2017年12月12日

魔法使いにはさせませんよ!


著者:朝日乃ケイ
出版社:GA文庫
魔法使いにはさせませんよ!

人類を脅かす侵略獣(ファイント)に対抗できるのは、魔法使いと魔法少女のみ。魔法少女は、その名の通り魔力を持った少女。で、魔法使いになれるのは、30歳まで純潔を守り通した…童貞だった男子のみが覚醒できる! えーと、泣いていいですか? 魔法使いは世間からあまりよく思われていない模様。そりゃ、童貞おっさんずより美少女に助けられたほうがいいよね。ということで、魔法少女と魔法使いは仲が悪いようです。

魔法使いを目指す男子は思春期に入る前から、女性から隔離して教育をしている世界が舞台。やだなあ、30歳まで男だらけの学園で生活するなんて。万が一にも間違いが起こらないよう、教師や職員も男性で統一されている模様。って、本人の意思で入るのかなあ?

そんな、いろんな意味で嫌な学園に通う鞘波黒刃が主人公。どうやら素質はかなりあるようで、授業にも出ず鍛錬を続けているストイックな少年。どうもモテないというわけではなく、月一回許される外出日には、幼なじみの美少女とデートをするという恵まれた環境。もっとも、デートで万が一のことがあってはならないという理由で、教師が監視についてくるようですが… 

そんな黒刃の前に、一人の魔法少女・白啾なしろが現れます。最初は、街中でファイントから助けてくれたのですが、なぜか男子のみ魔法使い学園に転入(祖父が理事長という理由で、校則変えさせた模様)してきます。しかも黒刃のことを狙います。魔法で拘束して、ナイフでグサッ! ではなく、薄いネグリジェをまとって「逆夜這い」を仕掛けてきます。自他共に認める美少女であるなしろ、思春期男子の下半身が反応しないわけはないのですが、なんとか意思の力ではねのけます。
「わたしの初めて、捧げたいんです。わたしなんかじゃ……不服ですか?」

彼女の表向きの狙いは、黒刃の童貞を奪い、魔法使いとしての能力を潰してしまおうというもの。で、そんなことを考えている魔法少女の組合は多数あるようでして。って魔法少女もどうかしているな。

黒刃の目の前にぶら下げられたにんじん。それでも、意思を変えない理由はどこにあるのか? またなしろの本当の目的は?

てな展開になっています。少し前までラノベのお約束であった「寸止め」の理由として、うまく考えられていますね。最近は、自制しない主人公が普通になってきたので、ある意味新鮮な感じがあります。なしろが、一方的に魔法使い候補生・黒刃に敵対するのではないところも好感。幼なじみが蔑ろにされていないのも好感が持てます。シリアスなようで、どことなく間抜けな香りのするラブコメ。楽しめました。

でも帯はもう少し考えてくれ〜。
★★★★
posted by あにあむ at 16:08| Comment(0) | TrackBack(0) | GA文庫

幸運なバカたちが学園を回す(1)


著者:藍藤遊
出版社:MF文庫
幸運なバカたちが学園を回す(1) 〜豪運ザコとカワイイ幼馴染〜

主人公・矢内総流は、特異な運の持ち主。ソシャゲでお気に入りのキャラが欲しくてガチャを回せば、まったく興味のないSSRを引いてしまう「要らない幸運」を引く体質。そんな妙な運の持ち主が通う学校は「すべてが運で決まる学園」−時間割・食堂のメニュー・席替え・試験、すべてがガチャによって決まるというトンデモない学園。さらに幼い頃、仲のよかった幼なじみに再会するが、小動物のようにおとなしかった幼なじみは、性格が変わっており、特に総流を目の敵にしていた……こちらも「要らない幸運」だったようで…

ガチャによって、すべてが決まるという謎設定な学園都市で生活する学生を描いたラブコメになっています。総流は「要らないSSRばかり引く」という運の持ち主で、例えば時間割ガチャを引くと、すべての時限で「SSR腹筋」…本来出にくいからSSRのはずなのに、なぜ? 一方悪運の持ち主である悪友・幸田和光は、SR自習を引く…学食に行くと、和光は、BLTサンドを、もう一人の友人・遠山徳盛は、十連でライス。総流はキャラメルマキアート…席替えガチャを引くと、レアな窓際最後部(目立ちにくい=居眠りできる)を引くが、隣には、なぜか嫌われている飯倉レナ(幼なじみ)が…ということで、「要らない幸運」ということなんですが、なぜか素直に共感できない。

和光、徳盛、三国志好きの霞ケ浦華恋が、総流とレナを仲なおりさせようと頑張るのが、メインストーリーとなっています。元々仲がよかったはずの二人なのに、幼少期のなにかが原因で仲違いしてしまった。だから、なかなおりさせようということですが、すべての行動にガチャが必要な学園の特性で、いろいろトラブルが発生します。さらに、総流の心のうち「昔のレナちゃんが好き」が暴走して、「狂気のロリコン」認定を受ける始末。

作者は、ヒロインを使って学園ギャグをやりたかったようですが、そのヒロインに魅力があまりないので、盛り上がりが…ギャグも結構すべってますけどね。たぶん、レナの口調があまりにもきついのが魅力半減させている原因。そういった意味では、2巻以降でどうなっていくか…レナがドブ姫と呼ばれている、運のなさがもっとギャグに生かされると、面白くなるかも。

★★★☆
posted by あにあむ at 11:00| Comment(0) | TrackBack(0) | MF文庫