2018年02月26日

ピリオドからはじまる魔導機書(2)


著者:水月紗鳥
出版社:MF文庫
ピリオドからはじまる魔導機書(2)

「未完の魔導機書」を求め、襲撃してきた魔法使い・冷香と魔導機書・ロコを、撃退した真夜と音々子。自らの識らなかった「愛」を識り(つまりはヤッちまったということですな)、愛を深めあいます。そんな中、二人は街中で狐耳と尻尾を持つ美少女・玖印と出会います。幼い容姿の玖印は、なぜか真夜にベタベタとまとわりつきます。音々子たち曰く魔導機書ではないとのことですが……ということで、またもやトラブルに巻き込まれる音々子と真夜。今回は、ケモミミ娘大集合!

甘いです。前巻も甘かったけど、今回も胸焼け必須です。もう細菌すら耐えられないレベルの甘さです。今回は玖印という新ヒロインも登場していますが、前回兄・真夜のベッドで、こんなことやあんなことをしていたという妹がメインヒロイン的立ち位置。つまり、ピンチに陥ります。それでも、真夜に心配をかけないようにと、少なくとも真夜の前では、元気な姿を見せる健気さ…兄への異常な愛情がなければ、ポイント高い美少女なんですけどねえ。前回、敵として登場したロコや冷香も再登場しています。というより、かなりメインな役回りになっています。

今回は、それよりもケモミミ娘が大集合しているほうが重要かな? 音々子(猫耳)、ロコ(兎耳)、玖印(狐耳)。しかもこれらのケモミミ娘が、真夜Love(形は違えど)なんだから、リア充爆発しろ! ですね。 どうやら、ケモミミ娘は、その耳により、性格も変わるようです。ということは、これからも犬耳だとか、熊耳だとかが登場するんですね? そうですよね? せめて犬耳だけでも〜

この作品は、基本「悪人」が出てきません。立場の違いによる衝突はありますし、それに伴うシリアスシーンもあります。でも、根っこの部分は、善人たちの集まりなので、読後感が爽やかなんですよね…嘘つきました。甘さに胸焼けします…

にまにまと激甘に耐えられるのであれば、おすすめできる作品です。ただ心がささくれ立っている時に読むのはやめましょう。ごっそりライフ削られること請け合いです。

★★★☆
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2018年02月23日

お前(ら)ホントに異世界好きだよな


著者:エドワード スミス
出版社:電撃文庫
お前(ら)ホントに異世界好きだよな 〜彼の幼馴染は自称メインヒロイン〜

主人公・匡一郎は、異世界なんてフィクションだと言い切っていた。しかし幼なじみの亜希奈は、アニメやラノベが大好きで、異世界ラブ! ところが、現実主義者である匡一郎が、世界神会議から依頼され、神々の代行者として、異世界の平和を守ることに…
異世界の魅力が詰まったドタバタ・ファンタジーというジャンルだそうです。

匡一カと亜希奈は、同一日時に同一病院で生まれ、家も向かい合わせという絵で描いたような幼なじみ。匡一カのメインヒロインを自称しているくらい、匡一カラブなわけですが、二人の間には、言葉を越えた信頼関係があるようです。いい関係ですねえ。

匡一カを異世界に呼ぶ出したのは、ミカリアという女神。見た目は美少女な女神ですが、その内面はポンコツ。本来の召喚タイミングを誤ったため、異世界召喚者が見るはずのない、世界(異世界同士をつなぐロビーのような存在)に滞在させてしまったり、匡一カだけしか召喚しない予定が、一緒に亜希奈まで召喚してしまうなど、ポンコツ度合いはかなりのものです。

匡一カが世界神会議から依頼されたのは、元の世界に戻らず、居座っている現世界人を連れ戻すエージェント。本当は依頼を受けるつもりはなかったけど、あまりにも亜希奈が喜んでいるので、条件付きでOKします。それは「一度だけ、正当な対価が必要」というもの。労働条件も含め、契約書を作り上げる匡一カ。それが世界神にも受け入れられ、エージェントとしての仕事を始めます。ミカリアはポンコツで役に立たないのですが、匡一カと亜希奈は、それぞれの足りないところを、お互い埋め合い、また支え合いながら、亜希奈が跳ね回り、解決していきます。どうやら匡一カの過去には、現実主義者にならざるおえなかった事情もあるようですが、それを亜希奈はくみ取り、過剰な干渉もせず、それを含めて匡一カとみているところがいいですね。依存ではなく、見事な共存。二人でいることにより、どちらかが我慢するという考えがない相棒同士。

世界神も、偏った考えではなく、フラットにいろんな意見を取り入れ、かつ判断が速く、意思決定機関としては最高の存在ですね。こんな神様たちに、見守れているのであれば、世界もよくなっていくだろうなあ。ミカリアのポンコツ度が少々気になりますが、そこは調和神。なんだかんだで、つじつま合わせしています。

★★★☆
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2018年02月16日

異世界Cマート繁盛記(6)


著者:新木伸
出版社:ダッシュエックス文庫
異世界Cマート繁盛記(6)

今回は、物資そのものというよりも、加工品が無双しています。さらにお祭りといった無形文化財も無双しております。というか、元世界との垣根がどんどん低くなってきているようですね。

前回までに無双したものが、今回も一部でてきています。というか、問題を引き起こしています。例えば、少女まんが。エナが夢中になっていますが、作品の中には男女が裸でお布団の中…という作品が複数。エルフさんは、内容を理解したようですが、エナは興味津々。まれびとさんは「おしべとめしべが…キャベツ畑で…こうのとりが…」としどろもどろ。もともと少女まんがは、過激なものが多いですからねえ。40年ほど前の少女まんがでも、そういったシーンは描かれているものがありましたし、あえぎ声なんかも表現されていましたしね。そういった意味で少年まんがは、お子ちゃまだった。あってキス程度。そういったシーンの作品は「ヤングxx」などに任されていましたしね。まあ昔から男の子は「ぱんつが見えた」かどうかで、大騒ぎする単純な生き物なんですが…

今回、エナが12歳相当ということが判明します。さらにエルフの魔法によって、エナ17歳バージョンも登場。どうやらまれびとさん、ドストライクな容姿だったようで。おろおろしております。

まれびとさんが、双方の世界でモテモテ状態になってきましたね。エルフさんは、実質的に嫁宣言済みですし、エナもそう。さらに女オークさんとモテモテ。こちらの世界では、美津希大明神、前カノなど。なんだろうね? この主人公。いったいどこまでモテモテになっていくんでしょうか?
★★★★
posted by あにあむ at 14:19| Comment(0) | TrackBack(0) | ダッシュエックス文庫

ぽんしゅでGO!


著者:豊田巧
出版社:ダッシュエックス文庫
ぽんしゅでGO! 〜僕らの巫女とほろ酔い列車旅〜

作者や、サブタイトルから推測できるように、鉄道旅がベースになった小説です。
またこの作品に出てくる大翔の実家・真名鶴酒造は、実在の酒蔵です。お酒の名前(酒精巫女の名前)も実在のもの。それはいいんですけど、酒造についての話が物語に出てこないのが残念。
主人公は、人気YouTuberを目指し上京した渡船大翔。といいますが、配信動画のアクセス数は三桁行くか行かないか、なのでいったいなにをどう勘違いしたのやら…。そんな痛い主人公のもとに突然巫女装束の美少女・美雨が現れます。どうやら彼女は、大翔のことを知っているようですが、大翔にはまったく記憶がありません。彼女は、母の使者であり、半強制的に彼は、越前大野の実家の手伝いに戻らせることに。そこへ同居人のラノベ作家(まだ出版された作品はない)の若水蓮も同行することになり、3人での電車旅が始まります。

酒蔵の息子が、家業を継ぐのが嫌で家を出た…簡単にいうとそんな話です。美雨は人間ではなく、酒精巫女という丹精込めて造られた日本酒に宿る精霊のようなもの。それぞれ、呼び出し方があり、大翔は数年前に偶然彼女を呼び出していたのでした。酒精巫女は、呼び出した主人の願いを一つ叶えてくれるということですが、そのためには日本酒の楽しさを広げることで、力を貯める必要があり、その量は彼女たちが持っている杉玉(イヤリングなどになっている)の光方で分かるようで…ベタな設定になっています。

実家に戻った大翔は、当然父親と口げんかをし、気分転換のために蓮・美雨とお気に入りの場所で乾杯したら、蓮が新たな酒精巫女を呼び出してしまいます。こちらは現代風の美少女。二人の美少女に囲まれて、楽しい旅が始まります。

後半は、東京に戻る際、shu*kuraという観光列車内の出来事が中心になっており、別に同行者が酒精巫女である必然性はありません。というか、全体的にあまり酒精巫女である必然性がない作品ですね。もっと必然性がないのは、酒精巫女が身につけている杉玉を触ると、酒精巫女が(どうやら)性的快感を得るという設定。もしかしたら、杉玉の神聖性を強調したかったのかもしれませんが、逆効果ですね。
大翔が、門前の小僧で、日本酒に詳しいというのは理解できるのですが、そこまで詳しい彼がなぜ、東京で三増酒的安酒しか飲んだことがないのか、またそれで日本酒を避けていたのかが理解できません。最近の居酒屋であれば、それなりにおいしい地酒が、お手頃価格で飲めますし(というか、以前のような大量生産三増酒を出す店のほうが少ないのでは?)、飲んだことがなくとも「味がまったく違う」ことは想像できそうなんですけどね。大翔と蓮が、あまり酒量飲めないのは問題ないですが、酒精巫女が「むこうの世界では、毎日お酒を飲んでいる」という割に、飲む量が少ないのが不思議。

さらに最後のエピソードも、大翔だけが気がついた理由が理解不能。なぜ「彼」は、そのことに思い至らなかったのか? 自分が生まれる前の話ならいざ知らず、数年前の話。そんなもの、少し調べればわかる話じゃないですか。特に、専門家である「彼」なら「そこにあった痕跡」を見つけられていてもおかしくない話。

以前の作品でも感じたのですが、せっかく魅力的なヒロインたちを登場させても、鉄道ウンチクにこだわりすぎて、ストーリー性を犠牲にしてしまっている感が強いです。今回酒精巫女というファンタジーなヒロインを登場させたのだから、もう少し楽しいイベントにして欲しかったですね。

鉄道ものとしても、日本酒情報としても、ラブコメとしても、中途半端でしたねえ。さらにYouTuberな設定は、もっといらんものでした。

★★☆
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2018年02月13日

オーク先生のJKハーレムにようこそ!


著者:東亮太
出版社:スニーカー文庫
オーク先生のJKハーレムにようこそ!

異世界転生もの。主人公・イツカは、訳あって異世界のレグド女学園の教師になります。学園は、異種族が集うファンタジーな世界ですが、人間だけが存在していません。そのため、イツカはオークとして学園に派遣されることになります。この世界でも、オークは、雌が存在せず、他種族の雌を襲って子孫を残すため、生徒たちから変質者扱いされます。「オークよ! 女子校にオークがいるわっ!」
といきなり、攻撃魔法を食らったり…でも完璧教師を自称するイツカは、オークのくせに魔法も完璧。彼は生徒たちのイタズラに対応できるか!

ということで、異世界転生+教師+ラブコメな作品になっています。最近のラノベ標準として、オークは忌み嫌われた存在のようです。オークを豚に似た外見にしたのは、ドラクエのようですが、誰がオークにこのような設定をつけたのでしょうね。それはさておき、イツカに課せられた使命は「3年☆組」から一人の落伍者も出さずに卒業させるというもの。落伍しそうな理由は、ファンタジー特有のもの…ではなく、なんか妙にリアリティのある内容が多かったりします。悩みの内容が、少し前の高校生といった感じなんですよね。メインヒロインは、エルフのリエッタ。ただ、他生徒も目立たせたいのか、あまりメインヒロインぽくない扱いに終始しています。そのため、いまいち芯がない作品になっていますね。主人公とヒロインは、もっと明確にしておかないと、軸がぶれて散漫な印象を受けてしまいます。

イツカがオークにされた経緯は後半で明かされるのですが、正直わかりにくい内容になっています。オークにしたことで、ブヒブヒ言わせたり、色仕掛けイタズラを生徒がしたりという展開になっていますが、中身は人間であり、根っからの教師であるため、中途半端な感じになっています。リエッタとのラブコメも、イツカがオークということで、発展しようもありません。さらにリエッタたちが、あまりにもリアルなJKとして描かれているため、舞台をファンタジーにして種族をたくさん出した意味があまりない…

おしい作品ですね。

★★★
posted by あにあむ at 14:29| Comment(0) | TrackBack(0) | スニーカー文庫

2018年02月08日

魔王の娘を嫁に田舎暮らしを始めたが、幸せになってはダメらしい。


著者:手島史詞
出版社:GA文庫
魔王の娘を嫁に田舎暮らしを始めたが、幸せになってはダメらしい。

魔王軍の騎士・カズキが主人公。彼は出自が人間であるにもかかわらず、魔王に寵愛を受け、育てられ魔剣にも選ばれた魔王軍四天王の一柱・紅蓮の騎士として、調和軍(人間)たちに恐れられている。勇者と戦い、引き分けに終わったカズキは、魔王にその報告を行う。魔王はその件について叱責することもなく、娘・アストリッドのコミュ障を治すため、二人で田舎暮らしをするよう指示を出す。アストリッドは、魔王の娘であるにもかかわらず、非常に優しく、また他人と話すことができない重度のコミュ障で引きこもり。カズキとは、兄妹のように育ったので、彼には気を許している(というよりは、異性として恋している)ため、新婚夫婦(偽)として、生活するにはちょうどいい人材だった。が、魔王は「間違いがあったら、殺す」と…アストリッドの無自覚な誘惑に耐えることができるのか!

最近「魔王の娘は優しい」ってのが、流行っているのでしょうか? さらに言うと、魔王が親馬鹿ってのも…最初は「そうか、魔王たちにも家族がいるんだしな」と納得していましたが、これだけ増えてくると、正直飽きてきますね。パターンとして「人間こそ醜悪」という設定も多いですし。ついでに魔王の娘が、主人公に恋心を抱き、主人公も…ってのも常道です。

この作品も、中盤くらいまでは、まさしく上記鉄板をなぞるストーリーになっています。姫は無自覚に誘惑して、間違いを犯す寸前まで行く…そこにストッパーが登場! という流れもほぼ一緒。ストッパーはアイテムだったり、この作品のように、他の登場人物だったり。
そのため、中盤までは正直面白くないです。カズキの心の声(人間を見下した考え)もうっとうしいですし、さらに勇者もうざい。リア充爆発しろ!ってな方向で…

ところが、中盤以降は勇者とカズキの関係性の変化や、アストリッドの変化もあり、魔王が実は深い考えのもと、カズキを人間社会に送り込んだことが明かされ、おもしろくなってきています。ここの設定も陳腐といえばそれまでなんでしょうが、突然各キャラが生き生きと動き出し、物語に深みが出てきています。ついでにコミカルなシーンもバランスがとれていて、楽しい。

前半の冗長な流れを耐えることができたら、面白い物語が待っています。途中で諦めずに、最後まで読んでみるべき作品です。2巻も発行されるそうです。さらに面白くなっていることが、期待できます。

★★★
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2018年02月06日

うさみみ少女はオレの嫁!


著者:間宮夏生
出版社:電撃文庫
うさみみ少女はオレの嫁!

彼女いない歴=年齢な浦島麟太が主人公。こいつらだけは仲間と思っていた、ゲーム仲間から次々に彼女ができたと告白され、思わず逃げ出し、橋の欄干にもたれたらもげて堕ちてしまった…。やたら長い走馬灯を経験し、なぜかUFOにはねられ、気がついたら月面に。目の前には、うさみみの生えた美少女がいて、しかも月の民のお姫様で、さらに結婚を迫られ…と夢のような展開…お姫様・輝夜が提案してきたのは、実際には政略結婚させられそうだから、ニセ夫婦になって欲しいというものでした。偽装結婚から始まるラブストーリー。二人の不純異星交友はどうなるのか?

ベタです。ベタベタなラブコメです。でもそれがいい!下手に小細工がないぶん、ムズムズさが直接響きます。輝夜が、すこしズレてはいるものの、純情まっすぐなところがいいですね。目先の政略結婚が嫌ということで、麟太とニセ夫婦になるものの、時々恥じらうところなんかもう。地球にお持ち帰りしたいくらいです。麟太も、死んだ魚ような目をして、髪がボサボサながら、お人好しというか行動が男前で好感が持てます。この作品は、エロ要素がないことも成功していますね。最近安易なエロコメが多くなっていますが、これにはそのようなシーンがない。だからラブコメの王道ど真ん中という感じなんです。ギャグはすべっているところも多々ありましたが、とりあえず「勢い」で押し切ったというところですね。

ヒロインの名前がカグヤだからか、主人公の性格がそうさせたのか、別作者の別作品を彷彿とさせるシーンがあったのが残念。ヒロインの行動も、月の姫という設定も、似ているんで仕方がないか。昔話をテーマにしている作品は多いですからね。この作品の特徴は、かぐや姫と浦島太郎が合体していることでしょうか? 竜宮城=月の宮殿 ってことは、太郎が助けた亀は「ガメラ」だったんですね(;¬_¬) 当時は宇宙という概念がなかったから、海の底となって伝わったのでは? と太郎が推測していますが、じゃあ「タイやヒラメの舞い踊り」はどこいった? ってどうでもいいですけど。

ラストまで、ラブコメ王道なので、安心して読めます。途中から鬱展開ってこともありません。スタートダッシュのままゴールインしています。もう少し続きが読みたくなる、そんな作品でした。

★★★★☆
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2018年02月05日

最強パーティは残念ラブコメで全滅する!?(2) 恋と水着の冒険天国


著者:鏡遊
出版社:ファンタジア文庫
最強パーティは残念ラブコメで全滅する!?(2) 恋と水着の冒険天国

1つめのグランドクエストを攻略し、しばらく余暇をとるということもなく、2つめのグランドクエスト攻略を目指す、最強パーティ「紅い戦団」 というよりもそのリーダーであるナギ。1つめのグランドクエストの報償で「モンスターをおびき寄せる」という体質が治ったフィオ。ところが、今度は「魔法が自分たちに反射する」という呪いを受けてしまいます。パーティ随一の火力が封じられることになり、またフィオの魔法が暴発することで、パーティ全滅の危機も招くことになり…ある意味前より状況が悪くなったフィオを救うために二つ目のグランドクエストに望むことになります。舞台は南方の行楽地・アティシャ。メンバーは、冒険そっちのけで海でのバカンスを楽しんでいます。そう、今回は水着回です。じゃあミフユは? もちろん鉄壁の防御で釣りを楽しみます。そりゃそうか。そんなのんびり気分の中、モンスターに襲われ戦うことになりますが、思春期を拗らせているナギは、肌の露出のせいで戦いに集中できず、大変な状況。

水着回な今回、2つめのグランドクエストに挑んでいますが、1つ目に比べて扱いが雑になっているような気がします。というか、メンバーに慢心がある状況。案の定、ボス攻略に失敗し、フィオとナギは無人島に飛ばされます。…無人島に二人きり…と、サバイバル生活よりも、その環境を楽しみ、一緒に料理したりお風呂に入ったりと一気に距離を縮めることに成功します。とボスは存在すら忘れ去れたような流れの中、唐突に無人島にボスが現れ、フィオの力が使えない状況でピンチに陥ったナギは「フィオ、俺は君のことが―」と一世一代の大勝負に出ます。…ボスはどうなった?

前回同様、ラブコメがムズムズするストーリーとなっているのですが、フィオ以外のメンバーが、フィオとナギの気持ちに気づいているようで、生暖かく見ているようで。ハーレム型ラブコメではなくなってきました。まあ世間一般には、ナギには、ロリコン疑惑だとか、美少女だけでなく、美少年もいけるクチといった風評があるようですが、実態はフィオ一筋の純情野郎。でもこの作品って、二人の恋が成就したら終わってしまいますよね。紅い戦団の存在価値も減ってしまうし、そもそもナギがグランドクエストに挑むメリットがなくなってしまう。そう考えると、二人の恋はしばらくこのままなんですね。

★★★
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2018年02月01日

美少女作家と目指すミリオンセラアアアアアアアアッ!! (2)


春日部タケル
著者:春日部タケル
出版社:スニーカー文庫
美少女作家と目指すミリオンセラアアアアアアアアッ!! (2)

天花の新作ラブコメが完成。そのクオリティの高さに圧倒される清純。でも当の天花は打合せで、
「あ、あくまで作品の参考ですけど、もし女子高生に告白されたら……どうしますか?」
と奇妙な質問をしてきて、顔は赤いし、なぜか顔を見てもらえない…ラブコメ主人公らしく、鈍感な清純。それよりも、作品の魅力をUpさせるイラストレーター探しのほうが気にかかるようです。普通はもっと早い段階でイラストレーターに発注するのですが、あまりにも早くできあがってしまったため、ギリギリ(というより遅い)での発注。しかも清純にはコネがない…ところが、ダメもとでメールしていた超売れっ子絵師・ソレイユから「OK」の返事が! 喜んで、ソレイユとの打合せを設定すると、現れたのは可愛く優しい、さらに締め切りを守る天使。もう彼女に頼むしかない!と盛り上がる清純ですが、なぜかそこになぜかノッている時はすごいクオリティのイラストを描くけど、性格に難あり、締め切り守らない歪凶魔も現れます。絶賛失踪中の編集長が、二人に「コンペ参加依頼」していたようで…果たしてどうなるのか?

とあらすじでは、天花中心と思わせておいて、天花の出番はここまで。あとはもう一人のヒロイン・ひよこ中心となります。前巻でスランプに陥ったひよこ。筆を折る直前の彼女にもう一度作品を書いてもらおうと頑張る清純の姿が描かれています。後半は、歪の前に心を折られたソレイユの話が中心。いずれも、天花・歪といった天才(努力をしていないという訳ではなく、とてつもない才能を持った人たち)によって心折られた人たちを助ける清純というストーリーになっています。

今回登場したソレイユ。表の顔と裏の顔のギャップが激しい…っていうか、裏の顔はドン引きするというレベルを越えて、嫌悪感を抱かせるものでした。絶対かかわりたくないタイプですね。歪のほうが、まだ付き合えるかな?

ひよこは、相変わらずクールビューティ(クールプリティ?)を装ったドジッ娘ぶりを発揮しています。清純の前でおぱんつさらすこと数度。ついでに清純のパンツまでさらしていますが…そのどうしようもないセンスのギャグも健在です。

今回ヒロインが追加投入され、清純のまわりはどんどんハーレム化してきています。ただ、その状態を全ヒロインが共有している訳ではないので(特に天花)これから先、修羅場が待っていそうですね。「編集者が作家に恋愛感情を持つのは失礼」といっている清純ですが、彼の言動は「無意識にフラグをたてまくる」という、ラブコメ主人公そのものですから、まだまだ騒動は続きそうです。

前巻はダブルヒロインを生かし切れていないという印象でした。今回は複数ヒロインがいることにより、ラブコメ度は増強されていますが、またもや天花が置いてけぼり。まるで幼なじみのような立ち位置になっており、かわいそうですね。当て馬にするのであっても、もう少し優しくあつかってあげてください。

★★★★
posted by あにあむ at 11:57| Comment(0) | TrackBack(0) | スニーカー文庫