2016年03月09日

俺氏、異世界学園で『女子トイレの神』になる。


著者:周防ツカサ
出版社:電撃文庫
俺氏、異世界学園で『女子トイレの神』になる。

主人公は、世良隼也。総理大臣の三男ということ。舞台は、異世界と繋がる扉が多数あり、異世界人との交流が現実ものものとなった現代。とはいえ、まだ一般人にとって、異世界人との交流は難しいもので、そのためのサンプルとして異世界人学校が創立され、そこに転校させられることになります。隼也は「自分が兄弟たちのような能力がないから、父親にレールを外された」と思っていますが、当の父親はどうもそうは考えていないようで…

元々友達作りが苦手な隼也は、多様な異世界人に馴染めるはずもなく、ぼっちまっしぐらな学校生活を送ります。そんなある日いつものように男子トイレ(個室)にこもっていたところ、なぜか学級委員長(有翼種の美少女)アイリスの声が頭に響き、気がついたらアイリスのいる個室へ召喚されてしまいます。アイリスの召喚魔法の失敗が原因だったのですが、なぜかそれ以降呼ばれると個室に召喚されるという、謎な体質になってしまいます。しかも「女子トイレの神様」という噂が立つようになり、保身もあり(女子トイレにいるところを見られたら、人生が詰んでしまう)クラスメイトたちの相談に乗ることに。もちろんこの行為は、さらに深みにはまっていく一因になり…スマホのボイスチェンジャー(自作アプリ)を用いて、中性的な雰囲気を出し、神様=隼也だということを隠しているのですが、隣の個室でスマホに話していたら、地声も聞こえてしまうんではないでしょうか?

女子トイレの神様になった隼也は、クラスメイトたちの悩み(もっともてたいとか、デートがうまくいくようにとか、思春期にありがちな内容)を解決していく中で、少しずつクラスに溶け込んでいきます。政治家の息子ということで、先生に当てられた時に誤答しただけで「失言!」とからかわれるのが嫌で自分で殻を作っていた隼也。しかし異世界人たちの飾らない心に触れていく中で、少しずつ自分を出すようになり、それが周りにも好印象を与えるようになっていきます。

この作品が面白いのは、クラスメイトたちのキャラが面白いということでしょうね。委員長・アイリスは完全無欠美少女に見えるけど、妄想暴走型のダメ娘だったとか、オークのユリアンは「もてたい!」と思っているけど、日本でのオークのイメージ(一部の人たち向け)を聞いて落ち込むなど、それぞれの種族の特徴がでています。

表面上は、平和な悩み解決が続いていくのですが、根幹にはシリアスな部分も有しています。それが物語を引き締めていて、読み進める原動力になっています。この先「どうなるんだろう」と楽しみで…

★★★★
posted by あにあむ at 10:47| Comment(0) | TrackBack(0) | 電撃文庫
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