2017年09月05日

美少女作家と目指すミリオンセラアアアアアアアアッ!! (


著者:春日部タケル
出版社:スニーカー文庫
美少女作家と目指すミリオンセラアアアアアアアアッ!! (

文芸編集者を目指していたはずが、なぜかラノベ編集部に配属されてしまった新人編集・黒川清純。編集部は、作家の下ネタ電話にいつも涙目な先輩、会社に住み込んでゲーム三昧な副編集長。編集長は失踪中…とんでもない部署に配属された清純。彼が文芸編集者を目指していた理由は「文芸書のほうが売れるから」ということ。ラノベは、読者層が薄く、大ヒットしても数万〜数十万部。文芸書はヒットしたら百万部を超える…ってことなんですが、この計算本当に合っているのだろうか? 出版不況の昨今、百万部超えの文芸書って年に数えるほどしかないと思われ、一方ラノベはスマッシュヒットがたくさん出ているような…まあ考え方ですけどね。

新人清純が担当させられた作家は、天才JK作家天花と絶賛スランプ中の兼業作家(といってもまだ10代)ひよこのふたり。天花は戦記ものでデビューし、大ヒットを飛ばしているのですが、次に書きたいのは「ラブコメ」。清純が先輩に連れられ、初めて天花と出会ったとき彼女は、スク水にブルマを穿き、ハゲづらで人形に「ここがええんか?」と絶賛セクハラ中…ラノベ作家にまともなヤツはいないのか! まあ彼女曰く、ラブコメ書くために痴漢される気持ちをシミュレーションしていたと…で
「そうだ 痴漢、されに行こう。」

………

これで姿がアレだったら、アレなんですが(自主規制)、彼女は非常に美少女。うーむ、世の中間違っていますね。

もう一人のヒロインは、クールビューティを装うドジッ娘。彼女は、完全にスランプに陥っており、そのままだと筆を折ってしまいそうな状況。清純は彼女を奮い立たせることができるのか?

ダブルヒロインです。で二人とも癖のあるヒロイン。さらに、スタート地点がマイナスという共通点もあります。一冊で二人とも成功させようとすると、かなり薄っぺらいものになりそうですし、ギャグは寒いし、前半は不安しかありませんでした。清純も無駄にラノベをdisるだけの存在でしたし… 中盤で清純の過去が明かされるあたりから、メリハリがきいて読みやすい作品に変化しています。この作者さん、あまりギャグに走らないほうが、本領発揮できるのではないでしょうか?

ただ、最後までダブルヒロインであることの意味は、見いだせませんでした。今回は天花回だと思うのですが、その割にはひよこの出番が多く、消化不良。ラブコメとしても、それぞれのヒロインとの関係性はうまく描かれているのですが、ヒロイン同士の関係性が乏しく、なんとなく相手にバレない二股現場を見せられているな気持ち悪さが残ります。

次巻以降で、関係性に変化が出てくるのでしょうが、文庫一冊のボリュームなら、ヒロインはどちらか一方にしたほうがおもしろかったかも。

★★★
posted by あにあむ at 09:21| Comment(0) | TrackBack(0) | スニーカー文庫