2017年03月21日

トラックに轢かれたのに異世界転生できないと言われたから、美少女と働くことにした。


著者:日富美信吾
出版社:講談社ラノベ文庫
トラックに轢かれたのに異世界転生できないと言われたから、美少女と働くことにした。

ラノベが大好きで、前世の記憶を保持しつつ、チート能力持ちの俺TUEEEな無双人生、魔王な人生、ハーレムな人生へと、己が望むような「異世界転生」ができたらなあ…と夢想する、高校生志郎は、本当に死んでしまった。しかもトラックに轢かれるというフラグを立てて…さらに気がつくとエルフのような美少女フィリアと面談。「もうこれは転生」と期待が高まります。ところが、フィリアは「あなたは転生できないの」と告げます…え?ということで志郎の転生(できない)ライフが始まります。

転生ものに見えて、実は主人公が転生できないとか、ハーレムものに見えて、実はハーレムじゃないとか、エルフ美少女がヒロインに見えて、実はヒロインはスライム(人型になれない)だとか、少し外してきていますね。

フィリアがいたのは、神様が運営する「転生を受け付ける窓口」。そこの責任者であるフィリアは、転生者の要望を徹底的に訊き、望みの世界に望みの形で転生させることをモットーとしています。ところが、その転生には「転生ポイント」が必要で、そのポイントは前世でどれだけ頑張ったかで決定するという仕組みがあります。志郎が持っていたポイントでは、世界を選択することなどできず、じゃあどうすればという時にフィリアから「ここで働いてもポイントが貯まりますよ?」と薦められ、仕事をすることに。

シローは生前ラノベで培った知識を屈指して、転生希望者に新しい人生のライフプランを構築していきます。そこには、今までにない視点があり、どんどん人気の担当者となっていきます。相談に来るのは、人間だけでなく、異世界人やロボットなども含まれており、多様性を絵で描いたような世界になっています。シローが最初に担当したのは、スライムで彼女は、シローの話すプランがたいそう気に入り、なぜか転生せずシローと一緒に暮らすことに。「彼女」というからには女の子であり、フィリアたちは男女が一緒の部屋で暮らすなんて…と止めるのですが、シローは特に気にせず、スライムは絶対一緒がいいということで、同棲することに。って、確かに人間としての感性だと、スライムの性別ってあまり関係ないですよね。それ以来、スライムの居場所はシローの頭の上。シローが落ち込むと慰めてくれます。

ストーリーとしては、フィリアの考えに反発する2課の課長との闘いということになります。そういう目的がある分、日常系にはなっていないのですが、別に日常系でもよかったかも。

最終的にいくつか伏線の回収ができていないように思います。続きが出て、そちらで回収予定なのか、単純に忘れ去られているのか…話の流れ的に後者のような気もしますが、中には次につながりそうな伏線もあるし、状況(評判)次第でということなんでしょうね。
★★★
posted by あにあむ at 10:01| Comment(0) | TrackBack(0) | 講談社ラノベ文庫

2017年03月17日

異世界魔王と召喚少女の奴隷魔術(5)


講談社 / 2016年6月2日発売
Amazon.co.jp / 本
著者:むらさきゆきや
出版社:講談社ラノベ文庫
異世界魔王と召喚少女の奴隷魔術(5)

聖女ルマキーナが呪詛を受けてしまった。彼女は自らを癒やす魔術を受け付けないため、解呪するためには、ディアブロがゲーム内で入手したアイテムを使うしかありません。数多の冒険者たちが攻略に失敗しているダンジョンの最奥にそのアイテムは、置かれているのですが、ディアブロにとっては余裕。なぜならそのダンジョンを設計したのは、ディアブロ自身だから…

今回は、ダンジョン攻略が主体となっています。それもディアブロが元の世界で構築(ゲーム内で)したものなので、一部無駄に軽いノリになっている箇所もあります。ゲームバランスという意味では、崩壊しているんですけどね。それよりも前回「聖女というより性女」といったほうがよかったルマキーナが、まじめに聖女になっていますね。前巻はなんだったんでしょう?

より完璧になってきたロールプレイのせいもあり、最強魔王(でも優しい)としての立場をどんどん強固なものにしてきています。今回のダンジョン攻略においても、最強種であるはずのドラゴンを「フッ、たかがレベル140で神気取りか? 笑わせるではないか、雑魚め」とあっさり攻略しています。どこまで強くなっていくのでしょう。? この世界には、魔王(魔族)はたくさんいるようで、幼女魔王クルムに続き、今回もジルコンタワーに魔王の覚醒を告げる(というか襲う)魔族が登場します。確かにゲーム内世界だとしたら、いろんな魔王がいてもおかしくないんですね。

前巻に比べると、エロが少し減っています。その分、ラブコメ要素が増えており、なかなかいい感じです。とはいえ、RPGの永遠の謎…というか触れてはいけないことに触れています。それは「トイレ」問題。野外や街中の場合、なんとかなりそうですが、ダンジョン内にトイレがあることは、普通ない。ということは? しかもたいてい男女混合パーティですし…今回は、とあるキャラ(女性)が、我慢できなくなり「聖杯」をなにかに使ったようです。まさに聖水…いやお下品はやめておきましょう。

しばらく忘れていたシリーズですが(気がついたら7巻まで出ていた)、久しぶりに読むと面白いですね。

★★★
posted by あにあむ at 17:17| Comment(0) | TrackBack(0) | 講談社ラノベ文庫

2017年03月13日

ヴァルハラの晩ご飯(4)


著者:三鏡一敏
出版社:電撃文庫
ヴァルハラの晩ご飯(4) 〜イノシシとイノシシモドキの包み焼き〜

いきなりセイとロキの対決シーンからスタートします。他の作者さんであった「その巻のクライマックスシーンを巻頭で示してから、本編に入る」という手法かと思いましたが、そうではありませんでした。フェンリルを縛る強力な紐・グレイプニルを外すために「竜の心臓」が必要であり、セイが竜に変身して、闘ったということです。完璧な変身ができること+生き返ることができるというセイならではの解決方法ですね。でも倒された竜には、心臓がなく…セイは、ヒントを求めて黒き剣聖ヴィズガと話をしますが、手がかりなし。邪竜ファフニールを倒した竜殺しのシグルズを訪ねて、死者の国へ。死者の国の女王はロキの娘。どうやら中二病のようで…なんとかシグルズにヘルの館まで来てもらいますが、彼は残念な頭の人で聞き出すのが大変。なんとか聞き出したのは魔剣・リジルを使ったということ。ロキは魔剣を探しにいき、セイは一人でミッドガルドへ。しかしながら、虹の橋・ビフレストの門番・ヘイムダルに通せんぼをされているところに、4女ヴァウルトラウテが現れ、二人で下界に降りることに。夕方には、ヴァルキューレ姉妹とも合流できますが、瘴気がセイを蝕み…

と一読すると、まじめなストーリーのようですが、そこはヴァルハラ。ヴァルトライテから「ブラジャーに変身して欲しい」と頼み込まれたセイ。ブラジャーを詳しく知らないため、まずはヴァルキューレ姉妹の誰かにブラジャーを見せてもらうことに…誰もが恥ずかしがって断るのですが(当然だ)、なぜか「戦乙女ブラジャー当て大会」という流れに…箱に自分のブラジャーを入れ、それをセイがひいて、誰のものか当てるという…最初の趣旨はどこにいってしまったの? という展開になっています。で、ブリュンヒルデが自爆して…まあいつものノリです。

とはいえ、今回ラストではかなり大きな出来事が発生します。今までのお気楽な生活がすべて夢・幻となってしまうような事実。それでも彼らは彼らしく前を向いて頑張っていくようです。このまま方向性を変えないで欲しいですね。

★★★☆
posted by あにあむ at 15:59| Comment(0) | TrackBack(0) | 電撃文庫