2017年02月27日

中古でも恋がしたい!(8)


著者:田尾典丈
出版社:GA文庫
中古でも恋がしたい!(8)

前巻で、亜恋との闘いはひとまず終了。陰湿さが増していたので、読みづらくなっていたのが、少し安心できるようになりました。

突然清一の両親が海外へ! 清一と二人きりで過ごすことが嫌(実際は、嫌というよりも、不安なんでしょうね。自分の気持ちが…)ということで、妹がとった手段は、古都子を呼ぶこと。両親が不在の間、古都子との共同生活が始まります。もともと女子力の高い、古都子。新妻としても申し分なく…なんとなく幸せな日常が続くかと思った頃、古都子の実姉・徳子が怒り心頭で「古都子ちゃん。家に戻りましょう」と乗り込んでくる。その理由は、二人にとって最悪のもので…さらにそのことによって情緒不安定になってしまった古都子は、注意力散漫が原因で、騒ぎを起こしてしまい、それを清一や優佳、さらにはクラスメイトがかばったもので(その最中、優佳が「清一くん」と呼んだため、清一はさらに男子生徒も敵にまわしてしまいますが)、風神・村上の逆鱗に触れ、定期考査でクラス平均が80点を超えないと、冬休みは補習。さらに原因をつくった清一と古都子は90点をとらないとと無理難題を押しつけてきます。この村上って教師、本当自分のことしか考えていない最低教師ですね。
ところが、逆にクラスは燃え上がり、国語の得意な優佳たちが先生になって、勉強会を開くことに。なんかいいクラスだなあ。

いろいろある中、清一と古都子はクリスマスイブに「戦百」を手に入れるためデートの約束をします。イブにデートして、エロゲかよという突っ込みはさておき、リア充なのかよくわからない約束は、今度は桐子の陰謀によって阻止されようとします。それは「クリスマスイブに家族パーティを開く」というもの。当然、桐子は清一と古都子がエロゲ買いに行くのを想定してパーティをぶつけてくるのですが、それに対して清一たちがとった対応は?

前回までは、亜恋たちとの同世代陰湿戦争でしたが、今回は大人(というか姉)との闘いになっています。前回までと異なるのは、姉たちが憎しみから反対しているのではなく、清一たちのことを思っての行動で、ただ二人ともある意味純情過ぎることが要因となっています。なので、まあどちらの気持ちもわかるかなと…いや、清一たちがエロゲに生命を賭けているのは理解できないんですが…彼らは「エロがあるから、プレイしたい」ではないといいたいのでしょうが、ストーリーがよければ、エロは別になくてもいいんじゃない? てのが私の感覚。まあ別にどちらでもいいんですが…

まだまだ続きそうな作品ですが「中古」ってのが、どんどん忘れられていっていますね。
★★★
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2017年02月22日

くずクマさんとハチミツJK


著者:烏川さいか
出版社:MF文庫
くずクマさんとハチミツJK

主人公の阿部久真は、クマ(妖怪)と人間のハーフ。そのため、興奮するとクマになってしまう体質を持つ。子供の頃は苦労していたが、少しずつ制御することにも慣れてきていたのに、ある日ぼっちのクラスメイト美少女・天海桜から漂う甘い匂いにひかれ、彼女が「ハチミツの汗をかく」という秘密を知ってしまいます。で、欲望に負けて桜を押し倒し、ハチミツをなめまくり、その極上の味に惚れ込んでしまい、「何が何でも(桜のハチミツと)離れたくないんだよ!」と迫ります。当然同様した桜からは「「そ、そんな手にはにょり…乗りませんよっ!」と拒絶されるのですが… さらに、学校内ではクマ(=久真)出没騒動が勃発し、クラス委員長・美少女・鈴木(猟銃持ち)が率いるクマ討伐対の襲撃で生命も危機も。はたして、久真は桜のハチミツを手に入れることができるのか?

って、なんだかわからないあらすじになってしまいましたね。久真は興奮するとクマになってしまう体質。桜は汗がハチミツになってしまう体質。さらにそのハチミツ(汗)には、無条件に人に気に入られるほれ薬のような成分もあり…と秘密にしなければいけないものを持った者同士が、最初は私利私欲から、そのうちお互いが気になるようになり…というほんわかラブコメになっています。

まあ冷静に考えれば、久真はアウトですよね。冒頭で桜を押し倒し、なめ回す…通報されたら一発退場です。でもそこは小説。なぜか桜はなめまわされたこと自体は、あまり糾弾していないんですよね(変態ベアさんと呼ばれるが)途中からは、ある意味自らなめてもらおうとするし、気持ちよかったのかな? ゲフンゲフン

久真も、クマになってしまうことと、ハチミツに目がないことを除けば、すごくまじめな好青年。それがよかったんでしょうね。タイトルは「クズくま」となっていますが、特にクズなところは見つからなかった。確かに、前半は私利私欲から桜のハチミツを欲しがりますが、それほどクズでも…いや、女の子の「汗をなめさせろ」って迫っているんだから、十分クズか…

2巻出るのかな? もし続きがあるのならば、読んでみたいけれど、ハーレム展開にだけはして欲しくないですね。今回、桜が「桜のハチミツ」、妹の楓が「メープルシロップ」の汗をかくということでしたが、これが増えるようなことがあれば、単なるドタバタになってしまいそう。今のメンバーだけで、イチャラブして欲しいものです。やはりラブコメは甘いに限ります。

★★★★
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2017年02月20日

《ハローワーク・ギルド》へようこそ!


著者:小林三六九
出版社:電撃文庫
《ハローワーク・ギルド》へようこそ!

主人公は、とある事情で<ハローワーク・ギルド>の事務員となったキール。この世界では、魔族との戦争が終結してしばし経っており、基本平和。目下の課題は「お仕事」。この世界の職業は、15歳までに「職才」が決定し(神からのお告げ)基本的にその職才に従って仕事を選ぶようです。RPGでいうところのスキルのようなものですかね。「基本的」ということで、職才と異なる職業に就く人もいれば、職才を15歳までに告げられない人もいる。後者だと、就職が難しいとのこと。厳しい世界ですねえ。そんな人たちの転職相談の場が<ハローワーク・ギルド> キールの最初のお客様は騎士をやめたい女騎士でした。騎士の職才持ちで、騎士としては能力が高いのですが、それ以外はまったく才能なし。キールが紹介するメイドさんやウェイトレスは、持って一日。下手すると半日以内に首になってしまう。本人はやる気もあり、人も悪くないけど仕事ぶりが…あまりにも首になり続けるので「とりあえず臨時雇い=アルバイトから」ということで、気がつけばギルドに居着いていたり。それ以外にもスランプに苦しむ錬金術師の少女。歌手になりたかったシスターなど。なぜかお客様は女の子ばかり。なのでラブコメ要素もばっちり。

てっきりRPG世界で、転職を司るギルドの物語と思っていたのですが、職才という設定以外は、人生相談所ですね。どれも本人にとっては、人生がかかった悩みなのですが、端から見ていると、どことなくのんびりしたものばかり。基本いい人が多いので、読んでいて楽しいですね。この手の作品は、ネタが続く限りどこまでも続けられると思うのですが、この作品は、ラストで伏線を一気に回収してしまっているので、続刊は難しそうです。

★★★☆
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魔力ゼロの俺には、魔法剣姫最強の学園を支配できない……と思った?(2)


著者:刈野ミカタ
出版社:MF文庫J
魔力ゼロの俺には、魔法剣姫最強の学園を支配できない……と思った?(2)

「神霊魔剣」を操る貴族の乙女のみが可読むグランディスレイン魔法学園。そこに強引に入学した魔力ゼロにして唯一の男・ユーベルは、元序列一位の最強魔法剣姫で現使用人のティリ、妹のリリアと同棲し、敵対していたツンデレ魔法剣姫・アディリシアまで落とし、順調にハーレムを形成していた。次のターゲットを探していた彼の前に現れたのは、学園最大姫閥「桜花夜会:の主にして絶対秘密主義のアンリエット。どのように落とすのか?

「愛は偉大、超便利、マジ効率いい」が座右の銘であるユーベルは、次々に魔法剣姫を落としていきます。それも魔法や剣なしで…先を読む能力と、たぐいまれなる観察眼で、相手の懐に簡単に入り込み、一瞬にして虜にしてしまう。彼の目的は「この学園・この国のすべてを俺のハーレムにしたら世界超平和、俺超幸せ!」というもの。普通に考えたら、たとえハーレムを構築できても、その中を平和にするのは難しいんですけどね。ユーベルは、魔力がないだけで、それ以外の能力はチート級になっています。この手の小説の常として、俺TUEEEE度はどんどん高くなってきています。病的ブラコン・リリアの病気度も上がってきています。その二人が組んで、剣姫を落としていくのですが、そりゃどうしようもないですね。

今回アンリエットをおびき出すために、アディリシアをうまく利用します。わざと人通りの多い場所で「あーん」してもらうことで、アディリシアが「落ちた」ことを周知。っていうか、アディリシアって、かなりチョロインですよね。このシーンでも、最初は拒んでいるのですが、ティリやリリアにあっさり流され…もう見事なまでのテンプレツンデレになっています。

今回、いままであまり自分の意思を表に出さなかったティリが、自己主張をするようになってきています。ハーレムが幸せになりきれない理由である「独占欲」が出てきているんですね。今のところ、かわいらしいものですが、これから先どのように折り合いをつけていくのでしょうか?

今回、かなりひきのラストになっています。この流れだと、今までのゆるーいストーリーじゃなくなってしまうのかな? もしそうだとしたら残念ですねえ。この作品はゆるーいまま、進んで欲しいです。

★★★
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勇者のセガレ


著者:和ヶ原聡司
出版社:電撃文庫
勇者のセガレ

主人公は、所沢市の一般的家庭・剣崎家の長男康雄。両親と妹の4人暮らしという平凡な一家だった。ところが、金髪美少女ディアネイズ・クローネことディアナが、異世界から剣崎家のリビングにやってきたことで、平穏な日常は崩れ去ります。当初は、自分自身にゲームのような展開が降りかかると思った康雄ですが、
「私は救世の勇者、ヒデオ・ケンザキ召喚の使者としてやってきました」
召喚対象は父親で、しかも若い頃異世界を救った勇者でした。どう見ても普通の中年のおっさんが「勇者」だったと信じられず、ディアナは「勇者の息子」である康雄に憧れのまなざしを向けてきて、妹は白い目で睨んでくるし…異世界の平和以前に家庭の平和が大ピンチに陥って…

あらすじだけ読むと、コメディのようですが、実際はかなり重苦しい作品になっています。最大の理由は、主人公・康雄の態度。父親が「勇者」で、しかも異世界へ新たな闘いに赴く…当然死んでしまうかもしれない…それを「息子」として心配して反対しているのであれば、理解できたと思います。でも彼の反対の仕方は、どう見ても自己中心的。ディアナへの対応も、単純に自分のイラつきをぶつけているだけのようで…さらに妹の主人公に対する態度も冷たすぎ。正直「この家庭、もとから壊れていたんじゃないか」という感じしか受けません。たぶん、作者は本当は、お互いを思いやっている兄妹だとか、家族愛というのを描きたかったのでしょうが、大失敗していますね。特に前半は読むに値しないくらい崩壊していました。後半になると、康雄が少しずつまともになってきて、妹の態度もわかりやすくなり、ディアナにとって守るべきもの、康雄にとって守るべきものが明確になり、おもしろくなってきます。戦闘シーンにもギャグが入るようになり、コメディとしても一気に盛り上がっていきます。ただ今度は登場人物をうまく使えていない。康雄の中学時代の友人(?)も、ラブコメ枠に入ってきそうで、その手前でウロウロ。もったいないですね。

続編があるのかもしれませんが、ちょっともういいかな。別作品に期待といった感じですね。

★☆
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2017年02月07日

迷宮料理人ナギの冒険


著者:ゆうきりん
出版社:電撃文庫
迷宮料理人ナギの冒険 〜地下30階から生還するためのレシピ〜

「やってられるか!こんな毎日…!」
冒険者になりたいけれど、剣や魔法の才能はない料理人の息子・ナギ。実家の食堂の手伝いの日々に絶望した彼は、親に黙って旅に出ようとします。ところが、その瞬間突如として足元に開いた巨大な穴へと滑落。目覚めたのは、謎の地下大迷宮。街全体がダンジョンに崩れ落ちるという未曾有の事態に巻き込まれてしまったのです。一緒に落ちた父が若い時から大切にしていた移動炊具車(屋台)には、炎の精霊・エンヒが宿っており、彼の父親が、昔魔王を封印した英雄の一人だったと告げるのですが、彼はそれを受け入れることができず… とにもかくにも、迷宮から脱出しなくてはならないと、エンヒの記憶と勘に頼って歩きだした彼は、崩落を生き残った戦闘神官少女・リヴと出会います。彼女は「く、殺せ…」系な割には、スライディング土下座もするという、少々残念な性格。しかも崩落の際にメイスとめがねを落としており、あまり役に立ちそうもない。それでも冒険者であることは確かなので、一緒に出口を探すことになります。その後もなぜかヤギのような仮面をかぶった上半身裸の屈強な男・ヤァギなどに出会い、少しずつ真実に近づいていきます。

剣も魔法も使えないナギですが、彼には父からたたき込まれた料理の腕がありました。しかも「食べられるもの」が光って見えるという「メキキ」能力を持っており、移動炊具車で、エンヒの炎を用いて調理すると、おいしいだけでなく付加機能も得られるという、料理の魔法を持っていました。そういや和製RPGでは、料理に付加能力があることが多いですね。

どうやらナギの父親は、日本からの転生者だったようで、エンヒが覚えているレシピは、基本和食です。醤油などの調味料によって、魔法能力が付加されるという設定になっています。まあそれはいいんですが、異世界ということを強調したいがためか、和食→ワ・ショック、治部煮→ジブーニ、鍬焼き→クーワ焼き、ブルーベリー→ブルベリ、ヤギ→ヤァギなどと表記されています。でも、パンはパンだし、小麦粉もそのまま。全体に統一感がないです。中途半端に文字を弄るのなら、やらないほうが…よくある「語尾変形」と同じく、そこでリズムが途切れてしまうのが残念です。まあその言葉を知らない人が聞くと、変形してしまうことは多々ありますけどね。でもこの作品の場合、そこまでこだわっているという感じもうけないので、余計浮いているんだと思います。まったく知らない料理のはずなのに、エンヒのいい加減なレシピでおいしい料理ができているくらいですから。

せっかく料理人という設定なんだから、もう少し料理シーンを重視してもらったほうが、ありがたみが出たと思います。いろいろ残念でした。

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2017年02月03日

だれがエルフのお嫁さま?


著者:上月司
出版社:電撃文庫
だれがエルフのお嫁さま?

主人公は、百年ぶりに生まれた男エルフ・クルト。男エルフは数が少ないというだけでなく、その子供はとびきり優秀になるという珍しい存在。そのため、子供目的で結婚を望む女性がたくさん現れて… なんだかんだで、貧乳を気にしているエルフのティア、スタイルがよく可愛いけど常識が欠落している食人種のゼア、年齢にコンプレックスをもつ元皇族で魔法使いのイツミと一年限定の共同生活を送ることになり…

あらすじでは面白そうだったのですが、何度か途中で読むのをあきらめそうになる作品でした。そういえば、この作者さんの作品って過去にも同じような思いをした記憶がありますね。

一般的なファンタジー世界とは異質の世界になっています。クルトはエルフ(母)と父(人間)の間に生まれたいわゆるハーフエルフなのですが、この世界では、生まれてきた時にどちらかの種族になるようです。ということは人間の血はどこにいくのでしょう? またエルフも変わっていて、誕生時は性別が分化していない状態で、いわゆる思春期(作品内では第二次性徴)を迎えた時に、性差が分化。男性に分化したエルフは、その後数年〜十年かけて、男性機能を備えていく(つまり、ナニが生えてくる)という設定になっています。なので、分化したてのクルトには、外性器がなく当然子供も無理です。じゃあなぜ「共同生活」ということになるのですが、「異性から性的刺激を受けると、成熟が早くなる」という設定があるからとなっています。うーん、回りくどいなあ。このあたりで読むの嫌になりかけました。

ヒロインズに魅力がないのも、辛いですねえ。ティアは感情が読みにくい(表情があまりない)という設定なので、第三者的に見ても面白くない。ゼアは単なるビッチにしか見えない。イツミはひねくれ年増にしか…本当は「いい人たち」なんだよといいたいのはわかるのだが、描写される内容から読み取ることができない。感情が一方通行なんですよね。いろんな種族がいて、いろんな考え方があるということを強調しようとして失敗しているような…ベテラン作者さんなので、こういう作風なんでしょうね。地雷というほどではなかったですが、もう作者ごといいかな。

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2017年02月01日

グリモア〜私立グリモワール魔法学園〜


著者:くしまちみなと
出版社:電撃ゲーム文庫
グリモア〜私立グリモワール魔法学園〜

ソシャゲーのノベライズだったんですね。まったく気がつかずに購入していました。そーいやレーベルも電撃文庫じゃなく電撃ゲーム文庫ですね。なので以下はノベライズではなく、小説としての感想になります。

約300年前に突如として現れ、人類を無差別に駆除し始めた謎の怪物「霧の魔物」 この魔物への最も有効な対抗手段は、覚醒した人間のみが使用できる「魔法」の力という世界が舞台になっています。
主人公は、笠置佑也。子供の頃に、霧の魔物に襲われた時、魔法使いが自らの生命と引き替えに救ってくれたという経験を持ちます。それ以来、佑也は「覚醒して、少しでも多くの生命を守りたい」と強く願うようになっていました。ある日覚醒した佑也は、魔法を学ぶために「私立グリモワール魔法学園」に入学することになります。そこは男女比が2:8の美少女だらけの学園で、佑也はいろんな意味で注目を浴びることになります。彼は、思い描いた魔法使いになることができるのか?

日常描写がほとんどないまま、覚醒したので、てっきり両親は霧の魔物に殺されているという過去があるのだと思ったのですが、そうでもないみたいですね。両親の想いはどのようなものだったんでしょう。いや同級生からは別れの挨拶もまったくないという「魔法使い」という異質なものへの畏怖が描かれていたもので…

学園に入学する際、駅前から学園までのバスでいきなり魔物に襲われています。その際、偶然乗り合わせていた魔法少女・智花によって魔物を倒すことに成功するのですが、智花の能力であれば、本来そのような強力な魔物を倒すことはできなかった。なぜなのか? まあ読者には丸わかりなんですけどね。

学園の生徒たちは、魔物と闘うことが宿命づけられています。つまりいつ生命を落としておかしくないということ。そのため生徒たちは、青春を謳歌しようとしています。ただでさえ男子の少ない学園。そこに「天才」と思われる少年が転校してきたら…当然のように少女たちは、彼を狙うことになり…最初はハーレムを作れると、鼻の下を伸ばしていた佑也ですが、自分に魔力が無尽蔵という以外の能力がないことにうちのめされていきます。それを智花に救われ…佑也の成長と、少女たちとのラブコメがうまく融合して楽しい作品になっています。

★★★☆
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俺が好きなのは妹だけど妹じゃない


著者:恵比須清司
出版社:ファンタジア文庫
俺が好きなのは妹だけど妹じゃない

主人公は、ラノベ作家を目指す高校生・氷見祐。何度も新人賞に応募しているけど、一次選考すら通ったことがないというレベル。成績優秀で生徒会長も務める完璧優等生な中三の妹・涼花との仲もよいとは言えず、いつも文句を言われてばかりという状況。ところがその妹がライトノベル大賞を受賞します。しかも『兄を溺愛する妹のイチャイチャラブコメ』で…当然信じられない祐。出版前の原稿を見せられても、信じることができない。
両親からラノベ作家になることを許されるわけもなく、涼花から頼まれ祐がラノベ作家としてデビューすることに。さらに、その小説は空前の大ヒット作となり…

ツンデレ妹が書いた「お兄ちゃん大好き!」なラノベが大ヒットするというお話です。ラノベ作家が主人公となりますが、業界モノという訳ではありません。素直になれない妹が本心をぶつけることができたのが、ラノベだったというお話です。そもそも涼花はラノベを読んだことがないので、ラノベがどのようなものかすらわからない状況。そのため、次作(受賞作の2巻)を書くために、ラノベや萌えについて、祐に教えを請うという理由で、デートをしたり、もう甘々な涼花の「お兄ちゃん大好き」に萌え死ぬための作品ですね。ツンデレ設定のはずなんですが、ツンな部分が見つからない。なんかもう理想的にデレているようにしか見えない涼花。そのため、祐の鈍感さが際だっています。ってまあリアル妹がいたら、こんな感じなのかもしれませんね。ラブコメ感を強くするためか、祐と同級生の売れっ子ラノベ作家、挿絵師(エロ)、担当さん(巨乳)などヒロインを投入していますが、いらないような気がします。もう妹一人で十分なんじゃないでしょうか?たぶん読者はアヘ顔Wピース先生の猛攻は、期待していないと思います。まあ、エロゲーの実況中継を妹にやらせるという鬼畜は笑いますけど、何回もはいらないネタだし。

この作者さんデビュー作も、似たような設定(ラノベは出てこなかったけど)のラブコメでした。そのときも、どこかで見たことあるような作品でしたが、今回も同様ですね。ただ前作と異なり、妹が可愛いことがこの作品のいいところ。それを壊さないようにお願いします。

★★★
posted by あにあむ at 10:56| Comment(0) | TrackBack(0) | ファンタジア文庫