2014年02月03日

コンプリート・ノービス レベル1の最強剣士


著者:田尾典丈
出版社:富士見ファンタジア文庫
コンプリート・ノービス レベル1の最強剣士

アストラル・イノベーターというMMORPGが舞台。近未来ということで、ネットワークにダイブインするタイプのMMORPGとなっています。ゲーム内での感覚は、かなり正確に現実世界に反映されています。ただ意図的に「少しだけ違う」という設定もなされています。理由は、現実世界の商品が売れなくなるから(お酒に酔えるのであれば、現実世界でアルコールを購入する理由がなくなる)というもの。このあたり「?」ではあるんですけどね。
ま、それはさておき主人公は、そんなゲームでレベル1であるにも関わらず、高Lvの敵を倒して、ミッションをクリアするコンプリート・ノービスことイチノ(ゲーム内での名前) 高レベルの敵であれば、かすっただけでも一撃死してしまうレベル1に固執する理由は、本編内で明かされています。
#ただし、なぜ彼がレベル1に留まれているのかは謎。普通、ミッションクリアしたり、敵倒せばExpが上昇し、自動的にレベルが上るのでは? あれか、昔あったゲームのように、特定の場所(神殿など)に行って、特定の行為(祈るなど)しないとダメなシステムなのか? まあ本題とは関係ないけど。
彼が、レベル1でも敵を倒せるのは、敵の行動パターンを1フレーム単位で認識し、反応しているから(ゲームシステムは240FPSだそう)まあ、チートな能力ですね。実際、イチノと戦って負けたヒロイン・サクラは「チート」だと彼をつけ回すことになります。

彼がレベル1に固執するのは、何者かによってゲームをクラッキングされ、妹・レナのゲームデータが8つに分解され、ゲームアイテムに押し込まれてしまい、現実世界に戻ってこれなくなったから...そのアイテムのうち一つがレベル1でないと入れないダンジョンにあることがわかっているので、レベルアップできない。さらにそのボスに負けないと、入手できない=負けたら終わりなので、最後でないと入れないという設定。ということは、逆に高レベルでないと入れないダンジョンにアイテムがあったら、レベルアップするしかないんだ...下手したら二律背反になるぞ、この設定。

ゲーム世界の話ではありますが、現実世界のしがらみがそのまま持ち込まれています。そんな中、イチノが「好きという思い入れ」だけで物事はどうにかなるといったことをほざいています。これには納得できないな。確かに、思い入れがないとどうにもならないのは事実ですが、その人が持っている「才能」により、大きく左右されることは事実。思い入れだけで、なんとかなるんだったらどれだけ楽か...妹を人質に取られた状態で、失敗の許されない環境にいるイチノに余裕がないのは仕方がないのかな? サクラと触れあうことで、後半は少しずつ余裕が出てきているのは好印象。人間一人では煮詰まるという好例ですね。

★★☆
posted by あにあむ at 11:54| Comment(0) | TrackBack(0) | ファンタジア文庫
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