2015年01月30日

勇者よ、魔王にデレるとは情けない!


著者:高尾瑞夫
出版社:一迅社文庫
勇者よ、魔王にデレるとは情けない!

ほんと最近勇者・魔王多いな。
主人公は、幼なじみの大智と理奈。16歳の誕生日に、突然愛し合っているにもかかわらず、勇者と魔王として殺し合わなければならなかった前世の記憶を取り戻します。しかも二人が勇者と魔王だった異世界「ベル」と現世がつながってしまい… それから一年、こちらの世界では思う存分いちゃつけると思っていた二人ですが、前世で理奈(リーナ)が使っていた聖剣(変身するとロリ巨乳)が、二人の恋路を邪魔しにやってきて…

前世のことは忘れて、幸せな人生を歩みたいと考える二人ですが、ベルの住人がいろいろ問題を起こしたり、異世界に憧れる生徒会長・勅使河原紗耶香に巻き込まれる形で、二人は勇者と魔王としての力を取り戻していきます。それでも、なんとか愛し合おうとする二人なんですが…

タイトルは「デレる」となっておりますが、最初から理奈は大智にデレデレです。もう小さい時から…小六の時に、蟯虫検査をしなければならなかった理奈は、父親に見せるのも恥ずかしいし、自分でも出来ないので、大智に頼んだとか、年長さんまで、大智は理奈と一緒でなかったらおしっこ出来なかったとか… 一応表向きは、大智が理奈に告白して、振られたことになっています(高校を卒業した時に、大智に好きな人がいなければ、改めてという形で) ですが 紗耶香たちと温泉旅館に泊まりにいった際、二人で貸し切り風呂に入ろうとしたところを、紗耶香たちに見つかり、拉致された理奈が白状した内容といい…(いかに大智のことが好きか)

基本、大智と理奈のイチャイチャが描かれております。後半に、理奈に危機が迫りますが、その深刻さと相反するような展開が待ち受けており、シリアスにはならないまま,
ギャグとエロがぎゅうぎゅうつめ。さらに最近は規制が緩くなったのか、寸止めじゃない部分がいくつか… どうも理奈のほうが、大智を求めているようですね。大智はなんとか理性で抑えようとしていますが、理奈は案外自分の欲求に忠実なようで、よく大智のことを思いながら、自分を慰めているようでして。そんな二人の気持ちを理解できなかったのが、理奈が使っていた聖剣。理奈の一番でないと嫌だということで、何度も二人の仲を裂こうとします。しかし彼女の兄にあたる大智が使っていた魔剣によって諭され(いや、あれは諭すというものではない。相姦というやつではないかい?「先っぽだけではなく、奥まで来ていた」ということだし…

軽いテンポで気軽に読める作品でした。

★★★
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2015年01月28日

魔王子グレイの勇者生活


著者:広岡威吹
出版社:GA文庫
魔王子グレイの勇者生活

主人公は、魔王子グレイ。以前、勇者に襲撃された際、吸血鬼・サラを守るために、勇者と闘った結果、魔力が封印されてしまう。魔界では「力こそすべて」ということで、序列が大幅に落ち、サラを守ることも出来ない。そのため、勇者の秘儀を習得するため、魔族討伐の勇者を育成する、マグナルクス勇者学校に、サラと共に入学。封印されているとはいえ、そこは魔族。圧倒的な身体能力により、あっという間に学年トップクラスへ。

そんな彼を快く思わない一学年上の首席・エリーに魔族であると疑われてしまう。しかもそのエリーは、グレイの兄であるヴァルディスと共にサラを狙っているようで…

主人公が力を封印された魔族ってのは、よくある設定ですね。吸血鬼ってのも、よくあるパターン。ついでにドジッ娘・ミレーヌの存在もパターンですね。ってことで、パターンを踏襲したわかりやすいお話になっています。

グレイとエリーの関係性の変化が、物語の中心。「対等でありたい」と思うグレイと、序列を明確にしたいと考えるサラ。でもその割に、グレイを使役したいといった願望はないようで、ミレーヌに優しくするグレイに嫉妬するあたりは、普通の女の子(とはいえ、本当の年齢は?)

落ちこぼれたために、魔族としてより、人間に近い考えをするようになったグレイ。「君には負けない」という強気な点は、魔族らしいけど、友人と仲良くしたいというのは、人間の考え方。果たしてどちらへ傾いていくのでしょう?

そうそう、魔族らしい点がもう一つ。こいつ、たらしです。この先、何人にフラグを立てるのでしょうか?

★★★
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2015年01月26日

清楚なあの子とビッチな彼女


著者:綾野陽一
出版社:一迅社文庫
清楚なあの子とビッチな彼女

主人公は、高校生・皆野イクオ。自分のことを「ブサメン」と思っている。ネットゲームであるラブマス(アイドル養成ゲーム)で、クラスメイトであり想い人・千代田晴子似のアイドルを育てるという、ちと危ない奴。好みはニーソでお子様ぱんつ。そんなオタクでも、なぜか美少女友人がいるという不思議。ちんまりした元気娘・リコは、ラブマス仲間。いつもじゃれついてくる子犬のような存在。この時点でリア充ですな。

そんな彼が、ジュースを買おうとした瞬間に停電が発生し、なぜかスマホに「ネット上の神様=ネ申」が降臨。神様たちが、人間の夢を使って行っている「人類ゲーム」がなぜか現実世界でも発生し、その力でイケメンに返信できるようになるイクオ。その力を使って、晴子にアプローチしようとするのだが、空回り。それどころか、カードの力を使って助けた美少女・千歳飴美から猛烈なアプローチを受けることになり。

スマホに神様が降臨するってのはよくあるし、神様が人間を使ってゲームをするのもよくある。でも、この作品は組み合わせ方がうまく、新鮮味がありました。ただ飴美の性格が少し破綻しているのが気になるなあ。危ないところを助けてもらって、その人を好きになるのは、わかる。でもいきなりキス(ディープキス)をするってのはどうだろう? 他にはクラスメイトに「秘めた」目標を持っている人が多すぎ。

そのためか、ラストがバタバタ。いろんな伏線を無理矢理回収しているんですけど、抜けが多く、それまでのストーリーが崩壊しています。ここまで要素を詰め込むんだったら、複数巻対応すべきだったのでは?

キャラが魅力的だっただけに、少々残念です。

★★★
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2015年01月22日

これが異世界のお約束です!(1)


著者:鹿角フェフ
出版社:ぽにきゃんBOOKS
これが異世界のお約束です!(1)

ネット内の小説投稿サイトの内容を加筆修正したものらしいです。普通の小説とは、まったく違うものですね。個別には、面白いと感じる箇所もあるのですが、全体を通してみると、まったくまとまっていません。たぶん、一本ずつ眺めることが多いであろう、ネット小説と、紙に印刷された小説の差でしょうね。(紙の小説のお約束に乗っ取っていないから、読みづらい)

主人公は、よくわからない人。その人視線で、いろんな勇者さんたちが「俺ツエー」を行い、ハーレムを築こうとするのを眺める作品。「ファンタジー」と称されていますが、いわゆる「ファンタジー」ではなく、あくまでも「ネット小説」としてのファンタジーを扱っているようです。そこでお約束となっている「チート主人公」「ロリ魔王」「ハーレム」「ギルド」「アテクシ系ヒロイン」「はいてない」「エタる」といったキーワードを、ボケとツッコミの会話劇で説明していくというものになっています。「フラグを回収」となっていますが、これは「伏線」ではないんですね。

なんだか、非常に疲れてしまいました。ネット小説を日頃から読んでいて「面白い」と感じる人でないと、手にとってはいけない本だったのかも知れません。

さらにこれは、作者と関係ない話ですが、ページの余白が少なすぎる! そのため、非常に疲れます。文庫本には適度な「余白」がないと、非常に圧迫感があるんです。もう少し考えて欲しかったな。

★☆
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2015年01月17日

覇剣の皇姫アルティーナ(6)


著者:むらさきゆきや
出版社:ファミ通文庫
覇剣の皇姫アルティーナ(6)

今回は、海戦が舞台。陸戦は経験もあり、書籍で得た情報を元に軍師としての役目を果たせたレジスですが、海戦どころか船に乗ったことすらない状況で、机上の理論が通用するのか?

レジスの采配でなんとか全滅は免れたものの、まだまだ危機的状況から抜け出せない帝国軍。海路からの補給を止めないと、勝ち目がない戦。ところが、海事力でもハイブリタニアに負けている帝国軍。陸以上に、艦船の能力差が戦力差になっており、一朝一夕で彼我の差を埋めるのは困難。そんな中、レジスが立てた采配とは?

陸戦では、大きな実績を上げ「魔法使い」の二つ名がつくほどになり、アルティーナを始めとして、彼の事を信用する将校も増えてきましたが、海軍は別。海の素人であるレジスの戦略に生命を預けるためには、彼に対する信頼がないと無理。さらにレジスの案は、海戦の常識を無視したもの。船長たちをどう信頼させていくのか?

なんだか、レジスがどんどん策略家になってきております。人前で話すことが、苦手だったはずなのに、交渉までするようになってきて、さらに駆け引きまで出来るようになってきています。書籍から得た知識に「経験」という肉付けが出来てきたためでしょうか?

今回、海戦が部隊となっているため、アルティーナが活躍する場面がほとんどありません。さらにレジスも今ひとつ冴えていない感じもあります。そういった意味で、なぜレジスの策を海軍が受け入れたのか? 説明不足になっているような気もします。

ついに貴族の称号を得たレジス。担っているものにようやく称号が追いついてきたという感じですね。

★★★☆
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2015年01月14日

僕と先輩たちは主にハッケンしています。


著者:菊池仁
出版社:一迅社文庫
僕と先輩たちは主にハッケンしています。

何をしているかわからないため、いつも遊んでいると思わる部活「大自然および博物学総合研究部」−略して「大博研」が舞台。恒常的に部活動に参加しているのは、主人公とその幼なじみで先輩かつ部長の竜子。南米から来た褐色娘・アテナ。そして幽霊部員ならぬ、幽霊少女のゲンカク。

学園部活ラブコメということですが、ラブ部分ほとんどなかったよな。主人公が竜子のことを意識しているのはわかりますが、特にライバルがいるわけではなく、そういった方面に話が行くこともなく・・・最初から最後まで、つかみ所がないというか、なにが言いたいのかわからないままでした。

竜子が博物学を極めた天才という設定なんですが、少し変わっているけど常識人ということを強調したいのか、非常に中途半端なキャラになっています。ゲンカクも、なぜそこにいるのかが明瞭でなく、博物学と相対する存在のまま。

博物学の研究にしても、たいしたことはしておらず、そりゃ高校部活としては「何をしているんだ?」と言われてもおかしくない。

どれか一つでいいから、もう少し掘り下げてもらったら、作品になったんでしょうが、全体を薄めすぎて、希薄になっています。それと、文章が読みにくいというのも欠点ですね。薄い本の割に、非常に疲れました。

★☆
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2015年01月07日

異世界魔王と召喚少女の奴隷魔術


著者:むらさきゆきや
出版社:講談社ラノベ文庫
異世界魔王と召喚少女の奴隷魔術

むらさきゆきやさん、なんかいろんなレーベルから出版されているなあ。
主人公は、坂本拓真。引きこもり気味だけど、MMORPGクロスレヴェリでは、他プレイヤーから「魔王」と呼ばれるほど圧倒的な強さを誇るプレイヤー。滅多に本気を見せることなく、紳士的なプレイで相手を圧倒する。ただ唯一相手が、カップルでない限り……そんな難儀な拓真が突然ゲーム内の姿(=魔王)のまま異世界に召喚されてしまいます。そこは、クロスレヴェリに似た世界で、召喚主は二人の少女。ところが、ゲーム内の固有能力「魔術反射」が発動し、少女たちが奴隷となってしまう。しかしながら拓真にはコミュ力がなく、しかも相手は美少女二人。どうしようもなくなり、とりあえず魔王ロールプレイに走ることに。

「俺がすごいだと?当然だ。我はディアヴロ…魔王と怖れられし者ぞ!」

普通なら無茶苦茶痛い人なんですが、ゲーム内の経験値はそのままだったようで、その世界では、とてつもなく力を持った存在だった。

ということで、ありがちな「ゲーム内に召喚されたら」というお話です。ヒロインもぺったんとでかいの二人と、デフォルトになっています。その割に全体的なイメージは面白い。たぶん、主人公の葛藤がおもしろく描かれているからでしょうね。その世界では、圧倒的な力を持っているものの、ゲーム世界と異なり、リセットはない。ダメージを受けたら痛いし、血も出る。だから、穏便に済ませたいのに、コミュニケーション能力の欠如で、魔王ロールプレイをして、結局無駄な火種をばらまくことに。

ヒロインズの出自も、ストーリーと齟齬がなく、元々は「召喚主はどちらか」で争っていた二人が、いつの間にか別の意味で取り合いをするようになる過程は、ラブコメです。レーベルの違いか、えっちなシーンも二回ほど。

いろんな面で、続きが楽しみですね。

★★★★
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2015年01月05日

サービス&バトラー(2)


著者:望月唯一
出版社:講談社ラノベ文庫
サービス&バトラー(2)

主人公・直哉が陽菜お嬢様の執事になって一ヶ月半たち、仕事にも慣れてきた頃、体育祭の実行委員会に参加することになって・・・ 今まで、テニス一本だった直哉が事務処理できる訳ももなく、頭がオーバーヒート寸前。本来であれば、力仕事担当したほうが能力を発揮出来るのは確実だけど、陽菜が「一緒に仕事をしたい」と無理矢理経理担当にした模様。ということで、陽菜の地味なアタックが続いているのですが、今回は完全に月城のターンとなっています。

結局、会計業務をこなせず、資材担当の月城を手伝うことになる直哉。お嬢様・お坊ちゃましかいない学園生は、ホームセンターで購入したほうが安価な資材もあることがわからない。そこで、月城と直哉が買い出しに行くことになるのですが、直哉はそれを「デート」と言い張る。しかし月城はそれを断固拒否して・・・
「くそ……俺がもっとイケメンに生まれてさえいれば……!」
「いや、水瀬君は性格のほうをなんとかした方がいいと思う」
「俺がイケメンだったら、この性格でも許されたはず」
「それはない」

今回も直哉の下ネタ満載トークが炸裂しています。ある意味裏表のない、からっとした彼の言動は、物語を明るい雰囲気に変えてくれます。陽菜や月城を始めとする第二テニス部メンバーも突っ込みも的確で、会話劇を楽しむことが出来ます。

今回は、月城がなぜ私立悠宮学園に通うことになったのか? またなぜ陽菜のメイドをしているのかといった過去が語られます。さらに彼女の母親も登場して、彼女が頑固な理由など生い立ちが明かされて行きます。

お姫様だっこをされるなど、かなりリードした感じ。やはりメイドさんは強いのか?

今回も楽しく読むことが出来ました。ただテニスに興味がない身としては、ラストのテニス対決が冗長だったかな? 技術論ではなく、精神論(その裏にあるキャラの葛藤)を中心に描かれているので、読み飛ばすほどではなかったですけど。

でも面白い作品ですね。

★★★☆
posted by あにあむ at 21:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 講談社ラノベ文庫

ふぁみまっ!(8)


著者:九辺ケンジ
出版社:GA文庫
ふぁみまっ!(8)

前巻からかなり待たされての登場。7巻後書きでは「次は短編集」とのことでしたが、本編が先になりました。

サブリナが大滝家に来てから一年が過ぎた頃。「お兄ちゃんと一緒に暮らし始めてもう少しで一年ですね」とサブリナが切り出し、サブリナ登場時の回想シーンや、そもそもサブリナと和己が初めて出会ったシーンなどが挟まれます。
大好きなお兄ちゃんと一緒に過ごす幸せな日々。それがずっと続けばいいのにと思うサブリナ。しかし、彼女の出自がそれを許しませんでした。

しかしこの作品に出てくるマフィアは、子供(主に少女というか幼女)が多いな。そのため、どこか抜けており、肝心なところで計画が崩壊しています。まあ和己が化け物じみた耐久力を持っているというのも、その要因の一つになっているのですが。

結局最後まで、幼なじみ枠が一番悲惨な扱いを受けています。それ以外の登場人物は、ある意味決着がついているのですが、幼なじみは最後まで蚊帳の外のまま。もう少しストーリーに影響のある立場にしてあげればいいのに。

さすがにマンネリ化が見えてきていたこのシリーズ。少々無理矢理感もありますが、ここで終了出来てよかったのではないでしょうか? 

★★★☆
posted by あにあむ at 12:14| Comment(0) | TrackBack(0) | GA文庫