2015年02月26日

世界の敵の超強撃!(2)


著者:霜野おつかい
出版社:GA文庫
世界の敵の超強撃!(2)

今回は、ヒロイン・リリティカにスポットがあたります。前巻で神様であることが明かされていましたが、今回は竜司と出会う前の出来事にフォーカスがあたります。

異世界を一度以上救ったことのある者だけが通う英雄だらけの綾神学園。その授業内容は「まさか異世界からの侵略者を倒すことが授業になるなんて……」という救世主仕様になっています。その学園で共通の敵となっているのが「災厄の魔獣」こと竜司とリリティカ。その絶対的な強さで、さらに英雄達から狙われることになるのですが、それは竜司たちが望んだもの。実際は、彼らが「災厄の魔獣」の倒した英雄であり、本来ならば英雄達の頂点に君臨する存在。でも自らに災厄の魔獣を封印したことで、「もし封印が解けた時に、誰かに倒してもらわなければならない」と学園に通い、周りを挑発することで、その実力を上げようとしている……

ある日、異世界から少女が現れ「私の神様を帰してもらいますわ!とリリティカを連れ去ろうとします。その処遇を巡って学園の対応は、侵略者抹殺を訴える聖討会と、静観する上層部に二分してしまいます。いずれもリリティカのことを思ってではなく、自らの思惑のため…そんな中、竜司は、リリティカの本心を思いやって行動を起こしていきます。

さらに竜司とリリティカの能力がインフレを起こしてきています。強い敵がいれば、それに対応するように強くなっていく。「自らの力を封印した」という設定のため、どこまでも強くなれるんですよね。これよくある失敗パターンにばく進していないか?このままだと、学園の存在価値がなくなってしまうぞ。

ラブコメ部分としては、今回新たにハーレム要員になりそうな人物が追加投入されています。お約束で、主人公の周りには女性しか集まってきません。これからどうなっていくのでしょうね?

★★☆
posted by あにあむ at 12:07| Comment(0) | TrackBack(0) | GA文庫

2015年02月24日

オレのラブコメヒロインは、パンツがはけない。


著者:佐倉唄
出版社:富士見ファンタジア文庫
オレのラブコメヒロインは、パンツがはけない。

主人公は、大の女嫌い・及川弥代。中学時代に女子にされた仕打ちが原因で、未だにトラウマから逃れられない。どこかで性格が曲がってしまったようで、嫌いというより、ヘイトスピーチなみに、持論を展開する面倒くさいやつ。
そんな弥代に、階段から少女が落ちてくる。その少女はノーパンだった。というのが、冒頭。ノーパン少女・星宮奈々は、学校一の美少女。彼女がノーパンだった理由は、彼女に特別な性癖があるというわけではなく、ある時間が過ぎると、パンツがはじけ飛んでしまうという、やっかいな体質(?)のため。美少女の秘密の花園を目撃するという、普通ならラッキーな体験も、彼にとってはうっとうしだけ。でもなぜか、彼女の秘密を守ってあげることに…

まあありがちなラブコメです。ヒロインが特異体質なのも、ぱんつ穿いていないのも、最近よくあります。ヒロインの話し方も、よくあるもの。女嫌いなのに、美少女幼なじみがいるというのも、友人に男の娘がいるのも、すべてありがち。

でも、会話のテンポがいいため、案外楽しめるというのも事実です。弥代と奈々の関係が変化していくのも、ラブコメらしい展開になっています。ただ残念なのは、文章が少々「くどい」という点。弥代が「女嫌い」ということを強調するためか、やたらと女性に対する批判が続く。台詞の後に、心情描写が続くなどなど。もう少しサラッと流したほうが、テンポが崩れないだろうなと思いながら読んでおりました。

その割に設定が弱い部分も。例えば、奈々が弥代に、特異体質であることを見せるシーン。ほぼ初めて話をした弥代に対して、大切なところを見られるかも知れないということを、考えなかったのか?(たとえ、変態でないことを証明したい一心だったとしても) このシーンでは、ぱんつがはじけ飛ぶ前に、あえいだり、顔が紅潮したり、「イキそう」といったり、そっち方面を連想させる描写が続きます。ところが、その後「ほえ?」と間抜けな感嘆詞だけではじけとんでいたり、そのプロセスが定まっていません。サービスシーンとして使ったんだろうけど、あざといという感想になりますね。

全体としては、面白い作品なので、もう少しブラッシュアップされると楽しくなりそうです。

★★★
posted by あにあむ at 19:00| Comment(0) | TrackBack(0) | ファンタジア文庫

2015年02月18日

恋詠クロニクル


著者:田渕リョウ
出版社:一迅社文庫
恋詠クロニクル

男女の校舎が高い壁で阻まれた「恋愛禁止」の弥勒院学院が舞台。学院には、百人連続で「誰にも見られず」恋文を結び続けたら想いが叶うという「宿願の樹」があった。主人公・高村集は、女の子に興味がないが、100日目に風邪で倒れた友人の頼みで恋文を結ぶ。しかしそこを、黒髪も美少女・藤原恋詠に見られて...彼女に強引に誘われる形で、短歌部(裏の顔は、学校非公認の片想い部)に入部させられ…そこには、様々な美少女たちが集まっており…ハーレム片想いラブコメだそうです。

非常にテンプレですが、ゆるいラブコメ。おっとりとした(しかしその実怖い)ヒロインや、小動物系の後輩、廃人系の美少女などが登場します。歌会と称して、一緒に遊園地にいったりと、実はリア充な物語になっています。超常的な能力は、あまり出てこず、少し変わった校則のある学校を舞台にした日常系であることが成功の要因ですね。ここで、異能が絡み出すと、面白くなくなってしまう。女の子たちが、素直というのもいいのかも。武闘派なのに、ファンシーなものが好きなど、テンプレであるが故に安心して読むことが出来ます。
★★★☆
恋詠クロニクル (kindle版)
posted by あにあむ at 10:03| Comment(0) | TrackBack(0) | 一迅社文庫

2015年02月16日

俺の妹を世界一の魔砲神姫にする方法


著者:進藤尚典
出版社:富士見ファンタジア文庫
俺の妹を世界一の魔砲神姫にする方法

第27回ファンタジア大賞「銀賞」受賞作とのこと。
魔法が「魔砲」として、銃に封印され、その力が各国で暗躍する世界が舞台。主人公は、国家最強の魔砲使い・麗美武洋。最愛の妹・奈緒美を想いながら、犯罪者と戦う日々。

武洋は、最強の魔砲使いといいながら、重度のシスコン。奈緒美のためという理由で、魔砲を監視用に利用するわ、奈緒美が仲良くなった同級生の男の子の家に乱入するなどやりたい放題。武洋がシスコンになった理由は、両親がいないから(子供の頃に亡くなったから)というよくあるパターンなんですが…… 一生守り続けたいという武洋と、寵愛されるだけでなく「兄に勝るもの」が欲しいと願う妹。わかり合うようで、わかり合えない二人の関係が、世界を巻き込んだ騒動になっていきます。

奈緒美から魔砲使いになりたいとねだられ、ダメ元だけど形だけでもとレクチャーしたら(武洋は、兄として妹に「お兄ちゃんはスゴイ」と思われたかっただけ)なぜか、一般人には使えないはずの魔砲を習得してしまう。その理由は中二病をこじらせたクラスメイトの入れ知恵が原因だった…自分のおかげでないことに強く嫉妬した武洋は、さらに暴走していきます。

まあ、非常にうっとしい主人公ですね。妹を溺愛するのはいいんですが、それは「自らの所有物」と捉えてのもの。ここまで束縛された状態で、素直に育った妹はすごいです。すべてを受け入れて、さらに兄を慕うという純真さ。

そうそう幼なじみがいるのですが、例によって不遇な扱いになっています。もしかしてこの作品に出てくる女性は、みな「魔法少女」に憧れているのでしょうか?

武洋と奈緒美の関係性の変化を楽しむという点では、面白い作品になっています。束縛することを「愛」と思っていた武洋が、本当の意味での「家族愛」というものを理解していく過程は面白い。ただ残念なのは、敵の存在ですね。どうやら過去に奈緒美と因縁があったようで、それが今回の騒動の要因の一つになっているようですが、動機として弱すぎるんですよね。さらに武洋が「世界一の魔砲使い」という設定だったわりに(実際、前半は圧倒的な強さを見せていた)後半あっさり負けてしまったことや、武洋たちも気がつかなかった奈緒美の魔砲使いとしての才能を、なぜ敵が知っていたのか? といった点など、気になるところが散見されます。そのため「続きが読みたい」という気持ちが湧かないのも事実です。

★★☆
posted by あにあむ at 12:00| Comment(0) | TrackBack(0) | ファンタジア文庫

2015年02月10日

サービス&バトラー(3)


著者:望月唯一
出版社:講談社ラノベ文庫
サービス&バトラー(3)

主人公・直哉が陽菜お嬢様の執事になって三ヶ月。第二テニス部の活動も落ち着いてきた今、自分たちが卒業したあとに残されることになる珊瑚のことを考えると、第一テニス部との対立をそのままにしておくわけにはいかない。そこで珊瑚の未来をかけて、第一テニス部の部長たちと勝負をすることに… とはいえ、「俺もそろそろ着替えるから、珊瑚は着替えを見守っててくれ」「はい、分かり…ませんよ!先輩は無限に変態ですね!」とセクハラは絶好調!しかし、直哉のポテンシャルかなり高いですね。陽菜の屋敷に執事として雇われてたった三ヶ月。それまでに、同種の仕事をしていたわけでもないのに、そつなくこなしています。メイドさんたちの管理も完璧。交渉も得意なようですし、あのセクハラがなければ、女性陣から取り合いになりそうですね。

今回は、珊瑚ヒロイン回となっています。1巻は直哉と修一のシングル。2巻は月城の女子シングル。そして今回は混合ダブルスとなっています。前2巻に比べるとテニスシーンが増量されていますね。そろそろ限界です。テニスに興味がないのでよーわからんのです。怪我をした直哉や、ドロップアウトした翠たちと異なり、珊瑚はトップを目指してテニスを続けていく素材。なのに今のままでは試合にすら出ることが出来ない。だからなんとかしようということで、今までの経緯を考えれば普通第一テニス部が受け入れる流れなんでしょうが、そこは悪名高き第一テニス部。一筋縄ではいきません。直哉もいままで一番苦労したのかな?

残念なことに、このシリーズ。ここまでのようです。確かにヒロイン回が一巡したし、区切りとしてはいいのでしょうが、せっかく出てきた第一テニス部の左手先輩こと日照田部長の回も欲しかったな。そういや芹葉回もなかったしな。彼女の「空気を読まない」という「空気の読み方」は、友人にいたらものすごく楽だろうなというものでした。さらにメインヒロインだったはずの陽菜も、活躍できないままだし…2巻では、まだ地味にアプローチしていたけど、3巻はほぼ脇役。なにも言えてないものなあ。

この会話劇は非常に楽しいものでした。次回作では、もっと日常を中心とした会話劇になれば、ゆるゆる続くシリーズになりそうです。

★★★☆
posted by あにあむ at 14:23| Comment(0) | TrackBack(0) | 講談社ラノベ文庫

2015年02月09日

ナイトウィザード The 3rd Edition リプレイ 壊れた世界の聖約(2) 流れる星の下に


著者:菊池たけし/F.E.A.R.
出版社:ファミ通文庫
ナイトウィザード The 3rd Edition リプレイ 壊れた世界の聖約(2) 流れる星の下に

今回から正式に3rd Edition対応。前回危機の範囲が大きくなってきていたので、世界の危機になるのかと思いきや、またもや個人の危機に逆戻り。でもシリアスさというか、バックボーンは重くなっていますね。

瑞穂たちを救った綯斗ですが、戻った日常は短く、今度は太平洋上で頻発する船舶の消息不明事件に巻き込まれます。この事件が前回の消失事件に繋がるものだということで、米国第七艦隊との共同作戦が展開されることに。フラグを立てまくる瑞穂との会話も出来ぬまま、戦場へ移動することになる綯斗たち。そこに待っていたのは、灯でした。本来であれば、あり得ないウィザードと一般人の共闘。その特殊な環境下で、綯斗たちは謎の侵魔「赤の騎士」と邂逅します。この侵魔が瑞穂たちの悲劇の要因であることも知らずに…

綯斗が背負ったものの重さを考えると、かなりシリアスな展開のはずなんですが、どうしても綯斗が裸族なため、ギャグになってしまいます。そうどこぞのスナイパーのように、シリアスが続くと耐えられないようで…さらに、他のPCも狙っているとしか思えないダイス目ですからねえ。MPが1減っているので、見つけた回復の泉で回復しようとして、ファンブルを4回連続して9点減ってしまったアレクサンダーさんとか…ランダムフォートレスでは、回復の泉だらけという「艱難辛苦」なダンジョンなるし… 前回と大きく変わったのは、巴ですかね。ファンブルばかりのぽんこつヒロインから、完璧ヒロインへクラスチェンジされていました(笑)

今回、綯斗は徹底的に落ちています。ここから彼は立ち直るのでしょうか? 瑞穂の前に颯爽と裸で現れるのでしょうか?

★★★☆
posted by あにあむ at 13:15| Comment(0) | TrackBack(0) | ファミ通文庫

2015年02月03日

オレと彼女の萌えよペン


著者:村上凛
出版社:富士見ファンタジア文庫
オレと彼女の萌えよペン

主人公は、高校生・君島泉。熱血バトル漫画家としてプロデビューを目指している。何度か持ち込みをするものの、モノにならない。担当編集者から、技術を磨くためプロ漫画家である生駒アギトのアシスタントをすることを薦められる…。ペンネームから男と思い込んで、仕事部屋を訪ねたところ、なんと女子高生(美少女)。しかもまったく興味のない萌え漫画がメイン。さらに、極度の美少女&巨乳フェチ。泉のことも編集者から聞かされた際、名前から「女の子」と思って、喜んでいたという始末。無駄に男に厳しい彼女に言われるままに「萌え」の勉強として、エロゲーをやらされたり、下着姿を見せられたり(本人に自覚なし)その割に羞恥心は人並み以上にあって…なにがなんだか?ところが、合作で漫画連載を目指すことになり…

漫画家デビューまでの道のりと、ラブコメが混ざった作品になっています。主人公とメインヒロインのキャラがしっかりしているので、かなり読みやすく楽しい作品になっています。二人とも、とんでもない能力を隠し持っている訳ではなく、プロデビュー、そして連載獲得までに超えなければならない、障壁も描かれております。サブヒロインとして、小悪魔(というか、悪魔?)な中学生エミリを持ってきたことも、ラブコメパートを面白くしています。童貞野郎と罵られる泉がオタオタする姿も面白い。ラノベ業界を目指すという作品は飽和状態だけど、漫画家は数が少ないから(ないわけではない)まだ新鮮に映るというのもメリットですね。

今回残念だったのは、泉の幼なじみの扱い。小学校時代に仲良かったのが、漫画が原因で疎遠になってしまう。それが高校で再会して…せっかくおいしい状況が作られているのに、後半ではまったく登場シーンがありません。もう少し絡んできてもおもしろかっただろうな。今のままだと、当て馬・幼なじみ枠のままおわりそうです。

★★★
posted by あにあむ at 12:04| Comment(0) | TrackBack(0) | ファンタジア文庫