2016年04月27日

超人高校生たちは異世界でも余裕で生き抜くようです!(2)


著者:海空りく
出版社:GA文庫
超人高校生たちは異世界でも余裕で生き抜くようです!(2)

超人的能力をもった七人の高校生が活躍する物語。前巻で地方領主を打倒した超人高校生達は、冬の終わりとともに始まるであろう帝国との全面対決にむけて準備を開始します。そんな彼らがとった方策は「宗教」 天才マジシャンのプリンス暁を現人神・ゴッド暁として奇跡(=マジック)を示し、桂音の医療技術や葵の武力などで、人々に実利を与えることで侵攻を集めていきます。帝国の理不尽な圧政に苦しめられた人々を導くことができるのか?

ってこれ、完全にカルトじゃないですか。文明レベルが違う、もしくはなんらかのストレスにより正常な判断力をなくしている民衆に対して、圧倒的な力を見せて服従させる。司が目指しているのは、征服する側・される側という考えのない世界ということですが、かなりエグいやり方にしか見えません。綺麗事で政治は語れないというのも事実でしょう。でもどうなんだろうなあ。前巻では、異世界の人々も書き割りではなく、自らの意思により行動していましたが、今回は現代社会のギミックを与えられ、自らの意思がどこかに消えてしまっているように思えます。

超人が活躍する小説は難しいです。武力超人の場合はまだ、パワーのインフレだけで済むのですが、こういった政治・医療などの現実的な能力の場合、荒唐無稽なものになってしまい、いくらシリアス路線を目指してもギャグにしか見えなくなってしまいます。今回もミサイルと併走し、その方向を素手で変えるなど、非現実過ぎて、笑ってしまうようなシーンが増加しています。

一巻では、もっと人間ドラマが描かれていたと思うのですが、もう一度そちらにスポットを当てて欲しいですね。でも今回林檎は可愛かったな。

★☆
タグ:異能 ★☆
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2016年04月25日

姫騎士はオークにつかまりました。


著者:霧山よん
出版社:ファンタジア文庫
姫騎士はオークにつかまりました。

ほぼ地雷作品でした。
主人公は、不景気なモリタニア王国で就職活動に失敗して派遣として働くオークの里中・オーク・弥太郎。倉庫襲撃業務(?)の途中、ゆとり教育の権化である魔法使い・佐々木、エルフの遥香と一緒に特別ボーナス目当てで、姫騎士・杏樹を捕縛します。「くっ…殺せ!」とテンプレ台詞を吐く杏樹ですが、弥太郎は「興味ないんで、黙っててもらえますか」と姫騎士らしい扱いをしません、杏樹は行き遅れを気にしており(15歳が適齢期。早ければ13歳で嫁ぐ世界)、オークですら(いや、オークは性欲に忠実で、女とみれば襲うという設定があるから)見向きもされない状況に不満を募らせます。ぐでぐでながら、誘拐犯と被害者の関係。ストックホルム症候群により、杏樹は弥太郎に惚れてしまい…

ということで、ブラック企業で派遣として働く青年が「内定」を得るために、誘拐をしてしまうお話。弥太郎は「オーク」としては力が弱く役に立たず、人間ではないため、なかなか就職出来ないという状況で、自分に自信が持てず、いじいじとしています。そのため、イライラする言動が多く、読んでいる人間のエナジーも吸い取っていきます。その割に弥太郎の「いいところ」を中途半端に強調しようとして失敗していたり、他登場人物も、その性格設定が中途半端だったりと、全体としてまとまりがない作品です。一番、中途半端なのは、本来ラブコメ上のライバルにならなければならない、遥香の性格ですね。引っ込み思案なのか、直情型なのか、おしゃべりなのか無口なのか…すべてにおいて一貫性がありません。

ということで「地雷」認定でもよかったのですが、佐々木が弥太郎に言った台詞が、自分を見直すのにもよかったので、☆半分追加しました。「ダ行で始まる話、辞めて下さい」ってヤツ。「どうせ」「だって」などネガティブな話になりやすいですよね。気をつけよう。

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2016年04月21日

僕の文芸部にビッチがいるなんてありえない。(6)


著者:赤福大和
出版社:講談社ラノベ文庫
僕の文芸部にビッチがいるなんてありえない。(6)

夏休みに無人島で伊吹に告白された耕介。しかしそこはラブコメ主人公。「実は気のせいだった」と思い込みつつ、日常生活へ戻っていきます。舞台は再び学園に戻り、年に一度の音楽祭がメインイベント。なぜか盛り上がる生徒たち(音楽祭って、そんな盛り上がるイベントだっけ?)しかしその熱に水を差すように「夜の学校に幽霊が出る」という噂がたちます。さらに「音楽祭を襲う不幸−ファントムの怪」も噂されるようになり……仲のいい先輩が頑張っているということで、なんとか成功させたい天虎の依頼を受けた耕介は、文芸部のメンバーと調査に入っていきます。幽霊が出るのは夜。つまり耕介と二人きりで夜の学校にいられることになり、文芸部メンバーはそちらでも盛り上がります。でも愛羽は本当に幽霊が怖くて……

今回も愛羽の男性恐怖症克服の疑似恋愛プレイが、伊吹の指示のもと行われます。壁ドンや、椅子に座った耕介の膝に愛羽が座るとか…もうね、そのままやっちゃえよという勢いになってきています。愛羽も完全に攻略されているよね。

うやむやになるかと思われた、伊吹の告白は、今回最後まで引きずられます。伊吹の告白の真意はなんだったのか? そもそも現実だったのか?

今回表紙が天姉です。でも本編では「天姉回」というほど活躍出来ていないのが残念。もう少し活躍の場があってもいいと思うのですけどね。でも、本編に出てくる天姉の話し方とイラストにはギャップがありますねえ。イメージは、八重歯があってもっといろいろちんまい娘だったのですが、イラストは普通にかわいいですね。

シャルテの病気(ブラコン)はさらに進んでいるようです。お風呂で耕介の背中を流している時に、なぜか興奮(性的に)。その理由が「大切なところ=ち○○んを擦っている気持ちになったから」……帰ってこいよ〜って、耕介の大切なところは、大丈夫だったのでしょうか? あれですか? E○ですか?

もう少し続くようです。次巻も楽しみですね。

★★★☆
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2016年04月19日

出番ですよ!カグヤさま(2)


著者:逢空万太
出版社:GA文庫
出番ですよ!カグヤさま(2)

月の元女王・カグヤが地球にやってきてから数日……ってまだ、数日しか経っていないのですね。その割に濃い日々だなあ。本当に24時間/1日の世界で起きた出来事なのだろうか? 実は240時間/1日とかじゃないよね?
と言う考えるくらい、イベント盛りだくさんな作品です。その割にカグヤの善行値は貯まりませんし、暗殺者に追われるという状況に変化はありませんが。ロボコンもハートマークそろわなかったし、そんなものなのかな?

今回は、カグヤの妹であるサクヤが登場しています。サクヤ・X・ハインライン。カグヤが使う「黒科学」と対をなす超技術「白理力」を屈指して、カグヤの暗殺を謀ります。とはいえ、そこは見た目通りの12歳。冷徹というのとは違う方向性で、妙に可愛いところがあります。間違いなくカグヤの妹のようで、どうやらあっさり結太に惚れてしまったようで、カグヤを狙う目的がいつの間にかすり替わっているように見えます。

この作者さんの作品らしく主人公のお母さんはアグレッシブに、ヒロインと主人公をひっつけようとします。それももう少年誌的にはNGなレベルで…でも今回は少し弱いかなあ。それとも慣れてしまったのかな? 強引さが少なく物足りないところがあります。カグヤの容姿が結太のど真ん中ストライクということで、いつまで我慢出来るのかというところもありますが。

前回のボスとして出てきた侵略者は、なぜか結太の自宅に「執事」として住み込んでいます。しかもなぜか結太にベタ惚れ。これはいわゆるオスがオスをという薔薇な世界なのか、それとも実は「彼」はメスなのか…いずれにしても、モテまくりな結太ではあります。
数日間の出来事だけで、これだけボリュームがあるので、まだまだこの竹取物語は続きそうですね。どんどん月の住人が考えていることが分からなくなってきました。次は、いったい誰が出てくるのでしょう? 同級生とロリが出てきたので次は? 結太が積極的になったら、もっと面白くなりそうですね。(って、18禁になってしまうか)

★★★☆
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グリモアコートの乙女たち(2)


著者:雨木シュウスケ
出版社:講談社ラノベ文庫
グリモアコートの乙女たち(2)

日本で誕生した、西洋の魔女から独立した存在である大和魔女のみが着用することが出来る最高峰の万能魔法具−グリモアコート。主人公・織音は男でありながら、大和魔法の素質がある少女たちが集う常夜坂女学院で学年トップの大和魔女である若宮となった。彼は相変わらず男子であることを隠しつつ、女生徒たちの中で暮らしている。先輩たちとお茶会をしたり、うっかり一緒にお風呂に入ってしまったり…しかし外の魔法使いの世界で起きた大変動の機器は学院にも及ぼうとしていた。

ということで女装男子が活躍する魔法物語の第二弾です。って、織音は本気で性別を隠すつもりがあるのでしょうか? どんどん彼の性別を知る人物が増加して行っているような気がするのですが。前巻の感想で書いた通りの展開になってきました。うーむ。

前巻では、黒衣のグリモアコートを着た織音は、かなり強かったのですが、今回はより力の強い存在が出てきます。それ故、織音も苦労することになるのですが、あまり強い敵を出し過ぎると、主人公だけで対応出来ない状況になってしまい、物語が面白くなくなる可能性があるんですけど、そのあたりのバランスは今後どうなっていくのでしょうか?

前回以上にお嬢様学校の特徴(って、本当のお嬢様学校知らんけど)が色濃く出ていますね。先輩とのお茶会とか、もう百合展開しか想像出来ない。少しシリアスが増加気味なこの作品。楽しく読み続けることが出来るか少し心配です。

★★☆
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2016年04月08日

オレと彼女の萌えよペン(5)


著者:村上凛
出版社:富士見ファンタジア文庫
オレと彼女の萌えよペン(5)

最終巻。いいシリーズだったぜい…ってあるぇ? 感想かく段になって、3巻と4巻飛ばしていることに気がつきました。これでいいシリーズだったと言えるのだろうか…
ということで、全5巻のうち2巻、つまり4割のエピソードをすっ飛ばしたのですが、正直違和感がありませんでした。なので、読んでいる最中はまったく気がつかなかったのですが、これってラノベ王道だったから、脳内補完していたのかなあ。シリーズが多くなってきて、その大半が3巻で終了。しかも似たような表紙だったりするので、最近時々途中巻が出ているのに気がつかず飛ばしてしまうのですが(単に歳とっただけだろ)違和感があり、ブログを見直すのですが、今回はそれがなかったのです。

前半は、茉莉とエミリがサンタコスで仕事をしたりとか「萌え」な展開が続いています。初詣イベントもこなし、ドラマCDが作られたりと連載も順調。順風満帆と思われたのですが、なんと連載誌に超人気作家が「バトアイ」と完全にかぶる連載を開始。その煽りを受け、人気が低迷していき、発売されたコミック2巻も1巻の半分ほどの売上。そのため「3巻打ち切り」が告げられ…漫画家として折れそうになった君島泉を支えたのは、相方である茉莉。さらに担当編集も頑張ってくれ、本誌での連載権を賭けた漫画グランプリに参加出来ることになります。二人で最高の物語を考えていく過程で泉は、茉莉が漫画の相方としてだけでなく、すべての面で「理想の女の子」であることに気づきます。告白して玉砕したら、漫画のパートナーですらなくなってしまうと悩む泉。そんな時に限って、二人だけで取材旅行をする羽目になり、お約束でホテルではダブルベッドに寝ることになり…

後半は、漫画グランプリを目指す泉たちの熱い闘いが描かれます。さらに泉に想いを寄せる女の子達との関係も面白いことになっていきます。まさしく「萌え」と「燃え」が同居したすばらしい展開。うん、飛ばした2巻なくてもいいや。この展開を楽しめれば十分です。脳内補填したエピソードについては、短編集で補完出来るでしょう。

★★★★
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2016年04月06日

魔王子グレイの勇者生活(3)


広岡威吹
著者:広岡威吹
出版社:GA文庫
魔王子グレイの勇者生活(3)

いきなりですが、最終巻です。最近は3巻の壁超えられる作品が皆無に等しいですね。最初から3巻程度のボリュームで書かれているのであれば、違和感ないのですが「続く」ことを前提に書き進められ、3巻打ち切りー慌てて収束というパターンが多く残念です。この作品は、あまりアワアワ感はありませんが、それでも強引な部分がありますね。

バヌトリウスを倒し、つかの間の平和を得たグレイ。サラやミレーヌ達と平和の中で、ラブコメしていたのですが、突如として人間界に魔物が大群で押し寄せてきます。「人間共がっ、この魔王スサノデューラの力を思い知るがいい!」 圧倒的な戦力によって進撃を続ける魔王軍。グレイ達は対応出来るのか?

ということで、魔族と人間の全面戦争が唐突に始まります。前巻までは、魔族が個別に陰謀を張り巡らせるという形だったのですが、今回は純粋に力を持って、攻めてくるという状況。もちろん、それには想定外の理由があるのですが、それでも唐突ですねえ。

彼我の戦力差を埋めるため、また大切な人を護るために、グレイは実の父である魔王を倒すことを決意します。そのためのアイテムを入手するため、聖竜ピュアに乗って魔界へ向かいます。その間、人間側がなんとか持ちこたえられるよう、魔王子としての知識をフルに使った作戦書を残して……ところが、魔王の侵攻が想像以上に速く、人間側は混乱に陥ります。人間は魔族に勝てるのか? そしてグレイは?

グレイがかっこよくなっていますね。彼の心は、終始ぶれることなくサラに注がれているのですが、その割に今回はいろいろな人とキスしたりと「何股かけとるねん!」という状態です。本人は、それでもサラが一番と思い込んでいるところが、非常に危険人物ですね。まあミレーヌ達の行動も直接的なものになってきており、なんかいろいろ飛ばして「性的」にグレイを襲おうとしているようにも見えます。1巻からチートな能力を持っていたグレイですが、それがどんどん強くなっていき、さらに女の子に優しい。ある意味少女漫画に出てくる王子様のような存在ですからねえ。グレイの通った後には、顔を上気させた女の子達が……

もう少し続けば、ヒロインたちを掘り下げ、ラブコメも面白いものに出来たでしょうね。たぶんピュアも参戦したでしょうし、魔族・人間・竜という3種族のラブコメが楽しめたように思います。とはいえ、丸く収まっているのも事実。悪くない作品でした。

★★★☆
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2016年04月04日

エルフ嫁と始める異世界領主生活 ―俺の住む島に異世界が来ちゃったんだが―


著者:鷲宮だいじん
出版社:電撃文庫
エルフ嫁と始める異世界領主生活 ―俺の住む島に異世界が来ちゃったんだが―

主人公は、東京都の南の果てにある離島に住む高校生。そんな離島に異世界の一部が半島まるごとやってきて、領主の娘さんであるエルフ美少女が俺の嫁になった…という異世界召喚(じゃないか)ファンタジーです。

異世界に召喚されるのではなく、異世界が現世にやってきたというのは、少しだけ珍しいのかな? 普通このような場合、ファンタジーな展開になっていくのですが、無理矢理現代日本の政治問題を入れ込もうとしたため、面白さ半減という感じになっています。異世界の姫様のエルフ耳を触った(敏感な性感帯らしい)ことが、プロポーズになるっていうのは、異世界ものでよくあるパターンですね。まあそこは、主人公の幼なじみを交えたラブコメと考えれば面白くなる要素なんで問題ないのですが、その後の展開が……

異世界がやってきたことは、中央政府に伝わっており、交流に制限がかけられます。その理由が「異世界」は国なのかどうか? 日本国でないとすると、領土侵犯ということになり、いろいろややこしくなるという日和見理論。

さらに、異世界サイドで問題=食料危機や飲み水危機が発生していても、異世界が外国であれば、関連法案が必要となるという理由で、なにも動きをとらず…って、確かにそうかもしれないけど、さすがに「目の前」に困っている人がいたら助けるってのが、人道的対応で、それは今までもしてきているはずだけどなあ。たぶん、作者な人が「政権批判をすれば売れるかな」という甘い考えを持っているからだろうな。

その他そんな緊迫した状況下に、政府が派遣したのは、大学生(官僚見習い)。これもおかしいよな。大臣級が動くと問題になるから、ってのは分かるけど、それならば課長級程度を派遣しないと、判断が出来ないし意味がないことになってしまう。政治系知識が中途半端になっているのが残念。

ただ主人公・姫様・幼なじみのラブコメは非常に面白い。その部分をもっと強化してもらえたら楽しかっただろうな。別に政治出さなくても、日常系ファンタジーは成立するはずなので、そういった作品を期待しています。

★☆
posted by あにあむ at 14:11| Comment(0) | TrackBack(0) | 電撃文庫