2015年08月19日

マンガの神様(2)


著者:蘇之一行
出版社:電撃文庫
マンガの神様(2)

左右田伊織は、西の天才高校生漫画家・高良翔太郎とのマンガ対決を編集長より持ちかけられます。指定ジャンルは「恋愛マンガ」 翔太郎は恋愛マンガが得意らしく、楪葉もその実力を認める存在とのこと。それでも負ける訳にはいかない伊織がとった行動とは?

今回も伊織の妹・日芽がいい味だしています。翔太郎がWeb連載している恋愛マンガの虜になり、まるで廃人のようになったり…中学一年とは思えないおバカ加減がいいですね。後書きによると、次回以降きちんとフォローされるそうなので、楽しみではあります。

今回恋愛マンガを書くために伊織がとった方法は、まずデートをすること。今までデートどころか、異性を誘ったことがないため、とりあえず日芽を誘おうとしますが、上記のように廃人になっており、挫折。ってか妹誘ってもデートにならんだろ。次に幼なじみを誘おうとしますが、言い出せずに挫折。最後に楪葉をデートに誘うことに成功。初々しいデートを実行するのですが、そこは「マンガの神様」に憑かれている楪葉。いろいろハプニングが起こります。

さらに、編集長の紹介で、ベテラン少女漫画家・糸屑ほたるのアシスタントも経験します。彼女は、独特の制作方法をとっており、アシスタントの仕事は、彼女の「妄想」を高めること。なので、翔太郎とツイスターをさせられたり、いろいろ怪しい関係に…そんな彼女が伊織に告げた方法は「恋愛をしないこと」でした。「できない」のではなく「しない」 異性と触れあわないことにより、異性を想う気持ちを高め、それを妄想に昇華させる。それを作品に転化させると…今まで、リアリティを重視してきた伊織でしたが、その意見に納得出来る部分があり、楪葉たちを避けるようになります。もちろん、その行動により楪葉たちは、大きく傷つくことになり、マンガに捧げることにより大切な友人をなくしそうになります。悩む伊織に、ほたるは「何のためにマンガを書いているのか?」と問いかけます。

前巻では「読者の目」をまったく意識していない作品になっていましたが、今回は大きく方向転換されていました。創作論も語られますが、それよりも「いかに楽しませたいのか」が主眼になっており、ラブコメとしての完成度が大幅に上がってきています。

主人公が挫折を経験することで、大きく成長してきたようです。今後が楽しみな作品になってきました。

★★★
posted by あにあむ at 10:46| Comment(0) | TrackBack(0) | 電撃文庫
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