2018年05月23日

乃木坂明日夏の秘密


著者:五十嵐雄策
出版社:電撃文庫
乃木坂明日夏の秘密

帰ってきた「乃木坂春香の秘密」です。
今回も当然、主人公目線で描かれております。そうでなきゃ、このシリーズじゃないですしね。ヒロインは、春香の娘・明日夏。容姿端麗で成績優秀な学園一のアイドル。そして、アニメ・マンガ研究会の部員として、アキバ系知識にも精通していることになっている彼女。ところが、そこには秘密があって…

春香は「アキバ系」ということを隠しており、それを主人公が偶然知ったことにより、物語が動きましたが、今回は「アキバ系でない」ことを隠しており、それを主人公が偶然に知ることにより物語が始まる…ここ数年でのアキバ系の扱いの差ですね。ただ秘密を知るパターンは前回をほぼ踏襲。白いぱんつが見えてしまうのも同じ流れ。今回はなかったのですが、続刊があればマウントポジションも登場するんでしょうね。その後も明日夏の秘密が少しずつ暴露されていくという流れなんですが、しっくりこない部分があるのも事実でした。それは明日夏の姉・未来の存在。実の両親がピアノ演奏会とビジネスで、ほとんど家にいないので、美夏が母親代わり(おかーさん)しているのは違和感ありません。ただ未来がどうしているのか? の説明がないんですよね。両親について世界を飛び回っているのか、どこか海外の学校に行っているのか? なので最初「秘密」を勘ぐりすぎて「明日夏は春香の未来の子供で、現代にタイムスリップしてしまった」とか「未来は実は存在していなかった」など変な方向に考えてしまい、純粋なラブコメに戻ってこれなくなりそうでした。

前シリーズのキャラも登場しています。ほとんど変わっていない人もいれば、えー!そっち方向に変わったのかよ! という人もいたりして、前シリーズファンにとっては、楽しい作品です。よくわからない例えも健在ですし「おにーさん」「ぷりてぃ美夏ちゃん」も復活。

最近電撃文庫での著作がなくなり、残念だったのですが、久しぶりに「これぞ五十嵐雄策」という作品を読むことができました。是非続刊を出して欲しいですね。

★★★☆
posted by あにあむ at 11:27| Comment(0) | TrackBack(0) | 電撃文庫

恋愛至上都市の双騎士


著者:篠宮夕
出版社:ファンタジア文庫
恋愛至上都市の双騎士

かつて世界を救い「双騎士」の名を持つ、勇也と藍葉。二人が次に頼まれた仕事は、一度倒したにも関わらず未来に復活する魔王討伐。そのため、タイムマシンで送り込まれたのは未来。そこは、恋愛感情が生むエネルギーで戦う世界でした。ハグに添い寝に恋人つなぎ。過激なスキンシップもすべては世界を救うため。

この世界の主力武器は「恋愛銃」使う人の、恋愛エネルギーが高まれば、強力な武器になるというもの。なんとか強くなるために二人はやむなく、「優しく、ぎゅって抱きしめてください」戦闘中にハグしたり。「先輩、顔近いですっ…まだ心の準備が」訓練で壁ドンさせられたり。「この戦闘服、スカート短すぎです…!」ギリギリな衣装を着せられたり!? お約束として、いつも生意気な態度をとっている藍葉は、勇也のことが好きで、少しずつドキドキが隠しきれなくなっていきます。二人はイチャラブで世界を救うことができるのか?

この世界では、恋愛がすべてということで、その恋愛も男女のものに限られているような印象です。少なくとも二次元妻は認められておらず、テロリスト認定されているようです。でも年齢に対するタブーはあまりないようですね。恋愛至上主義というより、スキンシップ至上主義なので、街中でもキスは当たり前。それ以上のことをしているカップルも多々見受けられるという、なんというかな世界になっています。

藍葉が、勇也のことを好きという設定があるので、ストーリーが面白くなっています。さらに勇也が、雰囲気に流されていないところも好感が持てますね。積極的に迫ってくる(この世界では、童貞・処女は馬鹿にされる)女性から実を守るためスタンガンを装備して「そういうわけで僕は大丈夫だ。お前が襲ってきても確実に意識を刈り取れるぞ」とすごむなど、脱力系でもあります。

少々(かなり)ご都合主義な展開になっているのが残念。特に後半一番盛り上がるところで「別に主役この二人でなくてもいいんじゃない?」という疑問が生じる展開だったのが一番残念ですね。救国の双騎士というのであれば、彼らでしかなしえない「なにか」を追加したほうが、もっとおもしろかったかと。

★★★☆
posted by あにあむ at 11:04| Comment(0) | TrackBack(0) | ファンタジア文庫