2019年07月10日

アジャンスマン


著者:御手座祀杜
出版社:ファンタジア文庫
アジャンスマン:あるいは文化系サークルのラブコメ化を回避する冴えたやりかた

とある事情で学校を1年休学していた、山繭旁が主人公。彼が休学前に所属していた現代コンテンツ表現調査部会の扉を開けてみると、そこでは美少女たちが楽しくアニメやゲームのオタトークを繰り広げる世界になっていた。休学前の硬派なサークルはどこへいった?旁が、サークルの美少女が手がけるラノベにアドバイスをして、よくなりました。ってだけの話。

作者は、もともとラノベではない分野からの転身組(といっても新人さん)のようですが、ラノベの「なんたるか」が理解出来ないまま書き殴った作品なんでしょうね。とりあえず、小難しいこと言わせて、異能を出して、ついでに美少女を出して、いろんな属性入れて、あ。妹属性いれておかないと…てな感じで進んでしまったようです。キャラクター間の関係性が極端に薄い作品になっています。なぜ旁に好意を抱いたのか? それも曖昧。さらに旁のいう異能(能力と表現されている)が出てくるにいたって、本を投げ出したくなりました。まあ前半(というか大半)が、うんちく語りになっているんですけどね。

正直旁のアドバイスって、底が浅いです。その程度のアドバイスで、Web小説人気ランキングを左右するというのは、浅はか。すべからく創作活動は「能力(=異能)」がある人が優れている。まあ確かに「能力」がないと、いい作品は生み出せないでしょうが、それは異能ではなく、普通に誰もが持っている才能。それに努力が組み合わさって、いい作品が生まれているはず。異能だけで作品が生まれるなんて、面白くもなんともない。

久しぶりに地雷でした。

タグ: 地雷
posted by あにあむ at 17:06| Comment(0) | TrackBack(0) | ファンタジア文庫

叛逆のドレッドノート


著者:岩田洋季
出版社:電撃文庫
叛逆のドレッドノート

煉気と呼ばれる異能力をもった子供たちが集められている、日本の沖合から遠く離れた島に存在する学園。そこに入学することになった岩代零が主人公。彼は、島に到着後、森に迷い込み、そこで真紅のドレスを身に纏う新宮百華と出会います。彼女に触れた瞬間「共振錯覚」によって、お互いの思念が映像として流れ込み、恥ずかしい秘密を共有することに。一番最初に出会った彼女は、学園の超問題児であり、零は百華に振り回されることになります。

てっきりラブコメと思っていたのですが、どうもそうではないようです。島に集められた子供たちの煉気に引き寄せられる正体不明の「蛇」と呼ばれる生物(?)と戦っています。結構シビアな話になっています。また百華が「叛逆少女」と呼ばれている理由も結構重いものです。その割に、共振錯覚によってもたらされる百華の「秘密」は非常に恥ずかしいもので、性的な妄想まで含まれています。これって思春期の少年少女には無茶苦茶辛いですよね。

ラブコメとシリアスのバランスがいまのところ、崩壊しているように思えます。共振錯覚をコメディタッチに使うのであれば、もう少しラブコメ寄りのほうが楽しめそう。コメディになったと思ったら、すぐにシリアスに戻ってしまい、他の生徒たちとの確執などを描くのであれば、もう少しそちらに特化して欲しかった。

ちょっと残念でした。

★★
タグ:★★
posted by あにあむ at 16:11| Comment(0) | TrackBack(0) | 電撃文庫