2010年01月20日

小春原日和の育成日記


著者:五十嵐雄策
出版社:電撃文庫
小春原日和の育成日記

「乃木坂春香の秘密」作者である、五十嵐さんの新シリーズ(なのか?) 築70年のボロアパート(風呂トイレ共用)の管理人代行をやっている高校一年生の晴崎佑介が主人公。「乃木坂春香の秘密」同様、晴崎佑介の一人称で話が進みます。この主人公、肝心なところで鈍いとか、忘れ物届けに行って変質者に間違えられるとか「乃木坂春香の秘密」主人公である綾瀬裕人そっくりだったりします。
作品は、主人公が管理する「桜乃日和荘」に引っ越してきた、中学3年の女の子、小春原日和が、突然お嬢様学校である「私立姫乃宮女学院」受験を希望することで巻き起こる騒動を描いた、ラブコメとなっています。

ヒロインである日和は、超地味で同級生にも認識されないという特技(?)を持つ「お嬢様」とは対局の性格。彼女を認識するには、彼女が心を開いてくれないと難しい(んなアホな)が、なぜか主人公に懐き(おにーちゃんと呼んでいる)、彼がなにかと世話をしているようです。
お嬢様学校を受ける理由は「ひみつです」ということで、最後まで明かされていません。そういった意味では消化不良な状態にあります。また、日和の受験勉強を手伝う桜乃日和荘の住人の予想外の特技など「ご都合主義」が見られるのも特徴の一つ。

でもなにはさておき、この作品は日和の
「わたしを……おにーちゃんの手で……“おとなのじょせい”に、して、ほしいんです……っ」
という台詞に尽きるでしょう。もうこの台詞を言わせたいがために、エピソードが出来ていったのではないか! と疑いたくなるような台詞です。

春香はピアノの名手でしたが、この作品のヒロインはテルミンの名手だったようです。うーむ、テルミンを操るお嬢様...想像出来ない...

全体的に「乃木坂春香の秘密」に似たテイストなので、あちらがお好きな方にはぴったり合うのではないでしょうか? あの独特の世界が嫌いな人にはとことん合わないだろうなあ、この作品は...

最後に疑問(おっさんの)
作品中で、主人公は日和の同級生やアパート住人などから「ロリコン」だの、「痛い人」呼ばわりされていますが、二人の年齢差って1年なんですよね。まったく問題ない組み合わせではないかい?「おにーちゃん」も昔は普通に使われていたけどなあ(近所の先輩ならおにーちゃんって呼ばれていた)。時代が変わった? それとも五十嵐さんが「おにーちゃん」って呼び方に思い入れがあるのか?
「乃木坂春香の秘密」の二番煎じ的なところもあるので、今回は厳しい目の採点です。続きがあるようならば、そちらで判断してみましょう。

★★☆
posted by あにあむ at 12:14| Comment(0) | TrackBack(0) | 電撃文庫
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