2010年09月01日

ヘヴンズ・ダイアリー001


著者:直江ヒロト
出版社:富士見ファンタジア文庫
ヘヴンズ・ダイアリー001


世界(宇宙)から消えてしまった「愛の真理」を追い求める、堕天使、天使と「真理」を導くとされた少女の物語です。『夏海紗音と不思議な世界』の作者の作品なので、期待していたのですが......方向性を見失って、糸の切れたタコ状態です。

天使や堕天使を用いて万物創世記を描いているのですが、すべてが中途半端。まず主人公の天翔の行動基準が理解出来ない。まあストーリー的な問題があったのでしょうが、これほど理解出来ない主人公だと、感情移入が出来ず、途中で嫌になってきます。

設定的には、会話でおもしろさをふくらませることが出来そうなんですが、会話部分がダメダメで、すぐに戦闘シーンになってしまう。堕天使と天使の立場の違いや、真理を探し求めることへの執着度合いが描かれていないので、戦闘シーンが唐突に感じます。明らかにコメディ路線の作品なんだし「会話」で笑いをとるほうがいいのでは?

天翔の「ほえっ」という台詞も邪魔。少し前に流行った台詞で、萌え路線に行こうとしているのでしょうが、小説でこれやられても、うっとうしいだけ。会話劇になっていれば、まだマシなんでしょうが、上述のように会話が成り立っていないし...

タイトルの「001」を見ると、壮大な長編小説に仕立てる気なんでしょうか(^^; ま、なんでもありの世界観だから、続けることは出来るでしょうね。でも何も残らない。

期待が大きかっただけに、マイナス面しか出てきませんでした。


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2010年08月27日

花x華


著者:岩田洋季
出版社:電撃文庫
花x華

『あなたの映像のなかで、わたしはかがやいていました。好きです』
突然届いたラブレターから始まる青春物語。この手紙を受け取った高校二年の園端夕には、手紙に記されていた「はな」という名前の女の子の心当たりが二人ありました。一人はミニチュア人形のような愛らしいお嬢様「華さま」こと東雲華。もう一人は小動物を思わせるツインテール元気娘の「花」こと成宮花。どちらからの告白でも、男なら受けてしまうという存在っだったのが、なんとその二人から同時に告白されるという、ギャルゲな展開に。

二人とも主人公に対して好感度MAXで、お嬢様華は当然、花も実はものすごく純情な乙女。ということで、甘いラブコメを想像していたのですが(表紙もそんな感じだったし)、中盤からは、Wヒロインの過去も明かされ、その過去に打ち勝って行こうという青春ドラマになっていきます。小道具は「映画=映像作品」 主人公とWヒロインで映像作品を創り上げていく過程が熱く語られます。とはいえ、さほど専門用語は出てきませんので、読者おいてけぼりの蘊蓄小説にはなっていません。テンポもいいので、さくさく読み進めることが出来ます。

惜しいのは、せっかくのWヒロインであるにも関わらず、性格が似てしまっているところ(理由はあるのですが) もう少し二人の対比がわかりやすかったらいいのに。

最後まで、恋に決着はついていません。このままで完結させることも十分に可能(ちゃんとまとまっています)ですが、続けても大丈夫という終わり方。次巻以降はもう少しラブコメに振っても面白いかも。

★★★
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2010年08月25日

アリアンロッド・リプレイ・アンサンブル


著者:久保田 悠羅/丹藤 武敏/F.E.A.R.
出版社:富士見ドラゴンブック
アリアンロッド・リプレイ・アンサンブル

ゲーマーズフィールド誌に掲載されていた、リプレイ2本と、ベネットによるエリンディルの東方にある国々のガイドから構成されています。いずれも少し前のリプレイになりますが、F.E.A.R.リプレイの方向性がしっかりしてからのものなので、あまり古さを感じません。

『ルネス殺人事件』
ベネットが登場する時点で、シリアスエピソードであるはずないのですが、さらにプロレスラー社長など、ネタに走った一本。推理ものとなっているのですが、なんせベネットを始めPCが非頭脳派そろいのため、一筋縄ではいきません。無印リプレイをなぞった劇中で事件が発生するのですが、ベネットは最後まで「本当のベネット」と信じてもらえませんでした。
そうそう、ちゃんとベネットは行き倒れております。

『アリアンロッド剣豪伝 明星連也降魔剣』
16年前に倒された魔族、落葉が死に際に、自らを倒した3人の戦士に呪いの予言をする。「おぬしの娘が16になるとき、その娘が原因でおぬしは滅びるだろう。」 予言通りに娘は呪いをうけ、16になる時に戦士は殺される。東方にて浄めの最中であった妖刀が忽然と姿を消し、もう一人の戦士も倒される。残された戦士と、倒された戦士の弟子が娘たちとともに、魔族に挑む。
と真面目に書きましたが、決めポーズを持つPC、さんまのような敵キャラ。などなど。シナリオは真面目なはずなのに、さらに剣豪小説をベースにしているはずなのに、なぜか「おもしろい」展開になってしまうリプレイ。爆笑リプレイとなっています。

『ベネットのうろ覚え東洋ガイド』
そう、「うろ覚え」なんです。それがすべてのガイドとなっています(笑)

★★★☆

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posted by あにあむ at 13:49| Comment(0) | TrackBack(0) | 富士見ドラゴンブック