2019年05月15日

何故か学校一の美少女が休み時間の度に、ぼっちの俺に話しかけてくるんだが?


著者:出井愛
出版社:MF文庫
何故か学校一の美少女が休み時間の度に、ぼっちの俺に話しかけてくるんだが?

Web小説。タイトルが長い=出来が悪い という公式に当てはまりそうな作品です。
ラノベ好きをこじらせた「ぼっち」の安藤くんが主役。あるとき「学校一の美少女」である朝倉さんから声をかけられ、気がついたら二人の交流が始まっていたというストーリーになります。そこに、二人の仲を取り持つ(というのかな?)存在として、委員長や安藤くんの妹が登場しています。それぞれのキャラは、悪くないと思います。はっきりした存在感があり、生き生きと行動しています。

ぼっちだった、安藤くんがいろいろ残念なのは当然として、朝倉さんも、残念美少女であることが、いちゃいちゃ感を増しているもの事実です。「私、(ラノベが)好きなの」とラノベを抜いてしまい、別の意味になってしまったりだとか、「私、安藤くんが大好きなの!」と叫んでみたりだとか、なにこの可愛い生き物状態になっています。妹も、実はブラコン(兄とのお出かけを喜んでいる)だけど、兄と朝倉さんが仲良くなることを、応援しているという真っ当な性格。委員長も、共通の知人ということで、二人の仲を取り持とうとして、空回りしているなど、魅力度大な存在です。

この小説のウリは「地の文がない」ということみたいです。要は「会話劇」を展開しようとしているんですね。この一点が、この作品の評価の分かれ目になると思います。会話劇自体は、さほど珍しいものではなく、古来文学作品でも存在していますし、ラノベでも結構多いと思われます。過去の作品に比べて、この小説は「読みづらい」と感じてしまうところがありますね。「地の文がない」といいながら、会話だけでストーリー展開をすることが出来なかったのか、登場人物の「心の声」を多様しています。それが結局は「地の文」と同じ役割になっており、視点がコロコロ変わるため、わかりにくいものになっています。本来会話劇であれば、登場人物が実際に声に出す=会話のみで、進むのですが、この作品は、モノローグの部分が多く、ストーリーが停滞しています。元がWeb小説ということですから、各章は短い。その特性を生かして、各章終わり(もしくははじめ)に、キャラクターのモノローグを入れれば、もう少しすっきりしたのではないでしょうか?

あまりモノローグが多いと、いちゃらぶの甘々な雰囲気が崩れてしまいます。全体として、甘々ラブコメだったので、少し残念ですね。

★★
posted by あにあむ at 14:54| Comment(0) | TrackBack(0) | ファンタジア文庫
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