2017年01月10日

手のひらの恋と世界の王の娘たち


著者:岩田洋季
出版社:電撃文庫
手のひらの恋と世界の王の娘たち

花x華の作者さんですね。
舞台は、八つの平行世界の王の娘たちが通う「八重ノ学園」。主人公はこの学園に通うことになった第二世界の少年・美哉。彼の役目は、王の娘である羊子をサポートし、彼女を統合世界の王にすること…だったはずなのに、「わたしは美哉のことが、す、……好きなんだ!」と突然告白され、なぜか彼女と同棲することに。
この学園では、王の娘たちが、平和的に代理戦争を行い、平行世界の領域を決めるという闘いが行われています。そんため、王の娘は一つだけ「危険物」として武器の持ち込みが許可されているのですが、なんと羊子が申請したのは「美哉」。本来身分的な問題から、この学園に入学するのが難しい美哉を物として申請することで、持ち込んだのです。なんかも可愛いですね。でも自分の恋心を世界の領域より優先することは。許されるんだろうか?

またまわりの王の娘(といっても、数名しか出てきませんが)も、超絶お節介な少女ばかり。「H&M会(羊子さんと美哉くんのための会)」を立ち上げ、恋に恋する羊子を煽り、暴走させ、美哉がその悪ノリに翻弄されるという……いや、どの王の娘も美少女そろいである意味ハーレムなんですが、なんせ羊子の想いを知って、悪ノリしているメンバーたち。美哉はおもちゃとして、地獄の日々を送ることになります。しかも、羊子が美哉への恋心が絡まり、実力がまったく発揮できない状況。羊子の父=王からは「高校生として節度あるおつきあいを」と念を押され、当然「世界の覇権をとる手伝い」も指示されているので、そちらも冷や汗もの。

羊子が恋に関して、あまりにも初心であり、H&M会メンバーも、本当の意味での恋を知らないようで、少女漫画的かつ女子会的に悪ノリしています。応援するというよりも、右往左往する二人(主に美哉)を見て、楽しもうという意図が見え見え。まあ、美哉が羊子をまったく気にしていなければ、なにやっても羊子の空回りだったでしょうし、面白さは半減していたでしょうしね。まあ美少女に直球な好意を向けられ、しかもそれは気になる異性。でも手を出すととんでもないことになりそう。生殺し状態の美哉は、いつまで耐えることができるのでしょうね?

花x華同様、ラブコメの中にシリアスな闘いが混じっております。それが、影を落としているので、単純なラブコメにならないのが、この作者さんの特徴なのでしょうか? 甘々なラブコメで蕩けたいという方には、少し不向きかも。シリアスをおしるこに添えられた塩昆布として楽しみましょう。

★★★
posted by あにあむ at 09:14| Comment(0) | TrackBack(0) | 電撃文庫
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