2016年12月21日

最強の種族が人間だった件(1)


著者:柑橘ゆすら
出版社:ダッシュエックス文庫
最強の種族が人間だった件(1) エルフ嫁と始める異世界スローライフ

平凡なサラリーマンだった雨森葉司は、ある日突然剣と魔法の世界「アーテルフィア」に召喚される。気がついたとき、目の前にはエルフの美少女・リアがいて「人間さま」と崇拝されることに。召喚された世界では、人間こそが「最古にして最強の種族」で、すでに「生きた人間」はおらず、埃にまみれた古い髪の毛一本でも、規格外の魔力がある。そんな世界だから、「生きた人間」の髪の毛や体液は、とてつもないパワーがあり…自らの能力を巡って争いが起きるのを避けるため、リアと共に安住の地を築くことに。

異世界召喚ものですが、人族が一番強いという世界なのが珍しいですね。葉司がリアに拾われた時は、食料もほとんどない状況でした。それでもリアは最後の食料を葉司に渡すほど、人間を崇拝しています。とはいえ、全部食べる訳にはいかないと、残していた干し肉をリアが食べると、リアは突然艶のある声を上げて…干し肉についていた唾液がリアの魔力を強めたようで…以後リアはもっと効率のいい方法=ディープキスで魔力を分けてもらうようになります。葉司にとっては、気持ちいい(美少女とのキス)だけなのですが、リアにとっては、非常に大きなエネルギーのようで、さらに誘淫効果もあるようで、あらがえなくなるようです。そのため、10分が限界(なにの?)ようです。って役得だな、おい。さらに、スライムは葉司が飲んだ泉の水を飲むことにより間接的に葉司の唾液を摂取し(かなり薄まっていただろうな)それによって、なんと幼女の姿をとることができるようになり、葉司に忠誠を誓います。リア曰く、スライムには性別がないので、本能的に主に寵愛される姿をとったのだろうと…そうか、葉司にはそういう趣味があったのか。巨乳派というのは、表向きの顔なのだな! スライムとはいえ、その能力はバカにできず、葉司が散歩するときの護衛として重宝されるようになります。そんなある日、一人の男が金目のものを盗もうと拠点に侵入するのですが、あっさり捕縛。理由を聞くと妹が不治の病とのこと。葉司の髪の毛1本あれば完治させることは可能ということで、髪の毛を渡します。それによって、妹も完治し、兄妹そろって葉司を崇拝することに。特に妹のほうは、もともと人間にあこがれていたこともあり、葉司にすべてを捧げようとしたり…って、唾液や髪の毛であれなんだし、あれを体内にあれしたら、どうなってしまうのだろう? 生命の元なんだし、一番効果ありそうだけど。

元がWeb小説ということで、一つ一つの章は非常に短いです。そのため、ストーリーがサクサク進み、読みやすい小説になっています。当初は「人間」ということで葉司を崇拝していたリアですが、少しずつ異性としての葉司も意識するようになってきているようで、これから先が楽しみですね。そのうちスライムのライムも言葉を話せるようになりそうですし、ゴーレム娘、熊耳娘、エルフ、幼女、百合騎士によるラブコメも面白くなっていきそうです。

★★★
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僕は彼女を攻略できない。


著者:三門鉄狼
出版社:MF文庫
僕は彼女を攻略できない。 まちがいだらけの主人公ライフ

主人公は鶴見アユム。彼が住む世界では、ある日突然自分の役割が宣告される「役振り」が発生しています。役振りをされた人は、同時に宣告される条件をクリアしないとペナルティが与えられるということになっています。また役振りをされた人は、その役によって身の回りに影響を与えることができる(本人の意図と関係ない場合もあり)ようになります。例えば、ゾンビ映画の役であれば、ショッピングセンターをゾンビで埋めるとか、ゾンビハンターであれば、そのゾンビを倒せるなど。基本ストーリーの中での出来事として処理されるため、巻き込まれた人たちも、心理的な面を除けば無害(影響が終息したらもとに戻る)なのですが…この現象は、数十年前から発生しており、すでに慣れていたのですが、最近はその回数が異常に増えており…

アユムが役振りされたのは「ハーレムエロゲの主人公」卒業までにヒロインとHをして特定ルートエンドを迎えないと、ペナルティとしてBLの「受け」にされるという…早速現れた一人目のヒロイン・白藤都は、容姿端麗・頭脳明晰・性格もよい完璧ヒロイン。ついに非モテ卒業、楽しいハーレム学園生活が待っていると喜ぶアユムでしたが…なんと白藤が役振りされたのは「ラノベヒロイン」 そうラノベなのでエロいことはNG。いったいどうすれば?

どこかで見たことがあるような設定ですね。次にこうなるという予想ができてしまう王道なストーリーです。もっとも安心して読むことができるのも事実です。メインヒロインに加えて、幼馴染み・ブラコン妹と押さえるべきヒロインもそろっており、ついでにBLの時の候補として悪友もしっかり存在。ついでにロリばばぁも配置されているので、いろいろ便利に進みそうです。

本来であれば、エロゲの主人公とラノベヒロインという矛盾する役振りは発生しないはずなので、世界が「まちがいだらけ」のクソゲーになっています。アユムたちは、どうやってこの矛盾に立ち向かっていくのでしょうか?

いろんな「役振り」が出てきますが、その粒度がバラバラなのが残念ですね。ラノベヒロインという曖昧なものがあるかと思えば、触手エロゲーヒロインといった範囲の狭いものもあり、いろいろ難しそう。本文中にも出ていますが、最近のラノベって、ヒロインがHするの当たり前になりつつありますからねえ。昔はキスですら少なかったのが、いつの間にか寸止め当たり前。それが本番普通になり、最近では「ヤっていること」前提の話も増えてきて。その中で、白藤に割り当てられたのは、かなり古風なヒロインのようですが、こんなのどうやって判断するんだ?

あまり他の役振りを出さずに、主人公たちの中だけで話を進めた方が面白くなりそうですね。

★★★
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2016年12月19日

姫さま、世界滅ぶからごはん食べ行きますよ!(2)


著者:おかざき登
出版社:MF文庫
姫さま、世界滅ぶからごはん食べ行きますよ!(2)

ロフィーナとヴヴ、そして津留美とローズも押しかけてきて、一気に賑やかになった飛露騎の日常。世界の滅亡はさておき、おいしいごはんを食べることに精を出す彼ら。それでも一巻の時は、ロフィーナの落ち込みで世界的異変が起こり、それを鎮める(=ロフィーナの気分転換)ためという流れがありましたが、今回は「特に気分落ち込んでいないけど、おいしいものを食べよう」というグルメ小説のようになっています。「世界の危機」はどこ行った?今回の季節は冬。ということでクリスマス、年越し、お正月とイベントが目白押し。さらにこの季節は恋の季節でもあり、飛露騎とロフィーナ・紅緒の関係にも変化が?

相変わらず料理うんちくが多いですね。もう少し減らしてくれたほうが、本筋のラブコメを楽しむことができるんだけどなあ。料理は地方色が強く(というより、家庭ごとに違う)あまりうんちくを語られると「それは違うだろ」というアラ探しに走ってしまいます。たとえば、すき焼き。割り下使うかどうかは地方(お店・家庭)によって違いますし、白菜ではなくキャベツを入れるところも多い(白菜は水が出てしまうので、すき焼きに合わない)これこそ家庭によって違うんだろうけど、関西ではすき焼きは比較的よく出る鍋料理では?(高級肉ではなく、お手頃価格の牛肉が普通に販売されているから)「安定供給を捨て、品質を確保」というのもどうかな?個人経営のお店では、そうだろうけど、チェーンや共同購買で品質を確保したまま、安定供給できているお店もありますよ。

まあそんなことはどうでもよく、今回はロフィーナとヴヴの関係にも変化が訪れています。お姫様とその従者という関係ではなく、もっと対等な関係へとゆっくりと変わっていく二人。なんだか微笑ましいですね。

さらにロフィーナに対する飛露騎の言動に揺れ動く紅緒がかわいい。本来ならば、十分すぎるアドバンテージがあるはずなのに、なぜか押され気味。そこがまあ幼馴染みの特徴なんでしょうが…でも後半の紅緒は本当にかわいい。飛露騎はなぜそのかわいさに気がつかないんだ! ってあまりこちらがうまく行き過ぎると、本当に最後の晩餐になってしまうんですね。うーむ、酷な設定だ。

★★★☆
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2016年12月16日

異世界とわたし、どっちが好きなの?(2)


著者:暁雪
出版社:MF文庫
異世界とわたし、どっちが好きなの?(2)

前巻でストーリーは完結していたので、そのアフターストーリー的な作品。当然甘さはかなり増量されています。

異世界が存在することを知った・市宮翼。夢だった異世界へ転移するチャンスがあったのに、それを捨てて現実世界で鮎森結月と一緒にいることを選びました。恋人となった結月とラブラブなバカップルと化し、ある意味異世界に行ってしまった翼。ファミレスで「あーん」したり、もうどこへ出しても恥ずかしい(あれ?)バカップル。もっとも若い二人には壁も立ちはだかっており…と思ったけど、途中から結構いい加減な扱いになっていましたね。

もう異世界へ行く手段はないと思っていた二人ですが、そこはラブコメ。またもや女神様に呼び出されることに。部屋の中でイノシシにひかれかけるというシュールな方法で…「暴れ馬だ!」というギャグが見たことがあるけど、イノシシかい。いつもの場所に呼び出された翼に、隠すべきところを隠していないロリ女神さま(なんかいけてるファッションらしいです。そういや、昔そういったマンガあったなあ。あ、なんでもないです)からは「バカップル選手権」に出場しないかと持ちかけられます。あらゆる世界(異世界)からバカップルが集い、そのトップを競うという謎イベントへのお誘いでした。その優勝賞品が「異世界移住権」だったため、当然のように参加する二人。そんな翼の前に憧れの美少女エルフも現れます。

ルールは簡単。女神さまから出された課題(xxでいちゃちゃする)を運営(女神さまたち)が判定し、バカップルと認定されると合格という仕組み。唯一失格条項があり、それはヤッてしまった場合。つまり集まっているバカップルはみな、まだ未経験な訳ですな。ちなみにホテルも運営もちで、カップルで一室となっております。もう想像できてしまいますが、初日の夜に大半のカップルが失格してしまい…そりゃ、日中盛り上がってしまったらなあ。 エルフカップル・リエル&カルルと二人が最後まで勝ち残り…まあどちらもバカップルぶりでは甲乙つけがたい存在となっています。リエル&カルルは若干女王様と僕感がありますけど…

もうニヤニヤするしかない、この作品。是非是非これからもこういった作品を生み出してください。

★★★★☆
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クソゲー・オンライン(仮) 2


著者:つちせ八十八
出版社:MF文庫
クソゲー・オンライン(仮) 2「バグで妊娠したけどなんの問題もないわ!」

バグにより「結婚」してしまったアズラエルとの円満離婚の方法を探るササラキ。それと同時に第二層「果てなき大海原の果て」の実装を行う必要もある。そもそもサービス停止までもう時間がない。それまでに、条件を達成しないと…といろいろ時間に追われている状況。そういった時は、さらなる試練が待ち構えているのが常道で、今回も当然のごとく、いろんなことが。主にラブコメ方向で…

結婚により強制的に装備させられてしまった指輪。これを外さないと離婚とは認められない状況に、アズラエルはいろいろ方策を探しますが、普通じゃないゲーム世界。簡単に見つかるわけもなく。ようやく見つけた方法が「何でも切れる」という「ざ・ファースト・ケーキカット」すでにもう無茶苦茶な訳ですが、それを使うためには「ときめきポイント」というどこぞのショッピングモールのようなポイントを貯めなければならず、それには二人でイチャイチャするしかなく…離婚するためにいちゃいちゃする? 目的と手段がよくわからないことになっていますが、アズラエルは嫌がりながらも、クエストをこなすことに。簡単にポイントを貯めるには、粘膜接触を行うこと。でもこの世界はバグっていてキスをすると、妊娠する。でもエッチしても妊娠しない…だからといって後者を選択するようならば、レーベルが変わってしまう。ドタバタの末「互いの感覚を共有する」不思議なあめ玉をなめることで、キス(恋人同士の特別なキス)をしたのと同等に。で、ポイントがたまり、めでたしめでたしとはなりません。指輪は切れず、なぜか第二層の底(=第一層の空)が切れてしまい、第一層が水没。この世界では、アイテムがないと水中で生きられないので、プレイヤーは死ぬしかない。さらなるクソゲー化。そんなひどい世界を救うことはできるのでしょうか?

もう無茶苦茶な状況になっております。事態を収拾することはできるのでしょうか? ササラキとアズラエルの離婚は、正直どうでもいい。というか、ササラキは無自覚ジゴロなんで、そのままイチャイチャしていなさい。いや普通「キスがだめなら」ということで、粘膜接触として耳をなめるなんて思いつかないでしょう。かなり高度なプレイだよ、それ。アズニウム摂取。いい言い訳ですね。

まだまだ謎は多いのですが、そんなことはどーでもよくなる力の抜けたラブコメとなっています。そうか、これは高度に発達した中二病小説なんだ…

★★★☆
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2016年12月13日

モテなさすぎた俺は、とうとう人形に手を出した


著者:手水鉢直樹
出版社:電撃文庫
モテなさすぎた俺は、とうとう人形に手を出した

てっきりドールな意味の人牛緒だと思ったら、ゴーレムでした。まあモテなくて、リカちゃん人形手に持ったらホラーになってしまうわな。
主人公は泥ケ崎洋。土属性の能力がある調和学院高校の1年生。高校デビューして「モテたい」という願望があったが、もてない属性No1の土属性かつ死霊術士ということで、モテるどころか、虐げられる日々。どうも土属性って、こういうネタに使われることが多いですねえ。使い方によっては、かなり重要な属性だと思うのですが…
モテなさをこじらせた洋は、下心満載で「俺の嫁」となる美少女ゴーレムを錬成します。ところが、そのゴーレムはツンクールで記憶を失っていて…どう見てもマスターよりも偉そう。
「マスターたる俺が名付けてやる……俺乃嫁子だ」「却下。お前の名前は? どろがさきひろし……長い。生意気よ。略してドロシーね」とゴーレムに名付けられてしまう主従逆転状態。「嫁」という言葉が飛び交うドタバタ学園魔術コメディ。

ゴーレムを錬成して「俺の嫁」というのは、よくあるパターンですね。で、たいてい主従逆転しています。というか、そうでなければコメディとして成り立たないのですが…もっともこの美少女ゴーレム。ゴーレムというよりも、普通の少女としての思考を持っているので、対ゴーレムではなく普通のラブコメになっています。もう一ひねり欲しかったなあ。モテなさすぎて「人形」に手をだすというコメディがすっ飛んでいます。洋の彼女に対する態度も普通の女の子に対するものですし。単に「俺の嫁」と連呼しているだけだもんな。せっかく合法ロリ(というか、セルフロリ)な魔術協会長など濃いサブキャラがいるのだから、もっとひっかきまわせそうなのに。もっともこのおっさん、絶対ダメなことをしていたようなので、ギャグになりにくいというのはありますが。そんな犯罪者が記憶を持ったまま、幼女になると…いや想像するのやめましょう。このあたりも少々もったいないなあ。コメディとして使うのだったら、リアル犯罪な過去をだしちゃいけない。その時点で、いろいろ展開ができなくなるから。

ドタバタコメディに、リアルを持ち込み、重しをしてしまった感がありますね。もう少し考えましょう。

★★
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2016年12月12日

魔王なあの娘と村人A(11)


著者:ゆうきりん
出版社:電撃文庫
魔王なあの娘と村人A(11)〜魔王さまと俺たちのグラデュエーション

前巻から間が空きましたが、これが最終刊。勇者・光ヶ丘翼から、魔王・竜ヶ峯桜子が「魔王」の個性を剥奪されるという情報がもたらされます。修学旅行のあたりから、おかしかった竜ヶ峯。果たしてこの話は本当なのか? そして村人A・佐東は竜ヶ峯を救うことができるのか?

修学旅行先で西の魔王と闘い、傷ついた佐東。想像以上にその傷はひどく退院まで時間がかかりました。そんな中、翼から噂を聞き、学校で確かめようとしますが、竜ヶ峯は修学旅行以来まったく学校に来ておらず、さらに修学旅行が途中で打ち切りになったことなどから、うまく行きかけていた個性者と一般学生の間も元に戻っており、一般学生は個性者を忌み嫌うようになっていました。個性者たちから竜ヶ峯の個性剥奪の話を聞くも、なにもできない単なる「村人」である自分を呪う佐東。そんな彼をみて、翼がそのままでいいのか?と嗾けます。表向きは「魔王がしっかりしないと、勇者としての個性が発揮できないから」という理由ですが、そこには佐東に対する想いが込められていて…敵に塩を贈るというか、佐東を想う心は本当だったんですね。

そんなこんなで竜ヶ峯の家を訪問する佐東。そこで竜ヶ峯本人からも噂が事実であることを告げられます。原因は「魔王としての個性を発揮していないから」「人類滅亡の方法を考えようとしても、他のことを考えてしまう」って、もう原因バレバレじゃないですか!その病は「医者でも治せない」ものですね。

竜ヶ峯、村人A、翼のラブコメとしてのエンディグは、まあそうなるだろうなと納得のできるものでした。ただ個性者と村人の関係改善という部分は結局なにも解決しないまま終わってしまったのは残念ですね。

★★★
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2016年12月09日

りゅうおうのおしごと!(4)


著者:白鳥士郎
出版社:GA文庫
りゅうおうのおしごと!(4)

小学校が夏休みに入ったその日、あい達は東京を目指していた。目的は、最大の女流棋戦「ナイナビ女子オープン将棋トーナメント」へ参加するため。「チャレンジマッチ」→「一斉予選」→「本戦」と続くこの大会は、アマ・プロ混合の大会。あいたちは、腕試しという感覚(by師匠)もあるものの、桂香にとってはラストチャンスのようなもの。ここで勝ち上がり本戦で1勝できれば、プロとして棋界に残れるけど、だめだったら、実質的に年齢制限によりこの世界をあきらめるしかない…もっとも、あいは「わたし、もっともっと強くなって……絶対に勝ちますっ!!」となぜか入れ込んでいる模様。

公式戦デビューとなった二人は、怒濤の勢いで勝ち上がります。一戦目に桂香さんは負けてしまいますが、それが逆に開き直りにつながり、チャレンジマッチ通過。八一の関係者3人ともが勝ち抜くといううれしい結果になります。

弟子達が熱い闘いをしている中、八一はなにやっていたかというと、ニコ生中継の聞き手女流棋士のおっぱいをガン見。なぜか研究会を色仕掛けでねだられ、鼻の下を伸ばし、小学生弟子に「だらぶちっ、えっち」と怒られる始末。さらにその翌日には、別の女の子と原宿で手つなぎデート。まあ相手は銀子なんですが、妙に可愛い銀子さん。さらには、昔ストーカーされた(したじゃないよ)女性が再び八一の前に現れ… 桂香さんも、最近八一にデレ気味だし、八一爆発してしまえ!

という呪いが通じたのか、ニコ生中継に、あいが乱入。内弟子であることをばらされます。さらにシャルちゃんが、八一のお膝の上に。で「しゃうはね、ちちょーのお嫁さん」と爆弾発言。これで八一=ロリコンという図式が確定します。将棋強くても社会的に抹殺されそうな勢いですね。でも、銀子や桂香という「年齢的にOK」な美少女もいて、やっぱり一度爆発すべきですね。

弟子達の熱い闘いの裏では、竜王戦へ向けての闘いが続いています。挑戦者決定戦に出てきたのは、ゴッドと名人。しかも名人はタイトル保持期間が99期。つまり、竜王をとれば、100期になるということで、世間の注目が集まってきています。将棋連盟では、100期達成で、国民栄誉賞の申請をしようなど、八一が負けること前提で盛り上がっており、世間はAwayな状態。ゴッドが挑戦者になってくれれば、そんな雑音はなくなるのですが…

いやもう、なんだこれ? ヒロインたちが妙に可愛くなってきているじゃないか。その反動で、他の女性棋士が「こいつら人間か?」状態になっていますが、大丈夫なのかな?
やはりあいが一番かーいいですね。「だらぶちっ」と言われてみたい…

★★★★☆
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2016年12月08日

幸せ二世帯同居計画


著者:五十嵐雄策
出版社:電撃文庫
幸せ二世帯同居計画 〜妖精さんのお話〜

主人公は、瀬尾兄妹。幼い頃に両親を亡くし、親戚の家をたらい回しにされ、そのどこにも自分たちの居所がなく、兄妹だけで生活をしようとアパートに移ったとたん、そのアパートが全財産とともに火事で燃えてしまい、公園でサバイバル生活を送っていました。さすがに小学生の女の子=妹をこのまま公園で寝泊まりさせるわけにはいかないと、近所に発見した空き家にこっそり移住することに。ところが空き家と思っていたその家には同級生の女の子・成瀬莉緒が一人で生活しており…ばれそうになった時、彼女が発したのは
「まさか……まさか、“妖精さん”!?」
という言葉。そしてなぜか彼女から妖精さんと勘違いされた二人は、彼女から隠れたまま奇妙な同居生活を始めることになります。そのうち彼女の悩みを知って…

妖精さんと女の子の「家族」としての絆を育てる暖かい物語です。妖精さんと莉緒の深夜のお茶会。なんだかほっこりしますね。いや、絵面的には女子高生と壁一枚隔てて、違法侵入者がいるわけですが。そこには殺伐としたものはなく、優しい空気が流れています。高校生が一人で住んでいる時点で気づくのですが、莉緒も恵まれた家庭とはいえない環境で育ってきました。そのため人間不信に陥っていたんですよね。でも育ててくれたおばあちゃんには心を開いており、そのおばあちゃんが聞かせれてくれた妖精さんの物語が心に残っており、深夜のお茶会が唯一心を開ける場所になったんでしょうね。この奇妙な同居生活には、さらにもう一名中学生・佐藤向日葵も加わり、瀬尾兄と3人の女の子(高校生・中学生・小学生)というハーレムのような家族ができあがり…。

五十嵐さんの作品なので、主人公はハイスペックです。小さい子にも懐かれます。いままでの作品(電撃文庫)に比べると、登場人物が背負っているものが重いのですが、暗さはなく、そこにはただ暖かい風だけが吹いています。ラストへ向かうエピソードでは、何度涙腺が緩くなったか…いつもの「ほんわか」ではなく「暖かい」気持ちになれる良作品でした。
「“妖精さん”はいつでもお前の味方なんだよ!」

★★★★
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2016年12月07日

百億の金貨と転生者


著者:美高ヒロ
出版社:GA文庫
百億の金貨と転生者

金貨がライフを表し、金貨が尽きれば生命も尽きる。死者たちの世界が舞台。「金貨の亡者」と呼ばれる者たちは、銀河鉄道で各星を巡り、任務の報酬として転生に必要な金貨を集める。そんなクエストハンターの中でも最上位ランクのシリュウが主人公。
ある日、突然ぶつかってきて倒れ、お約束のぱんつ丸出しでテヘペロする少女・ノワと出会います。「わたしとっても困ってるんです!」「奇遇だね。オレも変なプレイヤーに絡まれて今まさに困ってるとこ」とスルーしようとしたシリュウですが、ノワは危なっかしく貧乏でなぜか伝説級アイテムを所持していた。打算によりノワの面倒をみることになったシリュウだが、ノワはちゃっかりしており。

ということで、転生バトルものですね。ある意味テンプレな作品なのですが、死者が元の世界に転生するためには、金貨が必要。で、その金貨の量が強さを決めるという設定は面白いものです。銀河鉄道の設定は「銀河鉄道999」を意識しすぎているというか、そのものというか…鉄道が「管理局」によって管理されているとか、車掌さんが黒く目だけが光っているとか、チケットのない乗客の行く末とか、各駅での停車時間が決まっており、乗り遅れるとというのとか「まんま」やんかというのが多すぎて…

ヒロインズは非常に魅力的です。ちゃっかりノワもそうですし、シリュウの奴隷・ピティーもけなげ。シリュウを巡るラブコメも楽しいものです。単純に転生を求めるのではなく、そこにタイムリミットを設けたことと、ピティーだけが今の世界の住人だという事実。それらによって、コメディではない、恋愛物語的な要素も生まれています。

このギャラクシアという世界。設定がしっかりしているので、TRPGの舞台としても使えそうですね。クエストハンターになってから転生するまでのタイムリミットがあり、破産したら終了。ゴールとなる金額は、次の人生でどのようなパラメータになるかによって決まる(つまり、少なくても転生そのものはできる)ということで、プレイヤーの裁量範囲が結構広い。戦闘も実際に殺し合う訳ではなく、ダメージが金貨換算されていくので、わかりやすい。

この作品って続くのでしょうか? もう少しこの世界で楽しみたいですね。

★★★☆
posted by あにあむ at 14:33| Comment(0) | TrackBack(0) | GA文庫

2016年12月02日

俺たちは空気が読めない


著者:鏡銀鉢
出版社:MF文庫
俺たちは空気が読めない 孤独<ボッチ>な彼女の助け方

主人公は、私立銀鉢高校二年生・小日向刀彦。刀彦は空気が読めず、常にマイペース。場を無視した言動は、もはや災害レベル。そのため当然友人などいない。見かねた生徒会長の命令で、空気が読めない残念美少女、聖良(冷血巨乳クイーン)、シェリー(かまってちゃん)、里緒式(アルビノ博士少女)の3人とボランティア部(別名KY部)を結成することに。そこには、小里州(ロリ)が生徒会からお目付役として送り込まれるのだが、この小里州も…KY矯正のはずだったのになぜか「えへへー スキンシップスキンシップー」「これは刀彦さんへのセクシーアピールですが、何か?」と距離感ゼロの美少女たちに懐かれてしまい、ハーレムのような状態に。ボッチ達の学園ラブコメ。

KYなために、本音を言ってしまい、場を破壊してしまう四天王による学園破壊コメディなのですが、どうなんだろ?KYの対極に描かれているリア充・キョロ充たちが、あまりにも極端なため、妙なことになってしまっています。本来空気を読むというのは、その場の雰囲気に流されることではないはず。それとも今の学生って、こんな感じなんだろうか? うーむ。

刀彦たちの言動のほうが、正常に思えてしまうんですよね。まあ「その言い方はないだろう」というところはありますが、別におかしなことを言っている訳ではない。どちらかというと、周りがそれに過剰反応しているだけのような。本当に協調性がないのであれば、KY部4人で毎週末遊びに行くなんてできないよ。自分の意思があるから、長続きするグループになるんだよな。

ストーリーのほうは、かなり無茶なものになっています。中二病引きこもりを学校に連れてくる時の騒動や、手術を怖がっている少年をとんでもない帝王学で洗脳してみたり。へりくつJKを論破したあたりは、面白いですね。
こういった無茶が嫌いな方は、刀彦のハーレム物語として読むと面白いかも。KY3ヒロインだけでなく、小里州もどうやら落ちたようですし、そもそも生徒会長がアレですし。KYだけど、健全な青少年の欲望は持っているらしい刀彦。美少女たちのスキンシップに焦るシーンもあります。でも女の子の裸には慣れてしまっているようで、中二病少女が、事故からスカートどころかぱんつまで脱げてしまったときにも平然としています(少女のほうが「男子に大事なところを見られてしまった」と落ち込んでいますが… そんな余裕のある姿も、案外ハーレム主人公としての適正なのかもしれません。

全体に小里州がかわいいので、なんか全部いいかなあと。

★★★
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2016年12月01日

俺の転移した異世界がクソゲー年間大賞


著者:小山タケル
出版社:MF文庫J
俺の転移した異世界がクソゲー年間大賞 〜マジックアイテムでも物理で殴ればいい〜

ないわぁ…すべてを主人公が、ぶちこわしているほぼほぼ地雷な作品。
主人公は、元ゲーオタの嘉凪爽太。不慮の事故に巻き込まれて異世界転移を果たす。そこは種族の入り交じるファンタジーな世界−なのに、そこで魔法が使われていたのはゲーム機という異世界。
「うちのお店の店長になって倒産の危機を救ってください!」と頼まれたのは、クソゲー製造所なマジックショップの立て直し。報酬は美少女エルフな嫁(ただしポンコツ)。店員も美少女が二人というお話。

なんというかまったく楽しめなかったですね。主人公はとある事件が原因で2次元アレルギーという設定、なので、このハーレムのような状況を受け入れらず。ということなのですが、とりあえず言動がブレブレ。単にわがまま言っているだだっ子状態で、イラつかせるだけの存在です。死ぬ前(転生する前)の実妹との会話も投げっぱなしだし、神様の存在も中途半端。すべてを投げ打ってドタバタギャグに徹しているかというと、そうでもない。異世界の住人であるヒロインたちが、なぜか現代のしょうもないネタを知っている。それを本筋とまったく関係なく垂れ流すから、面白さが半減しています。楽屋落ちの身内ネタをそのまま本にしてしまったような。

後半は、少しだけ面白くなりかけていたので非常に残念な作品です。適当に作った本を、購入してしまったという感じですね。

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