2019年05月22日

放課後は、異世界喫茶でコーヒーを(5)


著者:風見鶏
出版社:ファンタジア文庫
放課後は、異世界喫茶でコーヒーを(5)

歌姫が去った迷宮街は、以前の静かさを取り戻します。街の喧騒から逃れるため、深夜営業していたユウの店も、もとの営業時間に戻っています。いつもの日常が戻ってきた喫茶店。お客さんも従来通り。ユウは、季節のメニューを考えたりと、ゆったりとした空気が流れています。そんな中、歌姫ティセからユウ宛ての手紙が届きますが、ユウはこの世界の文字の読み書きが出来ない。「本人が返事を書くべきだ」という周りの声に押され、ユウはアイナに異世界文字を教えてもらうことになります。そんな日常の中、チェス勝負を持ちかけられたり、治療魔術師になるための勉強で忙しいリナリアとの距離が気になったり…異世界で日常を手に入れつつあるユウの物語。

ここしばらく深夜営業に切り替えたことにより、当初の常連さんの出番が減っていました。唯一リナリアだけは、ユウとの距離を詰めていましたが、彼女は勉強のため、喫茶店に顔を出すことも出来なくなっています。その代わりといってはなんですが、今回はアイナがメインヒロイン的存在になっています。ティセの手紙を読み、返事を出すために、アイナ先生に文字を習うユウ。この世界では、貴族以外(一般庶民)は、読み書きが出来ないのが当然で、その勉強をしたこともない人が大半。ユウは、元世界では高校生だったため、外国語を学ぶ感覚で、異世界文字を吸収していきます。

平和な生活が続くかと思われた時、アイナにお見合い話が出てきます。貴族である彼女にとって、お見合い=結婚ということになりますが、この話が出てきたウラには、いろいろあるようで…この世界にも大切な人が出来、いろんな人間関係の中で、居場所を見つけていると思っていたユウですが、この一件により「本当に自分はここにいていいんだろうか?」と悩むようになります。リナリアは自分の夢を実現するために、遠くへ行ってしまうし、アイナも結婚すれば、会うことも出来なくなる。ティセも歌姫として、大きくなっていく。いっぽうユウは、本来この世界の住人ではない…

忘れていましたが、ユウは高校生だったんですね。そりゃ悩み大きいよな。異世界転生ストーリーで、いつも疑問に思っていた「元世界に戻りたくないのか」という葛藤や、青春時代の葛藤が描かれており、甘酸っぱい思いで読んでおります。

★★★
posted by あにあむ at 16:55| Comment(0) | TrackBack(0) | ファンタジア文庫
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