね。

★★★☆
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東京聖塔(2)


著者:雨野智晴
出版社:MF文庫
東京聖塔(2)

ネイキッドソードアクション第二幕! って無茶苦茶怪しい煽りですね。
石化病を煩った妹・一衣を助けるために、攻略者のいかなる願いも叶えてくれるダンジョン「東京聖塔」の攻略に臨む主人公・千畳敷一護。当初は本当に弱かった主人公も、協力者である祇王寺葉桜、牧野ヶ池淡雪の助けもあり、少しずつ力をつけていきます。それにより、塔の攻略は少しずつ進展していくのですが……

一護は、今回も脱いでおります。高速剣の真名解放を使うと、その見返りとして五感の一つが使えなくなるという代償が必要なので、使ってはいけないのですが、結局今回も使ってしまい、左目の視力を失うことになります。さらに、聖搭新聞というギルドの部長が登場しており、彼による陰謀が一護たちの邪魔をすることになります。ダンジョン攻略と共に、こういうゲスとも闘わなければならないため、前途は多難となっています。

一方、ラブコメのほうは、順調に熟成がすすんでいますね。一衣との「禁断の世界」も少々垣間見えてきていますし、葉桜、淡雪の両ヒロインから明確に告白されることなります。小動物のようで一途な淡雪、すべてを包み込む太陽のような葉桜。しかも二人とも美少女。その二人から積極的にアタックされる一護。そりゃ聖塔に関係のない人にとっては「リア充爆発しろ!」状態ですね。

ラブコメとしての結末も楽しみですし、さらなる真名解放はあるのか? など楽しみが増えてきました。

★★★☆
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2015年07月24日

東京聖塔


著者:雨野智晴
出版社:MF文庫
東京聖塔

主人公は、千畳敷一護。彼には「石化病」という奇病を患った妹がいます。発病から約10年で全身が石化して死に至るという不治の病。彼女は、発病から8年経っており、余命2年ということになります。そんな妹を助けるため、攻略者のいかなる願いも叶えてくれるという東京聖塔の攻略に挑戦することに。しかしながら、そのダンジョンは生存率1割という過酷なもので……

バーチャル世界の冒険ではなく、東京聖塔での死は現実世界での死と同等です。それでも妹のために彼は東京聖塔に挑戦することに。ところが、彼のスキルは運以外が最低ラインというもの。普通なら時間をかけてゆっくり攻略するべきなのですが、妹を救うためには、出来るだけ早く攻略する必要があります。そこで彼は最大3分だけ超高速で行動出来る「高速剣」というスキルを選択します。そのため、防具などをそろえられず、準備されたのはダンボールのアーマー。彼は生き残ることが出来るのか?

ということで、熱いストーリーになっています。最弱に近い主人公をフォローするのは、最強のヒロイン。実世界では、生徒会長であり一護のあこがれの先輩でもある彼女は、普段は沈着冷静な優等生キャラ。でも実際は妄想豊かな照れ照れヒロイン。いいですね。さらに、一護の妹は「お兄ちゃん分を補給します」と抱きつくという可愛らしさ。あれ? どこかでみたぞって「ふぁみま」の妹ですね。でも可愛いから許す。

これだけなら、熱血バトル+ラブコメなんですが、この作品はさらなる仕掛けがありました。それは「ネイキッド」な主人公! いや、高速剣は、身体に負担をかけるため(筋力などが増強される訳ではないので、あとからくる反動がすごい)アーマーがリミッターになっているという設定があります。つまり、アーマーをパージすることで、さらに強くなるということ。要するに裸になれば「最強」と……(あれ下着もアーマー扱い?)なので、一護の戦いを端から見ると「露出狂が高速で剣を振っている」というシュールなもの。うーん、夢に出てきそうですね。最近ラノベ主人公は脱ぐのが流行っているのでしょうか?

ヒロインズが可愛く、テンポもいいこの作品。さらにヒロインズの主人公への好感度はMAX状態。これから先、もっと面白くなっていきそうで楽しみです。

★★★★
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クズだけど異能バトルで覇権狙ってみた


著者:三門鉄狼
出版社:MF文庫
クズだけど異能バトルで覇権狙ってみた

主人公は、死んだ魚のような目をした高校生・神薙アスマ。友情や信頼はすべて偽物と考え、自ら「クズ」と言い切ります。そんな彼のもとに女神・アルテミスが現れ「神と人とがタッグを組んで闘う最終戦争で勝ち残れば、どんな願いでも叶う」と誘ってきます。彼は「世界を滅ぼす」という願いを叶えるため最終戦争に参戦し……

なんだか、あらすじを読むとかなり暗い話になりそうですが、アルテミスがハイテンションなため、陰湿感は削減されています。さらに、アスマとアルテミスに強大な力があるわけでもなく、卑怯なやり方でしか勝つことが出来ません。

でもねえ、あまりにもアスマがクズすぎて、読後感が悪い作品になっています。正直続きは読みたくないなあというレベル。友情や信頼という言葉を、青春マンガのように特別視するつもりはありませんが、それでも完全に否定するというのは行き過ぎ。社会不適合者を英雄視するってのは、どうかと。もちろん、そうなった理由はあるのでしょうし、そういった考えの人を排除するのが正しい訳ではないのですが……

クズにも笑えるクズと笑えないクズがあります。アスマのクズさは、笑えないんですよね。いっそ突き抜けてしまえば、面白さが出てくるのでしょうが、悩んでいる時点で、後味の悪さしか残りません。

★★
タグ:異能 ★★
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2015年07月08日

さて、異世界を攻略しようか。(2)


著者:おかざき登
出版社:MF文庫
さて、異世界を攻略しようか。(2)

ゲームガルドで、クエストをこなしていく日常系ラブコメ。
ゲームガルドに召喚されたゲーマー高校生・志度義弥と美少女転校生・柚比坂杏奈。現実世界へと帰るため、100年解かれていなかった「クエスト」を攻略し、救世主として異世界に迎えられます。彼らは、攻撃力特化のゴスロリ美少女・シェリスと、魔法特化の美少女・ティーナとパーティを組んで、クエストに挑戦していきます。そんな彼らを待ち受けていたのは「救世主を殺せ」というクエスト。ピンチに陥る義弥たちですが。

2巻となり「自らを殺せ」という矛盾したクエストに直面します。まあもちろん、それは間違いで、救世主というのが実は…という流れになっています。ヨシュア(=義弥)に思いを寄せる少女がさらに登場し、ハーレム状態となってきています。でも義弥は、そのことにはあまり気がついていないようで、ラノベ主人公の責任をしっかり果たしています。
ゲームのような世界を舞台とした作品なんですが、すでに飽きてきてしまったかなあ。展開が読めてしまうことに加え、ファンタジーではなく和製RPGもどき(意見には個人差があります)を題材としているため、奥行きがないんです。なんとなく書き割りの上を、ドット絵のキャラが、決められた路線を歩いているようで…… 1巻の時は、異世界にある食材から、現実社会の料理を杏奈が作ったりだとか、どうやって現実世界へ帰るのか? で杏奈と雄馬が衝突したりだとか、イベントがあったのですが、今回はそれがない。もう少し盛り上がりが欲しいですね。

次回は、どのように動くのでしょうか?
★★☆
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2015年06月26日

たまらん!


著者:比嘉智康
出版社:MF文庫
たまらん! メチャクチャな青春ラブコメに巻き込まれたけど、生まれてきてよかった。
主人公は、玉木走太。友人からは「たまらん」とよばれている高校生です。ところが、春休みに体調を崩し病院に行くと「余命一週間で手の施しようがない」と宣告されます。そのことを打ち明けた、おさななじみ3人から「生まれてきてよかったと思えることをしまくろう」と提案され、みんなでがむしゃらに遊びまくります。そして7日目、三人が連れてきたのは、たまらん意中の人であり、学校一の美少女・月形嬉々。二人きりされ、緊張するたまらん。しかも嬉々からキスしてくれた…人生最高の思い出と共に、たまらんはこの世を…去らなかった! なんと誤診であり、普通に生きられるとのこと! おさななじみ三人は大喜びをしますし、嬉々も喜んでくれると思いきや、すごく冷たくたまらんに接します。そう、キスなどなかったことにしたいと…

たまらんは、おさななじみ3人に、恩返しということでそれぞれの悩みに協力することにしますが、その結果とんでもなくややこしい片想い関係に巻き込まれることになります。もうなにがなんだかな関係。たまらんは、この複雑な人間関係を、だれも傷つけることなく収めることが出来るのでしょうか?

まあ余命一週間という誤診など考えられないんですけどね。そもそもそんな重篤な状況だったら、まずは有無を言わさず入院になるはず。その後LOCをどうするかという話になるかも知れませんが… ま、それはともかくおさななじみ3人組がいい人ばかり。しかもそれぞれキャラが立っていていいですね。唯一の女の子。たまらんと小学校時代から交換日記を続けいているなど、てっきりたまらんのことが好きだと思っていたんだけどなあ。「おさななじみの恋は報われない」というパターンかと思いました。
嬉々の行動も、前半だけを読んでいると「自分勝手な奴」というイメージでしたが、悩みを知るにつれ、理解出来るようになってきました。

続きが楽しみになる作品ですね。

★★★☆
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2015年06月15日

ひとりで生きるもん!(2) およめ券のその後


著者:暁雪
出版社:MF文庫
ひとりで生きるもん!(2) およめ券のその後

いちゃ甘ラブコメの2巻。というか物語は前巻でほぼ完結していたので、後日談のような感じですね。
高嶺の花だったはずの湊千紗が最愛の彼女になった、元ぼっち・織田慶人。前巻のラストでは、まるで映画のシーンのような別れをした二人。昔だったら、手紙ぐらいしか連絡方法のない距離だった日本とフランス。しかし今はSkypeなどがあり、相手の声どころか姿まで見ることが出来る。しかもかかる料金はネット接続料のみ。そういった理由で、離れていても、二人はラブラブのまま。さらに会いに行こうと思えばいける距離。でも慶人は、彼女にふさわしい男になるまでは! 「およめ券」を行使できるようになるまでは、と我慢の毎日。そんな中、千紗から「最近の慶人さ、ちょっとわたしに甘すぎない?」と言われてしまいます。この言葉に一念発起した慶人は、自分の将来を見つめなおし、バイト先の先輩が所属する劇団で、喜劇の脚本に挑戦することに。なかなか、採用してもらえない日々が続く中、千紗から「夏休みに遊びにいく」と告げられます。

ツンデレおじさんことマスターと、千紗たちを迎えに空港へ向かう慶人。久しぶりに千紗と出会った慶人は、またもや映画のシーンのような再会を演じます。もう好きにして……さらに、千紗たちが慶人の家に滞在することになっており、うれしいながらも戸惑う慶人。もう両家の親にも公認なんですね。

ということで、うれし恥ずかしの同居生活が描かれます。前回は漫才の台本でしたが、今回は喜劇の台本。二人の共作で最高のものができあがったようですが、今回はその内容についての詳細は描かれることがありませんでした。ちょっと残念ですね。

なんだかもう、次のステップに進んでしまっても、まわりが認めてしまいそうな二人ですが、そういったことは考えていないようですね。お互い好感度MAXのため、相手を大切に想って先に進めないのかな?

二人のまっすぐなイチャラブぶりが、すがすがしい作品です。後日談という扱いで、どうなるかと思いましたが、さらに清純イチャラブでしたか。この作品に出てくる人物は、みないい人で、それも読みやすい原因でしょうね。

「およめ券」の行方はどうなったのか? もう答えは出ているも同然ですが、みなさんの目で確かめて下さい。その価値はある作品です。

★★★★★
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2015年06月05日

ひとりで生きるもん! 〜粋がるぼっちと高嶺の花〜


著者:暁雪
出版社:MF文庫
ひとりで生きるもん! 〜粋がるぼっちと高嶺の花〜

底辺かける高嶺の花
「性格のいい美少女なんてものは、地球上のどこにも存在しない」
そんな信念を持った結果、クラスヒエラルキーの底辺にいるお笑い好きの少年・織田慶人が主人公。って、この手の信念もった主人公最近多いですねえ。
そんな慶人の心のよりどころは、校内で唯一交流を持つ文通相手・手紙の君。あるときから、お笑いについての添削を手紙で頼まれ、相手が誰かわからないまま、文通という形で交流が始まります。そんなある日、慶人は手紙の君と直接会う約束を交わします。ところが待ち合わせ場所に現れたのは、学校一の美少女・湊千紗。普通の男子なら喜ぶべきシチュエーションですが、慶人は「たとえぼっちになろうとも、美少女とは関わらない」という信念の持ち主。なんとか逃げようとするのですが、千紗からは「わたしの相方になってください!」と想像もしなかったお願いをされることに…

もうこの千紗と慶人の掛け合いが面白い。夫婦漫才か!というくらい息が合っています。千紗に強引に連れて行かれた喫茶店のマスターも強面のツンデレという、ひん曲がったキャラですし、もうにやけてしまう展開。異性慣れしていない慶人は、どんどん千紗を意識するようになっていき、千紗も少しずつ慶人を異性としても認識するようになっていくという展開もベスト。さらに途中から参入する千紗の妹・七海(11歳)も、ほんと可愛い。妹のほうが、姉以上にいい性格しているんですが、それが似合っているんですよねえ。慶人にとっては、対象外年齢ということで、女性ということを意識せず話が出来るようです。そのため、千紗が焼きもちを焼いたりと本当最高のラブコメ。さらに千紗の母親も、いいキャラでして……もう甘々ラブコメ一直線!といった感じだったのですが、後半には、一波乱。もっともその出来事のおかげで、作品として完成度が上がっているのも事実です。これなかったら、単なるイチャコメだもんなあ。これのおかげで久しぶりの満点作品になりました。

結局、慶人は「すっぱいぶどう」していただけですね。だから「底辺かける高嶺の花」なんだ。

★★★★★
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さて、異世界を攻略しようか。


著者:おかざき登
出版社:MF文庫
さて、異世界を攻略しようか。

異世界=ゲームガルドと読ませたいようです。
主人公は重度のゲーマー高校生・志度義弥。妹とゲームをするのが日課。といっても、妹も含め、ゲーム廃人というわけではなさそう。事故により、妹は視力を失っており、元々好きだったファンタジーの世界を体感するため、義弥に実況してもらいながら、ゲームを楽しんでいるというもの。もしかしたら、ゲームを目的とするよりも、義弥と繋がっていたいために、ゲームをしているのかも知れません。
そんなある日、突然義弥だけが異世界に飛ばされてしまいます。しかも、混乱している彼の上に、美少女転校生・柚比坂杏奈まで落ちてきます。彼女に憧れていた義弥はさらに混乱します。二人とも元の世界に帰りたい。そのために、異世界・ゲームガルドで100年間解かれていないクエストに臨むことになります。

よくある異世界召喚ものですね。でも少々違うのは、義弥が「俺ツエー」ではなく、魔法も剣技もまったくダメだったこと。さらに、最初に出会ったのは「一点特化型」の落ちこぼれ美少女たち。あまり役に立ちそうにないメンバーですが、一緒に食事をしたり買い物をしているうちに、打ち解けてきて…

ゲームガルドは、クエストが授けられ(神様から?)そのクエストが解かれると、領域が広くなるという世界(周りにある障壁が後退する)になっています。100年解かれていなかったクエストを義弥が解決したことで、彼は「勇者」の扱いを受けます。この世界では、勇者には自宅や莫大な報奨金が出るので、勇者と結婚出来れば一生安泰。そんなこともあって、美少女たちから迫られる義弥というラブコメも見ることが出来ます。

剣と魔法の世界であるにも関わらず、それらをまったく使えない主人公は、現実世界のゲーム知識を元に、クエストを解いていくという、ゲームガルドの住人からすると、チートとも言える勇者です。今のところ、力技が必要なクエストがないので、うまく行っていますが、今後どうなるんでしょうね。

基本は、ハーレム型ラブコメです。どことなく「帰宅しない部」の雰囲気をひっぱっているような気もします。でもテンポがいいので楽しめますね。

★★★☆
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2014年12月09日

今日から僕は!


著者:鈴木大輔
出版社:MF文庫
今日から僕は!

主人公は、高校生の高橋千尋。「めちゃくちゃセックスしたい!」という孤高の男。十六年間の人生を勉強に捧げたため、モテない。そこで転校を機にリア充になり、女の子とやりまくりの人生を送って見せる! といった煽りのラブコメ。

千尋が、転校デビューをするために、美容室に行き「金髪に染めてください」と斜め上に間違った依頼をした頃、隣では前髪ボサボサの明らかに「モテそうにない」女の子が…お互い「あいつには勝てる!」と心の中で思ったものの、なんと女の子のほうは、とんでもない美少女に変身! ショックを受ける千尋。
下宿となるアパート(シェアルーム)についた千尋が、部屋のドアをあけると、着替えをしている美少女が! ってさっきの女の子ではないか? 千尋という名前が原因で女性に間違えられ、同じ部屋に入れられることになったようです。普通なら「そんなん無理」と女の子のほうから、いいそうですが、なぜか同じ部屋でOKと。千尋も後に引けなくなり、奇妙な同居生活が始まります。ラブコメのお約束で、クラスも一緒となる二人ですが…
なんども「これはラブコメなので、最後はハッピーエンドです」と但し書きのあるストーリー… 崩壊はしていないのですが、煽りとの違いが大きすぎて、面白さが減少しています。っていうか「セックスしたい!」って別にいらないじゃん。中途半端に過激な言葉を使っていますが、それがストーリーに影響していない。まあこの台詞がなければ、ありきたりのラブコメになってしまったんでしょうけど。

いまいちヒロインに魅力がないため、薄くなってしまっていますね。主人公が目指すのもハーレムなのか、純愛なのか見えてこないのもマイナス。まだまだという感じですね。

★★
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2014年11月25日

鎧の姫君たち


著者:葉村哲
出版社:MF文庫
鎧の姫君たち あるいは魔法石機関工学科の魔王による社会契約論

長いタイトルです。つまりわかりにくい小説です。
主人公は、妙に軽い始原の竜・ティアマトと人間・竜彦。

『はじめましてこんにちわっ!我と一緒に異世界でハーレムを作ろうよっ!』
「オッケー。でも、おれ、彼女いたことないけど大丈夫かな?」
という、とてつもなく軽いノリで物語がスタートします。ハーレム作りを了承したことで、竜彦は異世界・ドラグニールに転移され(いや、落っことされる)ます。そこで、共鳴者と呼ばれる少女たちを見つけ、口説き落としハーレムを作る! ハーレムを作る理由は、ティアマトの欲求(子孫を残したい)を満たすこと。共鳴者に想いを寄せられることで、卵が生まれるという設定になっています。

でいきなり異世界に落とされた竜彦は、ネフェルティアと巡り会います。彼女たちは竜を信仰しており、いきなり空から降ってきた竜彦は尊敬すべき存在だったようで…… その後も、なぜか簡単にハーレム要員を増やしていく竜彦。

状況が飲み込めず、内心おたおたしていても、それが表情に表れないため、周りからは「落ち着いている」と勘違いされ、竜が持つとんでもない力の片鱗により、どんどん英雄視されていく竜彦。竜の力は「転んだら大陸が割れる」「触ったら、原子レベルで消滅する」といったもの。それを過剰に使わずに、異世界をどのように救っていくのか? が本筋のようです。

問題は、タイトルがわかりにくいため、ストーリーもわかりにくくなっていること。ストーリーとの関連性がよくわからないというのが本音です。

ヒロインは、ふわふわしたお姫様(但し魔王一族)と、ヤンデレ気味の帝国第三皇女。どちらも巨乳。というか、今のところ巨乳しかでてきておりません。ハーレムものという割りには、あまりサービスシーンはなく、最近の小説の中では、おとなしいほう。

ティアマトとの掛け合いは面白いのですが、もう少し違った感じのヒロインが出てこないと、手詰まりになりそうですね。チート的な能力を設定したがために、動きに制限がついてしまった感じです。

★★☆
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2014年11月18日

俺が主人公じゃなかった頃の話をする(5)


著者:二階堂紘嗣
出版社:MF文庫
俺が主人公じゃなかった頃の話をする(5)

最終巻。奇数巻がわかりにくい、というこのシリーズの特徴を踏襲してしまった…… 前巻で、直道が巻き込まれた大晦日の事件(それが原因で、平行世界が混在してしまった)にかんする騒動が終了したと思っていたのですが、今回は一条家のメイド南さんが、実は「重層世界調律機関」の調律師であり、「諸悪の根源」直道の存在がなかったことにすると言ってくるというのが前半。そして、3つの短編をはさんでラストエピソードという構成になっているのですが、非常にわかりづらい構成になっています。

まず南さんに拉致されるところから始まる前半ですが、重層世界調律機関は、ありす、スズ、麻乃、ユエたちの世界より「上位概念」のようです。じゃあ、なんでいままでなにも行動していなかったんだ? という疑問が残ったまま。結末も「それでいいなら、最初からちょっかいかけるなよ」というもの。このエピソード不要だったのでは?

短編3つは、直道のハーレム状態(別名・へたれ)を表現するもの。これは悪くないかな? 八方美人が必ずしも「優しい」ことと同意ではないという現実。それを認識していく過程としてね。

ラストエピソードは、まあそうなるだろうなというもの。短編からきれいにつながっており、納得度も高いものになっています。そう、南さんのエピソードさえなければ、きれいにまとまっているんですよね。作者さんの性格なのか、担当編集さんの性格なのか、まさしく蛇足なエピソードやギミックをつけてしまって、おもしろさを阻害している残念なシリーズでした。

★★☆
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2014年10月29日

せんせい、まちがってます。


著者:岸杯也
主人公:MF文庫
せんせい、まちがってます。

主人公は、女子校の英語講師になった唐渡健太郎。学園唯一の若い男として、生徒達の注目の的になってしまう。まあ、若い男にとっては「あこがれ」のシチュエーションとも言えるのですが、健太郎は「実は16歳」という、絶対にバレる訳にはいかない秘密があって……

酔っ払って警官と揉めていた女性を助けたことが縁で、なぜか大学卒業後の就職浪人と間違えられ、その女性が理事長を務める中高大一貫教育の女子校の中等部英語講師として、雇われることになった健太郎。
はい、ダウト。どうやったら16歳と22歳(少なくとも)を間違うんだ? 正式な教師じゃないから、教員免許云々はまあいいとして、さすがに無理あるだろ。いくら講師であっても、契約は存在しているはずだし、その時点で確認しないのはあり得ない。…って、まあ小説に噛みついても仕方がないんですけどね。

背伸びをして、先生を務める健太郎に中等部の女の子たちは、興味津々。甘えてきたり、お弁当を作ってくれたり、自宅まで押しかけてきたり。女子校ということで、教室で着替えてしまうような無防備な女の子たち。健太郎が我慢できるのか?そんな中、とあることから美少女優等生・神月未優に秘密がバレてしまい…

とりあえず、健太郎さん。爆発してもよろしくてよ。変わろうかといわれたら、断りますが。

未優は、優等生であるものの、物事を合理的に進めようとするあまり、過程をすっとばして、結論をつきつけるという悪癖があります。そのため、クラスメイトには煙たがられ、友人は一人もいないぼっち。でも実際は「みんな」と友達になりたいと願っている寂しがり屋。その本質を見抜いた健太郎の奮闘がメインストーリーになっています。ハーレムラブコメでありながら、メインストーリーはかなり熱い展開なんですね。こういうの好きなはずなんだけど、いまいち楽しめなかったのは、無理がある設定が多いからなんでしょうね。

・健太郎の身元確認はどうした?
・生徒とはいえ、簡単に教師(それも男性教師一人暮らし)の自宅住所を教えるか?
・家業の不動産とはいえ、娘に住民情報を教えるか?
・懲罰でもなく、大岡裁きをする理由は?
・未優の言動なら、もっと早くクラスから孤立しているのでは?
・大変な秘密といいながら、あのバレ方はないだろう。
などなど

要は「ご都合」が多すぎるんですよ。それぞれの展開はあり得るかもというものなんだけど、そこに至る経緯がご都合なため、おもしろくなくなってしまう。

どうも続きがあるようですが、どうしようかなあ?

★☆
タグ:★☆
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2014年10月20日

女騎士さん、ジャスコ行こうよ


著者:伊藤ヒロ
出版社:MF文庫
女騎士さん、ジャスコ行こうよ

平家町という、とある田舎町に住む高校生・瀬田鱗一郎が主人公。ある日、夜の田んぼで行き倒れていた幼女と少女を発見します。家に連れて行って介抱したところ、二人は異世界「魔法地平」から命からがら逃げてきた異世界人で、幼女はそこのお姫様・ポーリリファ。少女はその騎士であるクラウゼラと名乗ります。異世界人が現れたということで、大騒ぎになりそうなものですが、「実は……この町では割とよくあることなんだ」と、実は日常だったという。
クラウゼラは「クッコロ」系の騎士。つまりは、事があるたびに「クッ、殺せ!」と叫ぶありがちなタイプです。姫様は、異世界人なのになぜかヲタクだったりとか、騎士が強いようで実は……だったりとか、これもありがちな日常系になっています。

物語は、姫様が「ジャスコ」のようなショッピングモールを見て、舞い上がり平家町にも支店を作ろうとするのが主題。田舎町の特性として「変わりたくない」という住民に業を煮やし、暴走しまくるというパターンです。

ありがちなのはいいんですが、どうもね。田舎をバカにしすぎているというか、住民が頭悪すぎというか……一部「これが田舎の本質だ」という意見もあるようですが、それはほんの一部分しか見ていない意見でしょうね。まあ、そもそも「40分かけて軽トラで隣町のジャスコまで買い物にいく」というような地域に、大型店が進出するってのがおかしいのですが。

読んでいて気持ちのいいものではありませんでした。

タグ:
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2014年09月01日

銀弾の銃剣姫(4)


著者:むらさきゆきや
出版社:MF文庫
銀弾の銃剣姫(4)

わふぅ! ガンソーディアのWであります。
「普通が一番」だと思っていた高校生・龍崎蛍介。いろいろあり、不死身の銃剣将として、世界の命運を決定する戦いに挑もうとしています。前巻の戦いで致命的な損傷を受けた蛍介や銃剣姫たちですが、蛍介はその不死身という体質のため、急速に回復していきます。しかしながら、次の戦いは蛍介たちの生命の保障が出来ない戦い。万が一負けて、蛍介の持つコードバレットが敵の手に渡ってしまえば、それですべてが終わりになってしまいます。前半は、このようにバトル中心の重い展開となっています。

世界の命運を握る総指揮者であると同時に、実の姉でもある鷹音。戦いを勝利に導くべく、蛍介の生命が危険にさらされることがわかっていても、非情に徹していたはず。けれでも、真実に気がついた蛍介との話の中で、心が折れてしまい自決しようとします。信じられないくらいの重圧。それから解き放たれたいという想いからでしょう。

また銃剣姫たちも、蛍介に対する想いを打ち明けてきます。直接的な行動に出る銃剣姫や、搦め手でくる銃剣姫。けれどもいずれの気持ちも嘘偽りのないもの。特にルノアの「大切な大切な想い」は、蛍介の大きな力になります。大切な人を死なせたくないと引き金を引こうとする蛍介。大切な人がいない世界など意味がないとするルノア。
「おまえが生きていく世界を守るためだから……俺はトリガーを引けるんだ」「蛍介様のおそばにいたいであります! ずっとずっと! 」
お互いの想いが昇華するとき、どのような世界が広がるのか。

このような展開の前半から打って変わって、ラストはいつもの「むらさきワールド」 肌色成分が非常に高い、ラブコメが続きます。やっぱりこのほうがいいですね。このシーンがなかったら、読む楽しみが半減します。

しかし、今回ルノアがかなり犬化していますね。もともと「わふぅ!」な返事していましたが、今回は唸っていますし。

この作品は、今回で終了。エピソード的にもきれいに収まったなという感じです。バトルシーンも含め、非常に面白い一冊でした。

★★★★☆
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2014年08月25日

椎名町先輩の安全日(4)


著者:サイトウケンジ
出版社:MF文庫J
椎名町先輩の安全日(4)

読み進めていくと???がいっぱい飛び交いました。あれ? いつの間にこんな展開になっていたのだろうと...それもそのはず、3巻すっ飛ばしておりました(ヲイ) いや、冒頭でクライマックス前後のシーンを入れてから、本編に入るって手法じゃないですか。なので気がつくのが遅れたんです。そもそも購入していなかったようで、一時期未読が貯まりすぎ「選択と集中」をやった結果、このシリーズを取りこぼしていたようです。というか、他にも最新刊だけ購入しているシリーズがあることが判明。

それはさておき今回は、桜田門優都の罠にはまり、椎名町先輩と八殿識を失ってしまった主人公・桜田門次郎が、残された仲間達とともに、日常を取り戻すため八殿家の屋敷で開かれるパーティに乗り込むところからスタートしております。

途中までは違和感ありまくり(特に先輩がカグヤとなった経緯や優都の存在)だったのですが、少しずつ展開が飲み込めると同時に面白くなってきました。かなりシビアな異能バトルが描かれているのですが、モンジを中心として、軽い言葉のやりとりが戦いにリズム感を出しています。主人公の能力がどんどんチートになってきているのですが、それも納得させるだけのキャラ力がモンジにありますね。

夕顔・夜顔、藤里に久宝、みんなから愛され、ついでに「いつでもどうぞ」状態なモンジは、一度爆発すればいいのですが(あ、何度も死んでいるか)実の母親であるはずの優都も、よくわからないながら参戦しているあたりが、もう...

モンジ&ヒロインズと優都・カグヤ・識のメインキャラと、それ以外の異能者にあまりにも差がありすぎて、見せ場がなかったのが残念。

そうそうタイトルの意味は、ラストに集約されています。やっぱ、そういう意味だったんだ。

次はどんな物語が紡がれるのでしょうか? 一度異能バトルのないラブコメも読んでみたいですね。

★★★☆
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2014年08月21日

猫耳天使と恋するリンゴ(2)


著者:花間燈
出版社:MF文庫
猫耳天使と恋するリンゴ(2)

1冊目で、設定のすべてを使い切ったと思っていた作品。蛇足になりそうだなと思った2巻ですが、あらたな設定を付け加えることで華麗に甦っております。ただこの方法も長期シリーズ化は難しいでしょうが。

バラバラになってしまった天界の林檎の欠片を集めることになった主人公・一樹。前巻では、幼なじみの雪姫に宿った欠片を回収することに成功しました。あと6つ。猫耳天使とともに林檎を宿した少女を探しますが、偶然同じ高校の後輩・桐谷茉奈が欠片を宿していることを発見。彼女は、常に長袖のカーディガンを来ており、不思議な雰囲気を持つ美少女。彼女に翻弄される一樹ですが、少しずつ仲良くなっていきます。
旧校舎へと向かう彼女を見つけて、追いかけていった一樹。教室から歌声が聞こえたため、扉を開けるとそこには、ぱんつをはきかけた茉奈が...横には純白ぱんつが丸まっており、着替えの真っ最中。事故とはいえ、女の子の着替えを覗いたということで、茉奈から罰を与えられます。それは「一週間、彼氏になること」 デートを重ねていくうちに仲良くなっていく二人ですが、その姿を雪姫に見られややこしいことに。どうやれば、彼女の「林檎」を満足させることが出来るのか?

雪姫、猫耳天使・ミント。さらには妹の双樹。美少女たちに囲まれた一樹は「人に恋する」という感情がなくなっています。それでも、ヒロインたちのために一生懸命動き回る姿には好感が持てます。ついでに最近流行の、自分の性癖にオープンだったりします。彼はニーソックス絶対主義。ついでに雪姫には純白ぱんつが、茉奈には水色ぱんつが似合うと本人に言ってしまうタイプ。さらにらっきーすけべに強く、今回も雪姫が入っているトイレの扉をあけてしまったり、茉奈の着替えを二度も覗いたり...

甘々な中にも、林檎の欠片を集めるというアクセントがあり、飽きないシリーズです。ただ、この作品どんどんヒロインが増えてしまうのでしょうか?

★★★☆
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2014年08月12日

俺が主人公じゃなかった頃の話をする(4)


著者:二階堂紘嗣
出版社:MF文庫
俺が主人公じゃなかった頃の話をする(4)

前巻は、似非ゲームブック形式で、途中で投げ出したくなりましたが、今回はまともな小説に戻っていました。よかった。

メインエピソードは、かなりシリアスな話のはず。それをヒロインズの明後日な行動でコメディに転嫁しています。主人公である三柴直道はどうやら世界の未来を混乱させた張本人のようで、それが原因で本来であれば、別々の世界で、別々の三柴直道と過ごすべき、ありす(幼なじみ)、スズ(妹)、麻乃(同級生)、人魚を独り占めするような形になってしまっています。そのため、彼女たちの物語と矛盾することがたくさん出てきて...

直道も「一番いい姿は、なになのか」をシリアスに悩むのですが、なぜかヒロイン好感度対決に巻き込まれ、迷走することになってしまいます。この「三柴直道」でない、直道と過ごしていたはずの彼女たちですが、短い間とはいえ、この直道と過ごすことにより、彼こそが唯一無二の直道だと思うようになり...

なんとなく、現状一番有利な位置にいそうなのがありすなんですが、直道の優柔不断さが状況を混沌とさせてしまっていますね。しかし、このままコメディに寄ったままで、物語を解決することが出来るのでしょうか? 少々心配です。

このシリーズ、1巻は、夢オチのようなパラレルワールドの描き方で混乱を生じさせ、2巻でうまく集束させたかに見えたところで、悪夢の3巻へ。そして今回また本筋に話が戻りつつあり。この流れだと5巻はまた「混乱」させる回になるのかな?

せっかく、パラレルワールドをうまく料理しているメインエピソードがあるのだから、もっとうまく話を膨らませて欲しいですね。

★★☆
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2014年08月04日

猫耳天使と恋するリンゴ


著者:花間燈
出版社:MF文庫
猫耳天使と恋するリンゴ

第9回MF文庫Jライトノベル新人賞「佳作」作品

主人公は、高校2年の一樹。店先で一目惚れしたリンゴを食べたところ、それはどんな願いも叶える「天界の林檎」だった。このことにより、悪魔に生命を狙われることになる一樹。人だけでは対処出来ない状況ですが、天使・ミントが現れ、協力して「林檎の片割れ」を創作することになります。

天界の林檎は、女性の身体の中で熟し、片割れの林檎を食べた男性に収穫されるのを待っているという設定。男性の身体に宿る林檎は、悪魔の好物であるが故、悪魔に狙われることになる。女性の身体の林檎は、悪魔にとって「毒」にしかならないので、女性は安全。収穫の方法は、男性が女性の身体に表れる「痣」にキスをすること。林檎の力によって、男女は惹かれるようになるので、そういったことが可能な関係なるという。

一樹には、幼なじみの雪姫がいて、彼女一途であり、林檎の力によって惹かれ合うことに拒絶反応を示します。一樹と雪姫の関係は、ゆったりふんわり進んでおり、雪姫のおっとりした性格とも相まって、二人の間には優しい時間が流れています。

この作品は、登場人物が少なく、主人公がヒロイン一途であるため、メインストーリーが明確になっています。

すでに続刊が出ていますし、今更ではありますが、この作品は1冊完結のほうがきれいだったのではないでしょうか? ラストのエピソードが冗長に感じられます。

★★★☆
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2014年06月22日

風に舞う鎧姫(4)


著者:小山タケル
出版社:MF文庫
風に舞う鎧姫(4)

作者後書きを読んで。始めてこれが「最終巻」だということを知りました。それくらいまとまっていません。起承転結の転に入りかけたところで、無理矢理終わらせた(話としては、終わっていない)作品になってしまっています。残念です。

今回は、主人公が女装しているシーンは少なく、そもそも女装する意味がない回になっています。響女家の招待により、南の島にバカンスにきた美化委員会。ということで、学園が舞台ではないので女装の意味がないんですね。それでも最初は「他の生徒も来ているから、カツラは必要」というやりとりがあったはずなんですが、最後まで意味なかったな。
美風の姉、乃風が登場しています。美風とは正反対の「社交派」のようですが、おかしな部分は「さすが姉」という感じです。 響女家の当主=理事長も。さすがハカネの祖母といった、どこかおかしな人。ハカネと主人公をひっつけようとするだけでなく、別にハーレム作ってもいいような感じで、まわりをけしかけていきます。その一つとして、お風呂で鉢合わせさせ、あわよくばそのまま、よしたかが全員に手を出すよう仕向けたり・・・美風のおかげで全員が鉢合わせすることはなかったのですが、事故で美風が頭を打ってしまい、性格が変わってしまうという事件が。そのことが、後々のストーリーに影響を与えます。

なんとか、よしたかとハカネをひっつけよう(物理的にも)する理事長の企みによって、ドタバタが続いていきますが、その中で幼なじみからも告白されることに。二人を選べない情けない姿を見かねた美風は「二人を悲しませるくらいなら、自分がよしたかを手に入れて、自分が悪者になる」という理由から決闘を申し入れます。果たしてどうなるのか?
今回は、美風が毒舌キャラでなくなっているので、普通のラブコメになっています。もっとも、完全に毒舌が封印されている訳ではなく「今日という今日は覚悟を決めてもらいます。……肛門の」「そのような粗チンでも、ちゃんと我慢してみせます」という台詞もありますが・・・

今回は、「ハイテンションスカートめくり系バトコメ」ではありませんね。ちょっと中途半端でした。そのため、てっきりクライマックスに向けての転換シーンだと思っていたのですけどねえ。

★★☆
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2014年04月24日

銀弾の銃剣姫(3)


著者:むらさきゆきや
出版社:MF文庫
銀弾の銃剣姫(3)

わふぅ! ガンソーディア Vであります。
世界の命運を握る「刻印銀弾」 世界に6つあるその銀弾がまた異世界人の手に落ちたという情報が、四人の銃剣姫とハーレム生活を(違うか)送る蛍介の元に届きます。ルノアたちは、かつての戦友・フィーアを心配しますが、鷹姉の助言に従い、予定通り美砂とプールに出かけることに。
ということで、美少女(ロリ)に囲まれた蛍介のハーレム生活を描く(違う!)銃剣バトルの第三弾となります。

前半は、四人の銃剣姫に美砂も交えてプールで遊ぶという、ほのぼのラブコメパート。幼なじみヒロインは冷遇されるというのが、昨今の王道ラブコメのようですが、美砂の冷遇度合いは酷いですねえ。もう負けフラグをまき散らしてしまっています。しかもそれを受け入れているところが、健気すぎる。もう少しいい目を見させてあげてもいいと思うんだけどなあ。まあ美砂も異常に「物わかりがいい」という側面があるので、余計そうなってしまうのかな?

ほのぼのしたプールでの休日は、蛍介の前に銀髪の美少女(全裸)が現れたことで、終了します。彼女はニゲテ…パパ!」と叫びます。そして、蛍介を連れて、女子更衣室へ。さすがに、別のものに捕まるということで、なんとか美砂がついて行くことで納得させますが、さらに不可解な出来事が...

後半は雰囲気が一変し、異能バトルの連続となります。前巻では、蛍介のあまりの「不死身さ」に半分コメディになりかけていた戦闘パートですが、今回はかなりシビアな闘いになっています。敵が強くなってきたのか、クライマックスが近いのか?

2巻は、むらさきゆきやさんらしい「ろり」全開のラブコメでしたが、今回はシリアスとコメディの振れ幅がすごく大きいストーリーになっています。「ゆうれいなんか見えない」もそうでしたが、戦闘シーンでは容赦なく人が死んでいくのに、ラブコメシーンはこれでもかというくらいふにゃふにゃなんですよね。それが持ち味なんでしょうが、さすがに今回はちょっと疲れたかな?

★★★
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2014年04月22日

俺が主人公じゃなかった頃の話をする(3)


著者:二階堂紘嗣
出版社:MF文庫
俺が主人公じゃなかった頃の話をする(3)

せっかく2巻で面白くなってきたのに、またもや構成が無茶苦茶だ〜!
今回のサブタイトル「なぜか選択肢がふえている件」に合わせ、主人公・三柴直道の目の前にそのとき取るべき「選択肢」が見えるようになった...ここまでだったら「ありがち」と作者さんは思ってしまったんでしょうね。その選択肢すべてに話を作って、ゲームブックのような形態にしてしまった。これは大失敗。読みづらくしただけで、ストーリーは追えなくなるし、そもそもゲームが目的じゃないんだし、選択肢でストーリー変えられても困る。結局、どれが「本筋」かわからなくしてしまっただけですな。
そもそもゲームブックは、一章が数行から数ページまで。そうしないと、ストーリーが追えなくなりますし、作成にはかなりの力量が必要。矛盾しないように、かつ選択したことが、ストーリーの展開につながるように。この作者には、そういう力量はないようです。
要は、ヒロインを増やしすぎて、かつそれぞれが属する世界を「矛盾する」世界にしてしまったため、コントロール出来ていないんでしょうね。それぞれの分岐で発生するイベントが本筋と関係ない。というか、なくてもストーリーは成り立つものばかり。Zappingをしているかのような、接点のなさ。出来の悪いラブコメをぶちぎりにしたような作品。

メインストーリーは、ほぼ進んでいません(というか、この作品にメインストーリーがあるのか?) こんなおちゃらけやるんだったら、番外編・短編集でよかったのでは? 本来なら結末に向けての大切なブリッジになる巻だったと思われます。それをおふざけで終わらせてしまったのは残念。イチャラブも、ストーリーの中で継続性がないと、意味がないんですよ。

4巻できちんと状況を回収できないようだと、シリーズだけでなく作者そのものをパスかな? 2巻は非常に面白かっただけに残念です。編集者さんももう少し作者の力量を考えて「止める勇気」が欲しかったですね。こういった手法は、シナリオライターさんなら、もう少しうまく料理できるのかも知れませんね。

とりあえず、次巻に期待。「普通」の小説手法でヒロインたちを動かしてください...

※ゲームブックは『火吹山の魔法使い』などを読めば、どのようなものかわかるかと思います。きちんと確立されたジャンルです。きっちり練り込まれたゲームブックは、面白いものです。

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2014年04月14日

椎名町先輩の安全日(2)


著者:サイトウケンジ
出版社:MF文庫
椎名町先輩の安全日(2)

1巻で、椎名町先輩が「ロード」であったり、次郎が『神性異能タナトス』という異能を分け与えられたりという展開があったのですが、前作「101番目の物語」に比べて、読みづらい作品という印象がありました。それがかなりすっきりしてきましたね。ヒロインを先輩から識に変更したことがよかったのかも知れません。

主人公・桜田門次郎が、八殿識の実家が所有する別荘へ、椎名町先輩や藤里たちヒロインズと一緒に遊びにやってきたところからスタートします。別荘は識の従姉妹である八幡朝顔・夕顔の姉妹が管理しています。姉・朝顔は積極的な明るい女の子。妹・夕顔は清楚で控えめな女の子。どちらも美少女のようですね。

さらに先輩たちの浴衣姿に和み、幸せな時間を過ごしていたのに、台風により外部と孤立してしまいます。さらにこの日は、先輩の「危険日」でもあり、先輩を狙うにはうってつけの日。みんなで先輩を護ろうと張り切るのですが、そこに夕顔が「後でお部屋に行ってよろしいですか?」と誘ってきます。。部屋にいた夕顔は、浴衣を脱いで次郎に迫ります。どうやら勝負ぱんつはいていた模様。まあそんな誘惑、絶対裏ありますよねえ、というかしっかりあり夕顔に後ろから刺殺されます...普通ならここで物語終了ですが神性異能タナトスのおかげで、死ぬことはありません。でも心臓をとられてしまったため、椎名町先輩の生命を分け与えてもらっている状況。あまり長くは持たない...次郎は、真犯人を見つけることが出来るのか?

今回は、識と行動を共にすることが多くなっています。元々セクハラまがいの迫り方をしていた識ですが、一緒に行動することで、さらに心が近くなったようです。次郎は、心が壊れてしまい(失った?)、後付け理論で感情を取得しているため、駆け引きが苦手。そのため、思ったことをまっすぐいうため、ストレートど真ん中に投げて、相手のハートをわしづかみというシーンが多くなっています。まあいわゆる「ジゴロ」だわな。そのため、彼に想いを寄せる女性はどんどん増えてきており、まさにハーレム。電話越しにしか登場シーンのない妹が「識には気をつけないと」と言うように、識に対しては、憧れなどではないもっと近しい感情が芽生えてきているようです。識も「対価はベッドで」とかセクハラ発言かましまくっている割には純情なので、次郎の直球に照れていたりして、妙に可愛い。彼女にも秘密はあるようですが、それを差し置いても今のところメインヒロイン一直線な感じですね。

今回、いろいろ整理されてきたため、非常に読みやすくなっています。識だけでなくヒロインズの魅力も増してきており、ラブコメとしても面白くなってきました。映像化されると、夢に出てきそうなシーンもありますが、今のところラブコメとして楽しんでいていいようです。

年上・同級生・年下(妹)とヒロインが揃ってきました。次は大人の女性か、それとも幼女か? もう少し登場人物が増えそうではありますね。

★★★☆
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2014年03月03日

社会的には死んでも君を!


著者:壱日千次
出版社:MF文庫
社会的には死んでも君を!

主人公は、薩摩八平。彼には「ラブコメ現象」という呪いがかかっています。そのため、ちょっとエッチなハプニング−こえて女の子の股間に突っ込んでしまうなどなど−が起こってしまう。元凶は、八平に取り憑いている幽霊・香月。彼女の姿は、八平以外には見えないし、声も聞こえない。だから他人からは「見えない女の子」と話をするイタい男にしか見えない。それでも、香月と出会えたことを後悔しない八平。なぜなら香月が理想の美少女だから! ラブコメ現象の呪いが要因か、美人な義姉にはストーカーされ、ヤンデレとはいえ美少女な同級生に迫られても、香月を一途に思い続ける八平。 一途な愛のラブコメとなっています。

新人賞佳作作品ということで、まだまだ文章にはアラが見えるのも事実ですが、設定とテンポで最後まで飽きずに読ませてくれる作品となっています。これで構成が練られてくれば、かなり面白い作品になりそうな予感があります。先物買い的な意味で、お薦め作品かと。

今のところ、八平以外に香月の存在を認識できる人が登場していません。前半では、姉・霧子以外はその存在すら知らないという状態。まあ霧子も「八平の脳内彼女」と思っている節がありますけどね。これって、八平が「危ない人」になるだけでなく、香月にとって八平以外に意思疎通ができる人がいないという悲しい事実でもあるんですよね。この悲しみが物語のキーになっています。

香月は、八平を気に入っているようです。でも自分と八平は一生触れあうこともできないことを理解していて、八平が「実在」の女の子と仲良くなってくれることを表面上祈っています。そのため八平の前から消えるのですが...

八平は香月のことがあきらめられず、なんとか彼女を探し出そうとします。その姿をみて、香月は...他人には見えない存在との純愛。どれだけ周りから奇異の目で見られようと、その愛を貫く八平。「社会的には死んでも君を!」のタイトル通りですね。香月を追い続けることは、社会的な立場を危うくする行為。それでも香月を求め続けるという...

香月と八平だけなら、ピュアラブストーリーになりそうな作品。そこに他のヒロインたちが、ヤンデレとして絡んで来るので、ラブコメになっています。

なんせ残念なのは、構成力の弱さ。敢えてエピソードを時系列に並べなかったのかも知れませんが、読者を混乱させるだけで倒置のメリットが見いだせません。このあたりは、もう少し編集サイドで調整できなかったのでしょうか? それだけが残念ですね。

★★☆
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2014年02月13日

永劫回帰のリリィ・マテリア(2)


著者:三門鉄狼
出版社:MF文庫
永劫回帰のリリィ・マテリア(2) elixir materia

コミカルなのか、シリアスなのかいまいちつかめない、独特のノリですね。ランドルフと名乗る謎の召喚術士によるクローディア召喚学院襲撃事件から一ヶ月がたち、アークと彼の召喚獣として蘇った幼なじみ・ユリノは、召喚対戦の真っ最中。ユリノを召喚獣ではなく、人として甦らせるための方法を探すために、召喚対戦の優勝者賞品である大学への推薦が欲しいアーク。前巻で戦った同級生である騎士姫・レイナとともに、騒がしくも充実した日々を送ってきました。そこに、突然新たな襲撃者が...その襲撃者はレイナの生き別れの兄...裏ではいろんな陰謀が見えてきて、これから! ってところなんですが、これが最終巻との噂が...なんだか中途半端なままですっきりしないですね。

召喚対戦に勝ち続けるという目標を立てていたアークたちですが、今回あっさりその目的を破棄してしまいます。まあ納得できないことはない理由なんですが、あまりにも急ですね。数巻分のエピソードをすっ飛ばしてしまったようで、スカスカになっています。

さらに、アークとユリノの関係も唐突に進展。国家の法律(主に倫理面なんでしょうが)により召喚獣のとの性行為は禁止されており、エロエロ迫るユリノからアークは逃げ回っていたのですが、突然ユリノに告白。別にそういうことをしても「かまわない」と方針転換。まあユリノが、攻められるとよわよわな純情娘ですから、そうなるまではまだしばらく時間がかかりそうですが、恋人として一歩踏み出したのは事実。そりゃまあ、お互い好感度MAXでスタートしていますからね。

もう一人、本来禁止されている性行為によって力を増していた召喚術士も中途半端な扱いのまま。

これで本当に終了というのであれば(なんとなくそんな感じですが)「大人の理由」によるものでしょうね。結局最後まで(と決めつけていますが)シリアスとコミカルのバランスがわからないままでした。どこに軸足を置くか決める前に終わってしまった感がありますね。うーむ残念。

★★☆
posted by あにあむ at 14:25| Comment(0) | TrackBack(0) | MF文庫