2016年06月23日

異世界混浴物語(4) 湾岸露天 古代海水の湯


著者:日々花長春
出版社:オーバーラップ文庫
異世界混浴物語(4) 湾岸露天 古代海水の湯

「無限バスルーム」という微妙な「ギフト」を、想像以上に使いこなし異世界で勇者として生き抜く北條冬夜。魔王討伐のため、また女神の祝福を受けるため、潮風の薫る青い港「ネプトゥヌス・ポリス」を目指します。旅は順調だったのですが、ポリスに到着した直後、他の勇者さんとの邂逅や以外過ぎる人との再会などイベントが盛りだくさんになってきます。

海辺の街ということで、水着回でもあります。「可愛いの買って来たから、期待してなさい♪」と言われれば、期待するしかないですよね。さらに露天風呂での混浴もあります。勇者として旅を続けていくうちに、冬夜も少しずつ貫禄がついてきたようで、上流階級が集うオークションでも臆することなく対応しています。っていうかこの主人公成長早すぎるでしょ。

今回、別行動をしていた勇者・コスモスが登場します。もうなんというか「突き抜けたバカ」というのがしっくりくる人物です。基本悪い人ではないようで(というか、悪いこと考える頭もなさそう)すが、友人にするのは避けたいタイプですね。コスモスは、魔人と因縁(敵対するという関係ではなさそう)があるようで、冬夜たちが温泉に入っている際、その魔人が誤って冬夜たちを襲います。その際、一緒にいた魔人はなんと……死んだはずの冬夜の妹……冬夜のように、異世界に召喚され魔人としての身体を得たようです。当然、冬夜はその妹を助けようと頑張ることになります。「二度も妹を助けられないというのは嫌だ」という男らしい理由で…

ということで、後半は妹救出作戦が展開されるのですが、無限バスルームが、どんどん予想外な方向に進化していますね。洋式トイレが出来たり(水の女神は「清浄」を与えるから…ってこじつけだろ)、浴室ややたら広くなったり。蛇口からあるものが出るようになったり、ってこのシーン二つの県がごっちゃになってますよ。

当初は「裸シーン書きたいからこそのギフトだろ」と思っていたのですが、想像を超える利用方法が出てきますね。ファンタジーでよくある「サンクチュアリ」の一種なんでしょうが、単なる風呂にあんな利用法があったんだと、毎回楽しませてもらっています。次回以降も楽しみですね。バスルームというより「スーパー銭湯」と化してきた無限バスルーム。次に実装される機能はなんでしょう。楽しみです。

★★★★
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2016年06月20日

中古でも恋がしたい!(5)


著者:田尾典丈
出版社:GA文庫
中古でも恋がしたい!(5)

ストーリーが面白くなりつつあった当シリーズ。今回はかなり人を選ぶ回になっています。前回ほぼ「コミケ」回です。
「コミケは戦争だ。地獄へようこそ」という慎一の言葉とともに、部活メンバーで夏コミに行くことに。初心者である古都子たちを戦力とするため、事前に入念に回る順番などを決定して、当日を迎える…

このあたり、コミケに行かれる方には理解出来るのかな? 正直どれだけ熱く語られても理解出来ませんでした。私もラノベ読んだりしている以上「普通の人」ではないのは自覚していますが、同人誌の世界はよく分かりません。なにがそこまで熱くさせるのか?

ビッグサイトは、いろいろな展示会があるため、よく行く場所なので、地理感はあったりするのですが、始発で行くなんてことはあり得ないですしねえ。「コミケだけでなく、そっち系イベントのある日は近づかないようにしている」というタクシー運転手さんの気持ちのほうが理解出来ます。なので、この小説でどれだけ熱く語られようと「そこまでしなくても」という気持ちが先にたってしまい、もうどうでもいいやと。コスプレ会場でのルールも理解不能。

趣味の世界では、多かれ少なかれ「閉じられた世界内のお約束」があります。それは当然のことです。でもそれは、その世界内でのみ通用するもの。それを熱く語られたり「常識」のように捉えられたりすると、関係者以外は一気に冷めてしまいます。「客じゃなく参加者だ」とかね。もう興味本位で覗いてはいけない世界になってしまっています。

ラブコメとしては面白いのですが、どうもね。このままだと読むのやめようかなあ。でもさすがにコミケネタは引っ張られないだろうし…もう少し様子を見るか。

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2016年06月17日

都市伝説系彼女。


著者:おかざき登
出版社:ダッシュエックス文庫
都市伝説系彼女。〜永遠子さん救済倶楽部〜

非科学的なことを一切信じない多賀谷敬一郎が主人公。でも本人は決して科学的ではないと思います。本当に科学的であれば、自分の目でみた「現実」を受け入れていくでしょうし「理解できない=存在しない」という短絡的な考えはしないと思う。いやどうもこの主人公受け入れにくい性格だったもので。

物語は敬一郎が、高校の入学式でぱんつをはいていない美少女・久喜島永遠子と出会ったことで始まります。永遠子は幽霊に好かれる性質らしく、過去にも色々な霊に悩まされてきたようです。そんな彼女を助けるべく、敬一郎の友人である謙吾(民俗学や社会心理学に長けている)、寧々子と共に「永遠子さん救済倶楽部」通称「文類研」を立ち上げます。

まあ最初にヒロインがぱんつ穿いていない時点で、シリアスにはなりようもないのですが、その通りまったく怖い話は出てきません。いや、本当は怖いはずなんですが、そのユーレイさんがなんとも… 一章で出てくる都市伝説・カシマレイコ(テケテケ)からして、下半身なくとも下ネタ大好きだし、メリーさんは、可愛いし、すぐ迷子になるし…「私メリーさん、…ここどこ?」ってなんなんだ。メリーさん業界(?)が怒るぞ。都市伝説などをベースにしたユーレイなどが出てきますが、そのどれもがどこか抜けた存在であるため、ゆるーい雰囲気になっています。

主要キャラは、敬一郎が極端な現実主義者、謙吾は民俗学が好きで柔軟な考え方、寧々子は怖い話が好きなのに怖がり、永遠子は、どこか抜けた美少女とバラエティに富んでいます。さらに寧々子が敬一郎に向ける好意がかわいくてもう。非常に面白い出来になっています。

ただ、設定のすべてが「どこかで見たことあるなあ」というものなのが残念ですね。都市伝説を相手にする(しかも基本美少女)という作品はいくつかありましたし、メリーさんがかわいいというのは、もういまや常識(?)

せっかく面白いラブコメなので、もう少しオリジナリティのある存在がでてくればもっと楽しめそうです。

★★★☆
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魔王なオレと不死姫の指輪(2)


著者:柑橘ゆすら
出版社:HJ文庫
魔王なオレと不死姫の指輪(2)

主人公・久住千春は、最強の魔物使い「魔王」の素質を持つが故、魔物の力を宿した3人の美少女と暮らすことになります。ある日幼なじみの杏子と思い出話をしたところ、その日を境に恥ずかしがり屋の杏子がデレ始めたことに驚きます。HENTAI妹・愛美の入れ知恵と考える千春ですが、杏子には深い事情があるようで…

ということで「魔王」争奪戦の第二巻。表紙イラストから想像するストーリーは、3人の美少女によるラブコメですし、実際作者さんはラブコメに軸をおいているようなのですが、どうもね。この作者さんの書く話は怖いです。いや、怖いというより、心の奥底を不快にするというか…愛美の行動も「ブラコンが暴走したHENTAI」と思えないんですよ。心が壊れてしまっているようで…それ以外のヒロインや主人公も、多かれ少なかれ心が壊れているようです。心に闇を抱えているというよりも、壊れてしまった心を持つ少年少女が織りなす物語。そんな感じがしてすごく怖いというか不快になるんですね。

どうしてもラブコメや、キャラへの思い入れが出来ない。1巻の時は、もう少しマシだったんですけどねえ。ヒロインたちの行動が、ギャグでは済まされなくなってきているため、かなり辛い…すでに続刊も購入しているのですが、読むの無理かも。この巻も読み出してから、何度もあきらめ、読了までかなり時間がかかりました。心に余裕があるときでないと辛いな。

タグ: 不死姫
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2016年06月15日

電波な女神のいる日常(2)


著者:望月唯一
出版社:講談社ラノベ文庫
電波な女神のいる日常(2)

セレナとの生活にも慣れてきた智希だが、夏休みのある日、実家が復旧したので戻ってくるよう言われてしまいます。セレナを引き留めておいて、自分はさよならという訳にはいかず、独り立ちすることを親に申し出ます。そんな智希に課された条件は「仕送り無しでしっかり生活する」というものでした。しかも監視つきで。その監視者は幼なじみの美桜。果たしで智希は独り立ち出来るのか? そのためにはまず「お金」ということで、テレビ番組の賞金獲得を目指すことに…種目はチアダンス…一瞬智希がチアダンスするのかと思いましたが、さすがにそういう一部受けを狙った展開ではなく、王道一直線な展開となっています。

表向きは(少なくとも)仲良くしているセレナと美桜。二人の協力によりメンバーがそろい、練習も始まります。でも二人とも可愛いですね。特に美桜。自ら「メンバー集め」を提案しておいて、智希に出した条件が「練習の時以外話をしない」ですからね。他の女の子にとられることを恐れている訳ですね。さらに、里崎がライバルに周り、色仕掛けをしてきて、さらに二人はヒートアップ。うーん、おもしろい。

智希がメンバーの親睦を深めるためのパーティの準備をしているところへ、里崎が乱入。かっさらっていこうとするのを当然止める美桜。里崎が出した条件は「どちらが智希を興奮させられるか(主に性的な意味で)」 うまいこと挑発にのせられた美桜が取った行動は……

その後も、夏祭直前に大型台風が直撃するなど、様々な困難が智希たちの前に現れます。それを乗り越えていく智希。その中で、智希と美桜の過去のすれ違いに焦点が当てられ……

って、この状況、セレナには申し訳ないけど、この二人の間に入り込むの不可能ですよ。幼なじみの空気感だけではなく、いろいろあったが故、深まった二人の信頼。そして二人に共通する「相手が一番大切な人」という想い… もう他人がどうこう出来るレベルじゃない。いくら女神さまでも、これは難しい……

そんな強固な絆を持つ二人をとりまくサブヒロインたち。それぞれが魅力的であるが故、ラブコメ濃度が高くなっています。直接的な描写はない(実際にもないのだろう)けど、胸焼けがするくらいいちゃらぶな劇甘ラブコメになっています。いいですねえ。

★★★★
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2016年06月13日

アリアンロッド2E・リプレイ・ストレンジャーズ


著者:菊池たけし/F.E.A.R.
出版社:ドラゴンブック
アリアンロッド2E・リプレイ・ストレンジャーズ 異世界で冒険者になろう

「アリアンロッド2E」改訂版。その最初のリプレイとして登場。なので、物語性よりも、新しいルールなどの紹介が主体となっています。
今回の改訂では「転生」という考えが実装されています。そう、最近流行の「転生者」を主人公にしたシナリオを組むことが出来るようになったということです。
今回は、現代地球からエリンへ転生させられたキャラが主人公。元の世界へ戻ることではなく、ほぼ同時に転生させられた友人を助けることに主眼を置いたシナリオになっています。まあ、GMがきくたけさんなので、当然ギャグになってますけどね。

今回「も」新たな声優さんがプレイヤーとして参加されています。F.E.A.R.には、いったいどれだけストックがあるんでしょうか? 今回のプレイヤーさんも、今までの方に負けず劣らず元気な方。さすがに「殺意さま」ほどのインパクトはありませんが、十分濃い方です。で当然ヒロインを演じている訳ですが、ヒロイン・菫は転位させられた直後に救済の女神の声を聞いています。「今、エリンに危機が迫っています。世界を救えるのはあなただけ…でやんす」………そっか、今回もあのキャラが出てくるんだ。でも中の人は、別キャラ演じているぞ? と思っていたら、最初と最後のキセル出演でした。そーいやベ○ットって、美少女キャラだったんですね。もう綺麗に忘れ去っていた。……

現代地球からの転位ということで、缶ビールなども登場しています。さらにスマホも存在しているという、一見すると現代が舞台のTRPGなのかな? と思われる部分もあります。でもまだこのあたり、今後改善の余地がありそうですね。あまり現代テクノロジーを持ち込み過ぎると、ファンタジーTRPGじゃなくなってしまいますからねえ。

それなりに面白かったのですが、そろそろピアニィたちのような長大キャンペーンを楽しみたいですねえ。1冊だと、キャラが動き出した頃に終わってしまって残念です。

★★★☆
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2016年06月06日

くじらな彼女に俺の青春がぶち壊されそうになっています


著者:銀南
出版社:電撃文庫
くじらな彼女に俺の青春がぶち壊されそうになっています

「先輩はくじらぶかです。だから、マッコウクジラ団に入ってください」と海洋生物研究部へ共生入部させられた海斗が主人公。この謎の言葉を言ったメメがメインヒロインになるのかな? サブヒロインとして、四方屋と潤芽。そして主人公の親友として、ととでストーリーが成り立っています。一応公式あらすじもあるんですが、読んでもなんのことやらさっぱりわかりません。のでとりあえず無視という方向にしました。タイトルからも、ストーリーがさっぱりわかりませんね。それが残念です。出だしの「マッコウクジラ団」という組織や、イラストの雰囲気から「ハルヒ」っぽいものを感じました。内容は異なるようですね(ハルヒ読んでいないのでよくわからない)

ストーリーのベースになっているのは『古事記』です。そちらの神話に一部海外小説を組み入れた世界観になっています。まあ、あまりにも有名な神話をベースにしているので、かなり早い段階で、結末が読めてしまったのは残念でした。もう少し比喩を使うなどして、わかりずらくしてもよかったのではないでしょうか?

若干ラブコメ要素もあるのですが、基本バトルものになってしまっています。ヒロイン数からしたら、ラブコメ要素があったほうが面白くなったのでは? バトルではない解決方法があったほうが、より日本神話の世界らしくなったような気がします。

文章は非常にこなれていて、読みやすい作品でした。あとは「この作品ならでは」というものが出てきたら、よかったなあ。

★★★
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2016年06月02日

ラスボスちゃんとの終末的な恋愛事情


著者:伊藤ヒロ
出版社:GA文庫
ラスボスちゃんとの終末的な恋愛事情

主人公・鳥居慎一が17歳になった朝、ラスボスを名乗る謎の美少女・大魔王アズアトスがやってきた。さらに美幼女な銀河皇帝、田舎ヤンキー系妖怪王と立て続けに現れます。彼女たちは「ラスボス」と呼ばれる存在で、全員「慎一」の婚約者と言い出します。それぞれが簡単に地球を滅ぼす力を持った存在。慎一の行動が世界の命運を握るということで、G8首脳の介入もあり大混乱…結婚か滅亡か、ラブコメ最終戦争…

…ということで、なんでこの本購入したんだろ? どう考えても地雷にしか見えないじゃないか…で結論、地雷です。久しぶりに地雷を踏んでしまった。ただAmazonでは評価高いんですよね。この作品。極端に人を選ぶ作品なのかも知れない。

まず、ヒロインたちが「汚い」 いや性格が悪いとか見た目がとかいう話ではなく、描写が粗すぎるんです。作者の「頭の中」では、キャラが明確なのかもしれませんが、それが文章に反映されていない。なので、ヒロイン個々の特性が見えてこない。特に3人目の妖怪王が一番いい加減な描写になっています。「田舎のヤンキー娘」で説明出来たふうにされていますが、なんのことやら…単に行動に一貫性のない人物(?)になっています。

さらに「大統領出したら話が大きくなっておもしろいだろ」という単純魂胆が見え見えなG8首脳陣の登場。現実に「世界の危機」が迫っているときに、その最前線に悠長に首脳が出向くことがおかしい。突っ込めば、短時間でどうやってシンイチ監視網をひいた? さらにイタリア首脳の言動にいたっては、単なる人種差別にすぎない低俗なもの。

結局「ラスボスってなんやねん」という説明がないまま書き殴っているのが、すべての元凶なんでしょうね。

タグ: 地雷
posted by あにあむ at 09:47| Comment(0) | TrackBack(0) | GA文庫