2016年05月25日

一刀両断のアンバー・キス(2)


著者:三萩せんや
出版社:GA文庫
一刀両断のアンバー・キス(2)

秘鍵使いの高校生・居抜が主人公。前巻で、庫巫女でもあり妹(血は繋がっているが、実妹ではない)でもある中学生の双子姉妹と高校生の琥珀と4人での同居生活が始まっています。庫巫女は秘鍵使いに「選ばれる」ことが誉れであるため、当然のごとく居抜に迫ることになり…居抜は古風な考えであるがゆえ、ポップに受け入れることは出来ず…ってそれやったら、別ジャンルになりますね。

今回は、冒頭で双子姉妹が居抜の寝起きを襲います。今までも直接・間接に居抜に迫っていた二人ですが、どうも今回は若干変。「苦しいんです…お兄さまが好きすぎて燃え尽きてしまいそう」「兄さま、えっちなこと、しよ?」と発情。というか、読者には丸わかりなんですが、なぜか居抜は気がつかないし、琥珀も気づかない。この時すでに、双子の身には異変が起こっていたんですけどねえ。しかしながら、その後もところ構わず悶え、まとわりつく姿にさすがに「闇」の気配を感じ、母・すずに預けることになります。

ところが、このことにより「居抜と二人きり」になった琥珀が暴走。姉妹の発情に影響を受けたのか「…こ、今夜しかない!」と思い込む始末。避妊具まで準備して夜を迎える琥珀。二人はどうなるのか?

今回は、緋色と青生の突然の「発情」とクリスマスがテーマになっています。聖夜が性夜にというベタな展開ですね。もちろん本筋である敵との戦いもあるのですが、あまり重視されていないような気がします。そう、前巻ではエロ成分とメインストーリーのバランスがしっかりしていたのですが、今回はストーリー性よりもエロ! という感じになっています。そのため、解錠シーンも、前巻より長く、かつ執拗な描写になっていますし、それ以外のシーンでもそう。よくあるパターンですが、レーベルを間違っているというか、エロければ読者が喜ぶと思い込んでいるというか…

シリーズは、今回で完結したようです。というか打ち切りかなあ。せっかく興味深い設定だったのに残念です。
★☆
posted by あにあむ at 12:21| Comment(0) | TrackBack(0) | GA文庫

2016年05月23日

異世界魔王と召喚少女の奴隷魔術(3)


著者:むらさきゆきや
出版社:講談社ラノベ文庫
異世界魔王と召喚少女の奴隷魔術(3)

MMORPGクロスレヴェリにそっくりの異世界へ召喚されたディアブロこと坂本拓真。PCとして所有していた魔法反射の能力のため、レムとシェラと奴隷契約を結ぶことになる。本来は、二人が拓真を召喚し、隷従させようとしたのだが、逆になってしまっということ。
PCのチートな能力と、ゲーム世界で培った「魔王ロールプレイ」により、魔王というより世界を護る活躍をしています。
今回は、魔族エデルガルトが「レムの中に封じられている魔王クレブスクルムを復活させる協力をしないか」と持ちかけてきます。以前レムの中の魔王を取り除くと約束してことと、魔王ロールプレイのせいで、魔族の提案に乗ることに。「魔王クレブスクルムを復活され、この俺が倒す!」と…

ということで、今回はクロスレヴェリの魔王の復活にまつわるお話になっています。結果がどうだったかを書いてしまうと、ネタバレになるので、そちらには触れず、ということで物語の後半にも触れることなく感想をば。

前巻ではエルフの王女・シェラが物語の中心でしたが、今回は豹人族・レムが物語の中心。誰にでも優しい拓真の本質により、魔王なんだか勇者なんだか分からなくなってきたディアブロですが、相変わらず偉そうなロープレを続けています。もっとも、周りに生暖かく見守られるようになってきている気がしないでもないです。

最近、魔法を用いて体内にある「なにか」を取り出す時は、性的快感を得るというのがデフォルトなんでしょうか? なんか似たような話が多く、どれがどれだか…今回もレムが性的快感を得たようです。まあ「死にそうな苦しみ」を描いても、あまりうれしいものではないでしょうし、かといってなにか「苦しそう」なシーンにするために、一番手っ取り早しのかも知れませんね。

ストーリーの特徴が消えてきています。他作品と「違う」ところを探すのが難しくなってきており、正直読むのが辛くなってきたかな。相変わらず物語が複雑というのも欠点ですね。

★★
posted by あにあむ at 11:03| Comment(0) | TrackBack(0) | 講談社ラノベ文庫

2016年05月20日

妹さえいればいい。(4)


著者:平坂読
出版社:ガガガ文庫
妹さえいればいい。(4)

『妹のすべて』のアニメ化が決定し、さらにはコミック化も決まり絶好調の羽島伊月。コミカライズ担当に選ばれたのは、新人マンガ家・三国山蚕。彼女は、原作を愛しており、作画力もネーム力も完璧。それゆえ満場一致で決まったのですが、実はとんでもない秘密があり…結果、可児那由多や白川京まで巻き込んでの騒動となっていきます。相変わらず、一部を除き「弟」で通している千尋。いったいいつになったら、伊月は本当のことに気がつくのだ!

前回、作家仲間である春斗の作品がアニメ化されたものの、いろいろな巡り合わせから、どうしようもなく不出来なものになってしまい、メディアミックスを単純に喜べない現実に気がついています。そんな中、伊月の作品がアニメ化されることに。担当編集者は、今回のアニメ化が、最初から「妹のすべて」を対象とした企画ではなく、別作品の企画として動き出したものの、原作が突然人気を落としたため、同じ「ラブコメ」ということで、白羽の矢がたったものだということを打ち明けます。そのため、すでに「xx制作委員会」も出来ており、スタッフも決定している状況。つまり原作者の要望が「ほぼ通らない」環境であり、それでも「アニメ化に承諾するか」迫ります。

確かにスタッフが「原作を知らない」ということは多いようですね。今回何度も出てきている「原作レイプ」のように、原作のテーマすら替えてしまう場合もあるようで。コミカライズも同じ。というか、コミカライズされた作品って、原作のよさを消していることが多いように感じます。文章と絵というのは、相性が悪いのかな?

それはさておき、今回登場した三国山蚕。いままで登場したクリエイター達も大概「変」でしたが、彼女は、他を寄せ付けないほど変、いや変態ですね。見た目は清楚な女子大生ということですが…趣味趣向が偏っているのはいいとして、彼女の場合は現実と創造の世界が混在してしまっているんですよね。いやそのカチューシャはおかしいだろ! さらにテクニシャンなようで…

ラブコメとしては、さらに伊月と那由多の距離が近づいているようです。伊月がプライドを捨てられるか(そうすると伊月のよさも消えるかも知れないけど)爆発的な人気が出れば、そのままゴールインしそうですね。まあ那由多も、かなりヘタレなんで、現実にそのような状況になったらどうか…今回も伊月へのプレゼントに自らの裸体(や、あんなことをしている姿)を自撮したデータを渡そうとしましたが、伊月が開き直って強気に出たら、もうヘタレる、ヘタレる…その後、一人反省会と一人えっちしているようですが…

さらに前巻では、ひそかに一人えっちしている描写をされてしまった京は、今回はレズ3Pに巻き込まれたりして、というかこの人、一番ノリがいいのかも知れない。

果たして、伊月は順風満帆に作家生活を送っていくのでしょうか? 千尋の存在がキーになることは間違いないですけどね。

今回も、TRPGリプレイが挟まっています。これいらないんじゃないかなあ。ストーリーを分断してしまっていて、そこで一度冷めてしまうんですよね。いや正直出来のいいシナリオとは思えないので余計にね。

★★★
posted by あにあむ at 15:58| Comment(0) | TrackBack(0) | ガガガ文庫