2017年02月03日

だれがエルフのお嫁さま?


著者:上月司
出版社:電撃文庫
だれがエルフのお嫁さま?

主人公は、百年ぶりに生まれた男エルフ・クルト。男エルフは数が少ないというだけでなく、その子供はとびきり優秀になるという珍しい存在。そのため、子供目的で結婚を望む女性がたくさん現れて… なんだかんだで、貧乳を気にしているエルフのティア、スタイルがよく可愛いけど常識が欠落している食人種のゼア、年齢にコンプレックスをもつ元皇族で魔法使いのイツミと一年限定の共同生活を送ることになり…

あらすじでは面白そうだったのですが、何度か途中で読むのをあきらめそうになる作品でした。そういえば、この作者さんの作品って過去にも同じような思いをした記憶がありますね。

一般的なファンタジー世界とは異質の世界になっています。クルトはエルフ(母)と父(人間)の間に生まれたいわゆるハーフエルフなのですが、この世界では、生まれてきた時にどちらかの種族になるようです。ということは人間の血はどこにいくのでしょう? またエルフも変わっていて、誕生時は性別が分化していない状態で、いわゆる思春期(作品内では第二次性徴)を迎えた時に、性差が分化。男性に分化したエルフは、その後数年〜十年かけて、男性機能を備えていく(つまり、ナニが生えてくる)という設定になっています。なので、分化したてのクルトには、外性器がなく当然子供も無理です。じゃあなぜ「共同生活」ということになるのですが、「異性から性的刺激を受けると、成熟が早くなる」という設定があるからとなっています。うーん、回りくどいなあ。このあたりで読むの嫌になりかけました。

ヒロインズに魅力がないのも、辛いですねえ。ティアは感情が読みにくい(表情があまりない)という設定なので、第三者的に見ても面白くない。ゼアは単なるビッチにしか見えない。イツミはひねくれ年増にしか…本当は「いい人たち」なんだよといいたいのはわかるのだが、描写される内容から読み取ることができない。感情が一方通行なんですよね。いろんな種族がいて、いろんな考え方があるということを強調しようとして失敗しているような…ベテラン作者さんなので、こういう作風なんでしょうね。地雷というほどではなかったですが、もう作者ごといいかな。

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posted by あにあむ at 12:53| Comment(0) | TrackBack(0) | 電撃文庫