2018年12月05日

神アプリ曰く、私たち相思相愛らしいですよ?


著者:真野真央
出版社:MF文庫
神アプリ曰く、私たち相思相愛らしいですよ? #【攻撃力】全振り幼なじみは俺がデレるとすぐヘタレる

主人公は高校生・翔。彼には、初恋の相手である幼なじみ・凜珠がいます。乳児で出会った時に、お互い手を握ってニコニコしていたという正真正銘の初恋。小学校でもそのままで、思春期が終わればひっつくと周りにも思われていた二人。翔が中学で転校したことにより、二人の関係性が変わり出します。

一番大きな理由は、相性度を測るコミュニケーションアプリの存在。普段からアプリを使うことにより、自らのステータスが数値化され、同じアプリを使っている相手との相性度も数値化されるというもの。ラブラブのカップルでも、相性度が低い場合があり、それを無視して付き合うと、悲惨な将来が待っている(一日で別れるなど)、逆に初対面で相性度が高いと、うまくいくという事例が芸能界を中心に多発したことにより、若モノの間では、信頼度抜群のアプリとなっています。このアプリで、翔と凜珠の相性は1%… 凜珠は、それを無視していろいろアタックしてくるのですが、翔がデレるとすぐにヘタる…そのため二人の仲は進展せず。そんな仲、翔の恋愛力ステータスが、幸運全振りになります。すると相性度最高な女の子(しかも美少女)と運命の出会いが早速訪れます。それも一人だけでなく複数人…いきなりハーレムな幸運が訪れた翔。彼は、自分が相性度抜群の女の子と付き合えば、凜珠も新しい恋に進めると考え、仲良くなろうとしますが、なぜか一歩進むことが出来ず…

一番好きな相手との間には越えられない障害がある。だから自分が身をひけば相手は幸せになれるという、非常に甘い考えの高校生ですね。悲恋物語はたいてい、こういう考え方が原因で悲劇が引き起こされるのですが、その教訓はなかったようです。この作品で一番まともな考えをしているのは、凜珠のように感じます。彼女もアプリを使っていますし、翔との相性度1%に振り回されているのですが、一番自分の考えを持っています。翔が一番、アプリに影響をうけていますね。

昔から、恋占いはありましたし、その結果に一喜一憂することは普通です。でもこの作品にあるような、アプリの結果に疑問を持たず従うというのは怖いですねえ。自分で考えるということが出来なくなるでしょうし、運営側(あるいはその裏)の思惑で、都合がいいように、思考を変えることができてしまいそう。アプリの結果も「一つの指針」として、自分で考えるのではなく、思考停止した主人公というのは、思い入れができないですね。
せっかくヒロインズが魅力的なのだから、もう少しアプリから離れた思考をして欲しかった。

★★
posted by あにあむ at 15:28| Comment(0) | TrackBack(0) | MF文庫
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