2017年11月30日

俺、「城」を育てる


著者:富哉とみあ
出版社:ファミ通文庫
俺、「城」を育てる 〜可愛いあの子は無敵の要塞になりたいようです〜

なろう小説です。というか、もうなろう小説避けていたら、読むラノベほとんどなくなってしまう。きちんとしたお話も増えていますしね。

主人公はD級冒険者のトーマ。森で魔物に襲われ、瀕死で倒れているところを、謎の幼女・イェタに助けられます。彼女に言われるまま、彼女が住んでいるという廃城に案内されるのですが、実はその城の精霊だったというお話。イェタに魔物(の死体)を捧げるとポイントが貯まり(魔物の種類や損壊具合で変動する模様)、そのポイントを使って城を改修したり、新しい設備を配置したりできるシステムになっています。SimCity的というか、TRPG的というか、まあ斬新なようで、よくある仕組みではあります。イェタは、お城をパワーアップするのが望み。トーマはイェタの期待に応えられるのか?

いろいろすっ飛ばされた部分があるのが残念ですね。一つは、なぜトーマを選んだのか?森にはいろんな冒険者が入っているようなのに、さほど強くないトーマを選んだ理由が書かれていません。なにか理由があったほうが二人の絆にもなるような…もう一つは後半のポイントインフレ。前半は10pt稼ぐのにも苦労しているのに、後半は数千Ptがあっさり。まあ協力者が非常に多いので、人海戦術といえばそれまでですが、それだけ魔物がいるんだったら、普段からもっとエンカウントしていたのでは? という気がします。最後に「なぜトーマはギルドマスターに特別扱いされているのか?」という説明が弱いです。うーむ。

これらを黙認できれば、ストーリーとして面白いのは事実。イェタが健気で明るいのが、物語全体の雰囲気を明るくしていますね。「やったーっ!お城また強くなったー!」と可愛い子が言うようだったら、頑張ってしまうのが性というものでしょう。

★★★
タグ:異能 ★★★
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2017年11月29日

最強の種族が人間だった件(4)


著者:柑橘ゆすら
出版社:ダッシュエックス文庫
最強の種族が人間だった件(4) エルフ嫁と始める新婚ライフ

ついに最終巻。今回はサブタイトルがすべてを物語っていますね。
アーテルフィアでは人間が最強の種族であり、その老廃物や体液が最高の増強剤となる世界。そんな世界に転生した葉司は、エルフのリアたちとのハーレム生活を送りながら、敵と戦っています。今回も当初はリアたちと世界旅行に出かけたりと悠々自適の生活だったのですが、敵の魔族グレイスの計略(というか、あまりにもお粗末なものでしたが)により、かつてすべての人族を滅ぼした古代兵器・ラグナロクを復活させてしまいます。グレイスとラグナロクにより、王都も陥落。リアたちと助けに向かいますが、ラグナロクは人間である以上勝つことができないと言われ…

一度退けた魔族・グレイスがラスボスとして現れます。というか、葉司が情けなかったりすのですが。今回、敵の能力により、葉司の過去(前世)がリアたちに知られてしまいます。それにより、「葉司は人間というだけで、実は情けないやつ」ということがバレてしまうのですが、葉司のまわりの女の子たちは「そんなこと最初からわかっていた。でも内面が気に入っている」と、さらにリアは無条件に葉司を崇拝しているようで「一種狂っている状態」だそう。つまりきっかけは知らないけど、葉司という人間がモテていたということでした。リア充滅びろ。

最終巻ということもあり、作者はかなり飛ばしています。特にエロ方面に…もともと「人間の体液は増強剤であり、媚薬である」という設定がありましたし、女の子たちは昇天しまくっていましたが、一線を越えたかどうかの描写はありませんでした。それが今回は、もうはっきりと。女の子たちが頑張って(どうやって?)耐性をつけたことにより、最後までヤレるようになったようです。ということで、エロ成分がかなり濃くなっています。その分戦闘シーンはあっさりしているかなあ。ただ王道なので、安心して読めます。

もう少し続いてくれるとよかったんですけどね。少々残念です。

★★★
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2017年11月24日

俺が好きなのは妹だけど妹じゃない(4)


著者:恵比須清司
出版社:ファンタジア文庫
俺が好きなのは妹だけど妹じゃない(4)

人気声優の桜が、家出して氷見祐の自宅に転がり込んできます。しかもなぜか親も家出していることを知っているという不思議な状況。こんな状況を妹の涼花に見られたら、人生が終わってしまう。なんとかばれないように頑張ろうとしますが、そんなことは不可能。あっさりバレてしまいます。そこで桜が追い出されれば、話は終わるのですが、妙に説得力のある桜の話術に涼花が陥落。さらに本当の妹にしてほしいと言い寄る桜に、なぜか涼花が対抗意識を燃やして、スク水で風呂に乱入し「お、お兄ちゃんの背中って、意外と大きいですね…」と。

仕事のほうでは、アニメ監督が「本当の永遠野誓だったら、もっと妹萌えがわかっているはずだ! その程度なら主人公を改変する!」と宣言。なんとか説得するために、2週間で「妹萌え」を理解できるよう、涼花とイチャイチャすることに。そんな面白い状況をほっておけない舞とWピース先生まで「妹になる」といいだす始末。祐は乗り越えることができるのか?

今回は桜がキーパーソンになっています。こんな可愛い女の子に「お兄ちゃん」と呼ばれるなんて、「自爆しろ」としか思わないのも事実ですが、祐なりに頑張っているのも事実なんでしょうね。第三者的立場で見れば、氷見兄妹はお互いをすごく大切に想っているのは明白です。お互い「嫌われたくないから」ギクシャクしてしまう。そんな関係。

アニメ監督の妹萌えは、妹にハァハァするとか、下着をクンカクンカするといった変態(妹を異性と捉える)的なもの。元々祐が考える妹萌えとは方向性が異なります。というか、18禁でなければ、祐のほうが普通な気がします。でも妹萌えを理解するために、ハァハァもマスターしそうな祐。いや、それはしなくていいから。

★★☆
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妹さえいればいい。(8)


著者:平坂読
出版社:ガガガ文庫
妹さえいればいい。(8)

クリスマスを迎え、一つになるカップルやら悲喜こもごも。
年が明け、「妹のすべて」のアニメ化発表が近づいていたある日、エゴサーチをした伊月が見たものは「妹すべ、アニメ化決定!」という帯付き新刊の画像ツイートだった。さらに、その画像の出所はギフト出版の公式サイトで……原因は、担当編集のチェック漏れによるお漏らし……本来あげてはいけない画像を「新刊案内Web」に掲載されるのをチェックしなかったことが原因。年末進行による激務の中で起こったミスでした。

新刊発売と同時に大々的に発表する予定だった、伊月やアニメ関係者からは非難囂々。担当編集と編集長が謝ってまわりますが、後の祭り。完全に信用を失ったGF文庫編集部は起死回生の一手を打ってきます。伊月たちが、アニメに翻弄される中、春斗や京、他の新人作家たちの恋物語も進んでいき、千尋の心にも大きな変化が。

ついに公表されることになったアニメ化。というか、実際にはフライングでバレてしまったのですが、どうやらこのお漏らし事件は、実際に起こったことのようです(「妹さえ」の時に発生)Appleはわざとリークさせて、話題作りするようですし、意図的なリークはよくある話なんですが、今回のものは「意図せず」で、周囲に大迷惑をかけたパターンです。まあ逆に、すでに発表されている事項を、かなり経ってから「xxということがわかった」と記事にするマスコミもよくありますが(特にライブ関連)

前巻から、那由多と付き合うようになった伊月ですが、今回も那由多に搾り取られています(なにを?〜)ほんの少し前までは童貞と処女だったはずなんですが、もう百戦錬磨ですね(だからなにが?) 伊月は非常に真面目な考えなので、当然那由多と結婚するつもりがあるわけですが(でないと手をださない)このことが、千尋にも影響を与えることになります。

父親から警戒されていた伊月(変態的な妹好き)。そのため、千尋は伊月の前で、妹ではなく弟として過ごしてきたのですが、伊月がきちんと女性と付き合うようになったことにより、千尋に対して間違いを犯す可能性がなくなったということで、千尋に対して「実は女の子だったことを伊月に明かしてもいい」と告げます。父親の論理としては「妹好き変態ラノベとやらを書いているので、実妹がいれば襲う可能性がある。でも別の女性と付き合うということは、そこまで変態ではなかった。だから大丈夫」というものなんですが、これが吉と出るのか凶と出るのか? いままでの伊月から考えると、もともと杞憂だったと思うのですが、千尋のほうが…

次巻以降も楽しみが続きそうですね。

★★★★
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2017年11月21日

ワキヤくんの主役理論


著者:涼暮皐
出版社:MF文庫
ワキヤくんの主役理論

主人公は、青春を最大限に楽しむためのメソッド「主役理論」を掲げる・我喜屋未那。ようやく勝ち取った一人暮らし。アパートの隣に住む少女・友利叶も一人暮らしで、クラスメイトでバイト先も趣味嗜好もすべてが同じ……違うのは、真逆の「脇役哲学」を掲げていること。そんな叶と壁越しに口げんかを続け、同時に部屋の壁を蹴破ってしまいます。当然大家さんに叱られると思ったら、なぜかまったく怒られず、気がついたらそのまま実質同棲することに…二人に甘い青春はなく「これは戦争だ」と同時に考えていた。
「そっちこそ、煩わしい人間関係に嫌気が差したら、いつでも頼ってくれていいよ」
俺の《主役理論》と叶の《脇役哲学》、どちらが正しいかこの同棲で白黒つけようか!

……端から見ていると、二人が目指しているのは「全く同じ」ことなんですよね。気が合うどころのレベルじゃない二人。趣味だけでなく、生活リズムや口にせずとも細かいニュアンスもわかり合えるという、もう新婚を通り越して、長年連れ添ってきた仲良し夫婦な状態。あまりにも一致しているが故の、すれ違い。でも二人は最初から気づいていたようですね。二人は男と女であり、しかも恋人以上に気が合うということに。というか、そうでなければ、実質同棲を選ぶはずがない。食事も一緒にしているし、家事も分担してという状況ですからねえ。

二人が主張するメソッドも、端から見ていると同じことを、鏡写しに見ているようなものです。誰もが自分の人生では主人公だし、誰かの人生では脇役。それをどちらから見るかなんですよね。

この作品最大の「謎」は、我喜屋くんの旧友。性別すら明らかにされていませんが、重要な局面で適切なアドバイスを電話でしてくれます。そもそも主役理論を一緒に構築したようですし、かなり重要な存在のようです。その割に電話での登場しかないですし。もう熟年夫婦な二人に、大きな影響を与えていく存在で、もしかしたら爆弾になるかもしれないですね。

★★★★
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妹さえいればいい。(7)


著者:平坂読
出版社:ガガガ文庫
妹さえいればいい。(7)

前巻で、動き出した人間関係。那由多が過労で倒れたことで、さらに動きます。それまで「那由多と並べる実力をつけてから」と自制していた伊月が、ついに那由多と結ばれます。でもそこはこの作品。超肉食系な那由多に、最後の一滴まで搾り取られる伊月。若干、トラウマになったりして…いずれにしてもリア充真っ盛りな二人なんですけどね。そんな二人のラブラブ光線に、羽島千尋、白川京、不破春斗は当然影響を受けます。千尋は「自分は二人の邪魔になってしまうのではないか?」と落ち込み、京は二人の姿に涙し、春斗は? って春斗と京があっさりひっつくのかなと思っていたのですが、物語は単純にいかないようですね。春斗に熱心なアプローチをかける、新人作家(巨乳)の相生初が現れます。一途なアプローチに春斗の心は揺れ動くことに。ってこのままいくと京が一番不幸になってしまいそうですね。まあ千尋も十分不幸なんですが。

今回新人時代の伊月も登場しています。彼らがなぜ、ここまで大人な対応をしているのかという理由の一部が見えてきました。私自身もネットで感想を公開しているので、いろいろ考えさせられる話ですね。私のつたない文章を作者自身が見られることはないと思いますが、結構けなしていますからねえ。ただ一つだけ守っているのは「購入して、少しでも読んだ作品の感想しか書かない」ということです。他人の感想だけでdisるのは違うのかなと。作者の思いの数%しか読み取れなかった作品も多々あるのでしょうが、それでも「自分の感想」という最低限は守ろうとしています。ネット上に数多ある感想にまったく影響を受けていないといえば嘘ですが、自分の感性で置き換えるようにしています。そのため、世間評価とまったく違う評価になることもありますが、そこは「意見には個人差があります」ということで。

この作品、登場人物がみな大人です。いろいろな経験を糧にして、成長した人たちばかりです。だから面白いんでしょうね。

★★★☆
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2017年11月10日

底辺剣士は神獣<むすめ>と暮らす(3)


著者:番棚葵
出版社:MF文庫
底辺剣士は神獣<むすめ>と暮らす(3) 家族で始めるペット飼育

少しずつ成長してきた神獣=娘たち。アードはますますお父さん化してきています。ただそのむすめ3人を引き取るための試練の達成額は遠いまま。期限がどんどん近づいてきて、このままだと達成が難しい状況になってきます。いままでのように地下50階までで宝を探しても達成は不可能。そこで多くの財宝が眠っているものの、帰ってきた人がほとんどいない危険階層に挑むことを決意します。そこには多くの宝が眠っていたものの、魔獣の力は想像以上。元素竜3匹を瞬殺する能力をもったむすめたちですら苦戦。そのため、即座に逃げ帰れる手段が必要なのですが、アイテムは使い捨てで、かつ手に入らないもの。そんな時、危険階層で彼らは、モフモフ丸っこい、子犬のような獣を拾います。それは、幻獣サイファーの子ども。彼女たちはピコと名付け、家で育てることにします。このピコの能力がすごく…

試練の期限が迫ってきて、焦るアード。でも「なんとかなるよ」という緩い空気が流れているのも事実だったりします。アード自身が能力が高いので「最後は自分が頑張れば」と思っているというのもあるのでしょうね。なので、危険階層での冒険が主体という訳ではなく、従来通り日常が描かれています。お祭りでの合唱コンクールやら、美女コンテストといった軽いネタも織り込まれ、むすめたちの愛らしさと、リウナの強運が発揮されています。

今回「むすめたちを研究用に譲ってくれ」という怪しい男が登場します。前半ではかなり、嫌な感じなのですが、それも一瞬のみ。後半からは憎めないやられ役に成り下がってしまいます。というか、この作品には完全な悪というのが、今まで登場していなかったんですよね。今回最後の敵が初めてじゃないでしょうか?

まったりとした流れが続いています。リウナはいまだに恋愛に関してのみ、不幸なまま。アードは、リウナのことがわかっていると思い込んでいるところがつらいですよね。っていうか、もう直接行動するしかないのでは?

今回一段落した感があります。続編はあるのかなあ?

★★★
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2017年11月06日

ソード・ワールド2.0リプレイ プリースト! プリースト!!


著者:清松みゆき/グループSNE
出版社:ドラゴンブック
ソード・ワールド2.0リプレイ プリースト! プリースト!!

パーティ全員がプリーストという「ラクシアゴッドブック」をベースとしたリプレイ。
集いの国・リオスの首都ラスベートが舞台。そこにうごめく陰謀。孤児の消失事件、原因不明の流行病などなど。そこにはいつも邪教の聖印が残されていました。街を救うために立ち上がったのは、歴戦の英雄ではなく、プリーストたち。それもそれぞれ別宗派のプリーストの集まり。教義を超えて、パーティが成立するのか?

大ベテランのリプレイということで、期待が大きい作品でした。通常戦うのではなく、回復が主体のプリースト(神官戦士ってのもありますが)だけのパーティ。戦闘力がなさすぎで、シナリオにも制限ができるのでは? と思っていましたが、案外強いもんですね。まあ最初からかなりイレギュラーな対応がされていたこともあるのでしょうが、特に後半は無茶苦茶強いパーティになっていました。

でシナリオとして面白いか? ですが、残念ながら「それほどでもなかった」という感が強く残っています。それぞれの教義が違うことによる、ロールプレイの違いも、さほど感じることができませんでしたし(最初から妥協点ありきで行動していたような…忖度ってやつですか)戦闘にバラエティがなく、飽きてしまった。石像が神託により、受肉した「ティダンマン」設定もいまいち滑っているような。

やはり最近のリプレイは、その作品で遊んでいる人用(別の言い方をすると内輪用)のアイテムになってしまったようですね。ロードス島戦記から始まるSNEリプレイと、砦シリーズやアリアンロッドなどのFEARリプレイは、TRPGというものを知らない人にストーリーでも楽しんでもらおうという勢いがありましたが、最近はどちらも新規顧客獲得は諦めたような感じです。FEARは、一般誌でのリプレイが1年以上発表されていないですしね。まあ時代の流れなんでしょうね。

★★☆
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2017年11月01日

若者の黒魔法離れが深刻ですが、就職してみたら待遇いいし、社長も使い魔もかわいくて最高です!


著者:森田季節
出版社:ダッシュエックス文庫
若者の黒魔法離れが深刻ですが、就職してみたら待遇いいし、社長も使い魔もかわいくて最高です!

なろう小説です。んでタイトルが長いです。このタイプは地雷が多いのですが、表紙…もとい、作者名で購入してみました。

魔法学校卒業間近にもかかわらず、就職先(白魔法)が決まらない青年フランツ。成績は悪くないものの、面接がダメ。級友たちにバカにされる毎日が続きます。そんな時、寮母さんから黒魔法の会社を紹介されます。黒魔法会社は、キモイ・キタナイ・キケンの3K魔法業界といわれ、人気がないのですが、背に腹は変えられないと…
ところが、社長のケルケルは美少女(ただし年齢は…)で、若者でも快適に働けるよう、職場環境を改善しまくっている、いい会社。さらにフランツは黒魔法との相性がとてつもなくよく、試しにと召喚した使い魔は、なんとサキュバス。普通新人が召喚できるはずのない上級使い魔。給料も福利厚生もいいということで、就職することにします。

当初は黒魔法会社に就職したフランツをさらにバカにしますが、サキュバスの美少女さなどに、勝手に負けていく級友たち。ということで、あっという間にフランツは勝ち組になります。さらに最近のラノベの特徴を踏襲しており、あっさりサキュバスにサキュバスらしいご奉仕をしてもらい、脱童貞。さらには美少女社長ケルケルから「儀式」ということで、あんなことやこんなことをしてお楽しみと、まったく寸止めしておりません。メインヒロインは、ハーレム作ることに抵抗がなく(そこはサキュバス)あっという間に大人の階段上っていくフランツ。どこかで落ちろ! という心の叫びはおいといて。

この作品は、多分作者の「会社」に対する考えが強く出ています。
「面接の上手さだけで点数をつけて合否を決めるんだったら子供でもできますよ」
とか、給料が普通の倍、本人が嫌なら歓迎会もしない。本人が嫌ならxxしない。
一見、すごくいい会社に見えますが…仕事なめんな! といいたい。会社は「存続発展」していかないと立ち消えます。つまり今ほかより給料がよくても、将来に渡って収益が見込めないなら、それは悪手。面接の上手さを見抜くというのは、かなりのノウハウが必要です。社員一人雇うのは、将来かかる費用を考えると膨大な金額になるんです。話上手=面接上手じゃありません。確かにケルケル社長の会社は、いい会社に見えます。でもどうなんだろう? 世の中は、ブラック・ホワイトと単純に割り切れるものじゃないんだけどなあ。もう一つのテーマ、黒魔法・白魔法で、うわべの判断はダメと言っているのと矛盾しているし…まあ「今」は、とりあえずブラック企業ってたたいておけばいい時代ですからねえ。

ヒロインは可愛いし、面白いんだけどなあ。

★★☆
posted by あにあむ at 09:48| Comment(0) | TrackBack(0) | ダッシュエックス文庫