2013年11月29日

シスターサキュバスは懺悔しない(3)


著者:折口良乃
出版社:電撃文庫
シスターサキュバスは懺悔しない(3)

人外の存在を対象とした懺悔室を開催している、見習い神父・エイク。なぜか、懺悔室で知り合う人外は、女性(それも美人や美少女)が多くて、どんどんハーレム化してきています。

そんな教会に現れたのは、ゾンビの少女メル。美少女のような、そうでないような彼女は、「あうあう」としか言えず、うまく意思の疎通が図れない。なんとか彼女が教会を訪れた理由を探ろうとするのですが・・・

3巻目にして、また人外ヒロインが追加されました。さらにメルと旅をしていたという見た目幼女の年齢不詳錬金術師も登場。とどんどん怪しいハーレムが広がっています。メルを人間に戻そうということで、さらに混乱が発生していきます。しかもメルの正体は・・・

なぜか美処女コンテストを開催することになったり、飲み比べをすることになったりと、いつものように騒動が多発していて、基本コメディになっています。登場する人物に根っから悪い人はいないというのも、この作品の特徴。でも少々前巻に比べて、読みやすさが減ってきているのも現実ですね。少々登場人物が増えてきたため、処理しきれていないのかなあ。

おもしろいラブコメであることも、事実なので、続編が楽しみなのは、変わりありません。

★★★
posted by あにあむ at 10:21| Comment(0) | TrackBack(0) | 電撃文庫

ロンリー・マイセルフ・サーガ(2)



著者:深山ユーキ
出版社:オーバーラップ文庫
ロンリー・マイセルフ・サーガ(2)

両親を事故で喪った信輝と唯一の家族である従妹の命は、お互い同じ目的で、正反対の方法をとってしまった...信輝は神様になることを願い、命はその神を滅ぼす「神殺し」に...前巻で信輝と対峙した命は「縁結びの神様」浅間サクヤの「縁切り」の呪いをうけてしまう。精神的にも肉体的にも衰弱しきった命に手を差し伸べたのは、信輝だった...

ということで、神様ラブコメの第二弾です。この世界の神様は、かなりいい加減で「カミッタ−」で馬鹿話しているような奴しかいないようです。そんな神様が存在できるのは、信仰心=SP...なんだか、切ないなあ。

前半は、幼なじみの鈴とのイチャイチャシーンが続きます。本来ならそこにいたはずの「誰か」その違和感の原因は、縁切りの呪いを受けた命の存在でした。後半は、命の呪いを解くためのバトルシーンとなっています。

今回新しい神様・サクヤが登場しておりますが、この方もスカートのまま空から降りてきて、ぱんつ見られて慌てております。アキハといい、ツメが甘いというか...

この作品の設定はかなり重いものです。後半それに輪をかけて重いというか酷い展開になります。が、基本はコメディな作品。シリアスが続きません...どの登場人物も「シリアスが続いたら死んでしまう」という勢いでボケたおします。命も、肉食系ブラコン路線まっしぐらですし、当初は「怖い神様」のイメージを植え付けようとしたサクヤも、登場シーンでぱんつ見せてから、どうもドジッ娘属性のようですし...

今まで中二病メンバー(いや、実際に神様だったりするんですが)の外にいたはずの=見えなかったはずの、鈴もこちら側に仲間入り。

まともな神様のいないこの世界。信輝が神様に一矢報いるシーンを楽しみにしております。さらにハーレム化してきた信輝の周り。彼は、最終的に誰を選ぶのでしょうか? って誰を選んでもややこしくなりそうですね。

★★★★
posted by あにあむ at 10:11| Comment(0) | TrackBack(0) | オーバーラップ文庫

2013年11月28日

女子には誰にも言えない秘密があるんです!


著者:山本充実
出版社:講談社ラノベ文庫
女子には誰にも言えない秘密があるんです!

第二回講談社ラノベチャレンジカップ新人賞・大賞受賞作品。
主人公は、なにか特徴を持ちたいと願っている平凡な高校生・九十九武助。ある日の放課後に、容姿端麗で文武両道完璧お嬢様・清流院タルトの秘密を知ってしまったことから、始まるドタバタラブコメ。

タルトは、双子の姉・シュクレに憧れ、彼女のようになりたくて、完璧なお嬢様を演じているだけだった。本当の彼女は、格闘技が大好きで、そのスタイル(主に胸)もパッドを重ねまくった偽物。そう、格闘技向きのスレンダー(洗濯板)。すぐに手が出てしまうという欠点もある。普通のお嬢様になりたいタルトは、普通を脱したい武助とパートナーを組むことに。その一歩として、完璧お嬢様であるシュクレの生活スタイルを調べて欲しいと依頼され、なぜか盗撮することに...

実際のシュクレは、お嬢様どころか、性的なものへの関心が異常に高く、特にドMなことへの憧れが非常に強いという変態さん。このことは、タルトには絶対秘密で...

姉妹お互いが「秘密」を持っており、ラブコメの王道として、二人とも武助に惹かれていき、そのことがさらなる混乱を招いていきます。でも「格闘技好き」と「SM好き」バレた時のダメージは、どう考えても等価じゃないな。

ヒロインはもう一人。武助の妹。一つ違いの彼女は、かなりのブラコンのようで、未だに武助に甘えている模様。というか、一緒にお風呂入って、洗いっこしたり、ぱんつ姿で、部屋に入ってくるって、どうなんだ? しかも後半では、武助のマッサージ(普通のマッサージのはずなんだけど)で、明らかに性的絶頂しているし...武助もなぜ気がつかない?

キャラの特徴付けだとか、文章自体は読みやすい作品です。でもどう考えてレーベルを間違っています。ジュブナイルポルノ系レーベルにいくべき。でないと、設定のアラばかりが目立ってしまい(同じ家に住んでいる双子の姉妹が、お互いの秘密を隠し通せているのが不思議。パットもバレるのが当然だろうし、大人のおもちゃ系もばれてもおかしくない)面白さが半減します。妹の存在も、ラノベでは生かせない。うーん残念。

★★
posted by あにあむ at 09:29| Comment(0) | TrackBack(0) | 講談社ラノベ文庫

2013年11月27日

アルシャードセイヴァーRPG リプレイ ふたりの魔王


著者:たのあきら/F.E.A.R.
出版社:ファミ通文庫
アルシャードセイヴァーRPG リプレイ ふたりの魔王

FBOnlineが初出の新規参加者向けチュートリアル的なリプレイとのこと。そのためか、盛り上がりに欠けているのも事実です。というか、シナリオの結末が簡単に読めてしまうのが残念。

奈落によって狂わされた弟が両親を殺してしまうという悲劇を経験したヒロイン。東雲流々子。奈落を憎み、埋葬人「アンダーテイカー」として活動することになります。そんな彼女が潜入した北ヶ瀬学園では、正当会長・白井マオ=白い魔王と、部活連合代表・馬追玄之介=黒い魔王による派閥争いが激化していた。無地からの陣営を強化するため、流々子争奪戦が勃発し、武力衝突しようとした時、魔剣が空から落ちてきた、学園がファンタジー風の世界に変貌した...PCたちは、この偽りの世界を破壊し、生徒たちを取り戻すことができるのか? というのがシナリオ。

いきなりファンタジー世界に入るのではなく、まず現代学園ものとしてプレイヤーを誘い、その後ファンタジー世界を体験(キャラクターとしても、ファンタジー世界をロールプレイする)という二重構成になった作品です。ギミックを使っての雰囲気作り(って単にSEを使っているだけですが)など、初心者向けの説明が散りばめられているのも特徴です。

で、全体の出来ですが、悪くはないんですよね。でもチュートリアルの色合いが出過ぎて、盛り上がりに欠けているのが、残念。「ロールプレイ」しているプレイヤーを俯瞰している感じで、冷めた目があります。いつものF.E.A.R.リプレイのように、プレイヤーがキャラに感情移入しているというノリがない。そう最近のSNEリプレイのよう。

確かにチュートリアルも必要なんでしょうが、リプレイが大量に発刊されている現状で、まったくの初心者がこの本で「TRPGを始めよう!」と思うのかなあ? リプレイとしては、いつものようにドラマを見させて欲しいものです。

★★
posted by あにあむ at 10:58| Comment(0) | TrackBack(0) | ファミ通文庫

2013年11月22日

すずみんは肉食系火竜(2)


著者:西野吾郎
出版社:ファミ通文庫
すずみんは肉食系火竜(2)

竜の力を持った学生が通う登竜門高校。そこに通っている鋼平が主人公。彼の竜としての力は、名前のように「硬化」 そのため、竜の力に目覚めたところで、力をコントロールできない少女・すずみ(剛平の幼なじみ)の壁役として「しつけ隊」の一員として活動しています。
そんな中、すずみの監視役として富士代表・白刃、陸軍代表・巌がやってきます。巌は、すずみに一目惚れしており、彼女の壁役をかけ、剛平に決闘を申し込んできます。また白刃は竜たちを目の敵にしているようで...

巌の挑発に対して、剛平が何気なくいった一言「壁役なんて望んでいない。譲ってもいい」により、蓮華と気まずくなり、さらにすずみやしつけ隊からも距離ができてしまい...

前巻は、国家単位の陰謀といった腹黒いものがあったのですが、今回はそのあたりがなくなっています。見た目嫌な奴はいても、根はまっすぐ。青春時代特有の空回りにすぎません。つまり、異能バトルや陰謀は、霧散してしまい、学園ラブコメにシフトしております。その分読みやすくなっていますし、いらつく敵役もいないので、むずむず痒くなるラブコメを純粋に楽しめるようになりました。まあそれが「ぬるい」っていう人もいるのでしょうが、この設定や文体ならば、今のラブコメ中心のほうが面白くなりそうです。

珍しく幼なじみが、ヒロイン一直線という感じの作品だったのですが、どうも雲行きが怪しくなってきているような気もします。剛平がすずみのことを「異性」としてではなく「家族」と捉えているようなんですね。すずみの剛平に対する「好意」も「異性」としてなのか、どうも明確でない。蓮華や白刃たちは「女の子」として認識しているようで、このあたりが二人の仲にどのような、影響を与えるのか? 楽しみになってきました。

今回は、ヒキが作られています。かなりあざといヒキなのですが、どうやら次回もラブコメ路線は変わらないのかな?

この作品は、主人公やヒロインズ以外の脇役にも味があるので、これから楽しみです。

★★★☆
posted by あにあむ at 17:11| Comment(0) | TrackBack(0) | ファミ通文庫

2013年11月21日

落第騎士の英雄譚(2)


著者:海空りく
出版社:GA文庫
落第騎士の英雄譚(2)

実家の陰謀で、学内戦に参加すらできず、落第。そのため「落第騎士」と呼ばれている主人公・一輝。学園長の交代により、今年から参戦できるようになり、さらに王女・ステラと恋人同士になって公私とも順風が吹き始めたようです。

一輝もステラも「恋人いない歴=年齢」ということで、告白した「次の一手」に進むことができない状況。二人が意識する分、前より距離感が広がってしまったようです。おお、青春ですなあ。

そんなある日、先輩でありかつ美少女の綾辻絢瀬が、一輝に剣術の弟子入りすることに。まさに手取り足取り指導する一輝に、ステラが焼きもち爆発。兄べったりだった妹のほうが、大人だったりして(一輝の幸せを一番に考える。一番幸せにする人が自分でなければ、その人に譲る...もっともそんな人はいないけど)二人の仲はギクシャクしていきます。
さらに、絢瀬にとって因縁の敵「剣士殺し」の異名を持つ倉敷蔵人に絡まれ...

前半は、軽いノリのラブコメ中心。絢瀬も純粋に一輝を尊敬し、ステラはヤキモキ。訓練の一環として、みんなで行ったプールでは、絢瀬がステラに爆弾を投下。自爆気味でステラがヲタヲタ。まあ、結果として二人の仲を近づけるイベントとなったようです。

後半は、絢瀬の性格が大きく変化。かなり嫌らしい敵も登場して、陰謀渦巻く異能バトルへ。まったく別の物語かというほどイメージが変わってしまいます。メリハリというよりも、そこで途切れてしまっているような感も。そこが残念でした。

主人公として、成長している一輝。剣士として、またステラの恋人として、これからどのように成長していくのでしょうか? また実妹の乱入はあるのか? ラブコメでは楽しくなりそうな要素がまだまだあります。バトルのほうは、実家の陰謀など「暗い」話が多そう。さらに学内戦の相手も、どんどん陰湿になってきており、純粋に剣士としての闘いはできそうにない状況です。こちらは、少々心配ですね。売り上げは好調なこのシリーズ。果たして、これからどんな方向に進んでいくのでしょうか? 黒鉄家絡みのトラブルは、早々に終わりにしてもらいたいものです。これがあると、物語が暗いというよりも、イライラするだけになって、楽しめなくなってしまいます。

★★☆
posted by あにあむ at 11:06| Comment(0) | TrackBack(0) | GA文庫

2013年11月20日

浮遊学園のアリス&シャーリー(2)


著者:むらさきゆきや
出版社:オーバーラップ文庫
浮遊学園のアリス&シャーリー(2)

むらさきゆきやさんなのに、あんましロリが出てこない作品。主人公が「見た目とは別にして、規格外に強い」というところは同じなんですがねえ。

前巻で、アリスと規律委員としてのパートナーになった柾貴。その煽りで支援部隊となったのに特有幻想をじゃんじゃん使ったシャーリー。規律委員会の委員長である須旺から規則違反というこで、幻想具現化禁止を言い渡され、もし特有幻想を使ったら爆発する爆弾をつけられてしまいます。

そんな折、おいしいという評判の菓子店の噂が柾貴たちの耳に入り、アリスと二人でそのお店のケーキを食べに行きます。まあデートですな。この時のアリスの態度が妙に可愛いというか、もう少し素直でもいいじゃんとも思いますが... ところが、その店のケーキは、レシピ通りに作られたもので、たいしておいしくない。パティシェは、もともと学園にいた人間で、須旺と過去になにかあったようです。

しばらくして、支援部隊の氷梨が、特有幻想を強くするケーキがあるという噂を耳にし、真偽を確かめるために、規律委員会が動きだします。

今回は氷梨を通して、レベルの差が描かれています。同じ規律委員会のメンバーであっても、レベル差が厳然とある現実。そんな学園で、柾貴たちのようにレベルではなく、人として接してくるというのは、かなり稀少な存在のようで、氷梨もシャーリーの裏表のない態度によって、大きく考えが変わっていくようです。もっともそのことが、彼女の運命すら変えてしまったようですが...

敵から「バカ」扱いされてもアリス・柾貴どちらも否定してもらえないシャーリーは、特有幻想の使用と止められた状態で、どのように闘っていくのか? アリスの扱う精霊は役に立つのか? と楽しみはつきません。

柾貴の特有幻想「薔薇園」は今回も活躍しております。前回シャーリーたちが暴れた結果、ボロボロになった薔薇園は、二週間かけてうさぎたち住人が修復したようです。その際、少々広く整備したようですが、柾貴の意向は入っていないようですね。柾貴は、雇われパティシェなのかな? そうするともっとおいしいお菓子を作ることができ、かつ特有幻想を使うことができる人がいれば、柾貴はお払い箱になってしまうのでしょうか?

★★★
posted by あにあむ at 09:40| Comment(0) | TrackBack(0) | オーバーラップ文庫

2013年11月18日

マネー&ウィズダム


著者:稲波翔
出版社:GA文庫
マネー&ウィズダム −美少女商会の異邦人−

夢は稀代のハーレム王という高校生・近江帝羅が主人公。そんな帝羅が突然女だらけの異世界に飛ばされてしまったことから物語がスタート。特に異世界から召喚された訳でもなさそうで、その経緯には触れられておりません。

突然異世界に来た帝羅は混乱するでもなく、まわりが女ばかりなことを喜びます。このあたり、どういう精神構造をしているのでしょうね。ところが、好事魔多し。最初に出会った(というか話ができた)魔法使いの少女・エレミヤにいきなり攻撃を受け、ボロボロに。さらに連行された商会では、下働き(?)の幼女(?)にまでペット扱いされることになります。そう、女ばかりの世界は「女尊女男卑」な世界だったのです。そのため、男女の常識がかなりの部分で逆。基本的に女性が下着や肌を男に見られることは、羞恥心の対象にならないようです。が、帝羅と交流する女性は「恥じらい」を持つんですよね。このあたりに「なぜ?」というひっかかりがあるのも事実。

この世界での男性は、いい子孫を残すための「種馬」扱い。性的な意味でのハーレムであれば「ラッキー」な展開なのかもしれませんが、帝羅が臨むハーレムはそのようなものではないようです。もっとも、この世界での「子種」ってのは、こちらの世界とは違うものなのかな?と思わせる記述もあります。

ペット扱いの帝羅は、まわりの女性を見返すために、現実世界で培った知識をもとに、稼ごうと張り切ります。このあたりの展開は面白いですね。そんな帝羅のがんばりを近くから見ていたエレミヤたちが、帝羅に惹かれていくというのは、ラブコメの定番でしょう。
異種族が入り乱れる世界。男性だらけの種族も存在していますが、いずれにしても女性からは「野蛮・低能」と蔑まれているのが男性。帝羅は男の矜恃を取り戻すことができるのでしょうか?

蛇足ですが、登場する女性は、幼女〜少女が大半です。実年齢はともかくとして、そういった女性たちが「種付け」といってくる世界です。そう、下手するとロな世界が口を開けて待っています。

★★★☆
posted by あにあむ at 15:39| Comment(0) | TrackBack(0) | GA文庫

2013年11月14日

シンマと世界と嫁フラグ 〜びっくりするほどハーレムです〜


著者:空埜一樹
出版社:HJ文庫
シンマと世界と嫁フラグ 〜びっくりするほどハーレムです〜

新刊だと思って購入したら、1年以上前の作品だった...
主人公が突然「世界を救うor滅ぼす」存在になるという、きわめてありがちな設定。少々毛色が異なるのは、その主人公がどちらの力にも興味がなく、ただ「幸せな結婚生活を送りたい」とだけ願っているところ。

主人公は、高校生・シンマ。ある日国の偉い人(総理大臣)に呼び出され(拉致されたともいう)「世界を一変させうる強力無比な力」が目覚めかけていると言われる。普通の人であれば、混乱した後、妙に高圧的になるか萎縮してしまうのに、シンマは飄々とした態度を崩さない。また彼が宿している力が、過去例のないものであるため、世界トップたちも処遇を決めかねている。そこで監視をつけた状態で、様子見することに...

さらにシンマが「嫁が欲しい」と言ったことが、一人歩きしてしまい政府からは監視役兼嫁候補として、同年齢の少女・コトハが派遣されます。彼女は、要人を警護することのみを仕事とする家系の長女。幼い頃から「我を持つな。刀のように敵だけを切れ」と言い聞かされてきたため、自らの気持ちを考えず、盲目的にシンマの警護にあたろうとします。年頃の女の子が持つべき「恥じらい」も、任務の上では捨て去ってしまいます。

神の力を持つ集団からは、ミンク(子供の頃1ヶ月だけ、シンマの自宅近くに住んでいた幼なじみ)、破壊の力を持つ集団からはアリスが、嫁候補としてシンマの前に現れます。
美少女に囲まれ、神にも破壊者にもなれる能力。そんな能力に対して、まったく欲を持つことなく、それでも周りに気を遣いながら、自らの信念に従って突き進むシンマ。この手のラノベにありがちな、両親を事故で亡くした過去を持っています。

そんな冷静沈着なシンマがうろたえるのは、ラッキースケベを体験したとき。それと妹の奈々に関すること。そのあたりがシンマの人間らしさを醸しだし、単純な「俺ツエー」ではなくしています。

続刊はすでに出ているようです。このまま続いているのであれば、読んでいこう。

★★★☆
posted by あにあむ at 13:36| Comment(0) | TrackBack(0) | HJ文庫

温泉ドラゴン王国(2)


著者:山川進
出版社:オーバーラップ文庫
温泉ドラゴン王国(2) 〜ユの国よいとこ、一度はおいで〜

温泉しかない弱小国「ユ国」の王子・アリマ。レッドドラゴン・ミササ(普段は幼女として生活しており、役たたず)、温泉研究を進めるハナたちと、温泉旅館を建設し、ユ国を復興しようとします。そこに、留学していた妹・コハネが帰ってきて...
「温泉旅館などやるだけ無駄です。それがわからないアリマは大馬鹿なのです」

ということで、今回は妹回となっています。登場した時のコハネは、アリマに対して辛辣な言葉しかかけませんし、目を合わそうともしません。さらにハナに対しては仇敵のような扱いで、ユ国から追い出そうとします。それには理由があって...

前回は、斜め上を行く伏線回収を見せてくださった作者ですが、今回は予想の範疇を超えるものが少なかったですね。その点前回よりスケールダウンしています。ハナが裸ワイシャツで温泉に入ってきたのも、アリマがコハネとの間にあった過去の出来事をハナに話した時点で「ああ」とわかってしまうものでした。
大ボスも、前回のようなどんでん返しはなく、予想の範疇。というよりも、このボスいなくてもストーリー上問題がないのでは? という扱いですね。

まあ今回は、コハネがデレていく姿を愛でる回ということにしておきましょう。その分ミササの活躍シーンが減ってしまったのはご愛敬。あまり「ドラゴン王国」らしさがありませんでした。というか、別にドラゴン必要ないんじゃない? てな展開ですね。

アリマとハナの仲は近づいてきているのか? コハネはどのような態度をとっていくのか? ラブコメパートも楽しみです。

そーいや、イブスキは武人としての活躍がまったくないですね。あっさりやられているシーンしかない。完全に料理人兼ミササの相手という感じ。今回コーヒー牛乳とフルーツ牛乳を作り出したイブスキ。コーヒーが存在しない国でよく思いついたな。いろいろ間違ったコーヒー牛乳ではありますが、確かにおいしいかもしれない。なぜフルーツ牛乳は完璧なものを作れたのだろう? 次はイチゴ牛乳だ! ってこれは簡単か...

この作品、サブタイトルは変わらないんですね...

★★★
posted by あにあむ at 08:57| Comment(0) | TrackBack(0) | オーバーラップ文庫

2013年11月12日

四百二十連敗ガール(3)


著者:桐山なると
出版社:ファミ通文庫
四百二十連敗ガール(3)

主人公は、石蕗ハル。せっかく難関を突破して、美少女ばかりの通称デレ園に入学したのに、入学式でやらかしてしまい、ついたあだ名が「蟯虫囓り虫」 暗黒の学生生活になるかと思ったところで、美少女であるものの性格に難ありで恐れられている「毒空木」になぜか気に入られ、告白される。お断りしたところ「全校生徒から振られたら自分が一番になる」というとんでもない論理で、デレ園全校振られツアーを敢行させられることに。順調に振られていくハルですが、根はいい奴。ということで、少しずつハルの良さに惹かれる女性も出てきて...毒空木はどうなる?

という訳で今回は、デレ園最大のイベント「シンデレラグランプリ」がメインエピソード。当然というか毒空木はまったく興味を示していなかったのですが、いろんな偶然が重なり、優勝候補筆頭の椿さんとハルを巡ってバトルが勃発。本気で優勝を狙いにいくことになった毒空木たち。果たしてどうなるのか?

1/2巻は、ハルが告白する相手がヒロインとなっていましたが、今回は完全に毒空木(みゃーこ)がメイン。新しいヒロインは登場していません。人のことを考えない、我が儘みゃーこ。今までも少し描かれていましたが、実際は純真な部分を持つ女の子だったようです。今回は、その魅力(と毒)が存分に発揮されています。一般学生をさらに敵に回してしまった感はありますが、生徒会長をはじめ一部の人たちには、みゃーこ(とハル)の魅力の一部が伝わった感があります。

シンデレラグランプリそのものは、あまりにも駆け足すぎ。特に決勝が中途半端。なぜあそこで、あのような行為をとったのか? その一番大切な部分が薄くなってしまっているのが残念です。いっそヒキを作って、次巻までこのエピソード引っ張るか、逆に前半部分を軽くしたほうが面白かったかも?

毒空木の毒が薄れてきて、かなり読みやすくなってきています。ハルも単に青少年のリピドーが煮詰まっただけでなく、スペック高めのようですね。

★★★☆
posted by あにあむ at 09:36| Comment(0) | TrackBack(0) | ファミ通文庫

2013年11月11日

魔法幼女と暮らしはじめました。


著者:猪野志士
出版社:電撃文庫
魔法幼女と暮らしはじめました。

魔法少女もの? それとも退魔士もの? どっちだろう?
主人公は、落ちこぼれ退魔師・雪兎。ある日公園で、薄手の浴衣一枚しか着ていない家出少女っぽい幼女と出会う。そのまま放っておけずに、自宅に連れ帰り世話をすることに...って現実の現在ならOUT!ですね。
この幼女(といっても外見は10歳前後?)なごみは、片言しか話せない。風呂に入れといっても、自分で服が脱げないという不思議な少女。風呂から出て裸で歩き回るなどからすると、精神年齢はもっと下といったところ。どうも普通の子供ではなさそう。ってそりゃ、子供が浴衣一枚で公園にいるってのは、考えにくいですからねえ。

でなぜ「魔法幼女」なのか...それはなごみが一番夢中になったのが、魔法少女もののアニメで、ヒロインになりきって遊ぶだけでなく、退魔師としての仕事も魔法少女になりきって手伝うようになったから...マネだけでなく、ちゃんと魔法(?)も使えているようです。

魔法少女を題材にしたラノベは他にもあります。この作品では「魔法少女のマネの精度を上げる」ことで、より強くなっていくというのが、少々変化球となっています。幼児がヒーローの格好をすることで、自分が強くなったとか、空も飛べると思い込むのと同じ反応ですね。
今のところ、根っからの悪者というのは、登場していません。ヒロインが天然であるため、あまりシリアスが似合わないというのも現実ですが。

この作品の欠点は、あまりにも「テンプレート」をなぞりすぎて、ストーリーの奥行きが浅くなってしまっているところ。もう少し自由に話を動かさないと、行き詰まってしまいそうです。でも、キャラクターは魅力的なので、続いて欲しいシリーズではあります。

★★☆
posted by あにあむ at 09:09| Comment(0) | TrackBack(0) | 電撃文庫

2013年11月06日

異世界因果のトラベローグ(1)


著者:姫ノ木あく
出版社:オーバーラップ文庫
異世界因果のトラベローグ(1)

異世界から来たヒロインが、主人公の通う高校に転入してきた。クラスメイトには、普通に見える彼女・ファルの姿が主人公・弘武には「エルフ耳」があるように見えている。弘武は昔からいろんなものが「見える」能力があったけど、周りに言うと信じてもらえないどころか、気持ち悪がられるので、いつの頃からか「見えない」と思い込むようにしていいた...

ヒロインがエルフだってのは、あらすじで明かされております。

「弘武さんは驚かれるかもしれませんが、実はわたし異世界から来たエルフなんですよ」「うん、知ってた」

なので、重いストーリーにはなっておりません。「とある本」を狙って、ファルや弘武たちが襲われるのですが、どこかほんわかした雰囲気を保っており、あまりギスギスしたところがない作品になっています。

最近のラブコメの特性として、ヒロインズは多め。異世界美少女(天然)、飛び級してきた天才少女(10歳)、元気な幼なじみなどなど。特に天才少女が、ツンツンしているようで、時々「お兄ちゃん」と甘えたりして...なんか今のところ全部持って行っているようですね。今回あまり表に出てこなかった妹も、これからどう絡んでくるのかな?

今回は修学旅行中の奈良・明日香が舞台。移動手段など、いろいろ突っ込みたいところもありますが、そこはファンタジーということで。ヒロインたっぷりのハーレム型ラブコメになっているのか? それとも異能バトルに振れていくのか? 今のままで、進んでくれるといいな。

★★★
posted by あにあむ at 10:15| Comment(0) | TrackBack(0) | オーバーラップ文庫

2013年11月01日

永劫回帰のリリィ・マテリア(1) Shadow Breaker


著者:三門鉄狼
出版社:MF文庫
永劫回帰のリリィ・マテリア(1) Shadow Breaker

召喚術を学ぶ、クローディア召喚学院に通う少年・アークが主人公。1年前に事故で幼なじみであるユリノを喪った彼は、召喚術では不可能とされている「死した人間」の召喚に成功します。死者の魂を召喚しているので、彼女には過去の記憶があるようで、召喚された直後(裸で召喚されるらしい)、アークにエロエロ迫っていきます。もっとも、実際にエロエロされると、逃げ出してしまうような恥じらいも持っているようです。

主にユリノの攻勢で、いちゃいちゃするアークとユリノですが、召喚獣との性行為は法律で禁止されている(だから、サキュバスは召喚できない=対価が性行為だから)ため、生殺し状態となるアーク。その悶々ぶりが面白い作品になっています。

ユリノが亡くなった事故の背景や、学院を襲う組織? の存在など、シリアスな要素もあるのですが、基本明るい(表情はないけれど)ユリノや、学院同級生の存在によって、全体のイメージはかなり明るいものとなっています。アークとユリノに割り込もうとする、レイナもツンデレ系ヒロインとして、鉄板の行動をとっているので、ラブコメパートも面白くなりそうです。まだ物語は始まったばかり。これから先、どのように転がっていくのか楽しみなシリーズではあります。

★★★☆
posted by あにあむ at 13:29| Comment(0) | TrackBack(0) | MF文庫