2014年05月14日

僕と彼女とカノジョとかのじょ(2)


著者:田尾典丈
出版社:オーバーラップ文庫
僕と彼女とカノジョとかのじょ(2)

金の斧ならぬ、金の黒恵。泉に落ちた幼なじみが、金と銀に分裂した...そんなお話。
主人公は、神座木社。名前の通り神職の父を持ち、神社を護る一族。なぜか幼稚園頃以前の記憶が曖昧で、何事にも受け身な性格。幼なじみは勝ち気な女の子ですが、分裂した金恵と銀花は、黒恵の「いいとこ取り」をしたような女の子。アクティブな金恵と、かわいらしい銀花。紆余曲折があったものの、3人と1人はにぎやかなな日々を送っていたのですが、友人の蒔埜蓮がくれたお土産が原因で、またもや彼らはおかしな現象に巻き込まれていきます。

2巻になって、ヒロインが増えそうで増えなかったですねえ。次の巻でヒロインズに加わるのかな?

まず最初に問題に巻き込まれたのは、銀花。自分が考えていることが、すべて社に伝わってしまいます。って普通心に秘められた恋心だとか、そんなのが伝わるんではないかい?なぜ今日穿いている下着の色なんだ? それはともかく、意中の人に自分の心がすべて伝わるってのは辛いですよね。次に、金恵に社の考えていることが筒抜けに。こちらは、社が普段は口にしない「可愛い」といった好意を聞きわたわた。でもこの時金恵は、社の心の声を聞いたことにより不安を感じるようになっていきます。この子深いなあ。
最後は、黒恵。こちらは社がかけた言葉がすべて「歯が浮くような」キザな言葉に聞こえるというもの。一番害がなさそうだな。3人とも要は「自分がして欲しいこと」が具現化しているんですね。これらは、一定距離(3m以内)で発症するということで、出来るだけ離れて過ごそうとする4人。それでも、トイレの壁を挟んでだとか、授業中だとかどうしても避けられない時間も...

どうやらこの現象は、誰かの悪巧み(?)が原因らしいということで、4人はその誰かを探しに奔走します。一度は、解決したかに見えたのですが、さらに酷い状況になり...

3人と社の絆が強くなっていく様が描かれています。まさにハーレム型解決法ですね。今回、銀花がメインヒロイン的立場なのかな?と思っておりましたが(実際、彼女の登場シーンが一番多い)、金恵のほうがヒロインだったようですね。第一段階で、自らに対する好意的な心の声を聞いて、舞い上がるだけでなく、その本質に不安を抱いたところ。第二段階で、逆の心の声を聞いて、それでも社を信じていたこと。「人を愛する」ことの本質を突いた彼女の台詞は、なるほどなと思わせるものでした。表面上の浮ついた気持ちではなく、本当に愛することの大切さ、難しさを改めて知らされたようです。

今回もギャグと切なさのバランスがいいですね。人を信じることがベースになっている作品は、気持ちいいです。

★★★★
posted by あにあむ at 12:07| Comment(0) | TrackBack(0) | オーバーラップ文庫
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