2017年12月28日

魔力融資が返済できない魔導師はぜったい絶対服従ですよ?


著者:真野真央
出版社:MF文庫
魔力融資が返済できない魔導師はぜったい絶対服従ですよ? じゃあ、可愛がってくださいね?

魔力は規格外なのに、魔法が使えないヒカゼが主人公。彼の職業は「魔力の融資屋」。魔法が普通に使われている世界が舞台ですが、魔力を融通するということは、普通できず、ヒカゼのオリジナル能力のようです。
そんなヒカゼが創国祭が開催されている、魔法大国アリアウェルに到着したとたん、少女のスリに遭います。追い詰めると、彼女はアミカと名乗り、逆にヒカゼに助けを求めます。どうやら借金取りに追われている模様。神魔導師を自称していますが、絶対魔力量が少なく強力な魔法が使えない模様。これを商機とみたヒカゼは、アミカを顧客第一号として大量の魔力を融資します。結局、借金の肩代わりもすることになるヒカゼですが、アミカは不良債務者。「絶対返そう」とさせるために、契約では人間としてのプライドを捨てさせるような「犬のように従順に命令を聞く」という強制力を与えていたのですが
「私このまま犬でいいんじゃないかな?」
「おまえプライドはないのか!?」
と犬な扱いを受け入れてしまいます。さらに万が一を考え追加されていた「乙女の尊厳」もだめ……いや、いまはいているぱんつを脱いでしまい、以降ぱんつが穿けなくなるという強制力なんですが、それすら受け入れてしまいます。「スースーして気持ちいい」なんだかなあ。結局、このアミカを助手として融資屋をスタートするのですが、なぜか不良債務者ばかり集まってきます。さらに国家レベルの騒動にも巻き込まれ……

以前、生命を数値化し、その分の金貨がなくなったら死ぬという設定の、融資屋の話はありましたが、魔力の融通ですか。でもいまいち融資先がわかりにくいですね。アミカのようなパターンがないと融資必要なさそうだし……そもそもヒカゼは魔法が一切使えないですし、魔力で食べていくことはできないので、魔力融資で利息を魔力でとっても、生活が成り立たないはず。まあそこは、とあるパトロンが後ろにいるという設定なんですが、それが見えるまで、理解ができませんでした。理解できてからは、楽しく読めましたけどね。

アミカが絵に描いたような不良債務者。あまりの債務量に、返却しようという意思が飛んでいます。普通ならプライドとして許せない「犬扱い」。さらに年頃の少女として、もっと許せないであろう「ぱんつはけない」 でもなぜかアミカは、ミニスカートのままだし、その格好でお座りもしている。えー、正面にいくと見えてはいけないものが、見えているような気がします。作品はエロっていうよりも、コメディ色が強いんですけどね。アミカがアホの子であるため、他ヒロインも引き立っています。ヒカゼはある意味鬼畜なんですが、アミカのおかげで非常に明るいコメディになっています。

★★★☆
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2017年12月27日

黒騎士さんは働きたくない(3)


著者:雨木シュウスケ
出版社:ダッシュエックス文庫
黒騎士さんは働きたくない(3)

獣人街でヒキニート生活を絶賛謳歌中の元・黒騎士クロウは、アシュリーにビンタを食らいます。どうやら大事な約束をすっぽかしたらしいです。さらにそこへかつての部下、四魔将の一人・イングリッドが現れます。彼女もまた、クロウが守らない約束があるので殺しに来たといい、クロウに本気になれと迫ります。それでも「約束なんて知ったことか、なぜならおれはクズだからな」とスローライフを続けようとしますが……

相変わらず、ヒモ生活を謳歌しているクロウですが、黒騎士時代のしがらみがそれを許さない状況になってきました。アシュリーにまで怒られ、さらにイングリッドが殺しにくるという状況。そんな混乱の中、パスティアが持ってきた猿退治の仕事に嫌々ながら向かいます。このあたり、律儀ではあるんですよね。その律儀さをもっと他に生かせばいいのにと思うのですが、どうもそれができないのがクロウなのかも。

実はクロウ、約束は守ってきていました。前巻で登場したシャリリンとの約束も覚えていましたし、それを果たそうと動きました。ではなぜ今回、アシュリーとイングリッドの約束をすっぽかしているのか? その理由は、本編で明らかになりますが、一つは単純なもの、そしてもう一つはかなり複雑なものとなっています。単純なほうは、誰にでもある話で、ある意味痴話げんかといってもいいかも、といった内容。もう一つは結構重い話になっています。この約束の話だけだと、重いストーリーになるのですが、そこにミアルVs闇商人だとか、いろんな場面でクロウを助けるシャリリンの存在が、場を明るいものにしています。でもシャリリンも脳天気というわけではなく、長い生命を持つものとしての、葛藤はあったようです。それを乗り越えて今のシャリリンがあるようです。

今回もヒキニートになりきれず、結果的には働き者になっているクロウ。イメージとしては、必殺仕事人の主水のようなものかな? 昼行灯だけど、裏では切れ者という。

今回、ストーリーが盛り上がっています。さらに新しい展開が示唆される終盤なのですが、シリーズとしては3巻で終了するようです。最近は作者が考えいたであろうラストシーンにたどり着ける作品が少なくなっていますね。とりあえず出版してみて、ハズレたら、即打ち切り。ならいっそ文庫ではなく雑誌連載にして欲しいです。昔のザ・スニーカーのように。そして連載が貯まったら文庫化する。そうすれば、もう少し打ち切り作品が文庫出版されることが減るのでは? と思ってしまいます。まあ今の文庫を「雑誌」と割り切ればいいんでしょうが……

★★★
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14歳とイラストレーター(3)


著者:むらさきゆきや
出版社:MF文庫
14歳とイラストレーター(3)

大手レーベルから、ラノベイラストの依頼を受けた京橋悠斗。ところが、姉であり目標でもあるイラストレーター・京橋彩華が「その仕事、お姉ちゃんがすることになったから」と言い出します。さらに悠斗のスマホに一枚のイラストを送りつけ……そのイラストを見た悠斗は「勝ち目がない」と完全自信喪失。果たして悠斗はイラストを描くことができるのか?

元々姉に憧れ、イラストレーターを目指した悠斗。即売会でも注目されていなかった頃、ブースに彩華が現れたとたん、いろんな人が挨拶に来るようになります。彩華が悠斗を「弟」と紹介したことで、悠斗にも挨拶していく業界人たち。でもそれは、悠斗を認めた訳ではなく、彩華の付属物としての扱いにすぎません。その事実に打ち勝てず、イラストを諦めかけた過去もありました。そんな姉のすごさを改めて感じた悠斗。なんとか元気づけようとしてくれる乃々香に強くあたってしまい、自己嫌悪と負のスパイラルを落ちていきます。でも前と違ったのは、それでも支えてくれる仲間たちがいたこと。マリィやナスさん、錦といった友人たちの支え、そしてなにより乃々香の支えにより、徐々に気力を取り戻していきます。

今回は、マリィのかわいらしさが爆発している回ですね。前巻では、奇行が目立っていましたが、今回は「悠斗が電話してくれるのだったら」とスマホを買ったり、悠斗の後ろを忠実についていく子犬のような姿を見せます。見た目も含め、可愛い女性のようです。

ナスさんは、自分の気持ちに今回も気づいていないようです。というか、その状態で悠斗からもらった指輪をはめたままにするって、確かにストーカーホイホイですね。勘違いしてくださいって、言っているようなものですからねえ。

ハラミさんは、今回も奇行担当。どうやらこの作品では、ハラミさんがよかれ悪しかれ、ストーリーを動かす役目のようです。そういった意味では、次は乃々香に動きがでてくるのでしょうか? 本文でも強調されていますが、乃々香の両親はどのような教育をしているのか? 前巻はお泊まり旅行でしたし、今回は悠斗の部屋にお泊まり。でもビッチとは正反対の清楚さも持っている。不思議な少女ですね。

ブラコンをこじらせた彩華さんは、まっとうな大人になれるのか? ナスは自分の気持ちに気づけるのか? 乃々香は? ハラミは? マリィは? と気になることが多いシリーズ。すでに4巻も発行されていますし、一日もはやく続きがよみたいです。

★★★★
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2017年12月21日

せんせーのおよめさんになりたいおんなのこはみーんな16さいだよっ?


著者:さくらいたろう
出版社:MF文庫
せんせーのおよめさんになりたいおんなのこはみーんな16さいだよっ?

教師を目指す徳田院学園高等部二年の六浦利孝は、一族から優秀な教育者を輩出する徳田院家党首であり、義父でもある大五郎から一族入りの条件として試練を課せられます。その試練というのが、自称許嫁候補の女の子たち、水無瀬みるく、鳴海るな、入江梨恵、辻葛葉の4人。彼女たちはどうみても小学生。この中に一人だけいる本当は16歳の女の子を見つけることが試練。もし小学生を選んでしまったら、ロリのレッテルを張り、教育界から追放するという……

例によって、幼女の意味を取り違えている駄作ですねえ。小学校6年という設定なのですが、12歳と16歳って、普通に見分けつかない子いますよ? 一番個人差が出る頃ですから、成長の早い子と遅い子の差が激しい年代。というか、4人とも6年とは思えないくらい幼い言動がリアルを見失っています。彼女たちが、それぞれの分野で天才という設定ですが、それを強調したいため、それ以外を幼稚園児程度の子どもにしてしまったのかなあ。最近、よくあるパターンですね。

この4人は、大五郎に強制されて許嫁候補として振る舞っているのではなく、最初から利孝に好感度Maxです。利孝は、中学2年のときに事故に遭い、両親を亡くし、自らも小学校からの記憶の一部(エピソード障害)を失ってしまっています。その欠落した時期に、4人との接点があったようで、すでに仲がよかったみたいです。でも利孝はそのことを忘れてしまっているという切ないお話。

もう少し、少女たちを普通の女の子にして、利孝の超人級の野球に対する能力もなくせば、少し切なく、そしてロリアンルーレットのコメディっぽさが表に出てきただろうに。包装過剰な感じが残念です。

★☆
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2017年12月15日

可愛ければ変態でも好きになってくれますか?(2)


著者:花間燈
出版社:MF文庫
可愛ければ変態でも好きになってくれますか?(2)

部室に置かれていたラブレターは、なぜか新品のぱんつとともに置かれていた。その差出人候補となったのは、ドS、ドM、そして腐女子……ろくでもないヒロインに囲まれて、桐生慧輝に未来はあるのか?

この小説が救えないのは、ヒロインだけでなく、主人公およびその友人も十分変態だということ。まあ主人公の巨乳好きはいいとして(単なる好みのようだし)シスコンぶりは、十分に危ない。「シスコンはおまわりさんに捕まらない」ってそういう意味じゃないんだけどなあというレベル。まあ妹もブラコンなんで、釣り合いはとれているのでしょうが。で、親友が一番危ない。幼女大好きロリ。それも合法ロリは許せないようで、正真正銘ロリでないとダメなよう。それを理由に告白を断るくらい筋金入り。存在だけで単純所持になりそうですね。そういう意味では、ヒロインのほうがマシなのかも。性癖で片付きそうですからね……てなわけなく、書道部部長紗雪先輩は、巨乳(はどうでもいいか)黒髪美少女。見た目は清楚なのに、慧輝の犬になりたいと宣います。恥ずかしさを快感に変換できる、特殊技能も身につけています。逆に貧乳金髪美少女の唯花は、女王様気質。いじめることで快感を得るという特殊技能つき。も一人の同級生は、慧輝と親友(翔斗)のBLを描いている程度。まあ「しょーとけーき」とゴロはいいですね。

前巻では、ぱんつのシンデレラ候補がみな、見た目は美しいけど変態という救いがない展開になっていました。今回は、さらにシンデレラ候補が追加投入されているんですが、そちらも変態。ついでに、合法ロリな先輩も登場しているのですが、こちらも変態。ともしかして、この学校変態しか生息できないというルールがあるのでは?といった状況になってきています。

ストーリーは、シンデレラ探しと平行して、合法ロリによる、本格ロリ愛好者へのアタックが行われます。変態的性癖を無視すれば、青春ラブコメなんですが、それはできないよなあ。

前巻も思ったのですが、変態が多すぎて笑えません。というか、寒気がします。すでにラブコメではなく、ホラーになってきています。この作品、ちゃんとオチがあるのでしょうか?

すでに3巻も購入済みですが、さらなる変態がわいてきそうで不安であります。

★★★
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2017年12月13日

異世界支配のスキルテイカー(7)


著者:柑橘ゆすら
出版社:講談社ラノベ文庫
異世界支配のスキルテイカー(7)

腕利きの冒険者集団《彗星世代》を退けた悠斗は、悠々自適な平穏な日々を過ごしていた。ある日先輩冒険者であるラッセンに誘われ、ローナス平原に向かいますが、そこでドラゴンに遭遇します。そのドラゴンはテーミング状態・誰かに使役された状態…悠斗はドラゴンを締め落とし仕留めます。ドラゴンの部位だけでも高価ですが、ほぼ入手できない傷のないドラゴンは、とてつもなく高価。そこでそのままギルドに持ち込みますが、当然妬まれる原因になります。まあそれでどうこうなる悠斗ではないのですが。

今回、悠斗が女体化します。スピカが冒険者になりたいと言いだし、許可したものの、明らかにスピカを狙った野郎にとられたくない一心で、性別変更の実を食べ、魔術師少女の服一式を購入し、パーティに参加するという…女体化した悠斗は、結構の美少女のようです。でも効果だけでなく持続時間もわかるというのは、非常に便利ですね。これが効果だけしかわからない能力だったら、いろいろ不安があったでしょうし。

メインエピソードとしては、エクスペインの街に渦巻く巨大な陰謀と戦うというものになりますが、まあ悠斗の能力だと、陰謀が意味をなしていない状態です。どんどん強くなっていきますね。

スピカたちと、夜な夜なお楽しみの悠斗ですが、どうやらいつも一方的に女性を責めるだけで、最後までイタしていたわけではなかったようです。理由は「まだ子どもを授かる覚悟がないから」というもの。こちらの世界には避妊具がない(発達していない)ので、最後までするわけには…ということです。ま、いいけどね。

なんだろう、今巻はあまり記憶に残りませんでした。気がついたら読み終わっていたのですが、盛り上がりがなかったのかな? 悠斗が強くなりすぎて、戦闘シーンにスリルがありませんし、ヒロインズも固定されており、いろんなさや当てもない。かといってエロシーンがあるわけではない(いや、それは望んではいけないのだけど) 初期の頃は、悠斗が新しい魔法を覚え、それをヒロインズへのいたずらに使い…といったお約束があったけど、強くなったぶん、新しく覚える魔法は、いたずらに使うには、強力すぎるようで、そういった鉄板ネタもなくなってしまっています。もう少し山場が欲しいですね。

★★☆
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2017年12月12日

魔法使いにはさせませんよ!


著者:朝日乃ケイ
出版社:GA文庫
魔法使いにはさせませんよ!

人類を脅かす侵略獣(ファイント)に対抗できるのは、魔法使いと魔法少女のみ。魔法少女は、その名の通り魔力を持った少女。で、魔法使いになれるのは、30歳まで純潔を守り通した…童貞だった男子のみが覚醒できる! えーと、泣いていいですか? 魔法使いは世間からあまりよく思われていない模様。そりゃ、童貞おっさんずより美少女に助けられたほうがいいよね。ということで、魔法少女と魔法使いは仲が悪いようです。

魔法使いを目指す男子は思春期に入る前から、女性から隔離して教育をしている世界が舞台。やだなあ、30歳まで男だらけの学園で生活するなんて。万が一にも間違いが起こらないよう、教師や職員も男性で統一されている模様。って、本人の意思で入るのかなあ?

そんな、いろんな意味で嫌な学園に通う鞘波黒刃が主人公。どうやら素質はかなりあるようで、授業にも出ず鍛錬を続けているストイックな少年。どうもモテないというわけではなく、月一回許される外出日には、幼なじみの美少女とデートをするという恵まれた環境。もっとも、デートで万が一のことがあってはならないという理由で、教師が監視についてくるようですが… 

そんな黒刃の前に、一人の魔法少女・白啾なしろが現れます。最初は、街中でファイントから助けてくれたのですが、なぜか男子のみ魔法使い学園に転入(祖父が理事長という理由で、校則変えさせた模様)してきます。しかも黒刃のことを狙います。魔法で拘束して、ナイフでグサッ! ではなく、薄いネグリジェをまとって「逆夜這い」を仕掛けてきます。自他共に認める美少女であるなしろ、思春期男子の下半身が反応しないわけはないのですが、なんとか意思の力ではねのけます。
「わたしの初めて、捧げたいんです。わたしなんかじゃ……不服ですか?」

彼女の表向きの狙いは、黒刃の童貞を奪い、魔法使いとしての能力を潰してしまおうというもの。で、そんなことを考えている魔法少女の組合は多数あるようでして。って魔法少女もどうかしているな。

黒刃の目の前にぶら下げられたにんじん。それでも、意思を変えない理由はどこにあるのか? またなしろの本当の目的は?

てな展開になっています。少し前までラノベのお約束であった「寸止め」の理由として、うまく考えられていますね。最近は、自制しない主人公が普通になってきたので、ある意味新鮮な感じがあります。なしろが、一方的に魔法使い候補生・黒刃に敵対するのではないところも好感。幼なじみが蔑ろにされていないのも好感が持てます。シリアスなようで、どことなく間抜けな香りのするラブコメ。楽しめました。

でも帯はもう少し考えてくれ〜。
★★★★
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幸運なバカたちが学園を回す(1)


著者:藍藤遊
出版社:MF文庫
幸運なバカたちが学園を回す(1) 〜豪運ザコとカワイイ幼馴染〜

主人公・矢内総流は、特異な運の持ち主。ソシャゲでお気に入りのキャラが欲しくてガチャを回せば、まったく興味のないSSRを引いてしまう「要らない幸運」を引く体質。そんな妙な運の持ち主が通う学校は「すべてが運で決まる学園」−時間割・食堂のメニュー・席替え・試験、すべてがガチャによって決まるというトンデモない学園。さらに幼い頃、仲のよかった幼なじみに再会するが、小動物のようにおとなしかった幼なじみは、性格が変わっており、特に総流を目の敵にしていた……こちらも「要らない幸運」だったようで…

ガチャによって、すべてが決まるという謎設定な学園都市で生活する学生を描いたラブコメになっています。総流は「要らないSSRばかり引く」という運の持ち主で、例えば時間割ガチャを引くと、すべての時限で「SSR腹筋」…本来出にくいからSSRのはずなのに、なぜ? 一方悪運の持ち主である悪友・幸田和光は、SR自習を引く…学食に行くと、和光は、BLTサンドを、もう一人の友人・遠山徳盛は、十連でライス。総流はキャラメルマキアート…席替えガチャを引くと、レアな窓際最後部(目立ちにくい=居眠りできる)を引くが、隣には、なぜか嫌われている飯倉レナ(幼なじみ)が…ということで、「要らない幸運」ということなんですが、なぜか素直に共感できない。

和光、徳盛、三国志好きの霞ケ浦華恋が、総流とレナを仲なおりさせようと頑張るのが、メインストーリーとなっています。元々仲がよかったはずの二人なのに、幼少期のなにかが原因で仲違いしてしまった。だから、なかなおりさせようということですが、すべての行動にガチャが必要な学園の特性で、いろいろトラブルが発生します。さらに、総流の心のうち「昔のレナちゃんが好き」が暴走して、「狂気のロリコン」認定を受ける始末。

作者は、ヒロインを使って学園ギャグをやりたかったようですが、そのヒロインに魅力があまりないので、盛り上がりが…ギャグも結構すべってますけどね。たぶん、レナの口調があまりにもきついのが魅力半減させている原因。そういった意味では、2巻以降でどうなっていくか…レナがドブ姫と呼ばれている、運のなさがもっとギャグに生かされると、面白くなるかも。

★★★☆
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2017年12月08日

天使の3P!x10


著者:蒼山サグ
出版社:電撃文庫
天使の3P!x10

このシリーズもついに10巻に突入ですね。バンドものって、いろいろ難しいと思うんだけど、いまのところギリギリのバランス感覚で成り立っているような感じです。前シリーズと異なり、メインヒロインがはっきり決まっていないのが、この作品の長所だったのですが、最近短所になりつつあるような。

今回は、バンドでありがちな「メンバー間の衝突」がテーマになっています。東京中野で活動している小学生ガールズバンドからお誘いを受け、ライブハウスで対バンすることなるのですが、その練習中に事件が発生します。対バン相手も3Pながら、ドラム・ベース・Key(Vo)という構成。(Sense of Wonderと同じ構成だ) 練習の初っぱなに洋楽カバーをコラボしたところ、化学反応が起こり、すごい演奏に。そこまではよかったのですが、その後のジャムが悪かったようで…リヤン・ド・ファミユのメンバーは、攻めのフレージング。相手のバンドのドラムとベースは「いかにKeyを引き立てるか」を主眼に置いた演奏をしていました。ところが、実質リーダーのKeyが、あまりにもリヤン・ド・ファミユの演奏を褒めるため、仲間割れしてしまいます。自分たちの思いが伝わらないことに疲れたのですね。果たして初のライブハウスでのライブはうまくいくのでしょうか?

あるレベルに到達したが故に起こる衝突が描かれています。下手くそな間は、和気藹々とできるのですが、一定レベルに到達すると、いろいろな衝突が起こるのは、どの世界でも一緒。またその衝突は未熟さの証明というのも同じ。プロミュージシャンであれば、音楽性の違いは、いくらでも吸収することができるそうです。人間的に合わないというのは、つらいそうですが…確かに一流ミュージシャンって、いろんなジャンルの曲を演奏していますものね。そのときによってボーカルをたてたり、自分が前に出たりと調整をできるがプロ。そういった意味で、今回は未熟さが招いた衝突とも言えるでしょう。

響は、裏方に特化していくことを決めた模様です。これから先、どのように育っていくのでしょうね。

★★★☆
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黒騎士さんは働きたくない(2)


著者:雨木シュウスケ
出版社:ダッシュエックス文庫
黒騎士さんは働きたくない(2)

あいかわらず獣人街でヒキニート生活を送る元・黒騎士クロウ。ジェダの言いつけで、大森林へ嫌々お使いにいくことになりますが、そこでかつての部下であるシャリリンと再会します。彼女は、美少女ゾンビ。戦いの中で死んだ(元々死んでいたという話もある)と思い、クロウによって墓に葬られていました。しかしそこはゾンビ。土に埋められたことにより、癒やされ復活したとのこと。レイニアと出会う前に、すでにシャリリンは土の中だったため、犬鳴亭の女性陣にとっては、クロウとの親密さに驚きが。特にレイニアには焦りもあったようです。一方、ルーミィはレイニアの幸せを願うがゆえ今回も暴走しまくり。クロウに夜這いをかけてみたりと通常運転が続きます。

シャリリンの居場所も見つかり、ヒキニートな生活に戻れると思ったクロウですが、今度はレイニアが謝って「酔夢の実」を食べてしまい、女王に覚醒してしまいます。今までのヒキニートを認める、ほわっとした姿ではなく、かなりきつい性格に。でもクロウのことが好きということは、変わらないようです。そのため、いろいろな騒動を引き起こすことになり、ここでもクロウはゆっくりできません。さらにアシュリーもクロウを誘って、出会い茶屋でお泊まり寸前。とどめはダンジョン攻略と、全然スローライフじゃない。

というか、この作品でクロウがスロウライフを送ることは、夢物語なんでしょうかねえ。好意をもった女性がまわりにいるという、非常に恵まれた環境であるにも関わらず、クロウの本当の幸せは来ないようです。しかし、黒騎士時代のクロウって、どれだけの苦労をしてきたのでしょうね? かなりひどい目に遭っていないと、ここまでヒキニートにならないような…

★★★
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2017年12月05日

異世界ギルド飯


著者:白石新
出版社:GA文庫
異世界ギルド飯 〜暗黒邪龍とカツカレー〜

主人公は、異世界にある冒険者ギルドの地下にある食堂の主人。この食堂は、一つの冒険者ギルドだけでなく、その世界の冒険者ギルドの地下に日替わりでつながる扉を持っています。そこで供される料理は、主に日本の食材と料理。でも主人は日本から転生した存在ではなく、その世界に生まれた異世界人。ただその食堂には、現代日本に通じる扉があり、それを通って日本(どうやら東京)で仕入れをしているという設定になっています。そのため、その世界では非常に高価なガラスコップや氷といったものが準備できるという環境にあります。でも供される料理は、カツカレー、生姜焼き定食、焼き肉といった現代日本の定食屋で食べられる身近なものばかり。

そんな食堂に集う常連も、変わった人ばかり、で魔王の娘、魔術師、若き英雄など。誰もが食堂内では平等で、たとえ皇帝であっても、満席だと断られてしまう食堂となっています。

連作短編形式になっており、それぞれの短編で第一人称で語る人物が異なるので、最初は戸惑いました。そもそも食堂の設定がよくわからないものですからね。主人公に日本人の血が流れているのは間違いない。でも貨幣単位がよくわからない。現代日本で仕入れができるということは、貨幣が同じなんだろうか? 「異世界Cマート」では、そのあたりを無理矢理解決していますが、この世界でも似たようなものなのかな?他にも店主が、どのようにして「現代日本」の料理技術を身につけたのか?が不思議ですね。

最初のエピソードで、魔王の娘が現れ、その子がヒロイン的立場となっています。最近流行の魔王の娘タイプで、素直で優しい性格。態度だけはでかいけど…年齢は不詳ですが、見た目は10歳前後の美少女と狙っています(なにを?)

前半は、食堂内で起こる出来事が会話中心で描かれ、料理をスパイスにした「日常もの」といった感じでまったり進みます。ところが後半は、いきなり「料理大会」や「武術大会」といったものが出てきて、話がぶれてしまっています。料理大会のほうですが、いろいろと突っ込みどころが多い展開になっています。特に化学調味料のくだり…化学調味料がチート級の万能調味料と捉えられていますが、もともとそのようなものを口にしたことがない(自然食しか食べていない)人には、逆効果になるような。実際化学調味料は、舌がしびれますからねえ(私の場合) それを「おいしい!」というのは、どうなのか? まあ日本食を「おいしい!」と絶賛している世界ですから、似たような味覚を持っているのかな? たとえ日本であっても、地域によって味付けの好みは違うはずなのですが、そういったことを無視してしまっているのも残念。いや、日常ものであれば別にいいんです。料理対決とかやってしまうとね。

もう少し様子みてみないと、どっちに転ぶかわからないですね。

★★
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