2016年01月21日

株式上場を目指して代表取締役お兄ちゃんに就任致しました


著者:原中三十四
出版社:ぽにきゃんBOOKS
株式上場を目指して代表取締役お兄ちゃんに就任致しました 〜妹株式会社

タイトル通りのストーリーです。なんというバカな設定でしょうか?(褒め言葉)
新しく「妹株式発行による会社設立に関する法律」なる法律が出来、それに従って会社を造ろうというお話。
「妹」に対して「妹株」を発行し、全国の投資家お兄ちゃんたちにその妹株式を購入してもらい、資本とするというバカげた法律です。通常の株式市場は、会社の技術力や販売力その他に投資をしてもらう訳ですが、こちらは「妹資本」に投資をしてもらうというもの。で、その妹株式会社がどのような業務を行うかというと、普通の会社と変わらない訳で、資本の調達方法が異なるだけです。まあ今でも経営者の人柄に惚れて、共同出資者として資金提供することもありますからねえ。

物語の主人公は、そんな妹株式会社を設立した五條田譲。妹資本として、渋谷街頭で見かけた西森舞華をスカウト。さらには、共同出資者でもある友人の妹やネットで応募してきた中学生を妹資本として採用。その子たちを資本として株式を発行する会社の「代表取締役お兄ちゃん」となります。3人の妹たちと、いくつかの案件をとりながら、成長していくという物語です。

あまりにもバカげた設定ですが、やっていることは普通の会社経営です。なので、ビジネス小説としては甘いところが目立ち過ぎて…ラノベとして、ラブコメとして読めば、いいのでしょうが、下手にビジネスの説明が入るため、その甘さが「この人、実際の経験ないんだろうな」というのがにじみ出てしまっています。また高松や品川といった地名やJR四国などは実名で、コンペ先の市のみ実在する市名の漢字を変えるというのも、変に目につきます。

もっと設定を生かして、妹株に焦点を当てたほうが面白かったのではないでしょうか?

★☆
posted by あにあむ at 15:53| Comment(0) | TrackBack(0) | ぽにきゃんBOOKS

2015年05月07日

閃光のホワイトアウト(3)


著者:明秀一
出版社:ぽにきゃんBOOKS
閃光のホワイトアウト(3)

今回でシリーズ完結です。ようやく、変なあおり文句がなくなったようです。
今回も「電脳害悪駆除抗体」通称魔法少女として、佐倉松雪は頑張っています。本当は、男だという、バレてしまうと、社会的に終わってしまう秘密を持つ松雪。松雪の本当の性別を知っている、詩織はまだツンのまま。しかしながら、火乃香は、彼の性別を知らないはずなのに、告白してくる……もしかしてバレてしまっているのか? それとも百合なのか? ある意味人生の岐路に立たされている松雪です。

今回の敵は、詩織の妹である沙織。クイーンとなってしまい、魔法少女を攻撃してきます。詩織は、どうしても沙織を攻撃出来ない。さらに、ウィルスの力を用いて、魔法少女を取りこんでいく沙織。ついには火乃香もクイーンにされてしまい…… サーバ最大の危機を迎えます。

今回も、気の抜ける戦闘シーンがあります。しかしながら、クイーン・沙織との戦いは、ウィルスの増大により、中継カメラが入らず、普通にシビアな戦いになります。やっぱこのほうが、落ち着きますね。どうしても動画サイトのノリについていけなかったので、安心して読み進めることが出来ました。

今回で最終巻ということで、後半はかなりバタバタな展開になっています。敵が強すぎたにもかかわらず、あっさりと終わっています。もう少し盛り上がって欲しかったですね。
★★★
posted by あにあむ at 14:57| Comment(0) | TrackBack(0) | ぽにきゃんBOOKS

2015年04月13日

魔法少女オーバーエイジ 「私たち、もう変身したくありません」


著者:砂守岳央
出版社:ぽにきゃんBOOKS
魔法少女オーバーエイジ 「私たち、もう変身したくありません」

主人公は、15歳の女子高生・伊藤ましろ。普通ならもう卒業しているはずの、魔法少女が大好きな少女。ここでいう「魔法少女」はフィクションアニメではなく、実際に存在しているという世界になっています。この世界では、中学一年の魔法少女たちが、害霊(ガイスト)という敵と戦う姿をノンフィクションとしてTV放送されています。彼女たちが魔法を使うには「お金」がかかるらしく、それを回収するための「オトナの事情」でTV放送されているようです。まあよくある設定ですね。普通成長とともに、魔法少女から卒業していくのですが、例外は存在しており…

本来であれば、魔法が使えなくなって一般の生活に戻るのですが、中には魔力が残ったままになる人も。そういった場合、訓練学校(という名の隔離)で保護されるのですが、いろんな手を使い、一般校に転校してきた元・魔法少女たち。一般生徒にバレた時点で、隔離生活に戻ることを約束させられているのですが…ましろが害霊(ガイスト)に襲われるの見て、その中の一人・桐野さくらは思わず、魔法を使ってしまいます。そのため、高校生活をあきらめなければならなくなる彼女を救おうと、ましろは魔法少女になることを決意…ってな流れ。

魔法少女に戻ることを、拒否するメンバーを説得していくのがメインストーリーになります。拒否する理由は様々で、年齢を重ね「恥ずかしい」という軽い理由から、重いものまで。それをひたすら前向きなましろが、馬鹿正直に正面突破していきます。

もともとニコ動系のプロジェクトだったようで、一般人受けする要素は非常に少ない作品でした。かなり以前のラノベ「アイドル防衛隊 ハミングバード」などは、オトナの事情を組み込みながらも、それを「絶対悪」として否定せずに、成長していく姿を描いていましたが、この作品では、基本「体制は悪」というのが見え隠れしております。そのため、本来盛り上がるであろう部分が、滑ってしまっているのが残念。

続編あるのかも知れないけど、もういいや。

posted by あにあむ at 15:00| Comment(0) | TrackBack(0) | ぽにきゃんBOOKS

赤井くんには彼女がいない〜ハッピーエンドの描き方〜


著者:あきさかあさひ
出版社:ぽにきゃんBOOKS
赤井くんには彼女がいない〜ハッピーエンドの描き方〜

主人公は、赤井夕陽。高校入学してすぐに「2次元文化愛好研究部」へ向かいます。そこは、女の子(美少女)しかいないハーレムでした。しかも部長の蒼乃銀河以外の2人は、最初から赤井に好感度MAX。異性として意識しています。蒼乃銀河も決して彼のことを嫌っているわけではなく、まさにハーレムに飛び込んだ王子様状態。
そんな中、ラノベ作家を目指すという赤井に対して、蒼乃銀河は「ライトノベルと女、どちらを選ぶ」と選択肢を突きつけてきます。それに赤井はどう応えるのか?

ありがちなハーレムモノになっています。しかもヒロインは、最初から主人公に好意を持っているという便利な状態。全体にゆるく日常が描かれており、まんがタイムきららのような青春4コマといった感じですね。それだけに、最後まで盛り上がりに欠けており、あまり記憶に残らない作品になってしまっています。

ラブコメの定番である、らっきーすけべを逆バージョンにしたシーンも、全体から浮いてしまっていますね。男のスラックスと下着を同時に引きずり落とすというのは、かなり困難だと思います。さらに股間に突っ込むなど… しかもこのシーンが、展開に生かされていないんですよねえ。

ほわほわとしたまま、終わってしまったという感覚。メインエピソードである、2研存続の危機にしても、肝心の熱弁シーンがカットされてしまっているので、中途半端。もしかしたら作者さんが「見たくない」部分をすべてカットされたのかな? 登場人物が記号に見えてしまい、暖かみが感じられないままでした。

★☆
posted by あにあむ at 12:35| Comment(0) | TrackBack(0) | ぽにきゃんBOOKS

2015年01月22日

これが異世界のお約束です!(1)


著者:鹿角フェフ
出版社:ぽにきゃんBOOKS
これが異世界のお約束です!(1)

ネット内の小説投稿サイトの内容を加筆修正したものらしいです。普通の小説とは、まったく違うものですね。個別には、面白いと感じる箇所もあるのですが、全体を通してみると、まったくまとまっていません。たぶん、一本ずつ眺めることが多いであろう、ネット小説と、紙に印刷された小説の差でしょうね。(紙の小説のお約束に乗っ取っていないから、読みづらい)

主人公は、よくわからない人。その人視線で、いろんな勇者さんたちが「俺ツエー」を行い、ハーレムを築こうとするのを眺める作品。「ファンタジー」と称されていますが、いわゆる「ファンタジー」ではなく、あくまでも「ネット小説」としてのファンタジーを扱っているようです。そこでお約束となっている「チート主人公」「ロリ魔王」「ハーレム」「ギルド」「アテクシ系ヒロイン」「はいてない」「エタる」といったキーワードを、ボケとツッコミの会話劇で説明していくというものになっています。「フラグを回収」となっていますが、これは「伏線」ではないんですね。

なんだか、非常に疲れてしまいました。ネット小説を日頃から読んでいて「面白い」と感じる人でないと、手にとってはいけない本だったのかも知れません。

さらにこれは、作者と関係ない話ですが、ページの余白が少なすぎる! そのため、非常に疲れます。文庫本には適度な「余白」がないと、非常に圧迫感があるんです。もう少し考えて欲しかったな。

★☆
タグ:★☆
posted by あにあむ at 13:18| Comment(0) | TrackBack(0) | ぽにきゃんBOOKS

2014年12月01日

アキハバラ・ライターズ・カルテット(1)


著者:三木なずな
出版社:ぽにきゃんBOOKS
アキハバラ・ライターズ・カルテット(1)

幼なじみグループが、ライトノベルを創り上げるのがメインエピソード。そういってしまうと、内容がないみたいだな……

主人公は、吉武森(よしたけしん)。中三の春休みに応募したライトノベルで大賞を受賞し、現役高校生作家としてデビュー。しかしながら「大賞受賞作家」という壁を乗り越えられずスランプに陥り、ほぼ1年新作を書けない(プロットが次々ボツになっていく)状況。そんな、彼に幼なじみの一人・松中夢幻(ゆめ)が「一緒に同人誌を作ろう」と持ちかけます。さらには、もう一人の幼なじみ・香苗や、森の妹・小梅も巻き込んでいくことに。連休に「合宿」と称して温泉旅館(ホテル)に泊まり込み、一冊分の同人ノベルを書き上げてしまいます。しかしながら、その過程で森はプロ作家としての限界を感じてしまい……

ヒロインズが異能レベルに創作能力が高いというのが、この作品の肝。幼なじみ二人は、とてつもなく筆が速くおもしろい作品を紡ぎ出せる。妹もとてつもないスピードで、その世界観をイラストに仕上げる。それに比べて自分は…ということですね。

ヒロインズは、森に対して好感度MAXな状況です。特に奔放な夢幻は、彼に裸を見られることに恥じらいがありませんし、香苗も「彼になら別に…」状態。つまり、森が行動を起こせば、どうとでもなる状況。小梅がブラコンだったら、よくあるパターンになるのですが、手を恋人繋ぎしたりする割りには、ブラコンという訳ではなさそう。また森もシスコンというほどでもないようで… 温泉で、夢幻や香苗の胸を見て(見せつけられて)、とある部分が反応してしまいますが、小梅の裸を見せられたら「萎えた」「しぼんだ」ということですしね。

この作品が面白いのは、会話にテンポがあること。さらにサブキャラである3ポセイドンのロリババァ...見た目は10歳ながら実年齢は30超えの売れっ子ラノベ作家が、アクセントになっていることですね。彼女は、森がお気に入りで、その妹である小梅にも、彼と顔・胸・おしりの形が似ていると一目惚れ。(って、小梅はかなりぺたなのかな?)「兄妹丼がしたい。性的な意味で」と迫ってきます。けれど、案外まともなアドバイスもしていたり…

作品タイトルに「アキハバラ」と入っていますが、さほどそっち系の話題は出てきません。純粋に若者達が創作活動をする中で、ラブコメしています。まあ少し「出来すぎ」なストーリーであることは間違いありませんが。

続きが読みたくなる作品ですね。ただ作者さんの後書きに出ている「続きの設定」は、あまり面白くなさそう。っていうか、世界観が壊れてしまいそう。今のまま、はかないけど面白い青春を描いて欲しいですね。

★★★★
posted by あにあむ at 10:10| Comment(0) | TrackBack(0) | ぽにきゃんBOOKS

2014年09月17日

閃光のホワイトアウト(2)


著者:明秀一
出版社:ぽにきゃんBOOKS
閃光のホワイトアウト(2)

魔法少女として電脳空間で闘う少年のお話。2冊目。主人公・松雪は、どこからみても美少女な体系と顔立ち。女の子を護ることが「男らしい」と思い込んでおり、姉から魔法少女のエース・詩織の身辺警護を依頼され、仕方なしに魔法少女として生活を始めます。電脳世界なんだから、中の人の性別なんて関係なさそうなんですが、なぜかアバターは本人の体系をリアルに再現したもので、魔法少女の服はミニスカ。そう、スカートの中を見られたら、膨らみで男であることがバレるという恐怖とも闘わなければならないんです。

今回は、さらに女子高に転校させられる松雪。そこは天国のようなところではなく、陰謀と嫉妬にまみれた世界。容姿に恵まれ、姉というコネもある松雪のことをよく思わないクラスメイトたちによって、いじめの対象にされてしまいます。そんな中、一人だけなんの思惑もなく、優しくしてくれる少女がいて...「男らしい」から、高速で離れていっている松雪。果たして、元に戻ることはできるのでしょうか?

今回も敵は「クイーン」。そのウィルスは予想外の人物に棲みついており...って、もうバレバレの展開になっています。もう少し盛り上がりが欲しいところですね。ストーリー展開のテンポがいいので、あと一つギミックがあれば、さらに盛り上がりそうです。

ラブコメ面も面白くなってきています。とはいえ、松雪の性別を知っているのは、詩織だけ。ということは、それ以外のヒロインズは、松雪を女の子と思い込んで迫ってきていることになりますね。なんというか爛れた世界だ...

今回もあらすじに苦言。前巻のあらすじで「パ、パパパパ、パンツ見せますッ! だからコメントください!」というのがありました。しかし本編ではまったくこんなシーンはありません。そもそも松雪は女装趣味があるわけではなく、本来は「男らしく生きたい」と思っている少年。なぜ? と思いましたが、今回も「おまえもパンツも俺が護るっ! ! 」 いや、そんな台詞本編にないし、そもそもぱんつどこにも出てこないし(パンチラはあったけど) このあらすじ書いている人、もう少し本編を読み込んで下さい。「パンツも生命もかけた、魔法少女コメントバトル」この煽りもおかしいですね。

ぽにきゃんBOOKSは創刊シリーズで、挿絵の間違いなど「編集」レベルの低さを見せつけてくれましたが、あらすじを読む限り未だ「低レベル」なままですね。どうか、この作品が編集に足を引っ張られることがありませんように。

★★★☆
posted by あにあむ at 12:38| Comment(0) | TrackBack(0) | ぽにきゃんBOOKS

2014年02月18日

resire 〜繰りかえされる願い〜


著者:むらさきゆきや
出版社:ぽにきゃんBOOKS
resire 〜繰りかえされる願い〜

まずはじめに。「ゆうれいなんかみえない」の感覚で読むと、打ちのめされます。あちらも、人の心の汚いところが表現されていましたが、こちらはそれがより強調されており、依ちゃんがいない! うん、重要な違いです。

祈りを聞き届けるリプレア神の賜物「水晶片」に選ばれ、願いを奇跡に変える「祈祷者」。少年少女の祈祷者を集めた祈島の教導学院「千年教会」が舞台。主人公は、最低リアリティの水晶片に選ばれてしまった秋坂和馬。彼には、部屋に神を名乗る少女を飼っているという秘密があります。
ヒロインは「絶対人の頼みを断らない」人気者・七瀬雫。偶然彼女の裏の声(本音)を聞いてしまったことで、彼女とつながりが出来、さらに悪魔との闘いに巻き込まれていきます。

異能バトルとして定番のストーリーなんですが、なぜか読みにくいところがあるんですよねえ。たぶん、主人公の性格が問題。神様と契約したことにより(?)自らの「願い」がない。それでいて世間に対して無関心ではなく、優しいところがあり、どうやら異性にも興味がある模様。そう普通に「異性に気に入られたい」「ロリと思われたくない」という「願い」持っているんですよねえ。そのあたりの「矛盾」が話を重くしてしまっているような気がします。むらさきゆきやさんは、シリアスパートがあまり魅力ないんだよなあ。コメディ部分はキャラが生き生きとしているのに、シリアスパートになると、いきなり重くなってしまう。今回は、全体にその「重さ」が残ってしまっているようです。

ここまでが、小説として感想。いろんなサイトで書かれているので、もういいかな?とも思いましたが、やはり今後のこともあるので、クレームを。
挿絵の位置が間違っています(P61/85は逆)。完全にネタバレですよね。あの段階では、女神の外見やその服装について、本編に描写がありません。確かにカラー口絵にあるといえばそれまでですが... 他にも逆になっている挿絵が... さらにいえば、そのイラスト自体も。P147のイラスト。全体に暗くて、イラストの体を成していません。黒犬とはいえ、もう少し書きようがあったはず。例えば、背景を変えるとか...もしかしたら、イラストレーターさんは、カラーで書いたものを二値でモノクロに変換したのかな?
絵柄そのものについては、好みがあるので、仕方ないです(ははは、嫌いだって言っているようなものだな・・・作者名が違ったら、買っていなかったレベルだ)が、校正はできたはず。誤字脱字レベルじゃない間違い方ですよね。

うーん、続編どうしよ。本編以外のマイナス点が多くなりすぎて、ちょっと困ってしまいました。

★★☆
タグ:異能 ★★☆
posted by あにあむ at 14:19| Comment(0) | TrackBack(0) | ぽにきゃんBOOKS

2014年02月14日

閃光のホワイトアウト


著者:明秀一
出版社:ぽにきゃんBOOKS
閃光のホワイトアウト

2013年12月に、ポニーキャニオンが立ち上げた新しいレーベル。その第一弾で、かつ新人さんの作品。

主人公は、どうみても美少女にしか見えない少年・佐倉松雪。本人は、男らしくなりたいと思っており、女の子を守ることが「男らしい」と思っている。そんなある日、姉から「電脳害悪駆除抗体」通称魔法少女として、サーバに巣くう悪質なウィルスと闘い、魔法少女のエース・闇の福音こと氷室詩織の身辺警護を依頼されます。詩織にはいきなり男であることがバレ、変態と罵られながらも、その一本気なところが気に入られてもいる模様。他の魔法少女からも、懐かれていますが、そちらは完全に女の子と思っているようなので、もしバレたらどうなるか?

端的にいうと、電脳空間で戦う魔法少女ものなんですが、最近流行の仮想空間として描かれており、現実世界の容姿がそのままアバターとして利用されています。本来であれば、本体は怪我をすることもなく、最悪でも管理者側から強制ログアウトさせればいいということだったのが、いつの間にか悪質なウィルスによって、ダメージを受けることにより、ウィルスに取り込まれるという事例が発生します。詩織も元凶である「クイーン」によって、妹が行方不明になっています。

少し変わっているのは、この魔法少女とウィルスの闘いが、ネット中継されているという点。中継で流されたコメントが、魔法少女の力の源になるという設定になっています。従い、美少女であるほど、強力な攻撃ができるという仕組み。主人公は、その見た目からとんでもない数のコメントを集めることになるのですが...さらにアバターが着ている服は、身体にフィットしたもの。現実世界の容姿がそのままということは、つるぺたな胸(こちらは需要ありそう)も、下半身に生えているものもそのまま。ぱんつ見られる=もっこり見られる=男とバレる=変態のレッテル貼られる=人生終了...ということで必死でぱんちらを防ぐ松雪。その仕草がさらに男の劣情をあおり...わからないでもないけどね。

基本コメディタッチでストーリーは進展します。松雪(ユキ)も、見た目はともかく、普通の男の子で、女装趣味がある訳でもないので、妙な方向には行きません。ラブコメとしても楽しめる趣向になっています。

問題は、動画サイトのコメント。設定は2030年ですが、今の動画サイトと同じような、見るに堪えないコメントばかり。それが基本真面目なはずの闘いの中に混じってくるので、気が散ってしまう。動画サイトコメントが面白いと思えない人には、辛いですねえ。あれがなければ、もっと面白くなったのではないかなあ...
「俺の嫁キタァアアアアアアアアアアアアアア!!!!!!!!」
ほら、気が抜けるでしょ...

最後に、裏表紙のあらすじに苦言。さっきも書いたように、主人公は女装趣味ありません。ぱんつ見られることを嫌っています。なのに、あらすじでは

「パ、パパパパ、パンツ見せますッ! だからコメントください!」
 →こんなセリフ本文にない。
「いま、美少女な俺のパンツで、コメント数が急上昇!」

などなど、主人公が女装趣味で自ら進んで魔法少女になったように記載されています。これって完全に逆だから。ストーリーの根幹が間違っているから!

このあらすじ先に見ていたら、買わなかったでしょうね。出来がいいだけに、残念です。
★★★☆
posted by あにあむ at 13:51| Comment(0) | TrackBack(0) | ぽにきゃんBOOKS